社員から寄せられる問い合わせに対応する社内問い合わせ業務。問い合わせの多さや、同じような質問への対応に課題を抱き、社内問い合わせ業務の効率化を検討している企業も多いのではないでしょうか。
しかし「社内問い合わせ業務を効率化したいが具体的な方法がわからない」「どのようなツールが良いのか」など、初めての効率化にたくさんの疑問を抱く方も多いと思います。
本記事では、社内問い合わせ業務を効率化する方法について詳しく解説します。おすすめのツールや導入事例も紹介しているので、自社の問い合わせに業務効率化の参考にしてください。
弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から導入できるチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。専門知識が不要で、Excelから誰でも簡単にシナリオ作成が可能です。多く寄せられる同じような質問の自己解決を促進できます。
30日間の無料トライアルもご用意したので、ぜひこの機会に導入を検討してみてください。
社内問い合わせ業務とは
社内問い合わせ業務とは、さまざまな部署に対して社員から寄せられる問い合わせに対応する業務です。問い合わせ内容は、業務に関する質問はもちろん、勤怠や申請、ツールの使い方など幅広く、会社によっては全部署の問い合わせに一つのヘルプデスクで対応することも少なくありません。
例えば人事部であれば、引っ越しに伴う住所変更、給与振り込み先の変更、各種休暇の取得方法などがあります。社内情シスでは、システムへのログイン方法、操作方法、トラブルの解消方法などの問い合わせが多いでしょう。DX促進に伴い、社内で導入しているITツールに関する問い合わせも増加傾向にあります。
このように社内問い合わせは社員の疑問を解消し、より良い労働環境を保つための重要な役割を担っています。
社内問い合わせ業務における課題
社内問い合わせ業務には、多くの課題があります。これらの課題を解決できれば、会社全体の生産性を高められます。社内問い合わせ業務を効率化する目的を明確にするために、課題を再認識しておきましょう。
問い合わせに対応しきれない
社内問い合わせでは、問い合わせ件数に対して担当者の数が足りず、問い合わせに対応できないことが一番の課題です。
社内問い合わせでは、会社の規模と問い合わせ担当者の人数が重要です。会社規模が小さければ少ない人数で対応可能ですが、会社規模が大きければ問い合わせ件数も比例して多くなるため人員の確保が必要でしょう。
特に新しくITツールを導入した場合や人事異動・採用があった場合は、多くの問い合わせが寄せられます。担当者の数に見合わない問い合わせに対応していると、残業が増えて担当者が疲弊したり、本来やるべき業務の妨げになったりする可能性があります。
業務の属人化が生じている
問い合わせ担当者のスキルや経験によって「その人にしか対応できない」こともよくあるケースです。
問い合わせの中には特定の人にしか回答できない専門的な内容も含まれるため、対応できる社員に問い合わせが集中し、回答が遅延する可能性があります。その結果、担当者の負担が増大したり、業務の遂行に支障が出たりするでしょう。
マニュアルの作成やツールの導入などをおこない、すべての担当者が対応できるようスキルの平準化が必要です。
ナレッジが蓄積できない
社内問い合わせでは、同じような内容を繰り返し質問されることがほとんどです。
社内問い合わせに課題を抱えている企業では、よくある質問内容がナレッジとして蓄積されていないことも少なくありません。そのため人が入れ替わったり新人が入社したりする度に、何度も同じ回答をする必要があり、業務のひっ迫につながっています。
よくある質問内容をナレッジベースやFAQで閲覧できるようにし、社内全体で共有しておく必要があります。
生産性が落ちる
社内問い合わせ業務がひっ迫すると、コア業務に集中できず生産性の低下につながります。特に会社規模が小さく従業員数が少ない企業では、問い合わせ担当者を設けず、ほかの業務と兼務しているケースがよくあります。
そのため問い合わせが多くなると、より重要なコア業務の遂行を妨げ、会社の収益に影響が出る可能性も少なくありません。もちろん問い合わせする社員も疑問を解決できないために業務が滞ってしまい、結果として会社全体の生産性を低下させてしまうのです。
社内問い合わせ業務を効率化する方法
社内問い合わせ業務を効率化する方法は、すぐにできることから工数のかかるものまで幅広くあります。自社に最適な方法を選択するためにも、まずはどのような方法があるのか把握しておきましょう。
問い合わせ方法の周知
社内問い合わせ業務を効率化するには、問い合わせ方法やルールの周知が重要です。
例えば、電話やメール、ビジネスチャットなど、問い合わせチャネルが統一されていないと、内容に応じて振り分けたり仲介したりする手間が発生します。また、問い合わせ導線が多いと応対履歴の登録が煩雑になったり、ステータス管理が難しかったりなど、課題も増加するでしょう。
工数を増やさないためにも担当者に直接つなぐ導線を作る必要があります。問い合わせフォームの用意やシステムの導入などで問い合わせ方法を統一しましょう。
FAQシステムやチャットボットの導入
多く寄せられる同じような質問に課題を抱いている場合は、FAQシステムやチャットボットの導入が効果的です。社員が抱いた質問を社員自身で解決できるため、問い合わせ業務負担を大きく削減できます。
FAQシステムやチャットボットには多くの種類があり、中には社内問い合わせに特化したツールも少なくありません。テンプレートが用意されていて簡単に運用を始められるものもあるため、問い合わせ業務の効率化を急いでいる場合でもおすすめです。
ただしFAQシステムやチャットボットを導入する場合、定期的なチューニングが必要です。回答内容が更新されていないと、利用率の低下につながるため、運用担当者を設けて定期的な見直しを実施しましょう。
チャットボットについて詳しく知りたい方は、チャットボットの特徴やメリットについてまとめた記事をぜひご覧ください。
マニュアルの作成
各種申請方法や処理方法、ツールの使い方など、詳しい説明が必要な問い合わせには、事前にマニュアルを作成しておくと便利です。社員の自己解決はもちろん、問い合わせがあった場合にもマニュアルに誘導すれば問い合わせ業務を効率化できます。
マニュアルは紙の媒体は避け、オンラインでの確認が可能なものがおすすめです。とはいえマニュアルを一から作成するには手間と時間がかかります。マニュアル作成が必要な場合は、マニュアル作成ツールを活用すれば作成時間の短縮が可能です。
マニュアルが作成できれば、応対時間を削減できるだけでなくナレッジの蓄積にもつながり、企業力をより強固にできます。
マニュアル作成ツールについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。ツールの選び方やおすすめのツールを選択しているので、ぜひ参考にしてください。
ヘルプデスクの設置
会社規模が大きく問い合わせ数が多い場合は、ヘルプデスクを設置して一括して問い合わせ業務をおこなう方法が効果的です。社内問い合わせへの業務専属の社員を選任し、問い合わせ対応に専念できれば、他の社員はコア業務に集中できます。
もちろんヘルプデスク担当者も問い合わせ対応に専念できるため、迅速な対応が可能です。疑問をすぐに解消でき、業務を円滑に遂行できるでしょう。問い合わせ方法の統一化にもつながるため、仲介や振り分けなどの余計な工数も削減可能です。
問い合わせ管理による抜け漏れ防止
問い合わせ管理システムとは、問い合わせの進捗や担当者などの情報を一元管理できるツールです。問い合わせが多くなるほど、「回答を忘れていた」「催促された」などのケースが多くなります。問い合わせシステムでは対応状況を可視化できるため、回答の抜け漏れを防止可能です。
また、特定の担当者に問い合わせが集中することも少なくありません。問い合わせ管理システムでは割り当てを可視化でき、問い合わせの偏りを防止できます。
より迅速で確実な問い合わせ対応を実現できるでしょう。
返信用テンプレートの作成
回答内容を考えることは担当者にとって大きな負担です。返信用テンプレートを作成しておけば負担を軽減できます。
問い合わせ対応用のテンプレートやマニュアルが整備されていれば、対応しながらFAQやマニュアルを確認し、回答するというフローが実現可能です。また返信用テンプレ―トの中に、マニュアルの参照先を記載できる欄を設けておけば、よりスピーディに対応できます。
返信用テンプレートは問い合わせ応対品質の平準化にもつながるため、「人によって回答内容が異なる」などの課題を解決できるでしょう。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツール:オールインワンタイプ
社内問い合わせ業務を効率化できるツールにはさまざまなサービスがあります。中でもFAQやチャットボット、問い合わせ管理など問い合わせ業務に必要な機能を搭載したオールインワンタイプのものがあり、問い合わせ業務の効率化に役立ちます。
Zendesk
株式会社Zendeskが提供する「Zendesk」は、世界で10社以上(2024年10月時点)の導入実績を誇る問い合わせ管理システムです。メッセージやチャット、ヘルプセンター・FAQなど、多くの製品があり、企業に合わせて適切なサービスを提供します。
中でもヘルプセンターやFAQでは、社内のナレッジを適切に管理・活用し、社員が自己解決できるヘルプセンターを構築できます。カスタマイズ性にも優れ、複数のヘルプデスクの作成も可能です。40以上の言語にも対応しているため、外国人採用に積極的な企業やグローバル企業にも問題なく運用できます。
問い合わせ業務の効率化に役立つ「従業員向けサービス」もおすすめです。AIを活用して従業員からの問い合わせに自動で回答でき、業務負担の軽減に役立つでしょう。
Tayori
株式会社PR TIMESが提供する「Tayori」は、導入実績70,000アカウント(2024年10月時点)を誇る、社内問い合わせ業務に必要な機能を低コストで簡単に導入できるツールです。社員向けの問い合わせフォームやFAQ、AIチャットボットを作成でき、社内問い合わせ業務の削減に寄与します。
特にFAQはよくある質問やヘルプページをノーコードで簡単に作成でき、社内マニュアルやナレッジベースとして活用可能です。操作画面もシンプルで直感的に操作でき、ITが苦手な社員でも問題なく閲覧・編集できるでしょう。
料金プランも会社の規模に合わせて複数用意しています。小規模から大規模まで幅広い会社におすすめのツールです。
Freshdesk
OrangeOne株式会社が提供する「Freshdesk」は、導入実績50,000社(2024年10月時点)を誇るヘルプデスク・問い合わせ管理ツールです。世界のソフトウェアやサービスをランキング付けする「G2CROWD 2022」でベストソフトウェア賞を受賞し、グローバルで使いやすい問い合わせ管理ツールとして評価を得ています。
搭載している機能が豊富であり、ビジネスチャットやメールを一元管理できる、社員からの問い合わせを自動でタスク分配できるなど、問い合わせに限らず多くの業務を効率化できます。
またチャットボットやFAQでは、公開範囲の制限機能もあり、情報漏洩の防止が可能です。他にもチャットボット運用に必要なシナリオ作成の自動化や定型応答文の作成などもできるため、問い合わせ業務の大幅な効率化が期待できます。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツール:チャットボット
社内問い合わせ業務を効率化するには、チャットボットの導入が効果的です。
チャットボットとは「チャット(会話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた造語で、人間に代わってユーザーと自動で会話をするツールを指します。問い合わせ業務にチャットボットを活用すれば、社員からの問い合わせに自動で回答し解決が可能です。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツールを紹介します。
さっとFAQ
株式会社サンソウシステムズが提供する「さっとFAQ」は、低コストかつ簡単に導入できるおすすめのチャットボットです。専門知識を使わずにノーコードでシナリオを作成でき、よくある問い合わせを簡単にデータ化できます。
Excelでシナリオ設計できるため、導入から最短3日で運用をスタートできます。ITツールが苦手な社員でも問題なく運用できるため、チャットボット初心者におすすめのツールです。月額1万円から導入できるコストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。
ビジネスチャットとの連携も可能であり、すでに利用している企業は業務をより円滑に進められるでしょう。今では30日間の無料トライアルも実施しているので、「お試しで利用してみたい」方はぜひ試してみてください。
Chat Plus
Chat Plusは官公庁をはじめ、IT企業や小売業など幅広い業種での導入実績があるチャットボットです。導入企業は10,000社(2024年10月時点)と業界No.1を誇り、月額1,500円から導入できるとして業界最安値も誇っています。
動画・画像などのファイル添付機能や有人チャットへの切り替え機能などが搭載されており、社員が確実に回答にたどり着けるようにサポートが可能です。
料金プランも5つ用意されており、会社の規模に応じて選択できる魅力があります。導入から運用までサポートの充実度も高く、「導入したとしても社員に利用されるか不安」という方でも安心して導入できるでしょう。
社内の問い合わせの70%がChat Plusで対応できたという事例もあり、社内問い合わせ業務の大幅な効率化を実現できるでしょう。
HR Brain
HR Brainは、社内向けに特化したチャットボットで、AIを活用して問い合わせ対応の自動化を実現できます。さまざまなビジネスチャットと連携できるため、社員は普段から使用しているチャットツールからも問い合わせが可能です。
社員からの問い合わせ状況を閲覧できるダッシュボードで進捗状況を確認可能なため、回答の抜け漏れを防止できます。また、問い合わせの傾向も確認でき、問い合わせ件数が多い内容の回答をブラッシュアップするなど、回答精度の向上に役立つでしょう。
デザインはシンプルで直感的に操作ができるため、ITツールに抵抗のある社員でも使いやすい特徴があります。テンプレートが豊富に用意されていることから、シナリオ作成が容易で、導入から運用までの期間を短縮可能です。
バックオフィスに特化し操作性に優れたHR Brainは、初めてチャットボットを導入する企業におすすめのツールと言えます。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツール:FAQシステム
FAQシステムとは、顧客や社内から頻繁に寄せられる質問とその回答をデータベース化し、検索できるようにしたシステムです。FAQシステムを導入すると、よくある質問は社員自身で検索して解決できるため、業務負担を軽減できます。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツールを紹介します。
ナレッジリング
株式会社CBITが提供する「ナレッジング」は、社内に蓄積されたナレッジを一元管理し、活用できるFAQシステムです。検索性に優れ、キーワードやこだわり検索、よくある質問のランキング表示など、問い合わせたい内容を見つけやすいことから、迅速に問題を解決できます。
また検索機能は、ExcelやWordなどに含まれているテキストも検索対象に含まれるため、欲しい情報を逃さず見つけられます。欲しい情報だけでなく関連性の高い情報が表示され、より理解を深められるでしょう。
操作性にも優れ、直感的に操作できるデザインで誰でも簡単に使いこなせる魅力もあります。他ツールと比較して低コストで導入できるため、あまり予算をかけられない場合におすすめです。
Helpfeel
株式会社Helpfeelが提供する「Helpfeel」は、検索技術で特許を取得した検索型FAQシステムです。検索窓にキーワードを入力すると質問文の候補がサジェストで表示されるため、知りたい情報まで迅速にたどり着けます。
レポーティング機能に優れており、検索行動を顧客の声として分析し、FAQをAIが自動で生成したりメンテナンスしたりするため、担当者が一から分析してメンテナンスする必要がなく、管理工数が少ないシステムと言えるでしょう。担当者は運用後のメンテンナンスを最小限にでき、本来の問い合わせ業務に集中できます。
すでにFAQシステムを導入している場合は、Helpfeelの検索機能だけを併用しての使用が可能です。導入目的に合わせて柔軟に対応できます。
sAI Search
株式会社サイシードが提供している「sAI Search」は、AIが社員の疑問を先回りして予測し、知りたい情報にたどり着けるFAQシステムです。
これまで蓄積してきたFAQデータがある場合、そのデータをアップロードすることで導入したその日から運用できます。「導入したいけど時間の確保が難しい」「すぐに運用できるツールを探している」といった企業にもおすすめのシステムです。
また、社内問い合わせに限らずサイト内検索など、用途に合わせて最適な機能やデザインを組み合わせて使用可能です。加えてチャットボット「sAI Chat」も提供しているため、チャットボットとFAQシステムを組み合わせて利用すれば、より問い合わせ業務の効率化に役立つでしょう。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめのツール:問い合わせ管理システム
問い合わせ管理システムとは、社員からの問い合わせ内容や返信履歴、進捗状況などの情報を一元管理できるツールです。電話やメール、ビジネスチャットなどから寄せられる問い合わせを問い合わせ管理システムに集約することで、工数の削減や迅速な解決、抜け漏れの防止など、さまざまなメリットをもたらします。
社内問い合わせ業務の効率化におすすめの問い合わせ管理システムについて見ていきましょう。
メールディーラー
株式会社ラクスが提供する「メールディーラー」は、累計8,000社以上の導入実績を誇るメール共有管理システムです。社内での利用に特化しており、メールの返信状況を見える化して、対応漏れや二重返信を防止できます。
メールの対応状況に応じて「新着」「返信処理中」「対応完了」などのステータスに自動で振り分けられるため、対応状況をひと目で把握可能です。メールごとに担当者の設定も可能で、誰がどのメールに対応しているかの確認や担当者の偏りも防止できます。
メールディーラーを導入すると、問い合わせメールへの対応時間やコストの削減効果が見込めます。メールの返信テンプレートもあり、対応スキルの平準化にもつながるでしょう。
WEBCAS mailcenter
株式会社WOW WORLDが提供する「WEBCAS mailcenter」は、社員から届く問い合わせを複数人で共有でき、効率的に対応できる問い合わせ管理システムです。
問い合わせメールを複数人で一元管理し、二重対応や対応の抜け漏れを防止できます。オペレーターの人数は無制限で登録できるため、余力があるオペレーターなどが対応すれば、迅速に課題を解決できるでしょう。
メールの返信作業に入ると自動的に担当者として割り振られ、他のオペレーターが対応できないようになるため、二重返信が簡単に防止できます。
低コストで導入できるプランから、個人情報を自社で管理したい企業向けの自社環境にシステム導入できるプランまで用意しています。
Re:lation
株式会社インゲージが提供する「Re:lation」は、「BOXIL SaaS AWARD Spring 2023」で使いやすさNo.1に選出された問い合わせ管理システムです。メールやLINE、電話はもちろんECサイト経由の問い合わせなど、10種類の窓口を一つに集約して管理できます。
操作画面が見やすく、特に問い合わせ対応状況は、ステータスによって色分けされているためひと目で対応状況の把握が可能です。抜け漏れや二重返信の防止にもつながります。
10日間の無料トライアルも実施しているため、「試しに使ってみたい」方におすすめの問い合わせ管理システムです。
社内問い合わせ業務の効率化を成功に導くポイント
社内問い合わせ業務の効率化に取り組む際は、いくつかのポイントを押さえる必要があります。想定した効果を取得するためにも、成功のポイントについて解説します。
運用ルールの明確化と周知の徹底
社内問い合わせ業務を効率化するために、さまざまな方法を実施したとしても、運用が徹底されなければ意味がありません。運用を定着させるには、運用ルールの明確化と周知が大切です。
例えばFAQシステムやチャットボットを導入したとしても、「知りたい情報が見つからない」「回答にたどり着かない」という理由で電話や直接出向いて問い合わせをする社員も少なくありません。チャットボットなら、どこまで会話を続けていたのかを確認し、どこまでを自己解決に取り組み、どこから有人に問い合わせるのか基準を定めましょう。
せっかくコストをかけてシステムを導入したとしても、「有人の方が楽だから」という理由でツールが利用されなければ意味がありません。あらかじめルールを定め、全社員への周知が大切です。
定期的なチューニング
FAQやチャットボットでは、「欲しい回答が得られない」ケースが一定数あります。導入して間もない時期は特に多いことでしょう。FAQやチャットボットの回答が欲しい情報と合致しているかを定期的に見直し、必要に応じて修正します。
実際に合致しているか判断できない曖昧な回答は、運用しながら確かめるのも一つの手段です。また、質問時によく使われる単語をFAQのタイトルや本文に盛り込んで検索精度を上げることも効果的です。
運用していくにつれて回答・検索精度を高められれば、FAQやチャットボットによる自己解決の定着にもつながるでしょう。
コンテンツの再利用を意識する
マニュアルやFAQ、チャットボットなどで作成した回答は、他の利用しているツールにも貼り付け、どのツールからでも同じ回答が得られるよう工夫が必要です。せっかく作成した回答でも、いくつかのツールに分散してしまうと、どの回答がどこに登録してあるかわからなくなるケースも少なくありません。
FAQやチャットボット上でマニュアルのURLを記載するなど、どのツールからでも同じ回答にたどり着く仕組みが大切です。メールやチャットによる問い合わせ対応も同様で、なるべくオリジナルの文章を避けてマニュアルへ誘導するURLを貼り付けます。
回答内容を作成したらそのままにせず、社内で利用しているすべてのツールから参照できるよう仕組みを構築しておきましょう。
社員が使いやすいものにする
社員の中には、ITツールに苦手意識を持つ社員もいるでしょう。FAQシステムやチャットボットなどを導入する際は、社員のITリテラシーを考慮したツールの選定が大切です。
機能や性能に優れたツールでも、社員が使いこなせず、利用されなければ意味がありません。想定していた結果が得られず、余計なコストの増加につながる可能性があります。
本導入前に無料トライアルなどを活用して操作性を比較しておきましょう。運用開始前に社員が使いやすい設定にすることも効果的です。社員の使いやすさを重視してツールの選定や設定を実施しましょう。
社内問い合わせにFAQやチャットボットを導入するメリット
社内問い合わせ業務を効率化するには、さまざまな方法があります。特にFAQシステムやチャットボットの導入は、多くのメリットをもたらします。
導入効果を最大化させるためにも、社内問い合わせ業務にFAQやチャットボットを導入するメリットについてあらかじめ把握しておきましょう。
気軽に問い合わせができる
中には、人間に対して問い合わせをすることに心理的な負担を感じる人も少なくありません。チャットボットやFAQシステムは、ヘルプデスクに出向いたり、電話をかけたりせず自己解決ができるため、自分のタイミングで気軽に問い合わせできます。問い合わせへのハードルを低くできるため、業務の滞りを最小限にできるでしょう。
また、チャットボットは応対品質が常に一定であるため、担当者の機嫌や知識に振り回されることなく回答を得られます。
コスト削減が見込める
FAQシステムやチャットボットでは、よくある質問の自己解決が可能です。日頃から多く寄せられる同じような質問に対応する時間を削減できるため、人件費の削減が見込めます。
導入前と比較して少ない人数で運用できるため、より重要な業務に人員を配置すれば、会社全体の生産性を高められるでしょう。
24時間365日対応できる
有人対応の場合、問い合わせへの対応は営業時間内に限られます。しかし、FAQシステムやチャットボットは夜間や休日勤務があった場合でも、疑問を解消できるため利便性が高く、業務を円滑に遂行できます。
シフト制を採用している職場や、複数拠点を運営している企業に最適です。知りたいときにすぐに解決できる環境が整えば、社員のモチベーション低下も防止できるでしょう。
ただしFAQシステムやチャットボットでは、複雑な質問への回答が難しい点に注意が必要です。
全従業員の業務を効率化できる
FAQシステムやチャットボットでは、社内問い合わせ業務の無駄を省略できます。
社員は知りたい情報をすぐに自己解決でき、問い合わせ担当者は対応範囲を複雑な質問や専門知識が必要な質問のみ絞られるため、問い合わせ部門に限らず会社全体で業務を効率化できます。入社して間もない社員で会社のルールに関する知識がなくても、自己解決できれば指導の手間を省略可能です。
また、同じような質問が削減できれば業務負担はもちろん、精神的なストレスの軽減もできます。問い合わせ担当者だけでなくすべての社員が、より生産性の高いコア業務に集中できるでしょう。
業務の属人化を防止できる
問い合わせの中には、ベテランのスタッフにしか回答できないものや、専門的な知識が必要なものもあります。特定の人にしか回答できない状況を放置すると、未回答の問い合わせが蓄積して業務の遂行を妨げてしまいます。
複雑な質問や専門知識が必要な質問は、FAQにマニュアルやファイルを記載して詳細がわかるようにすれば、属人化の防止が可能です。
チャットボットの導入で社内問い合わせの効率化に成功した事例
株式会社学研メディカルサポートでは、医療従事者向けのeラーニングによる教育支援を実施しています。
同社の管理部では、人事や法務、総務などの一般的な管理業務をはじめ、社内システムの導入・管理などさまざまな業務をこなしています。日頃から多くの問い合わせを受ける中で、何度も寄せられる同じような質問への対応に非効率を感じていました。
問い合わせへの回答を用意する時間と回答を待つ時間の両方を削減できれば、業務効率を高めつつ人件費や運営費の削減につながると考えたと言います。そこでFAQチャットボットの中でも、機能面と費用面のバランスの良い「さっとFAQ」の導入を決定しました。
質の高いQAデータ(質問と回答)を作成するために、1ヵ月半から2ヵ月ほどかけて運用を始めます。導入後は、年間工数400時間の削減、年間800,000円の削減に成功しました。
公開から半月程度は毎日数十分、それ以降は1週間に一度1時間程度を費やし、現在では月に数時間のメンテナンスで運用が安定していると言います。
チャットボットを導入して社内問い合わせ業務を大幅に効率化した事例です。
参考:医療従事者に心とコンテンツの両面で寄り添うためにさっとFAQで業務効率を大幅に向上
FAQやチャットボットで社内問い合わせを効率化しよう
社内問い合わせ業務を効率化するには、低コストですぐに始められる方法から工数のかかる方法までさまざまです。どの方法を採用するかによって得られる効果も異なります。自社の課題や予算、会社規模に応じた適切な方法を実施しましょう。
できるだけ早く大きな効果を享受したい場合は、FAQやチャットボットの導入がおすすめです。
弊社サンソウシステムズでは、最短3日短で運用を開始できるチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。月額1万円から導入でき、Excelで簡単にシナリオデータの作成が可能です。プログラミングスキルも不要で、誰でも簡単に導入ができます。
今なら30日間の無料トライアルも用意しているので、「まずは試してみたい」という方はぜひお問い合わせください。