シナリオ型チャットボットとは|作り方のステップや注意点も説明

基礎知識

シナリオ型チャットボットとはどのようなものか、気になっていませんか。

ホームページなどに導入することで、ユーザーの満足度向上が期待できるチャットボット。導入してみたいと考えているものの、シナリオ型チャットボットとはどういったものかわからずに躊躇している方も多くいます。

そこで本記事では、シナリオ型チャットボットがどのようなものかを、近年増えてきているAI型チャットボットと比較しながら解説します。また、シナリオの作り方についても説明しますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

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そもそもチャットボットとは何か?

シナリオ型チャットボット

チャットボットとは、あらかじめ入力・設定された内容に基づいて、自動的にチャット形式で会話をおこなうサービスやシステムのことです。

Webサイトを閲覧していると、画面の隅に「何かお困りのことはありますか」といったポップアップが表示されるのを見かけたことはありませんか。

それがまさにチャットボットです。ポップアップ内には文字を入力する欄があり、必要に応じてチャットボットに質問することもできます。実際に質問したことがある方もいらっしゃるかもしれません。

チャットボットがあれば、スタッフがいなくてもユーザーからの問い合わせに自動で対応できます。さらに、商品のおすすめや必要なページへの案内など、さまざまなアクションを実行できます。

Web上でのビジネスが活発化し、人員の削減や確保が課題となっている現在、チャットボットは重要な役割を担っていると言えるでしょう。

チャットボットの特徴や機能について詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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シナリオ型チャットボットの特徴・メリット

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットには、数多くのメリットがあり、コストやパフォーマンスなど、あらゆる面で自社を助けてくれます。近年はAI型のチャットボットも多く存在しているため、シナリオ型とAI型でそれぞれがどのような違いがあるのか、AI型と比較してシナリオ型チャットボットがどのような点が優れているのかを詳しく解説します。

主だった特徴を、以下で解説しますので、自社にとってフィットする部分があるか確認してみましょう。

低コストで導入できる

シナリオ型チャットボットは、AI型チャットボットに比べて低コストで導入できます。導入費用や月額費用が抑えられるため、手軽に導入できる点が魅力です

シナリオ型チャットボットには、導入費用が無料のものや、月額費用が5万円以下のものもあり、チャットボット導入が初めての企業にとっても、導入ハードルが低い点が特徴です。

一方、高度な技術を搭載したAI型チャットボットでは、導入費用が50万円を超えるものもあります。月額費用も10万円を超えるものが多く、カスタマイズ性が高いチャットボットはさらに費用がかかるため、導入のハードルも高くなる傾向があります。

そのため、できるだけ費用を抑えてチャットボットを導入したい企業であれば、シナリオ型チャットボットの導入がおすすめです。チャットボットの導入相場や無料で導入できるチャットボットについては、下記の記事で詳しく説明していますので、併せてお読みください。

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FAQがあれば簡単に導入できる

シナリオ型チャットボットを導入する際、FAQがあればスムーズに導入できます。シナリオ設計にも活用できるため、ゼロから作成する手間が省けます

良質なシナリオを作成するためには、多くの質問と回答を集めなければなりません。既存のFAQがあれば、質問や回答を用意する手間を大幅に削減可能です。

一方、AI型チャットボットはAIに学習させるために膨大なデータが必要となり、ユーザーが利用できるようになるまで多くの時間を要します。ユーザーの質問に柔軟に対応できるというメリットがある一方で、導入までに多大な手間と時間がかかるため、運用を始めたいタイミングですぐに開始できない場合があります。

ユーザーの操作性が簡単である

シナリオ型チャットボットツールは、インターフェースがわかりやすく操作性に優れているものが多く存在します。そのため、初めてチャットボットを導入する企業でも安心して運用できることが特徴です。

また、チャットボットのシナリオは「Aを選択したらBに進んで、CとDの選択肢を出す」といったように、非常にシンプルでわかりやすく作られています。

「シナリオの設定」と聞くと難しそうなイメージを持つかもしれませんが、構造自体はシンプルなので、誰でも簡単に設定できる点もメリットです。

さらに、複雑なシナリオではなく一問一答形式の会話内容であれば、Excelで設定できるチャットボットツールもあります。Excelに質問内容と回答内容を入力してアップロードするだけなので、簡単にチャットボットの設定を完了できます。

誤った情報が提供されにくい

シナリオ型チャットボットはシナリオに設定された会話内容に沿って、決められた回答を返すため、ユーザーに誤った情報を提供するリスクを軽減できます。

AI型チャットボットの場合、学習内容によってはAIの解釈に誤りが生じ、求めているものと違う回答が提示されてしまう場合があります。ユーザビリティを損ねるだけでなく、企業の信頼を落としかねません。

しかしシナリオ型チャットボットであれば、あらかじめ設定された内容以外の回答は返さないため、誤った情報を提供するリスクを軽減できます。

ただし、そもそも設定内容を間違えている場合もまれにあるため、回答内容は定期的にメンテナンスする必要があります。

対応品質を均一化できる

シナリオ型チャットボットを活用すると、対応品質の均一化も図れます。

オペレーターによる有人チャットでは、オペレーターの経験やスキル、態度などによって、対応品質にばらつきが生じやすくなります。対応品質がバラバラだと、ユーザーの満足度低下にもつながり、顧客離れを引き起こしかねません。

一方、シナリオ型チャットボットは設定されている内容に沿ってユーザーと会話を展開するため、誰にでも同じ対応が可能です。対応品質が安定し、問題があったときにも、データを修正するだけで改善を実施できます。

丁寧な回答や親しみやすい文章を意識すると、よりユーザーの満足度向上にもつながるでしょう。

社内の問い合わせ対応やヘルプデスクとしても活用できる

シナリオ型チャットボットは、顧客対応だけでなく社内の問い合わせ対応やヘルプデスクとしても活用できます。

経理や人事、情報システムなど、社内からの問い合わせが多い部署が活用するケースも多く見られます。例えば「経費精算の方法」「出張の申請方法」「社内システムの使い方」など、社内で多く寄せられる質問内容とその回答を設定しておけば、従業員自ら知りたい情報を探し、自己解決が可能です。

また、社内の成功事例やノウハウをチャットボットに蓄積しておき、社内で共有する活用方法を実施している企業もあります。

このように、シナリオ型チャットボットは社外だけでなく社内でも活用できるツールです。社内用に特化しているチャットボットツールもあるので、社内問い合わせの工数削減やノウハウの共有などに課題を抱えている方は、検討してみると良いでしょう。

社内でのチャットボット活用に興味のある方は、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

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伝えたい情報に誘導できる

シナリオ型チャットボットは、回答を表示する際、資料請求やアンケートに誘導もできます。例えば、製品の機能について質問したユーザーに回答を表示した後、追加の情報としてパンフレットや商品申し込みページへの誘導も可能です。

シナリオ型は、企業側が設計した通りのシナリオ分岐をおこない、最終的な回答へと導きます。ただ回答するだけではなく、SNSの登録やアンケート、商品購入など、ユーザーを次のアクションへつなげる設計も可能です。

AI型チャットボットとの違い

シナリオ型チャットボット

AI型チャットボットとは、AIが会話履歴などの蓄積データを解析して、ユーザーの質問にふさわしい回答を提供するチャットボットです。ユーザーの質問からキーワードを拾うことで、質問の意図を理解して回答します。

AI搭載型とシナリオ型チャットボットの違いについて、下記の記事で解説しています。

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学習方法

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットには、学習方法に違いがあります。シナリオ型は、あらかじめ開発者が「この質問には、この答えを出す」のようにルールを設定します。一方、AI型は過去の会話から学んでいくことで、自分で対応の幅を広げていくことが特徴です。

導入までの時間も、シナリオ型なら早ければ1週間程度で始められるので、気軽に始めやすいことが特徴です。

会社の予算や何を実現したいかによって選択するべきチャットボットが変わってきます。単純な質問に答えるだけで良いならシナリオ型、自然な会話を必要とするなら、投資してAI型を選ぶことがポイントです。

回答の幅

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットは、回答の幅に違いがあります。シナリオ型チャットボットは、開発者があらかじめ用意したルールやシナリオに基づいて応答を生成するため、想定された質問に対しては正確に答えられますが、対応できる問い合わせの範囲には限界があることが特徴です。

一方、AI型チャットボットは機械学習技術を活用し、大量の対話データから学習することで応答パターンを自ら獲得します。学習により、事前に想定していなかった質問や表現の揺れにも対応できるようになり、対応可能な問い合わせの範囲が広いことが特徴です。

ユーザーとの対話を重ねるほど精度が向上し、より自然で柔軟な対応が可能になる利点があります。予測可能な問い合わせが中心ならシナリオ型、幅広い質問に対応したいならAI型が適しています。

回答にたどり着くまでの質問の回数

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットは、ユーザーが目的の情報を得るまでのプロセスに違いがあります。シナリオ型チャットボットはツリー構造で設計されているため、ユーザーはあらかじめ用意された選択肢から順に選んでいかなければなりません。知りたい情報にたどり着くには複数のステップを踏まなければならず、時間がかかることがあります。

一方、AI型チャットボットでは、ユーザーが自由な形式で質問を投げかけられます。AIが質問内容を分析し、最も適切と判断する回答を直接提示するため、情報へのアクセスが早いことが特徴です。

シナリオ型が「質問→選択→次の質問→選択」の段階的なプロセスを必要とするのに対し、AI型は一問一答形式で素早く回答を提供できる利点があります。複雑な情報を求める場合や急ぎの問い合わせには、AI型の方が効率的にサービスを提供できる可能性が高い傾向があります。

回答の正確性

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットは、回答の正確性に特徴的な違いを持っています。シナリオ型チャットボットは、想定された質問範囲内であれば、プログラムされた通りの正確な回答を常に提供できる点が特徴です。

一方で、AI型チャットボットは学習データの質や量によって精度が左右されます。学習が不十分な場合や、学習データに偏りがある場合には、誤った情報の提供や、的外れな回答はリスクがあるため注意が必要です。

企業がどちらを選択するかは、業務の性質や正確性の重要度によって異なります。厳密な回答が求められる金融や医療などの分野ではシナリオ型が適しているなど、活用する目的に合わせて選択する必要があります。

シナリオ型チャットボットのデメリットと注意点

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットを使えば問い合わせ対応が自動化し、担当者の負担軽減やユーザーの満足度向上にもつながります。

しかし、良い点ばかりではなく、性能面での限界やシナリオ型特有のデメリットがあることも事実です。シナリオ型チャットボットが優れた施策であることを踏まえた上で、以下のようなデメリットについても理解しておく必要があります。

シナリオにない回答はできない

シナリオ型チャットボットはシナリオに沿った対応しかできないため、想定外の内容の問い合わせが来ても対応できません。簡単なFAQや単純なやり取りには向いていますが、問い合わせ内容が複雑化すると対応できなくなるため、注意が必要です。

そのため、自社ユーザーの問い合わせが定型的な場合はシナリオ型チャットボットが向いていますが、複雑な質問が多い場合はシナリオ型チャットボット以外の方法も検討する必要があります。シナリオにない質問が来た場合は、有人チャットに引き継ぐなどの方法も一案です。

ただしシナリオは、あとから追加することも可能です。統計を参照し、対応できなかった部分に対して、継続的に新しいシナリオを加えていくことで、シナリオ型チャットボットの対応能力を高められます。

フリーテキスト入力に対応できない

シナリオ型チャットボットは選択肢から項目を選んで回答まで導くため、フリーテキスト入力には対応していません

例えばECサイトのユーザーが北海道への送料を知りたい場合、シナリオ型チャットボットであれば、

  1. 問い合わせ内容を選ぶ
  2. 地域を選択する
  3. 北海道までの送料がわかる

というステップが必要です。

一方、フリーテキスト入力に対応しているAI型チャットボットでは「北海道への送料が知りたい」とユーザーが入力すればすぐに回答が表示されるため、シナリオ型チャットボットよりも短いステップで求めている情報を得られるのです。

このようにシナリオ型チャットボットはフリーテキストに対応ができないため、やり取りの自由度が低く、情報提供に時間がかかるといった面があります。

ユーザーの真のニーズを把握しにくい

ユーザーはあらかじめ用意された項目しか選択できないため、ユーザーが本当に求めている情報やニーズを把握しにくい点もデメリットです。

シナリオ型チャットボットでは、製品に対する満足度を「良い」「普通」「悪い」などの選択肢から選んでもらう程度しかできません。そのため、ユーザーがどの点に満足しているのか、あるいは不満を感じているのかといった細かな部分を把握しにくいのが特徴です。

また、知りたい内容が選択肢にない場合、そこでユーザーが離脱してしまい、結局何を求めていたのか把握できないまま終わってしまいます。

一方、AI型チャットボットのようにフリーテキスト入力に対応している場合、ユーザーは自分の言葉で質問や意見を入力できるため、ユーザーのニーズを把握しやすいと言えます。

たとえうまく回答できなかった場合でも、ユーザーの入力はログとして蓄積されるため、会話ログを分析することでニーズを把握し、チャットボットの改善やマーケティングに活かすことができます。

複雑な質問には不向き

シナリオ型のチャットボットは、「料金」「機能」のように単一の項目で回答できる場合には対応できますが、料金と機能を両方知りたいといった複雑な質問には向きません。もし、シナリオ型チャットボットに対応させる場合、まず料金の質問に答え、最初の選択肢に戻ってから機能の質問に回答します。

また、選択肢の階層が多くある場合には、ユーザーは質問を選択するのに疲れてしまい、離脱する可能性が上がります。複雑な質問に対応しなければならない場合は、AI型の導入を検討しましょう。

チャットボットを選ぶポイント

シナリオ型チャットボット

チャットボットツールは多くの種類があるため、自社にとって最適なツールをどのように選べば良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

より良い選択をするためには、以下のような判断基準を設けることがおすすめです。下記と照らし合わせながらチャットボットを選択すれば、自社に合ったサービスを見つけられます。

シナリオ型かAI型か

自社の課題解決には、シナリオ型とAI型どちらが合っているのか検討が必要です。

ユーザーからの質問内容が定型的な場合や、簡単なやり取りでユーザーを回答まで導ける場合は、シナリオ型チャットボットが向いています。一方、広範囲の質問や複雑な質問、フリーテキスト入力が必要な場合は、AI型チャットボットの方が適しています。

したがって、まずは自社の業種や商材を分析し、今までに寄せられたユーザーからの問い合わせ内容を洗い出すことで、シナリオ型・AI型どちらが適しているか判断しなければなりません。

コストは予算内か

コストも重要な判断材料です。チャットボットツールは毎月の利用料金がかかります。また、ツールによっては初期費用がかかることもあり、導入時に大きな出費が発生します。

特に初期費用では数十万円ほどかかるケースも少なくありません。こうなると予算を超えてしまう場合もあるため、注意が必要です。

毎月どのくらいのコストをチャットボットツールにかけられるか算出し、ツールの利用料金や初期費用などが予算内におさまるか見極める必要があります。

その際、目先のコストだけでなく、チャットボットの導入によって削減できると考えられる費用も考慮することで、費用対効果をより正確に算出できます。無料で利用できるチャットボットについては、下記の記事で紹介していますので、ぜひご参照ください。

無料で利用できるチャットボット15選!お試しのメリットや注意点も紹介
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求めている機能は搭載されているか

チャットボットツールによって搭載されている機能が異なるため、自社で必要としている機能があるか確認することが大切です。

例えば、一口に「分析機能」と言っても、ツールによって分析できる内容が異なります。ツールに分析機能が搭載されていても、自社で分析したい「問い合わせ件数」や「回答できなかった件数」などが分析できなければ意味がありません。そのため機能の内容についても細かい確認が必要です。

チャットボットの機能としては、主に以下が挙げられます。

  • 分析機能
  • 外部ツール連携機能
  • 有人対応への誘導
  • AIによる自然言語処理
  • 外国語対応

サポートはあるか

導入や運用に不安がある場合、サポートの活用がおすすめです。

チャットボットツールによってサポート内容はさまざまで、メールでのサポートしか受け付けていないツールもあれば、月一回のコンサルティングまで支援してくれるツールもあります。

あるいは導入時にセッティングしてくれる場合や、他のシステムと連動するように構築するサービスを提供している場合もあるでしょう。

手厚いサポートを受けられるツールを選ぶと、スムーズに導入でき、運用定着にもつながります。

セキュリティは脆弱ではないか

チャットボットは社内の重要な情報を取り扱うため、セキュリティ面も注目したいポイントです。

クラウドツールはセキュリティ面が強固なものが多いですが、ツールによってセキュリティ対策の内容が異なるため、十分に確認する必要があります。

不正なアクセスやログインの対策がされているか、通信は暗号化されているか、サーバーの障害対策はできているか、などの視点でセキュリティ面を判断することが重要です。

外部ツールと連携できるか

外部ツールと連携できるチャットボットを選ぶと、業務が効率化されます

例えばCRMやSFAなど顧客情報を管理できるツールと連携すると、過去の購入履歴や問い合わせ履歴に紐づいた問い合わせ対応も可能です。

また、LINEやFacebook Messenger、Slackなどのチャットツールと連携し、Webサイト上だけでなく外部のチャットツールでチャットボットを動かせるツールもあります。普段から利用しているチャットツールから問い合わせができるようになれば、使い勝手もさらに良く、顧客満足度向上にもつながります。

チャットボットで使用するシナリオ作成の基本的なステップ

シナリオ型チャットボット

これまで、シナリオ型チャットボットの特徴について説明し、AI型チャットボットとは異なる点をご理解いただけたかと思います。

シナリオ型チャットボットの性能を最大限に引き出すためには、いわば「脳」となるシナリオを高度に設計することが重要です。

シナリオの完成度が高ければ、チャットボットとしてのパフォーマンスも向上します。逆に、シナリオの完成度が低い場合は、かえってユーザーを混乱させてしまう可能性もあります。

ここではより完成度の高いシナリオを作成するための手順を解説しますので、シナリオ型チャットボットの導入を考えている方はぜひ参考にしてください。

導入目的とペルソナを明確にする

まず、チャットボットツールを導入する目的を明確にすることが大切です。目的によって、どのようなシナリオを作成すべきかが異なるためです。

導入目的には以下のようなものが挙げられます。

【チャットボットツールの導入目的】

  • コンバージョンの向上
  • 人件費の削減
  • 顧客満足度の向上
  • サービスへの興味を喚起

また、導入目的だけではなく、ペルソナを明確にすることも重要です。ペルソナを設定しないと、ユーザーの抱える悩みを想定できないため、シナリオの流れがブレてしまいます。

せっかくシナリオを作成するのであれば、導入目的をしっかりと達成できるように方向づけることが大切です。導入目的やペルソナを明確にし、シナリオの方向性を定めてください。

ペルソナについては下記の記事で解説していますので、設定に悩んだ場合にはぜひ活用してください。

ペルソナとは?設定するメリットやステップ・注意点を解説します
ペルソナの定義について解説し、設定するメリットや具体的な項目などについてまとめています。ペルソナとは、商品やサービスを購入する「典型的なユーザー像」のことです。ペルソナの重要性について正しく理解し、自社の利益拡大に役立てましょう。 

ユーザーからの質問を洗い出し回答を用意する

次は、ペルソナとして設定したユーザーから想定される質問内容を洗い出します。

ユーザーがどのような点に疑問を持つか、どのような情報を求めているかといった視点で、質問内容をリストアップしましょう

これまでにユーザーから実際に寄せられた問い合わせ内容を参考にするのも一つの方法です。また、すでにFAQがある場合は、そこから質問内容を抽出しても良いでしょう。

想定される質問内容を洗い出したら、次に回答内容を用意します。チャットボットは短文で簡潔にやり取りできる点がメリットです。回答内容を考える際も、端的な文章を心がけましょう。

既存のFAQを参考にしている場合、FAQページのような長文ではユーザーが離脱する恐れがあります。要点をまとめて短文にするか、FAQページへの誘導を促すなどの方法を取りましょう。FAQページの作成を検討している場合は、下記の記事も参考にしてください。

FAQ作成のテンプレートサイトと例文を紹介|注意点や事例も解説
FAQやQ&Aを作成するときにはテンプレートが役立ちます。本記事を読めば有効なテンプレートサイトを知り、スムーズにFAQを作成できます。ぜひテンプレートを使って、顧客あるいは社員にとって便利なFAQページを作りましょう。

シナリオの骨組みを作る

用意した質問と回答を基に、シナリオの骨組みを作成しましょう。

いきなりチャットボットツールでシナリオを作成すると、情報が整理しきれず、内容に誤りが生じる可能性があります。そのため、まずはExcelやPowerPoint、紙などを使って骨組みを設計しておくと、スムーズに進められるでしょう。

どのような流れでチャットを進めるか、どこで分岐させるか、どのような選択肢を用意するかなど、細かな点まで骨組みを設計します。

分岐点や選択肢が多すぎるとユーザーの離脱につながりやすくなるため、ユーザーがストレスを感じない程度の分岐回数や選択肢を心がけましょう。

完成した骨組みは自分で確認するだけでなく、社内メンバーにも確認してもらうことで改善点が見つかり、さらにブラッシュアップできます。

シナリオを作成する

骨組みが完成したら、その流れに沿ってチャットボットツールにシナリオを設定していきます。

自然な会話になるよう意識し、ユーザーが求めている情報までたどり着けるようシナリオを作成します。長すぎる文章や多すぎる選択肢は離脱の原因です。できる限り短文を心がけ、リンクの遷移やファイル添付なども駆使しながら、明瞭なシナリオ作りを意識しましょう。

動作テストをおこなう

シナリオが完成したら、動作テストをおこないましょう。動作テストでシナリオの流れを確認しなければ、質問同士がつながっていないケースや、質問に適切な回答ができていないケースに気づけないからです。

そのため、シナリオが完成した段階で、当初想定していたペルソナや導入目的をきちんと満たすフローチャートになっているかどうかを確認してください。

なお、動作テストをおこなう際は、社内の複数人でおこなうことがポイントです。シナリオを設計した本人が一人で動作テストをおこなう場合、自分では気付かないミスを見落としてしまうことがあります。複数人で動作テストをおこなって、不具合がないか確認しましょう。

実際に運用してPDCAサイクルを回す

動作テストが完了したら、運用を開始します。社内もしくは社外に対して、サービスとしてリリースしましょう。運用後も利用状況を確認しつつ、PDCAサイクルを継続的に回すことがより重要となります。

シナリオ型チャットボットを導入した場合、想定していなかったユーザーからの問い合わせが入ることもあります。また思ったよりも使用されない、離脱率やCV数などの指標に反映されないなどの課題も出てきます。

このような状況を受け、なぜ対応できなかったのか、期待される効果が得られなかったのかを考え、シナリオを加筆・修正する「チューニング」の作業が必要です。

なおパフォーマンスの分析には、ほとんどのシナリオ型チャットボットに搭載されているダッシュボードが役立ちます。ダッシュボードでは、使用回数や質問内容などが統計としてまとめられ、これを参照すれば必要なチューニング内容を割り出すことが可能です。

チャットボットで使用するシナリオを作成する際のコツ

シナリオ型チャットボット

この章では、チャットボットで使用するシナリオを作成する際のコツを説明します。

シナリオ型チャットボットはカスタマイズできる範囲が広く、自由自在に設計が可能です。一方で自由度が高すぎるがゆえ、シナリオの複雑化やユーザビリティの低下につながるケースがあります。

このような問題を避けて、自社とユーザー双方のメリットが最大化されるように、以下のポイントをおさえておきましょう。

チャットボットのメリット・デメリットは?効果的な活用シーンや成功事例も解説
今注目されるチャットボット導入で得られるメリットや効果、デメリットを解説します。導入事例や効果測定方法、成功のためのポイントなども併せて解説しますので「チャットボットを導入したいけど本当に効果があるのか不安」な方はぜひ参考にしてみてください。

選択肢は5つまでに抑える

シナリオの選択肢は1つの質問で5つまでに抑えましょう。ユーザーが求める情報を正確に提供したいあまり、選択肢を多くしすぎると、ユーザーがページから離れてしまう可能性があるためです。

1つの質問に選択肢を10個ほど用意した場合、ユーザーはどの選択肢を選べば良いのか迷ってしまいます。また、選択肢を選ぶこと自体が面倒に感じられ、途中で諦めてしまう可能性もあります。

そのため、1つの質問では選択肢を5つ程度までに抑えましょう。どうしても5つ以上の選択肢が必要な場合は、選択肢とは別に問い合わせ用の項目を設けることをおすすめします。

シナリオ型チャットボットは、チャットボットの中でもシンプルな構造で、ユーザーにとっても使いやすいと言えます。 選択肢を増やすことで使いやすさを失わないためにも、どのような選択肢がベストであるかを検討しましょう。

会話のステップ数を増やしすぎない

シナリオを作成する際、会話のステップ数を増やしすぎないことも重要です。なぜなら、ステップ数が多すぎるとユーザーが判断した場合、ユーザーがページを離脱する可能性があるからです。

ステップ数とは、ユーザーが欲しい情報を得るまでに必要な選択肢の数を指します。ステップ数が多いほど、ユーザーがどのような点で困っているのかをより細かく把握できるため、求める情報を正確に提供しやすくなります。

しかし、ユーザーは回答を得ることを目的にチャットボットを利用しているため、ステップ数が多くて回答にたどり着けない場合、イライラして途中で操作をやめてしまうかもしれません

そのため、シナリオを作成する際は、ステップ数は4つ程度に抑えることがおすすめです。せっかくのユーザーとの接点を失わないためにも、ステップ数を増やしすぎないように注意しましょう。

運用するサイトにトンマナを合わせる

チャットボットの質問文は、運用するサイトのトンマナに合わせて作成してください。サイトの雰囲気とかけ離れた口調でテキストを表示すると、企業やブランドのイメージを損なうおそれがあります

例えば、運用するサイトが柔らかい口調で書かれている場合、チャットボットの質問がそれとは異なる堅苦しい口調だと、ユーザーがサイトに感じていた親しみやすさを損なう可能性があります。

シナリオ型チャットボットはAIのように、キーワードを拾って回答するものではありません。ユーザーが実際の人間と自由に会話することはできませんが、運用サイトのトンマナに合わせるだけで、企業の担当者と話しているような印象を与えることができます

質問や回答をおこなう役割として、キャラクターを設定することもおすすめです。可愛らしいキャラクターを設定することで、ユーザーはキャラクターに親近感を得られる上に、質問する操作を面倒に感じづらくなるでしょう。

さらに詳しい設計方法については、以下の記事もご参照ください。

シナリオ型チャットボットのメリット・デメリットと設計方法を解説します
「シナリオ型チャットボットを導入したいけれど、どんなことができるの?」と悩んでいる方へ。本記事では、シナリオ型チャットボットのメリット・デメリットをふまえ、シナリオ設計の方法やポイントについて解説します。シナリオ型チャットボットの導入を検討している人はぜひ参考にしてください。

簡潔で理解しやすい会話内容を意識する

チャットのメリットは、手短にやり取りができる点です。長文の内容だとユーザーがチャットから離脱しやすいと言われているため、簡潔な文章を心がけることが必要です。

ただし、短すぎて内容が伝わらなければ意味がありません。そのため、ユーザーが理解しやすいよう、要点をしっかりと抑えることがポイントです。

理解しやすい短文にするためには、文章を削るだけでなく箇条書きも活用すると良いでしょう。箇条書きで重要なポイントを提示すると、ユーザーが要点を理解しやすくなります。

もし長文でなければ伝えるのが難しい場合は、FAQページやマニュアルなどへの遷移を促す方法も一案です。「詳しい説明はこちらからご確認いただけます」などの文章と共に遷移先のURLを貼り付けておけば、ユーザーにとって利便性が高くなるでしょう。

定期的にシナリオの内容をメンテナンスする

シナリオを設定したら、定期的に内容を見直してメンテナンスすることが必要です。

よくあるのが、回答内容の間違いや変更忘れです。例えばECサイトで送料が変更になった場合や製品規格が変わった場合、チャットボットのシナリオ内容も変更しておかなければ、ユーザーに間違った情報を提供し続けることになります。

また、シナリオを見直してみると回答内容がわかりにくい場合や、選択肢が多すぎるなどの課題が見つかる場合もあるでしょう。設計当時は気づかなかった部分も、運用を続けていくうちに発見できます。

このように、ユーザビリティを向上させるようブラッシュアップするため、定期的にシナリオの内容をメンテナンスする必要があります。チャットボット導入後における効果測定の方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

チャットボットの効果測定の方法とは?ポイントや事例を徹底解説
チャットボットの導入で、顧客満足度の向上や業務効率化を見込めます。では、実際の効果はどのように測ればいいのでしょうか?チャットボットの効果を測定するためには、KPIを用いて測定し、その項目は、企業のCV(コンバージョン)によって異なります。今回の記事では、チャットボットの導入の効果をわかりやすくするため、効果測定の指数やその測定方法について紹介します。

自社サイトやサービス・商品への流れを意識する

より高いレベルでシナリオ型チャットボットを活用するなら、自社サイトやサービス・商品への流れを意識することが重要です。

チャットボットは多くの場合、問い合わせ対応として利用されますが、自社サイトの別記事へのリンクや、サービス・商品のサジェストも得意としています。

つまり使い方次第では、問い合わせに答えるだけでなく、ビジネスの新しい購買にも貢献すると言えます。例えば以下のようなシナリオを盛り込めないか、検討してみましょう。

  • 回答したあとでFAQや記事コンテンツなどへのリンクを掲載し、回遊率を高める
  • ユーザーの入力内容に応じて、商品やサービスをおすすめする
  • 回答したあとで、資料請求ページへ遷移するボタンを掲載する

こういったことに対応したシナリオであれば、シナリオ型チャットボットをより効果的に活用できている状態です。

同じ費用を払うなら、できることの範囲は広いほうが良いはずです。上記のような目的でシナリオを追加できないか検討してみましょう。

チャットボットで使用するシナリオのサンプル例

シナリオ型チャットボット

チャットボットを効果的に活用するためには、目的に応じた適切なシナリオ設計が重要です。ここでは、実際のビジネスシーンでよく使われる代表的なチャットボットシナリオの構成要素と作成ポイントについて解説します。

価格の問い合わせ

価格の問い合わせによるシナリオのサンプル例は次の通りです。

ステップシナリオ例
1. 冒頭のあいさつこんにちは!〇〇サービスのチャットボットです。どのようなレッスンをご検討でしょうか?
2. 顧客からの問い合わせピアノのレッスン料金を知りたいです
3. サービス内容によって価格が異なることを提示ピアノレッスンをご希望ですね。どちらのプランについて詳しくお知りになりたいでしょうか?
4. 選択肢を提示個人レッスン(マンツーマン)

グループレッスン(2-4名)

オンラインレッスン

など

5. サービスによって分岐顧客が「個人レッスン」を選択
6. 価格内容の提示個人レッスンの料金プランをご案内いたします:

【月4回コース】

・料金:12,000円/月 など

サービス選択の段階がフローの重要な分岐点となり、そこから各プランに応じた具体的な料金情報を提示します。価格表示用のシナリオを組み込むことで、顧客は他のページを探し回ることなく、チャット内で即座に必要な料金情報を入手できるため、ユーザビリティが向上します。

トラブル受け付け

トラブル受け付けのシナリオサンプル例は次の通りです。

ステップシナリオ例
1. 冒頭のあいさつこんにちは!〇〇サポートチャットボットです。お困りの状況について、お聞かせください。
2. 質問の入力を促しつつ、担当者へ直接つなぐ方法も提示する以下の方法でサポートいたします:

・このままチャットで詳細をお聞かせください

・お急ぎの場合は、専門スタッフに直接おつなぎすることも可能です

3. 顧客が担当者へつなぐことを選択した場合、必要な情報を入力してもらう承知いたしました。専門スタッフへおつなぎする前に、以下の情報をご入力ください

・お名前:

・ご連絡先電話番号:

・トラブルの概要(簡単で結構です):

など

4. 担当者へ直接連絡を入れる専門スタッフへ自動転送いたします。

転送完了まで少々お待ちください。

※転送には1-2分程度お時間をいただく場合がございます。

顧客にチャットボット対応と有人サポートの両方の選択肢を明確に示すことで、緊急性の高いトラブルにも柔軟に対応できるサービスを提供しています。

事前に基本情報や問題の概要を収集することで、担当者が効率的に対応の準備をおこなえるようにしている点も特徴です。また、自動転送システムにより、顧客は画面を移動することなくそのまま待機でき、シームレスな引き継ぎが可能となります。

予約の確認やキャンセル

予約の確認やキャンセル受け付けのシナリオサンプル例は次の通りです。

ステップシナリオ例
1. 冒頭のあいさつこんにちは!〇〇サポートチャットボットです。どのようなご用件でしょうか?
2. 顧客から予約キャンセルの旨の通知明日の予約をキャンセルしたいのですが
3. 予約内容を確認するために、情報を顧客に要求承知いたしました。予約内容を確認しますので、以下の情報をお教えください:

・お名前(フルネーム):

・ご登録の電話番号:

・予約番号(お持ちの場合):

4. 情報から予約を検索し、予約の状況をあらためて確認ありがとうございます。お客様の予約を確認いたします。

【予約内容】

・日時:2025年9月2日(火)14:00-15:00

・サービス:ヘアカット

など

5. 内容を確認し、予約をキャンセルして良いかどうかの最終確認確認いたしました。上記の予約をキャンセルしてよろしいでしょうか?

※キャンセル料は発生いたしません

6. 予約キャンセルの通知と、次回に向けてのあいさつ予約のキャンセルが完了いたしました。

【キャンセル完了】

・日時:2025年9月2日(火)14:00-15:00

・キャンセル日時:2025年9月1日 16:30

またのご利用をお待ちしております。新しいご予約をご希望の際は、いつでもお気軽にお声かけください。

チャットボットが予約受付だけでなくキャンセル処理まで一貫して対応することで、予約関連業務を完全に自動化し、顧客の利便性を向上させられます。顧客は24時間いつでも自分のタイミングで予約変更が可能となり、電話での受付時間に縛られることがありません。

新入社員向け

新入社員向けのシナリオサンプル例は次の通りです。

ステップシナリオ例
1. 冒頭のあいさつご入社おめでとうございます!社員向けサポートチャットボットです。業務に関すること、社内システムの使い方、福利厚生についてなど、何でもサポートいたします。

何かご質問はございますか?

2. 新入社員からの質問を受け付ける勤怠管理の方法について教えてください
3. 具体的な質問の抽出勤怠管理についてのご質問ですね。弊社では専用のシステムを使用して出退勤を管理しております。

具体的にどの部分について知りたいでしょうか?

・出退勤の打刻方法

・有給休暇の申請方法

など

4. 提示された質問に対するチュートリアルのページを案内退勤の打刻方法について詳しくご案内いたします。

【勤怠システム操作ガイド】へのリンクをお送りします

チャットボットは外部だけでなく社内の従業員への対応もおこない、組織全体のサポート体制を強化します。能動的に声かけをおこない、困りごとを早期に発見・解決する仕組みを構築しています。

入社手続きから日常業務まで幅広い情報提供を自動化することで、人事部門の負担軽減と新入社員の職場適応促進を同時に実現し、全体的な従業員満足度向上に貢献できることがメリットです。

配送状況確認

配送状況確認のシナリオサンプル例は次の通りです。

ステップシナリオ例
1. 冒頭のあいさつこんにちは!〇〇サービスのチャットボットです。どのようなご用件でしょうか?
2. 顧客から注文した商品の状況確認の問い合わせ昨日注文した商品がいつ届くか知りたいです
3. 状況を確認するために、注文IDを顧客に要求承知いたしました。配送状況を確認いたします。

以下の情報をご入力ください:

・注文ID(注文確認メールに記載されています)

※注文IDがご不明の場合は、ご登録のお名前とお電話番号でも検索可能です

4. 情報から検索し、配送状況を確認商品は発送済みです

・発送日:2025年9月1日 10:30

・配送業者:ヤマト運輸

注文処理の状況が確認できるシナリオの導入により、顧客は営業時間に関係なく、思い立ったときにいつでも自分で配送状況の確認が可能です。電話やメールでの問い合わせ対応にかかるスタッフの工数を削減しつつ、顧客満足度を向上させられます。

シナリオ型チャットボットが向いている用途

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットは汎用性が高く、あらゆる場面や目的で活用できます

最も得意とするのは、ユーザーからの問い合わせ対応です。しかし、その他にも多様な活用方法があるので、シナリオ型チャットボットの活用場面を紹介します。

問い合わせ対応

シナリオ型チャットボットは、ユーザーからの問い合わせ対応が特に得意です。ユーザーの質問内容に応じた回答を返すため、問い合わせ対応が自動化され、有人対応が必要な件数を減らせます。

メールや電話での問い合わせ対応に悩んでいる担当者は多くいます。また、メールや電話での回答が遅れることは、ユーザーにとっても大きなストレスです。

しかしシナリオ型チャットボットがあれば、有人でなくともユーザーの問い合わせに対応できます。また、問い合わせ内容を入力した直後に回答が表示されるため、ユーザーは回答を待つ必要がありません。

一方、シナリオに設定されていない質問内容があった場合には、シナリオ型チャットボットでは対応できません。複雑な質問や専門的な質問への回答には向いていないので、AI型チャットボットや有人チャットなどで対応する必要があります。

社内サポート・ヘルプデスク

シナリオ型チャットボットは、社内サポートおよびヘルプデスクとしても活用されています。ユーザーからの問い合わせと同様に、社員からの質問にも対応することができ、トラブルシューティングをおこなえます。

シナリオ型チャットボットが社内サポートやヘルプデスクとして活用されると、当該部門の業務負荷を軽減できることが強みです。すでに人手やリソースの不足に悩んでいる企業も少なくありません。しかし、シナリオ型チャットボットがあれば、初歩的な問い合わせの多くを任せることができます。

また、問い合わせた社員はすぐにトラブルシューティングや必要な情報を得られるため、作業効率を向上させられます。

シナリオ型チャットボットに搭載される分析機能によっては、問い合わせ内容の蓄積も可能です。回答できなかった内容を参照することで、特に重要な質問や求められている情報を把握しやすくなります。

社内でシナリオ型チャットボットを活用すれば、企業内のパフォーマンスは大きく高まります。チャットボットを社内サポート・ヘルプデスクとして活用したい方は、下記の記事もご覧ください。

社内問い合わせを削減・効率化する方法|おすすめのツールや導入事例も紹介
総務や社内SEの方で、「社内の問い合わせやヘルプデスクに時間が取られている」といった悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか。社内問い合わせに時間を取られすぎては、本来すべき業務ができなくなってしまいます。本記事では、社内問い合わせが多く寄せられる部署や弊害、社内問い合わせによる弊害を解決する方法について解説していきます。

商品などのサジェスト・案内

シナリオ型チャットボットは、商品のサジェストや案内も得意とします。例えば、以下のようなシナリオ設定が考えられます。

  • ユーザーに対してボットから質問して、それぞれに合った商品を表示する
  • 問い合わせを終えたあとで、資料請求のボタンを表示する
  • 関連したFAQを表示して、さらなるトラブルシューティングを提案する
  • 自社サイト内で閲覧してほしいページへのリンクを提示する

このように工夫すれば、シナリオ型チャットボットを用いて商品購入や資料請求など、新しいアクションへと誘導できます。

特に商品購入や資料請求の可能性を高めることは売上増加においても重要です。CV率などを高め、ビジネス自体の成長に貢献します。

商品などのおすすめや案内は、通常の問い合わせ対応を設定するよりも難しいかもしれません。しかし、高い確率でビジネスに貢献する点を考えれば、ぜひともシナリオ型チャットボットのシナリオに盛り込みたいところです。

アンケートの実施

シナリオ型チャットボットの場合、アンケートを取る目的でも利用されます。例えば、以下のような使い方が考えられるでしょう。

  • 問い合わせ時に「どこで当社を知ったか」などの調査を実施する
  • サービスが解約された際に「なぜ解約に至ったか」を聞き、解約率低減のヒントを探る
  • サービスに対して「満足しているか」「改善点はないか」を聞き出す
  • チャットボットそのものに対する感想や評価を聞く
  • 記述式で自社およびサービスに対する意見や要望を聞き出す

シナリオ型チャットボットは、アンケートツールよりも回答されやすい可能性があります。

例えばアンケートフォームを利用するなら、わざわざそのページへジャンプさせなければいけません。Googleフォームを利用する場合は、ユーザーにGoogleアカウントでログインしてもらう必要がある場合もあります。

しかし、ユーザーのアクションが終了した直後にシナリオ型チャットボットを表示させれば、そのままの流れで回答を得やすいでしょう。

とはいえアンケートに対する回答率は、常に企業の課題ではあります。PDCAサイクルを回して、パフォーマンスが向上するように管理することが重要です。チャットボットをアンケートに活用する方法は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

チャットボット×アンケートで効果アップ!おすすめツールを紹介
チャットボット導入に合わせてアンケート調査を実施することをおすすめします。本記事ではチャットボットでアンケート調査を実施すべき理由を説明します。後半では、アンケートの取得機能が搭載されているチャットボットツールを5つ紹介するため、チャットボットの運用効果を高めたい方は必見です。

診断ゲームなどへの流用

シナリオ型チャットボットは、診断ゲームのようなコンテンツにも活用できます。問い合わせ対応とは異なり、新しい価値をユーザーに提供できる点が大きな魅力です。

例えば、シナリオ型チャットボットがユーザーに質問を投げかけ、ユーザーがそれに答えることで、最終的に診断結果を表示する仕組みを作ることが可能です。これによって、ユーザーは自分自身について理解を深められるだけでなく、コンテンツ自体も楽しめます。

その他、謎解きゲームのような使い方もあります。ボットがストーリーや選択肢を提示し、ユーザーが選択を重ねていくことで、ゲームをクリアする流れを作れるなど、シナリオ型チャットボットを使えば、ゲーム形式でユーザーに新しい体験や価値を提供することが可能です

シナリオ型チャットボットが向かない用途

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットは、あらかじめ設定したシナリオに沿って対話を進める仕組みであるため、対応できる範囲に限界があります。

商品数の多いECサイトや問い合わせ内容が想定しづらいカスタマーサポート、パーソナライズされた相談対応など、柔軟な対話が求められる場面では十分に機能できません。

シナリオ型チャットボットが向かない用途について解説します。

商品数の多いECサイト

商品数の多いECサイトでは、シナリオ型チャットボットの導入は適していません。なぜなら、取り扱う商品が膨大になるほど、想定すべき質問パターンやシナリオ分岐が無数に発生してしまうためです。

数千点から数万点の商品を扱うサイトでは、各商品の在庫状況やサイズ展開、配送方法、返品条件など、問い合わせ内容が多岐にわたります。シナリオ型では、すべてのパターンを事前に設定する必要があり、構築や運用にかかる膨大な工数が避けられません

また、新商品の追加や商品情報の変更があるたびにシナリオを更新しなければならず、メンテナンスコストも増大します。ユーザーが求める情報にたどり着くまでに何度も選択を繰り返す必要があり、ストレスを感じさせる結果にもなりかねません。

このような場合は、AI型チャットボットや検索機能の充実など、より柔軟に対応できる仕組みが求められます。

問い合わせ内容が想定しづらいカスタマーサポート

問い合わせ内容が想定しづらいカスタマーサポートには、シナリオ型チャットボットは不向きです。シナリオ型は事前に設定した質問と回答の流れに基づいて対応するため、予測できない問い合わせには対処できないデメリットがあります。

カスタマーサポートでは、製品トラブル、複雑な契約内容の確認、イレギュラーな状況への対処など、多種多様な問い合わせが寄せられます。特定の利用環境下でのみ発生する不具合や、複数の問題が絡み合ったケースなど、あらかじめシナリオとして想定することが困難な相談も少なくありません。

シナリオ型では「該当する選択肢がない」という状況に陥り、ユーザーは適切な回答にたどり着けず不満を抱きます。

結果として顧客満足度の低下を招き、最終的には有人対応への切り替えが必要となるため、チャットボット導入の効果が得られません。柔軟な対話が求められる場面では、AI型の導入や有人対応との組み合わせが効果的です。

パーソナライズされた相談対応

パーソナライズされた相談対応に対して、シナリオ型チャットボットは十分な効果を発揮できません。シナリオ型はすべてのユーザーに同じ質問と回答フローを提供する画一的な仕組みであり、個々の状況に応じた柔軟な対応が困難だからです。

保険の見直し相談や資産運用のアドバイス、健康相談など、ユーザーの年齢・家族構成・収入・ライフスタイルなど個別の背景情報を踏まえた提案が必要な場面では、単純な選択肢の組み合わせでは対応しきれません。

同じ質問でも、相談者の状況によって最適な回答は大きく異なるため、シナリオ型では表面的なアドバイスにとどまります。また、会話の中でユーザーの悩みや希望を深掘りしながら、最適な提案へと導いていくプロセスも実現できません。

個別性の高い相談業務では、AI型チャットボットによる柔軟な対話や、専門知識を持つ人間のオペレーターによる対応が不可欠です。

おすすめのシナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボット

ここからは、おすすめのシナリオ型チャットボットを紹介します。特徴や機能などを紹介するので、チャットボットツールの選定にお役立てください。

おすすめのチャットボットを紹介|目的や機能ごとに徹底解説
問い合わせ対応やECサイト運営に課題を感じている担当者は多いでしょう。そんなときは、チャットボットの導入がおすすめです。本記事ではおすすめチャットボットを紹介。本記事からフィットするチャットボットを見つけましょう。
【チャットボットの比較】選び方のポイントをわかりやすく解説
昨今では、AI搭載やFAQやマーケティングに特化したものなど、さまざまな種類から自社に合ったチャットボットの選定が可能です。チャットボット導入を検討している方のなかには、「おすすめのチャットボットは?」「どのツールを選んだらよい?」と疑問に...

さっとFAQ

さっとFAQ

さっとFAQ」は、その名の通り、どなたでも手軽に導入・運用できるチャットボットツールです。

シナリオはフローチャート形式で設計できるため、直感的に作業できます。また、一問一答形式の会話であればExcelで設定でき、より簡単にチャットボットでの会話を作ることが可能です。

さらに、分析機能も充実しており、よく利用される質問や、回答できなかった質問などを細かく分析できます。分析結果を基にシナリオを追加するなど、継続的にブラッシュアップできる点も特徴です。

利用料金は月額1万円からと、コスト面でも手軽に導入できる点が魅力です。設定できる設問数や設置できるチャットボット数に応じて3つの料金プランが用意されているため、自社に合ったプランを選択できます。

利用料金はリーズナブルでありながら、シナリオ型チャットボットとしての完成度が高く、多機能性も備えています。数あるサービスの中でも、コストパフォーマンスに優れたチャットボットです。

今なら30日間の無料トライアルもご用意していますので、「まずは使ってみたい」という方は導入をご検討ください。

sinclo

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボット「sinclo(シンクロ)」は、チャットボットと有人対応のどちらにも対応しているハイブリッド型ツールです。チャットボットでは回答できない内容をオペレーターに引き渡せるので、ユーザーのストレスを軽減できます。

また「オートメッセージ機能」を使うと、Webサイト訪問者の滞在時間や訪問回数などから、最適なタイミングで最適なメッセージを発信できます。ユーザーがチャットの途中で離脱しても、再訪問時に回答済みの内容を復元するため、ユーザーは最初から問い合わせる必要がなく、ユーザビリティも優れているサービスです。

シナリオはドラッグ&ドロップ操作で設定でき、手軽に運用できる点も特徴です。

SYNALIO

シナリオ型チャットボット

SYNALIO(シナリオ)」は、チャットボットでの問い合わせ対応だけでなく、ユーザーの行動履歴や会話履歴などからユーザー分析ができ、マーケティングにも活用できるチャットボットツールです。

従来のWeb解析ツールは、ユーザーのWebサイト内での行動データしか分析できませんでした。しかしSYNALIOはチャットボットでの会話データも分析できるため、ユーザーのニーズや状況を詳しく把握でき、次の施策に活かせます。

例えば、ユーザーの属性や見込み度などをグルーピングして、特定のグループにメッセージ配信が可能です。ユーザーの状況に合わせて配信するメッセージを設定できるため、より成果を高められます。

また、チャットボットのシナリオはフローチャート形式で簡単に設定できるので、複雑な操作が必要ありません。操作方法の簡便さも特徴と言えます。

GENIEE CHAT

シナリオ型チャットボット

GENIEE CHATはベーシックなシナリオ型チャットボットのひとつです。導入が簡単な上、レイアウトも優れており、ユーザーの利便性向上に大きく貢献します。

またオペレーターチャットやチャットEFOなど、より正確かつ効果的なチャットスタイルが搭載されている点もポイントです。

導入実績は4,500社を超えており、信頼できるサービスのひとつです。

TETORI

シナリオ型チャットボット

TETORIは、Webサイトのパフォーマンスを高めるために使われる総合支援型のサービスです。その中核として、シナリオ型チャットボットが搭載されています。

目的やタイミングに応じたさまざまなシナリオ・テンプレートが用意されており、自社にフィットしたシナリオ型チャットボットを速やかに構築できます。また細かいデザインやレイアウトも、自由に設定可能です。

さらにWebサイトに訪れたユーザーの分析や、新しい施策がどのような効果を示しているか分析する機能も同時に搭載されています。

TETORIがあれば、チャットでのユーザーサポートと同時に、Webサイト全体のパフォーマンスも底上げできます

シナリオ型チャットボットの活用事例

シナリオ型チャットボット

実際にシナリオ型のチャットボットを導入し、活用した会社の事例を知ると、自社にとってどのような活用ができるのか知るヒントが得られます。ここからは、シナリオ型のチャットボットを活用した会社の事例を紹介しますので、参考にしてください。

チャットボットの活用事例・導入事例|メリットや成功に導くポイントも解説
チャットボットはユーザーからのお問い合わせを自動化するツールです。カスタマーセンター、ECサイト、社内ヘルプデスク、新卒採用サイトなど業種・業態を問わず幅広く使われています。本記事では、チャットボットを導入するメリットを解説した後、チャットボットの導入事例を10件紹介します。

株式会社テンダ

シナリオ型チャットボット

株式会社テンダは、マニュアル自動作成ソフト「Dojo」シリーズなどを提供するDXソリューションやコンサルティング、ゲームコンテンツを提供する会社です。

株式会社テンダでは、製品のヘルプデスクへのユーザーからの問い合わせが増加しており、人手が足りないことに課題を感じていました。また、夜間や休日など時間外の対応ができない点も改善したい課題でした。

課題を解決するために人の手を介さずに問い合わせ対応ができるシステムを探し、Excelで質問と回答を作成するだけで利用開始できるシナリオ型のチャットボット「さっとFAQを導入します。最初は25問ほどの質問と回答を登録しスモールスタートさせたところ、全質問の2割をチャットボットによる回答で賄えました。

今後は質問と回答を増やし、約8割の問い合わせに対応できるよう進めています。さらにチャットボットの分析機能を使い、顧客のニーズ把握への活用も検討しています。

参考:導入後半年で2割のお問い合わせを削減 株式会社テンダ様 | さっとFAQ

昭和鉄工株式会社

シナリオ型チャットボット

昭和鉄工株式会社は、空調機器や環境機器などの製造販売と設置工事をおこなう、137年の歴史を持つ会社です。

最新IT技術を活用した業務の効率化を考えていた際に、展示会で「さっとFAQ」に出会い導入を決めました。AI型のチャットボットも検討候補に入ってはいましたが、専門知識が不要な点と開始直後から高い回答率を見込める点、運用しながら調整できる点に惹かれ、シナリオ型チャットボット「さっとFAQ」に決めた経緯があります。

新卒採用サイトの問い合わせ対応へチャットボットを導入するにあたり、就活生の気持ちがわかる入社1〜2年目の社員を中心としたチームを作り、質問と回答を作成しました。さらにチャットボットのキャラクターとして社名をもじった「フーサ(WHOSA)」も作成し、親しみやすさをプラスしています。

その後、公開したチャットボットは1カ月で1,000を超える利用があり、評判も上々で会社のイメージアップにもつながりました。社内でもチャットボットへの関心が高まり、今後は、社内での問い合わせ対応や、文書の自動作成など業務効率化のためにチャットボットを活用していく予定です。

参考:明治からの挑戦の姿勢は、令和の今にも受け継がれる 昭和鉄工株式会社様 | さっとFAQ

株式会社医療産業研究所

シナリオ型チャットボット

株式会社医療産業研究所は、ヘルスケア分野に特化した調査会社で、2003年よりメンタルヘルス事業として「ストレスチェックPRAS」を提供しています。

メンタルヘルスケアの一環としてストレスチェックをおこなう際、専門家に相談するほどではない些細な悩みも、気軽に相談できる方法を探していました。

IT知識が不要で気軽に導入できるシナリオ型チャットボット「さっとFAQ」を知り、サポートを受けながら、業務の隙間時間を使い、担当2名により2週間ほどで質問と回答の作成をおこないました。チャットボット導入後、チャットボットを利用したお客様よりカウンセリングの申し込みがあるなど、新しく商品を検討するユーザーにも高評価を得ています。

今後は、株式会社医療産業研究所の顧客である会社の従業員向けに使えるチャットボットの開発や提供を予定しています。

参考:わずか2週間で2つのチャットボットを公開 メンタルヘルス事業でDXを実現 株式会社医療産業研究所様 | さっとFAQ

シナリオ型チャットボットに関するよくある質問

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットの導入を検討する際、基本的な仕組みや費用感、デメリットなど、さまざまな疑問が生じます。シナリオ型チャットボットに関するよくある質問について解説します。

チャットボットのシナリオ型とは

シナリオ型チャットボットとは、あらかじめ設定した質問と回答の流れに沿って会話を進める仕組みのことです。ユーザーが選択肢をクリックすると、選択肢に応じた次の質問や回答が表示され、最終的に求める情報へと導きます

よくある質問への対応や簡単な予約受付など、問い合わせ内容が限定的で予測しやすい場面で効果を発揮します。構築が比較的容易で、運用コストも抑えられるため、導入しやすい点が特徴です。

シナリオ型チャットボットのデメリットは

シナリオ型チャットボットのデメリットは、柔軟性の欠如です。事前に設定したシナリオ以外の質問には対応できないため、想定外の問い合わせが来た際にユーザーを適切に誘導できません。

また、複雑な問い合わせに対応しようとすると、シナリオの分岐が膨大になり、構築やメンテナンスの工数が増大します。商品数の多いサイトや多様な問い合わせが想定される場面では、シナリオの設計自体が困難です。

さらに、ユーザーは何度も選択肢をクリックしながら目的の情報にたどり着く必要があり、操作が煩雑になりがちです。

シナリオ型チャットボットの費用はいくらですか

シナリオ型チャットボットの費用は、提供形態や機能によって大きく異なります。無料プランから月額数万円、高機能なものでは数十万円まで幅広い価格で提供されています。

初期費用についても、無料のものから数十万円程度とさまざまな価格帯です。月額費用は、基本的な機能のみであれば数千円から利用できるサービスもありますが、問い合わせ件数や機能の充実度に応じて価格は上がります。シナリオの分岐数や連携できる外部システム、サポート体制などによって料金が変動します。

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットの違いは何ですか

シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットの最大の違いは、対話の柔軟性です。シナリオ型は事前に設定した質問と回答の流れに沿って対話を進めるため、想定された範囲内でのみ機能します。

一方、AI型は自然言語処理技術を活用し、ユーザーの自由な質問文を理解して適切な回答を生成できます。シナリオ型では選択肢から選ぶ形式ですが、AI型ではユーザーが自分の言葉で質問できるため、より自然な会話が可能です。

また、AI型は過去の対話データから学習し、回答精度を向上させられます。ただし、AI型は導入コストが高く、精度向上のための学習期間が必要です。

シナリオ型チャットボットの導入にかかる期間はどのくらいですか

シナリオ型チャットボットの導入期間は、シナリオの複雑さや規模によって異なりますが、一般的に1カ月から3カ月程度が目安です。

簡単なシナリオであれば、数週間程度で導入できるケースもあります。導入プロセスは、要件定義、シナリオ設計、システム構築、テスト、運用開始の流れです。

よくある質問への対応など限定的な用途であれば短期間で済みますが、複数部署にまたがる問い合わせ対応や外部システムとの連携が必要な場合は、数カ月かかることもあります。また、導入後も実際の問い合わせデータを基にシナリオを改善していく期間が必要です。

シナリオ型チャットボットは自社で作成できますか

シナリオ型チャットボットの自社作成は、技術的には可能ですが、実際には多くの課題があり容易ではありません。ノーコードツールを使えば基本的な設定はできるものの、効果的なシナリオ設計には専門的な知識と経験が求められます。

顧客の問い合わせパターンを正確に分析し、適切な質問フローを構築するには、カスタマーサポートやマーケティングの知見が不可欠です。また、導入後の効果測定や継続的な改善も必要で、外部システムとの連携やセキュリティ対策も考慮すべき点です。このような理由から、専門業者に依頼する方が確実で効率的ともいえます。

注意点を理解してシナリオ型チャットボットの導入を成功させよう

シナリオ型チャットボット

本記事では、シナリオ型チャットボットとはどういったものかを説明しました。AI型チャットボットよりも低コストでの導入や、FAQで簡単に構築できるメリットがあります。

シナリオ型チャットボットは、導入ハードルも低く、高い効果も見込まれるツールですが、場合によってはうまく回答できないなど、あまり効率化できないケースもあります。解決したい課題の内容によっては、AI型チャットボットのほうが向いていることもあるため、導入にあたっては慎重な検討が重要です。

またユーザーを適切に導くシナリオ作りが、導入効果に大きく影響します。ぜひ、本記事で説明した導入のメリットやシナリオの作り方を参考にして、シナリオ型チャットボットの導入を検討してみてください。

サンソウシステムズでは月額1万円からスタートできる「さっとFAQ」というチャットボットを提供しています。Excelから簡単に会話データを作成でき、プログラミングスキルは必要ありません。

30日間の無料トライアルもご用意していますので、「まずは使ってみたい」という方はこの機会に導入をご検討ください。

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