問い合わせ対応を自動でおこない、業務の効率化やコスト削減に役立つチャットボット。
便利なチャットボットですが、場合によっては導入に失敗するケースもあります。チャットボットの導入を検討している方の中には、「チャットボットの導入で失敗する原因は何か」「もし失敗したらどのように対処したら良いか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、チャットボットの導入でよくある失敗事例を紹介します。失敗を防ぐポイントや失敗した際の対処法についても詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
また弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から導入できるチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。専門知識を必要とせず、Excelで簡単にシナリオを作成できるため、ITツールが苦手な方でも問題なく操作可能です。
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チャットボットとは
チャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた造語で、ユーザーからの問い合わせに自動で回答ができる自動会話システムです。主にカスタマーサポートやWeb接客などに活用され、すでに多くの会社や団体で導入されています。
チャットボットを活用すると、24時間365日の問い合わせ対応が可能になり、業務の負担が軽減されるなど、さまざまなメリットがあります。WebサイトやECサイト、メッセージアプリなど、多種多様なツールに実装可能です。
メリットが豊富な反面、使う場面によっては期待していた効果が得られず、失敗するケースも少なくありません。

チャットボットが得意なこと
チャットボットが得意なことは、決まっているルールに従った情報提供や文書作成、計算や分析などです。ビジネスで使用する場合には、以下の場合に活躍が期待されます。
- FAQの提供
- 問い合わせ対応
- 予約や注文の受付
- データ分析
- 言語翻訳
チャットボットは決まった内容であれば、人が回答するより正確に幅広いジャンルの問い合わせに対応ができ、時間を問わず利用できるのが大きな利点です。大量のデータの分析や計算も人がおこなうより、素早く正確な結果を導き出せます。
チャットボットが苦手なこと
チャットボットが苦手なことは、人間の感情的な部分や複雑な意思決定に関わることです。具体的には、以下の内容の場合、チャットボットを活用するのには適していません。
- 顧客と長期的な信頼関係が伴うもの
- 感情に訴えかける営業
- 法律や医療など最新の専門知識が必要な事項
- 経験や直感に基づく判断
- 新しいクリエイティブな発想が必要なこと
チャットボットは、学習したデータやWeb上にある情報、過去の会話データに基づき回答します。既存ではない情報やリアルタイムで変化する感情を判断し、対応するのはチャットボットが苦手とすることです。
チャットボットが苦手なことをビジネス上で利用すると、思っていた効果が得られず失敗につながります。
チャットボットでよくある失敗事例
チャットボットの導入で、実際によくある失敗事例を紹介します。失敗を防止するためにも、導入前に事前に把握しておくことが重要です。
現場のヒアリング不足によって導入を失敗したケース
チャットボットの導入が決定したものの、現場のヒアリングが不十分で、失敗してしまうケースがあります。現場の課題解決とは関係性がないチャットボットを導入してしまい、期待した効果が得られず、結果的に利用されなくなってしまう例も少なくありません。
この場合の失敗原因は、本部と現場の連携不足や運用までの準備不足です。そのため運用までに十分な時間の確保が大切です。
現場とのヒアリングを十分に実施して必要なFAQを揃え、機能や性能のツールを選定するなど、課題解決の実現に向けてディスカッションする必要があります。
機能性ばかりを重視して導入に失敗したケース
機能性だけを重視してツールを選定し、高いコストを無駄に払い続けるケースもあります。AI型チャットボットを使えば、最先端の技術で問い合わせに対してなんでも回答できると思いがちですが、会社によっては使わない機能が多く、搭載された機能を十分に活用できないこともあります。
その結果、高額なランニングコストが発生し、費用対効果が得られず、導入に失敗してしまうのです。
このケースの失敗原因は、課題の認識不足や予算設定不足が挙げられます。まずは自社の課題を認識し、最も解決したい課題に必要な機能のみを導入しなければなりません。
チャットボットの多くは、後から機能を追加し、プランをアップグレードできるツールがほとんどです。解決したい課題を一つに絞って取り組むことがおすすめです。
電話による問い合わせが減らないケース
カスタマーサポートや社内問い合わせ部門では、問い合わせ対応の自動化を目的にチャットボットを導入するケースが増えています。しかし問い合わせが一向に減らず、失敗するケースもあります。
失敗原因は、チャットボットの未認知とFAQの準備不足です。導入したにもかかわらず、設置場所がわかりにくく、社内への周知が不足していると、チャットボットは利用されません。
またツールの選定に時間をかけるあまり、FAQの整備に時間を割けず、不十分なFAQのまま運用を開始してしまうケースがあります。FAQが不十分だと、ユーザーの疑問や悩みを解決できず、結果的に問い合わせが削減されないのでFAQの内容を充実させることが重要です。
ツールの選定に限らず、FAQの整備や社内への周知も徹底して実施するなど、利用率を高める取り組みも必要です。
チャットボットに対するクレームが多いケース
チャットボットを導入後、電話やメールによる問い合わせが減らないだけでなく、チャットボットに関するクレームが届く事例もあります。チャットボットの回答精度が低く、求める回答が得られないことで、ユーザーにストレスを与えてしまっているケースです。
FAQの準備不足はもちろんですが、よくある質問に回答できている場合は、イレギュラーな質問に対する対策不足が原因として挙げられます。
そのため、有人対応に切り替えるなどの対応が必要です。チャットボットで回答が得られない場合、有人チャットや電話対応に切り替わるよう設定されていないと、離脱や満足度低下につながります。
「役に立たない」と感じてしまうチャットボットの課題
チャットボットが役に立たないと感じてしまうケースには、以下のような課題があります。
- チャットボットが利用されない
- Webサイトのアクセス自体が少ない
- ユーザーの悩みを解消しきれない
- 運用開始後のメンテナンスが手間に感じる
- 期待していた導入効果が得られない
上記からチャットボットが役に立たないと感じてしまう理由は、導入目的が不明確なことと運用開始後のメンテナンス不足です。導入目的を明確にし、継続的な改善ができれば、チャットボットは役に立つツールに変化します。
また、チャットボットには導入効果が測定できていないために役に立たないと感じてしまう場合もあります。目的が明確になっても、導入効果が計測できなければ、その後の改善もできません。
チャットボット導入の目的が明確になったら、目標を数値化して計測できるようにしておくことが重要です。
チャットボットの導入に失敗する原因
チャットボットは便利な反面「チャットボットは失敗する」「使えない」などの声があるのも事実です。自社に合っていないツールを導入すると、失敗を招く可能性もあります。
失敗のリスクを低減するために、ここからはチャットボットの導入でよくある失敗事例と原因について解説します。
導入目的が明確になっていない
導入目的が明確になっていない場合、適切なツールを選定できません。
チャットボットにはいくつかの種類があり、導入目的によって向き不向きがあります。中にはカスタマーサポート向け、社内問い合わせ向けなど、一つの用途に特化したツールも少なくありません。
またAIの有無についても活用シーンによって向き不向きがあるため、導入目的が明確になっていない会社では、ツール選びの時点で導入に失敗している場合もあります。
一般的にAIの有無は、それぞれ以下のケースで判断します。
- AI搭載:さまざまな種類の問い合わせが寄せられる場合
- AI非搭載:問い合わせの種類が少ない場合
またツールによって搭載されている機能が異なるため、機能不足によって導入に失敗するケースもあります。ツールを選定する前に、自社の課題解決に必要な機能を明確にしておくことが大切です。
必要なFAQが不足している
チャットボットの導入には、FAQの登録が必要です。FAQとは、よくある質問を指します。ユーザーからの質問を想定して事前にFAQを登録しなければ適切な回答が提供できません。
ユーザーから求められているFAQを想定し登録できなければ、ユーザーは疑問を解消できず、電話やメールでの問い合わせが必要です。
そのため離脱や利用率の低下につながり、期待していた導入効果が得られない可能性があります。特に社内問い合わせにチャットボットを導入している場合は、一度でも疑問が解消されないと、チャットボットは使えないと思われてしまうケースもあります。
分析やメンテナンスができていない
チャットボットは定期的なメンテナンスで改善をおこない、会話の精度を高める必要があります。いくら導入前にFAQを整備したとしても、すべての問い合わせに回答できるわけではありません。
情報やニーズは常に変化するため、導入当初は上手く運用できていたのに徐々に回答率が落ちてしまうケースもあります。
分析やメンテナンスを怠ると、情報が古い、ほしい答えにたどり着かないなどの理由で、電話やメールでの問い合わせが増加し、導入効果を実感できなくなる可能性も少なくありません。
中には、分析やメンテナンスが必要だとわかっていても、それに割ける人員がいないことで放置している場合も考えられます。反対に、メンテナンスに数時間かけているにもかかわらず、回答精度が向上しない場合は、ツール自体の問題が考えられるため、乗り換えの検討が必要です。

チャットボットの存在が認知されていない
チャットボットの存在が認知されておらず、利用率が上がらないこともよくある原因の一つです。設置場所がわかりにくく、周知が徹底されていない場合、ユーザーが疑問を解決しようした際に、解決方法としてチャットボットは選択肢の中に入りません。
社内問い合わせにチャットボットを導入している場合、運用開始前に社内への周知の徹底が大切です。
また、公式LINEでの問い合わせが多いにもかかわらず、チャットボットがWebサイトにしか設置されていないケースもあります。
問い合わせが多いチャネルやWebサイトにおけるユーザーの回遊率などを分析し、適切な場所に設置することが重要です。
チャットボットでは解決が困難な課題に取り組んでいる
チャットボットは便利なツールですが、解決できる課題には限りがあります。例えば、以下の場合にはチャットボットでの解決が難しい可能性があります。
- 想定されるFAQの数が300を超える
- 一問一答では回答できない問い合わせの割合が多い
チャットボットでは、よくある質問に対しては問題なく回答できますが、前例のない質問などに対する回答は困難です。もちろんチャットボットで回答できない質問は、オペレーターによる対応に切り替わるよう設定できます。しかし、ほとんどの質問がユーザーごとに異なる内容である場合、チャットボットではなくオペレーターによる対応が望ましいです。
ほかにも、FAQが多すぎる場合も同様です。多くのFAQを登録するには、FAQシステムがおすすめです。自社の課題解決にはチャットボットがふさわしいのか、再検討する必要があります。

チャットボットの費用が高すぎる
チャットボット導入の初期費用やランニングコストが高額な場合、費用対効果が合わず失敗と感じる可能性があります。特にAI型のチャットボットは、費用が割高です。
ランニングコストには月額利用料の他に設定費用やサポート支援費用、機能の拡張費用など、さまざまなコストが発生します。運用に必要な人件費も発生するため、どのくらいの費用対効果が見込めるか検討しながら最適なツール選定が重要です。
また、自社の課題解決にAI搭載の有無やチャットボット自体の必要性も検討する必要があります。

チャットボットの導入に失敗しないためのポイント
チャットボットの導入に失敗しないためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。導入前後で失敗を防止する対策を実施し、導入成功に導きましょう。

課題と目的を明確にする
チャットボットを導入する前に、自社の課題やチャットボットを導入する目的の明確化が重要です。目的が曖昧なままチャットボットを導入すると、導入効果を下げてしまい、自社課題の解決とは無関係なツールを導入してしまう可能性があります。結果、無駄なコストや導入にかかる作業負担が増加してしまいます。
そのため、ツール選びの前に自社の課題の洗い出しが重要です。解決したい課題や目的が明確になれば必要な機能や種類も明確になるため、最適なツール選びにつながります。
例えば、以下のような目的を設定します。
- 電話対応時間を〇〇%削減する
- 月にリード獲得数を〇〇件増やす
目的の明確化はツール選びだけでなく、必要なFAQの整備への活用が可能です。目的が定まれば、ツールの選定から運用までの工程を円滑に進められます。
導入前後の状態を数値化する
課題や目的が明確になったら、導入前の状態を数値化して見える化します。導入前後の状態が数値化できていなければ、次の改善につながりません。
例えば、カスタマーサポートの業務負担削減を目的とした場合、スタッフの残業時間や電話・メールの問い合わせ件数を数値として記録します。数値化できれば「残業時間をゼロにする」「有人による問い合わせ対応件数を50%削減する」など、具体的な目標設定が可能です。
運用開始後は、設定した目標値と導入前の数値を比較して分析し、継続的に改善を実施します。特にチャットボットでは、導入効果がわからないという課題がよく挙げられます。効果が出ているにもかかわらず、実感できないことで運用を止めてしまうケースもあるため、数値化は重要な要素です。
複数人による運用体制の構築
チャットボットを運用する際は、複数人でおこなう体制を構築します。チャットボットに限らず多くのツールでは、業務が属人化していると、問題が起きた際などに業務が滞り、生産性が低下してしまいます。
複数人による運用体制を構築して知識やノウハウが一人に集中することを防ぎ、いつでも管理が行き届くようにしなければなりません。もちろん複数人でおこなう場合は、運用責任者を決め、日々の運用を管理することが重要です。
チャットボットの導入には、ツール選定やFAQの整備など時間と労力がかかります。運用責任者がKPI設定から日々の運用までを一貫して実施すれば、目的達成に向けて円滑に運用が可能です。
また運用体制が定まっていれば、不具合が起きた際に、誰に連絡すれば良いかすぐに判断できることから、迅速な解決にもつながります。
KPIを設定する
KPIとは、重要業績評価指標とも呼ばれ、目標達成に向けたプロセスの達成状況を定量的に評価するための指標です。目標を数値として設定しておくことで、チャットボットの導入効果やチームのパフォーマンス状況を客観的に計測できます。
例えば、チャットボットには以下のようなKPIがあります。
起動数 | ユーザーがチャットボットを起動した回数 |
回答率 | チャットボットがユーザーの質問に対して回答できた割合 |
正答率 | チャットボットがユーザーの質問に対して正しく回答できた割合 |
解決率 | チャットボットの回答に満足したユーザーの割合 |
コンバージョン数 | ユーザーがチャットボット経由で購入や資料請求など特定の行動をとった回数 |
このように数値を明確にし、それに沿った改善を実施すれば、目標達成までに必要な施策が把握できます。またチームのモチベーション維持にもつながるため、目標達成に向けた一貫性のある行動をチーム全体に促せる点もメリットです。
下記の記事では、チャットボット導入におけるKPI設定のメリットや8つのKPIについて解説しています。詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。

自社に最適なチャットボットを導入する
チャットボット導入の失敗を防止するには、自社の目的に最適なチャットボットを選定することが重要です。目的の達成が見込めないチャットボットを導入すると、コストや労力を無駄にしてしまうため、複数の観点から慎重にツールを選定します。
ツールを選定する際は、具体的に以下のポイントを確認します。
- 種類
- 機能
- 費用
- サポートの有無
- 無料トライアルの有無
特に種類と機能は、解決したい課題によって異なるため、無料トライアルを活用して十分に検討しましょう。実際に利用して使用感を確かめ、ツールが自社の課題解決に有効であるかの見極めができます。
チャットボットの選定方法について詳しく知りたい方は、以下の記事でツール比較のポイントを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

また、チャットボット導入を検討している方は、弊社サンソウシステムズが提供する「さっとFAQ」の30日間の無料トライアルがおすすめです。使用感をぜひ一度、無料で試してみてください。
テスト運用による必要なFAQの整備
本運用の前に、利用者と期間を限定したテスト運用の実施が必要不可欠です。入念に準備したFAQでも、実際に運用してみると内容の不足やわかりにくい回答が見つかることがほとんどです。
不備が見つかった場合は、テスト運用期間中に改善を実施します。同時に効果的な設置場所や、より認知を広げられるプラットフォームを見つける検証もおこなう必要があります。
コストをかけているから導入効果を早く実感したい考えでテスト運用を省略すると、かえって利用率や顧客満足度を低下させ、導入失敗の原因につながります。必ず本運用前のテスト運用でFAQを整備し、回答精度を高めておくことが大切です。
チャットボットの導入に失敗した際の対処法
すでにチャットボットを利用していて、想定していた導入効果を得られない場合は、見直しや改善が必要です。目的達成に向けて軌道修正するためにも、導入に失敗した際の対処法を紹介します。
チャットボットの運用がうまくいっていない原因を特定する
チャットボットの導入に失敗した原因が判明しないと有効な対策が実施できないため、まずは原因を究明します。ツールや社内体制、利用率など、失敗の原因になっている可能性がある要素を洗い出し、特定しなければなりません。
運用方法や社内体制に問題がある場合は、チャットボットの運用責任者を中心に、チャットボット運用に対して前向きに取り組む必要があります。
中には、ルールベース型とAI型を間違えたなど、自社が選ぶべきチャットボットの種類を誤って選択しているケースも少なくありません。失敗の原因がどこにあるのか、さまざまな角度から探ってみる必要があります。
定期的なメンテナンスをおこなう
原因が判明したら、改善のためにメンテナンスが必要です。失敗した原因によって異なりますが、FAQやシナリオ、回答精度など、なるべく多方面から見直しをおこない、改善します。
チャットボットでは月次リポートを確認できるツールがあるので、具体的な数字から課題や改善点を明確にできます。例えば、以下のような改善をおこないます。
- FAQを拡充・補充する
- 答えられなかった質問は有人対応への切り替え設定をおこなう
- 必要な機能を追加する
- FAQデータの言葉遣いを変える
- シナリオを改善する
一つの見直しで効果が改善される場合もありますが、いくつかの要素を見直さないと改善されないケースもあります。改善につながる可能性がある要素は、一つひとつ見直していく地道な作業が必要です。
また、チェックする頻度はあらかじめ社内で設定しておき、定期的にメンテナンスができるよう仕組み化します。メンテナンスを疎かにすると利用率の低下につながるため、運用責任者を中心に定期的にメンテナンスができる運用体制を構築しておくことも忘れてはいけません。
チャットボットの乗り換えを検討する
運用方法や社内体制で改善がされない場合は、チャットボットの乗り換えを検討します。必要な機能が不足し、チャットボットの種類を間違えて導入している場合は、目的達成に必要な導入効果が得られません。
そのため、自社の目的や課題を再度整理して、最適なチャットボットに乗り換えを検討することが早道です。
目的や課題によっては、チャットボットで改善できないこともあります。その場合はFAQシステムなど、他のツールの導入を検討するのも一つの方法です。
チャットボットを乗り換える際のチェックポイント
チャットボットの乗り換えをおこなう場合は、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。失敗の再発を防止するために、チャットボットを乗り換えする際のチェックポイントを紹介します。
契約期間を確認する
チャットボットを乗り換える前に、現在使用しているチャットボットの契約期間を確認します。チャットボットの契約期間はツールによってさまざまですが、半年契約と1年契約の2種類が一般的です。
契約終了の直前で乗り換えると、新しいチャットボットの準備に間に合わない可能性があります。そのため契約満了の時期をあらかじめ確認して、余裕を持って乗り換えの準備を始めることが大切です。
導入しているチャットボットの機能を確認する
現在導入しているチャットボットに実装されている機能の中で、必要な機能を把握します。次のチャットボットを探す際に、必要な機能が実装されているか確認しながら探せるため、実装漏れの防止が可能です。
有人対応への切り替えや外部サービスとの連携、自由入力の可否といった基本的な機能に加え、管理画面の見やすさや入力時のサジェスト表示などもチャットボットの導入効果に影響します。
現在使っているチャットボットの良いところはそのまま継続できるよう、事前に詳細まで把握しておくことが重要です。
サポートの充実度が高いベンダーを選ぶ
新しいチャットボットを選ぶ際は、導入・運用のサポートはもちろん、運用改善までサポートできるベンダーがおすすめです。特に失敗した原因がチャットボットだけではなく、運用方法にも問題がある場合は、運用方法も見直す必要があります。
自社だけで運用していると、運用方法の間違いや不備に気付かないことも少なくありません。そのため定期的に運用方法について第三者からアドバイスや改善案を提示してもらうことで、より効果的な運用が実現できます。
使い勝手を実際に試してから決める
チャットボットを乗り換える上で、使い勝手は重要です。使いにくいチャットボットを導入しても利用されず、失敗につながります。チャットボットを選ぶ際には、一定の試用期間を設けてあり、実際の操作を試せるサービスがおすすめです。
実際のチャットボットの管理画面などを試せれば、使い始めてから使い勝手に不満を感じる可能性が低くなるからです。チャットボットを管理する社員全員で試用してみて、自社に合った使い勝手のサービスを選択すると、導入失敗のリスクを軽減できます。
分析や改善のしやすさを重視する
チャットボットは、運用後の効果測定や改善が重要です。失敗しないチャットボットを選ぶためには、分析や改善のしやすさも重視する必要があります。
チャットボットの分析機能としては、以下の項目が確認できると便利です。
- 会話ログの解析
- 答えられなかった質問
- 応答時間の測定
- 離脱するポイントの特定
- よく使われる単語やトピックの抽出
便利な分析機能があれば、改善するサイトのヒントとして活用できます。
また改善する際に、複雑な工程や作業が必要になるチャットボットだと更新の時間がとれない可能性があります。最初に学習データを入力するだけではなく、改善する際の作業工程についても事前に把握しておくことが重要です。
運用開始した状態のまま改善されない状態では、最初は利用されていてもいずれ情報が古くなり利用されなくなる可能性があります。利用状況の分析をおこない、常に新しい情報に更新できるチャットボットを運用していくことで成功につながります。
チャットボットの処理速度を確認する
チャットボットを乗り換える際には、処理精度や速度にも注目する必要があります。導入前に実際のチャットボットサービスを使用し、応答や対応に不自然さはないか、回答まで時間がかかりすぎていないかを確認しておくことが重要です。
いくら高機能なチャットボットでも、応答までの時間が長い場合や会話が噛み合わないようでは利用されず、導入失敗につながります。導入してから処理精度や速度に不満を持った場合、再度乗り換え先を探すのは困難です。導入する前に確認しておくことが重要といえます。
チャットボットサービスに試用期間があれば、回答データが多くなっても応答時間が伸びないかなど、さまざまな検証ができます。試用期間がある場合には、処理精度や速度も検証するのがおすすめです。
セキュリティがしっかりしているチャットボットを選ぶ
もしセキュリティがしっかりしていないチャットボットを選んだ場合、不正アクセスや情報流出などにつながり、会社の信頼を失う可能性があります。チャットボットには、さまざまな情報が入力されますので、セキュリティにも気をつけて乗り換え先のサービスを検討しなければなりません。
特に予約や商品購入などでチャットボットを使用し、顧客の個人情報を取得する場合には、より一層セキュリティ機能に注意して選ぶことが重要です。
チャットボットのセキュリティ機能は、以下の項目を確認します。
- 通信が暗号化されているか
- ユーザー認証やアクセス制御の機能はあるか
- ログなどデータの保管方法
- データの削除は適切か
- サイバー攻撃を受けた際の対策を設けているか
せっかくチャットボットの運用がうまくできていても、セキュリティ機能に注意を払っていないと思わぬ事故が発生する恐れがあります。チャットボットの乗り換え先を探す際は、セキュリティ機能にも注目することが重要です。
失敗しないチャットボットの乗り換えは「さっとFAQ」がおすすめ

チャットボットの導入が失敗したと判断し、乗り換え先を探している方におすすめなサービスが「さっとFAQ」です。「さっとFAQ」は、シナリオ型のチャットボットで、社内の問い合わせや顧客対応などさまざまなシーンで活躍しています。ここからは「さっとFAQ」の特徴について説明しますので、導入時の参考にしてください。
使いやすい月額料金
「さっとFAQ」の特徴として、使いやすい月額料金が挙げられます。「さっとFAQ」は、設問数が100件・チャットボット数が1つのエントリープランであれば、月額1万円から利用が可能です。設問数や設置したチャットボットの数に応じてベーシックプランとアドバンスプランもありますが、一番高額なアドバンスプランでも月額5万円で利用できます。
使いやすい管理画面と試用期間
「さっとFAQ」に会話データを設定する際には、用意されたExcelのテンプレートに質問と回答を貼り付けるだけで完了します。視覚的にわかりやすいダッシュボード機能も備えており、頻出する質問や回答できなかった質問も簡単に確認できる点も魅力です。
さらに無料トライアルが30日間用意されており、実際の使用感を試してから導入できます。生成AIを使用して会話データの作成もでき、シナリオ形式の対話もファイルをアップロードするだけです。チャットボット運用後もしっかり分析でき、簡単に改善できる点もおすすめしたいポイントです。
セキュリティも万全
「さっとFAQ」は、セキュリティも万全です。不正アクセスやログイン対策もしっかりしており、Webセキュリティ上の欠陥を突いた攻撃を未然に防ぐ仕組みづくりもおこなわれています。
チャットボットで使用するデータも適切に削除が可能で、万が一データが消失してしまった場合の復旧もできます。災害や障害発生時の対策もしっかり取られているため、安心してチャットボットが利用できる点も魅力です。
弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から導入できるFAQチャットボット「さっとFAQ」を提供中です。専門知識は不要で専用のExcelテンプレートで簡単にシナリオの作成ができます。
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成功事例から学ぶチャットボット導入のポイント
チャットボットの導入に成功した事例を紹介します。導入時にどのような点を意識したかを参考にし、チャットボット導入の失敗を防止しましょう。

「答えられなかった質問履歴」を参考にQAデータを改善して500万円のコストメリット
フラワーギフトの受注事業を運営する花キューピット株式会社は、人材採用難などの影響で、繁忙期に寄せられる問い合わせに対応しきれない状況がありました。特に母の日などの最繁忙期では、人材の配置や業務効率化では限界があるため、お客様が自己解決できるツールとしてチャットボット「さっとFAQ」を導入します。
さっとFAQのサポートチームによる支援で、2週間弱で導入できました。しかし公開後にダッシュボードの「答えられなかった質問履歴」を確認すると、約2割のユーザーが解決できていないことが判明します。それらを一つひとつ改善していき、最終的に答えられなかった質問を約1割に削減できました。
公開後、約半年でチャット回数が10万回を超え、約500万円のコストメリットを得られたと言います。
参照:「お花を贈りたい」という思いに寄り添って お客様の手間をチャットボットで軽減
利用率を高める施策でチャット開始率が約20%向上
宇津救命丸株式会社は子どもの夜泣きやかんむしの薬「宇津救命丸」を代表に、医薬品などの開発・販売をおこなっています。同社では毎月50件以上ある問い合わせの中で、宇津救命丸に関する同じような質問が多く寄せられることに課題を抱いていました。
そこでさまざまな検討を重ねた結果、チャットボットである「さっとFAQ」を導入します。導入時は、薬剤師の観点からQAデータを編集・追加する人と、利用率を高める施策を考える人の2人体制で進めました。
導入後は、ウェルカムトークを何パターンも検証した結果、導入直後のチャット開始率30%から約50%まで上昇しました。はじめはメンテナンスに多くの時間を費やしましたが、現在では月2~3時間程度で安定していると言います。
操作性の高いチャットボットでコンテンツ作成に注力
熱源機器や空調機器の製造・販売を中心に130年以上の歴史のある昭和鉄工株式会社は、AIを使った最新技術を取り入れて業務の効率化を図りたいと考えていたところ、チャットボットである「さっとFAQ」と出会います。丁度立ち上げるタイミングであった新卒採用サイトに、早速組み込んで試してみようと思い、導入しました。
当初は、人間と遜色なく会話ができるチャットボットを構築する可能性もありましたが、目的や用途から操作性とコスト面に優れたさっとFAQの導入を決定します。実際に使ってみると想定通り画面が見やすく、会話データを簡単に作成できました。
おかげでコンテンツ作成に注力でき、公開1カ月で1,000件の会話がチャットボット上でおこなわれたと言います。歴史ある会社でありながら最新技術も取り入れていると学生にアピールでき、会社のイメージアップにも貢献しました。
適切なツール選びと運用でチャットボットの導入失敗を防止しよう
チャットボットの導入に失敗する原因には、ツール自体の問題から運用方法、社内体制など、さまざまな要素があります。チャットボット導入を成功させるには、導入目的や課題を明確にし、その目的達成に最適なツールの選定が重要です。
ツール選定の失敗を防ぐには、無料トライアルを通して確かめるのがおすすめです。実際に利用してみて、操作性や想定できる効果を把握できます。
弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から導入できるFAQチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。Excelで簡単にシナリオの作成やアンケート機能を実装可能です。
利用分析向けダッシュボードはチャットボットの利用状況を視覚的に把握できるため、FAQの改善に役立ちます。30日間のトライアルも実施しているので、「まずは試してみたい」という方は、ぜひこの機会にお問い合わせください。