カスタマーサクセスを効率的に行うには、ツールの活用が欠かせません。
しかし「カスタマーサクセスにどのツールを導入すればいいのだろう」と悩む担当者も多いでしょう。
そこで今回の記事では、カスタマーサクセスにおすすめのツールを、チャットボット、LTV最大化、顧客満足度の測定や向上、顧客体験の向上、Q&Aといった項目別に15選紹介します。
カスタマーサクセスでツールを使う目的や、選ぶときのポイントも解説するので、あわせて参考にしてください。
カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセス(Customer Success)とは、日本語に訳すと「顧客の成功」を意味し、CSと略されることもあります。
現在はクラウドSaaSビジネスと呼ばれる、サブスクリプション型のサービスが増加中です。そこでカスタマーサクセスは、SaaSビジネスにおいて、お客様に継続的に利用してもらい成功に導く仕事を担います。
従来のビジネスの多くは買い切り型で、商品を購入してもらうことがゴールでした。一方、サブスクリプション型のビジネスは月額料金が安価である場合が多いため、契約後の継続が重要になります。
そこで、お客様に自社製品を利用し続けてもらうために、使用方法の導入や改善、運用上の問題解決などを積極的に提案し、成功体験へと導くのがカスタマーサクセスの役目です。
次に、具体的な役割を紹介します。
3つの役割
カスタマーサクセスには、大きく分けて3つの役割があります。
- チャーンレート(解約率)を下げる
- LTV(顧客生涯価値)を向上させる
- 提供サービスを改善する
LTVとは、取引の開始から終了までの期間に発生する利益のことをいいます。カスタマーサクセスは、利益が発生する期間をできる限り伸ばし、チャーンレートと呼ばれる解約率を下げることが重要です。
また、ユーザーをサポートする中でプロダクトについてヒアリングし、市場の変化を加味しながら、使いづらさや課題を開発部門へフィードバックする役割もあります。
カスタマーサクセスツールを使う目的
次に、カスタマーサクセスツールを使う目的を3点解説します。
コミュニティ構築機能で解約率を減らす
カスタマーサクセスツールの種類によっては、コミュニティ構築機能が搭載されたものがあります。
コミュニティ内では、同じプロダクトを使用しているユーザー同士、または自社とユーザー間でコミュニケーションが可能です。また、コミュニティ内でアクションが起これば通知され、迅速に顧客対応できるようになります。
顧客接点を増やせるため、プロダクトへのロイヤルティ向上に貢献し、解約率の低下へとつながるでしょう。
顧客のヘルスコア把握機能で業務工数を削減する
カスタマーサクセスツールに搭載されているヘルスコア把握機能を活用すれば、行動、契約、解約などユーザーデータの集計や分析が簡単にできるようになります。
これまで人が行っていた作業を自動化することで、業務工数の大幅な削減につながります。
さらに、自動集計・分析機能で人的ミスがなくなり、ユーザーの現状を正確に理解し的確なアプローチができるようになるでしょう。
コンテンツ・サービスの提案で売上を増加させる
カスタマーサクセスツールで収集したユーザーデータにもとづき、パーソナライズしたコンテンツやサービスを提案することも可能です。
例えば、思わずクリックしたくなるようなポップアップや動画コンテンツを表示させ、ユーザーの興味をひきます。ユーザーにとって一番必要なオプション機能や使い方を紹介すれば、クロスセルやアップセルにつながるでしょう。
カスタマーサクセスにおすすめのツール:チャットボット
チャットボットは、ユーザーとの会話を自動化でき、カスタマーサクセスの業務効率を向上させます。
ここではカスタマーサクセスにおすすめのチャットボットツールを3選紹介します。
さっとFAQ:会話履歴をデータ分析
さっとFAQは、エクセルからFAQの会話データに関する作成や編集ができ、簡単に導入が完了するチャットボットです。
チャットボットの利用状況を確認しながら、データ精度の向上が図れます。また、月額1万円から導入できるため、費用対効果が非常に優れたチャットボットだといえるでしょう。
Cross Talk:有人チャット連携機能
https://fd-crosstalk.jp/lp/chat-bot-service/
Cross Talkは、有人チャットとシームレスな連携ができるチャットボットツールです。会話を通してユーザーに適切なコンテンツをおすすめできるため、アップセル向上を期待できます。
また、機械学習を用いて表記のゆれや微妙なニュアンスの言い回しも理解可能です。
hachidori:AIチャットボット
hachidoriは、プログラミングの知識がなくても導入できるAIチャットボットです。
AIが優れた言語処理能力を発揮し、精度の高い回答をユーザーに提供します。また、解決率を測定し、Q&Aのチューニングを行い、さらに精度を高くできる機能が特徴的です。
カスタマーサクセスにおすすめのツール:LTV最大化
次に、LTVの最大化が期待できるカスタマーサクセスツールを3選紹介します。
HiCustomer:解約率の低下を仕組み化
HiCustomerはカスタマーサクセス管理ツールで、ユーザーデータをもとに退会の兆候を検知し、アラートを発動させます。迅速に対処することで、解約を阻止できる効果が期待できます。
また、ユーザーのヘルスコアを把握でき、ライフサイクルごとに確認することでPDCAの仕組み化が可能です。
commmune:顧客コミュニティを構築
commmuneは、ノーコードで顧客コミュニティを構築できるカスタマーサクセスプラットフォームです。コミュニティ内でのイベント参加やコメント機能で、双方向のコミュニケーションを実現します。
顧客接点を増やし、ユーザー体験を向上させることで、LTV最大化を目指します。
Onboarding:直感的なガイドを実現
Onboardingは、ユーザーが直感的に操作しやすいカスタマーサクセスツールです。見やすい色彩を使った画像や動画の表示、ポップアップでユーザーの関心を引きます。
さらに、ユーザーの利用定着のためにヘルススコアを診断し、LTV最大化に向けてアップセルやクロスセルを自動で行うことが可能です。
カスタマーサクセスにおすすめのツール:顧客満足度の測定・向上
顧客満足度の測定や向上を目指したカスタマーサクセスツールを、3選紹介します。
coorum:顧客の動きを把握
coorumは、コミュニティ機能を備えたカスタマーサクセスツールです。企業とユーザーがつながることで、ファン創出を実現させます。
ユーザーの成功につながる情報の発信、活用事例の紹介などで接点を強化し、顧客満足度アップにつなげます。
Ambassador Relations Tool:NPSを定期的に計測
Ambassador Relations Toolは、NPS(ネットプロモータースコア)を測定できる機能を搭載しています。NPSとは顧客ロイヤルティを示す指標で、顧客満足度と合わせて重要です。
NPSを測定すればアンバサダーとなる企業を特定でき、マーケティングに活用できます。
EmotionTech:顧客からのフィードバックから改善点を発見
https://www.emotion-tech.co.jp/
Emotion Techでは、顧客満足度を計測し、分析できるクラウドサービスを提供しています。ユーザーの本音がわかるアンケートや質問を設計し、課題特定につなげます。
さまざまなテンプレートがあるため、だれでも簡単にアンケート質問の作成が可能です。
カスタマーサクセスにおすすめのツール:顧客体験の向上
顧客体験の向上もカスタマーサクセスにとって重要な業務の1つです。ここではおすすめツールを3選紹介します。
KARTE:パーソナライズした体験を提供
KARTEは、サイト訪問者の行動や感情を分析し、パーソナライズした体験を提供できるプラットフォームです。大量の行動ログを可視化し、分析に活用します。
分析結果は顧客接点の現場で利用でき、パーソナライズした顧客体験の向上を目指します。
pottos:カスタマーサクセスの基礎知識から支援
pottosはカスタマーサクセス業務の全般を管理できるツールです。進捗管理、利用すべき機能が多く搭載されているため、1からカスタマーサクセスについて学びながら導入できます。
ユーザーごとの利用状況が明示されるため、適切な対応を取ることができるでしょう。
Growwwing:必要なPDCAを実現
https://www.growwwing.jp/index.html
Growwwingは、低コストでスムーズに導入できるカスタマーサクセス支援ツールです。ユーザーの成功に向けてPDCAを管理し、実現します。
蓄積データをもとに戦略を立て、ターゲティング設定をすることで、業務工数の削減も可能です。
カスタマーサクセスにおすすめのツール:Q&Aや問い合わせ対応
ユーザーからの問い合わせ対応は、信頼関係を築く上でカスタマーサクセス部門にとって重要な業務です。ここではカスタマーサクセスにおすすめのQ&A・問い合わせ対応ツールを3選紹介します。
yaritori:メール対応を効率化
yaritoriはクラウド型のメールサービスで、メール対応の進捗状況を可視化します。そのことで、未対応や重複返信を防ぐことができます。
使いやすいシンプルなデザインが特徴的で、メール対応業務の効率化が実現可能です。
SyncAnswer:Q&Aを簡単に作成
SyncAnswerは、よくある質問と回答を「Q&A」として簡単に作成できるクラウドツールです。ブログ投稿のようにさくさくとQ&A作成できる点が特徴です。
また、アクセス状況を閲覧できる機能で、よく見られているQ&Aを把握することで、業務改善やマーケティングに活用できます。
Zendesk Guide:問い合わせ内容をナレッジ検索
https://www.zendesk.co.jp/service/help-center/knowledge-capture-app/
Zendesk Guideのナレッジキャプチャーアプリでは、使いづらいFAQサイトで、目的のFAQ記事を発見するのに役立ちます。ユーザーに対して、必要なFAQ記事がすぐに見つかり、共有も簡単にできます。
ユーザーから問い合わせが来たとき、ナレッジ検索で迅速に対応できるようになるでしょう。
カスタマーサクセスツールを選ぶときのポイント
ここまでカスタマーサクセスにおすすめのツールを紹介してきましたが、どれでも無作為に導入していいわけではありません。カスタマーサクセスツールを選ぶポイントとして、以下の点が挙げられます。
- 自社がカバーしたい点を絞る
- 分析機能がある
- マーケティング機能がある
まず自社が今後強化していきたいポイントを絞ります。カスタマーサクセスは複雑で、多様な業務が含まれます。すべての業務をカバーするツールを選定するのは現実的ではなく、戦略的に考えて導入部分を絞る必要があるでしょう。
その際、分析機能やマーケティング機能が搭載されているツールを選べば、戦略策定に役立ちます。ツールを使用した成果が見える化されるため、評価しやすいというメリットがあるからです。
必要であれば、次のアクションを自動で導き出すマーケティング機能が搭載されているツールを選び、LTV最大化を図りましょう。
適切なツールを使って、カスタマーサクセスを成功させよう
カスタマーサクセスツールにはさまざまな機能があり、強化したい点によって選ぶツールが変わります。まずは社内で導入目的を明確にし、ベンダー選びをすることが重要です。
チャットボットをカスタマーサクセスツールとして活用する場合、すぐに導入できる「さっとFAQ」がおすすめです。さっとFAQは、お客様とユーザーとのコミュニケーションの自動化を支援しています。
チャットボット導入をご検討の際は、ぜひ私たちにご相談ください。