人工無脳・無能(チャットボット)とは?導入メリットや運用方法・活用事例を解説します

基礎知識
監修者
蒔田 豊

株式会社サンソウシステムズ取締役・サービス事業本部長

インフラ・ネットワーク・WEB開発を経験し、コンサルティングとして様々な顧客のIT課題解決に貢献。その後チャットボットソリューションのサービス事業を立ち上げDX推進に従事。趣味は滝巡り。

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  • 人工無脳(チャットボット)とはなんだろう?
  • 「人工知能」と比較して何が異なるのだろう?
  • 導入すれば何ができるようになるのだろうか?

上記のような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

何か能力がないことを揶揄するような響きですが、人工無脳は大きな可能性を秘めたテクノロジーです。

本記事では以下を解説します。

  • 人工無脳(無能)の定義と概要
  • 人工無脳(チャットボット)を導入するメリット
  • 人工無脳(チャットボット)を導入するうえでの注意点

人工無脳(チャットボット)を導入すれば、特にWeb上での戦略や業績によい影響が与えられます。興味がある担当者の方はぜひご参照ください。

人工無脳(無能)とは人間と会話するロボット

人工無脳は、一言で言えば人間と会話するロボットです。

事前にプログラムを組んでおけば、ある内容で問いかけられたときに、所定の返答を返すことが可能です。中にはこれまでの使用履歴を参照し、自ら新しい返答パターンを見つける人工無脳も存在します。

無脳・無能と書かれていますが、能力が低いという意味ではありません。人間の代わりに顧客やユーザーと会話やコミュニケーションを実施できる、革新的なテクノロジーです。

そして人工無脳は、多くの場合チャットボットのことを指します。これは主にWebサイトで、顧客からの問い合わせにテキストベースで自動回答するITツールのこと。

コールセンターなどの代わりにユーザーの疑問を解決し、CVへ誘導するなど、さまざまな役割を果たします。近年ではCVRを急上昇させる効果があるなどして、注目されるようになりました。

人工無脳(無能)特徴は正確かつ機械的で扱いやすいこと

人工無脳(無脳)の特徴は、正確かつ機械的で扱いやすいことです。プログラムされたとおりに正確に会話するため、人間のようにミスすることはないですし、その日の気持ちで内容がブレることもありません。

事前に設定されている回答を機械的に述べるため、間違えた情報を発することもなく、扱いやすいのが特徴です。反面、機転が効くようなものではありません。たとえばイレギュラーな質問には、「わからない」としか答えられず、その部分は新たにプログラミングするなどして”育てる”必要があります。

人工無脳(無能)と人工知能の違いは自分で成長するかしないか

人工無脳と人工知能の違いは、強化学習できるかどうかです。これは、「人間と同じように悩み、考え、答えを出す能力」のこと。

人工知能には強化学習が機能として盛り込まれています。学習が進むと、比較的人間に近いナチュラルなコミュニケーションを取ることが可能です。

テクノロジーとしては素晴らしいのですが、うまくコントロールしないと思いもしない方向に進化する可能性も。特にビジネスで利用する場合は、勝手な挙動を見せることがあるので、少し扱いづらい部分があります。

対して人工無脳には強化学習機能がありません。よって人間のように悩んだり、考えたりはしません。その代わりあらかじめプログラムされた答えを、常時正確にアウトプットすることが可能です。

また一部の人工無脳ないしチャットボットは、これまでの会話履歴などを参照して、新しい返答を見出したりもします。

両者の特徴をまとめると、以下のとおりです。

人工無脳の特徴

  • 決まりきった文章やテンプレート対応が得意
  • YES/NOなど返答が容易な問い合わせには確実に正しく対応できる
  • 導入費用が安く運用ハードルが低い
  • シナリオ等の設定により対応範囲を次々と広げられる
  • 企業のWebサイトやECサイトでの案内・サポートに適性が高い
  • FAQ用のチャットボットとしても活用できる

人工知能の特徴

  • まるで人間同士で話しているかのような対応力
  • 事前設定やチューニングは難しいが、それさえできれば複雑な問い合わせにも対応できる
  • YES/NOでは回答できない
  • 費用が高いので導入することで差別化を図れる
  • ヒアリングやクレーム処理などでも活用できる

【導入前に確認】人工無脳(無能)にも4つの種類がある

人工無脳(チャットボット)を導入するには、その種類が4つあることを知っておきましょう。

  • シナリオ型
  • チャットログ型
  • マルコフ連鎖型
  • ストック型

上記4つが、チャットボットで採用される主な類型です。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

シナリオ型

シナリオ型とは、あらかじめ想定された質問=シナリオに対して自動的に回答するチャットボットのこと。選択肢を表示し、ユーザーが選択すること繰り返すことで、求める内容に到達させます。

シナリオ型は人工無脳、もといチャットボットにおいてもっとも基本的な形式です。ユーザーと会社の双方が扱いやすいので広く活用されています。

またシナリオ型はFAQとしても使いやすいのが特徴です。特に社内のマニュアルに打って変わって、シナリオ型チャットボットによるFAQが導入されるケースも増えています。

シナリオ作成、つまりユーザーへの選択肢提示の設定は、近年ではかなり簡単にできるようになりました。

たとえば「さっとFAQ」はエクセルに文字を入力するだけで勝手にシナリオを話してくれるようになるので、とても便利です。

チャットログ型

チャットログ型は過去の問い合わせ内容をビッグデータとして蓄積するものです。それを参考、あるいは模倣して、自動的に次はどのように対応すればよいか学習できます。

チャットログ型のチャットボットの性能を左右するのはデータ量です。つまり使えば使うほど、自社のスタンスと顧客ニーズに合わせて勝手に進化していきます。

人間が書く文章に近づいていくのも特徴です。過去にユーザーが入力した文章をある程度模倣するので、自然と人間味のある雰囲気へと近づきます。

マルコフ連鎖型

マルコフ連鎖型とは、ユーザーの使用した語句を細かく分析し、テキストを組み立てる類型です。ここでいう「マルコフ連鎖」とは、「ある単語や品詞が使われたとき、次にどのような文章が来るか」を予測するもの。これに基づいて人工無脳は新しい文章を作り出します。

ストック型

ストック型とは、ユーザーが使うであろうキーワードあるいは問い合わせ内容を登録しておき、それに基づいて回答するタイプのチャットボット。ユーザーは自由に文章を入力できるので、より絞り込んだ内容を問い合わせ可能。非常に利便性が高く、顧客満足度向上にも大きく貢献します。

ストック型で重要なのは、どれだけ多くの情報を事前にストックできるかです。充実した事前知識を与えれば、ユーザーと当意即妙な会話ができるようになります。

人工無脳(無能)の作り方

人工無脳は、自力で作ることが可能です。PythonやRubyなどの言語をベースにしているフレームワークを利用すれば、多少プログラミングを知っている人なら簡単に作成できます。

ただしアマチュアが作れるのは、最低限の機能を備えたものです。たとえば企業のWebサイトで表立って出せるようなものではありません。またユーザーの利便性やCVを向上させる目的では、あまり効果を発揮しないでしょう。作ること自体は簡単ですが、実用化するのは難しいと言えるのです。

「Python」を使ったチャットボットの作り方は?正しい手順で作成しよう
チャットボットは、Pythonを活用すれば自力で作成することが可能です。本記事ではその作り方を解説しています。Pythonを用いて、オリジナルのチャットボットを作成しましょう。

人工無脳(無能)のチャットボットを導入するメリット

人工無脳(無能)のチャットボットを導入するメリットはいくつもあります。特にビジネスやマーケティングの側面から言えば、以下の点は重要です。

  • 問い合わせにかかるリソースやコストをおさえられる
  • 24時間体制で顧客に対応できる
  • ユーザーは気軽に問い合わせできる
  • CVRの改善につながる

チャットボットを導入することで、ユーザーと企業双方に多大なメリットをもたらします。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

問い合わせにかかるリソースやコストをおさえられる

人工無脳のチャットボットを導入する最大のメリットは、リソースやコストを大きくおさえられることです。本来ユーザーからの問い合わせには、コールセンターが時間と人員を消費して対応する必要があります。これは社内に設置されたヘルプデスクもほぼ同様です。

特にコールセンターの業務負荷やコストには、頭を抱えている担当者も多いでしょう。しかしチャットボットがあれば、複雑でない質問は人間に代わって回答してくれます。問い合わせ内容はナレッジとして集積されるので、今後のリソース・コスト削減施策を見つけるヒントにもなります。

24時間体制で顧客に対応できる

チャットボットを使えば、24時間体制で顧客に対応することが可能です。コールセンターはほとんどの場合、深夜まで営業していません。メールでの問い合わせも、受付は24時間体制ですが、返信については担当部署の営業時間に依存します。

しかしチャットボットは、24時間いつでも顧客に対応することが可能です。早朝でも深夜でも、ユーザーが質問を入力すればその場ですぐに返答できます。これは災害などの緊急事態が起こった時も同様で、たとえ社員がいなくても顧客対応を続けることが可能です。

ユーザーは気軽に問い合わせできる

チャットボットを利用することで、ユーザーは気軽に問い合わせを出すことが可能です。従来はメールフォームや電話を経由して質問する必要がありましたが、チャットボットなら問い合わせ内容を打ち込むだけで完結します。

さらにテキストで回答は即答されるので、ニーズが満たされるまでの時間も短くなり、顧客満足度も向上するわけです。

CVRの改善につながる

チャットボットがあると、問い合わせの取りこぼしが少なくなり、CVRの改善へつながります。たとえば商品やサービスの申し込みについて、電話や入力フォームが用意されていたとしましょう。

しかし電話が繋がらない、フォームへの入力が面倒だ、ということがあれば、発生するはずのCVを取り逃がします。ただしチャットボットがあれば、商品やサービスの申し込みの受付窓口として活用することが可能です。

そうすれば電話が繋がらない時にも、フォームへの入力が面倒な場合でも、CVを拾い上げられます。そうすることでCVRの改善が見込める、というわけです。

ユーザーニーズをつかみやすくなる

チャットボットがあれば、ユーザーニーズをつかみやすくなります。なぜならチャットボットには、機能として会話履歴や使用頻度などを記録する仕組みがあり、これを参照できるからです。そうすれば、新たに何を提供すればよいか、判断できるようになります。

たとえば会話履歴で、「商品の補償内容」の問い合わせが多く、しかも回答できていないとしましょう。つまりユーザーニーズに答えられておらず、おそらくCVもいくつかは取りこぼしています。

そうすると、商品の補償内容に対する回答を新たに追加する必要があるとわかります。応用して、Webサイト内で補償内容に関する記述をわかりやすくする、といった施策も取れるでしょう。このようにチャットボットがあれば、ユーザーニーズを把握して、改善策を打ち出すことが可能です。

人工無脳(チャットボット)を導入するうえでの注意点と運用のコツ

チャットボットを導入するときは、以下の点について知っておきましょう。

  • 導入の目的を明らかにする
  • ユーザーの利便性を軸にして考える
  • 有人対応との組み合わせを前提として考える
  • Webサイトや業態に応じた費用感の人工無脳を導入する

これがチャットボット運用時に、まずおさえておく必要のあるコツです。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

導入の目的を明らかにする

チャットボットをなぜ導入するのか?」、まずはその目的を明らかにしておきましょう。CVR向上なのか、コストを削減したいのか、リソースを温存するのが目的なのか、理由はさまざまです。ただ共通して言えるのは、目的自体を把握し、その上で利用する人工無脳、チャットボットを決定すること。

そうでなければ、自社にフィットしない、あるいはオーバースペックなチャットボットを選んでしまう可能性があります。また目的がはっきりしていないと、チャットボットによる効果を正しく把握できません。導入する前に「なぜ必要なのか、最終的にどうなればよいのか」を考えましょう。

ユーザーの利便性を軸にして考える

チャットボットを導入するときにもっとも大切なのは、ユーザーの利便性を考えることです。なぜこれが重要かというと、企業のCVを優先しすぎて導入する意味合いを失うケースが多いから。

チャットボットを導入すれば、問い合わせ対応だけでなく、コンバージョンエリアへの誘導や商品のレコメンドなど、さまざまな戦略が取れるようになります。しかしこれが行き過ぎると、ユーザーからは不愉快に思われるでしょう。

自社のプロダクトを押し付けるのではなく、あくまでもユーザーの利便性を高めるために、チャットボットは存在すべきです。少しでも使いやすくなるように、以下の点を考えてみましょう。

  • ユーザーが抱えるどのような問題を解決したいのか?
  • どこにチャットボットを配置すればユーザーにとって使いやすいのか?
  • ユーザーが抱える疑問をどの程度の速度で解決したいのか?

こういったことを考えた結果、ユーザーの利便性が向上し、誘導やレコメンドが受け入れられるようになります。チャットボットを導入するとき、まずはユーザーの利便性を軸にして考えましょう。

有人対応との組み合わせを前提として考える

有人対応との組み合わせを前提として導入することも重要です。いかにチャットボットが優秀でも、単独ですべての問い合わせに完璧な対応ができるわけではありません。

簡単な質問をたくさん処理することには長けていますが、特に複雑な内容の疑問には答えるのが不得意です。こういったケースに対応するため、やはりメールやコールセンターでの有人対応は必要不可欠。

たとえばチャットボットで解決できなかった場合に、コールセンターの連絡先を表示させるなど、有人対応との組み合わせを前提として運用方法を考えておきましょう。

Webサイトや業態に応じた費用感のチャットボットを導入する

Webサイトや業態に応じた費用感のチャットボットを導入することも大切です。なぜならプロダクトによって、価格と機能性が大きく異なるから。

人工知能が搭載されているものは高機能です。自らの頭で考えて、より当意即妙なコミュニケーションが取れるように自動進化します。そのうえ機械というよりも人間に近い挙動を示し、顧客からの印象も高まるでしょう。

ただし人工知能が用いられている場合、月額数十万円単位の費用がかかることもあります。またプログラミング技術がなければできないなど、運用ハードルの高さも気になるところです。

Webサイトで利用するチャットボットは、人工無脳タイプのほうが適切でしょう。人工知能ほどではありませんが、ログや会話履歴を参照することで、返答内容を自動的にブラッシュアップします。

また事前にシナリオ設計をしておけば、幅広い質問に対応することが可能です。そのうえ特別なプログラミング技術が求められることはありません。

費用も月額数万円程度でおさえられます。たとえばさっとFAQなら、月10,000円から利用することが可能です。

まとめ:人工無脳(チャットボット)は有能なWebツール

近年になって注目されている人工無脳は、事前に入力されたプログラミングを参考としてユーザーと会話できる新しいテクノロジーです。主にチャットボットとして活用されており、Webサイトでユーザーの問い合わせ対応といった場面で活躍しています。

チャットボットを利用すれば、企業およびユーザーは以下のメリットを得られるでしょう。

  • 問い合わせにかかるリソースとコストを削減できる
  • 24時間体制で顧客対応できる
  • ユーザーが気軽に問い合わせできる
  • CVRの改善につながる

チャットボットがうまく活用されれば、企業は売り上げを伸ばし、ユーザーは便利にWebサイトを利用できます。ぜひ人工無脳の力を使い、ビジネスを高い次元で進めていきましょう。

さっとFAQ」はまさに人工無脳をうまく応用したチャットボット。あらかじめ入力したシナリオに基づき、適切な回答をユーザーへ返します。これにより、ユーザーの利便性が向上し、コースセンターやヘルプデスクの負担が大きく削減されるでしょう。

シナリオの入力はExcelに打ち込むだけでOK。ノーコードで簡単にシナリオやアンケートの機能を使って運用できます。特別なプログラミング知識は不要です。

利用料金は月額10,000円〜とリーズナブルな価格で利用可能です。さらに初期費用もかかりません。さらに顧客動向を察知するダッシュボード・CRM機能も付属しており、マーケティング戦略に活用することも可能です。

チャットボットの導入を検討している担当者様は、ぜひさっとFAQをご検討ください。

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