チャットボットを導入してユーザーが知りたい情報にアクセスしやすい導線を用意すれば、お問い合わせ業務の工数削減やコンバージョン率が高まるといった効果が期待できます。
しかし、チャットボットがユーザーの望む情報に回答できなければ、サイトからの離脱などマイナスの結果を招いてしまいます。そのため、チャットボットを導入する際は、お問い合わせに対する正答率が高まるように運用をしなければなりません。
この記事では、チャットボットの正答率を高めてユーザーの満足度を高める施策について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
弊社サンソウシステムズが提供するチャットボット「さっとFAQ」は導入実績400社以上、さまざまな業界の企業様に導入していただいております。専用のダッシュボードで利用率の分析も可能です。Excelを使って会話データを作成できるため、メンテナンスも簡単です。
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チャットボットとは
チャットボットとは、チャットとボットを組み合わせた造語で、テキストや音声でユーザーに自動で返信するプログラムです。
Webサイトにチャットボットを導入することで、有人窓口が対応していない夜中の時間帯でもユーザーの悩みを解消できます。また、有人窓口への問い合わせが減ることから、問い合わせ担当者の業務負担を軽減することが可能です。
チャットボットの種類には、ユーザーが選択肢を順に選ぶことで回答を提示する「シナリオ型」と、AIが人間の代わりに回答する「AI搭載型」の2つがあります。それぞれメリットやデメリットがあるため、特徴を理解した上でどちらを選ぶか検討してください。
種類 | メリット | デメリット |
シナリオ型 | 導入費用を抑えられる。また、ユーザーの質問意図に沿った回答を提示できる。 | あらかじめ想定している質問にしか回答できない。 |
AI搭載型 | 自動で情報が蓄積されるため、シナリオ型よりも広範囲の問い合わせに対応できる。 | 導入費用が高額になる場合がある。また、膨大な事前学習用のデータをインプットする必要がある。 |
チャットボットの正答率とは
チャットボットの導入・運用を成功させるためには、正答率を高めることが重要です。正答率とは、チャットボットから回答を得た人のうち、正しい回答内容を得られた人の割合です。
回答の内容に誤りがある場合、正答率は下がります。ユーザーの疑問や悩みを解決するためには、高い正答率を維持できる品質でなければなりません。
しかし、導入してすぐ100%の正答率を達成することは難しいのが実情です。想定外の質問をしてくるユーザーがいることや表記の揺れなどを、導入した初期段階ではカバーしにくいことが原因として挙げられます。
そのため、はじめから正答率100%を目指す必要はありません。導入後にユーザーがどのような質問をしているのかを分析し、必要に応じて反応するキーワードの追加・変更や、シナリオ分岐の見直しをおこないましょう。
正答率と解決率の違いとは
正答率と似ているものに、解決率があります。解決率とは、チャットボットの回答に満足した人の割合です。
解決率は正答率と同じく、チャットボットを導入する際に確認すべきKPIの一つです。
解決率が低い場合、回答の文章がユーザーにとって理解しづらいものであることが考えられます。社内で当たり前に意味が通じている用語でも、社外の人にとっては聞き馴染みのないものもあるため、専門用語が使用されていないか確認しましょう。
チャットボットの正答率が低いことによる問題点
この章では、チャットボットの正答率が低いことで起こる問題点を解説します。問題点を把握しておらず、正答率を疎かにすることで、チャットボットの導入効果を下げてしまうことも少なくありません。
導入にかかる費用や労力を無駄にしないためにも、あらかじめ正答率が低いことによる問題点を把握しておきましょう。
問い合わせ件数が減らない
チャットボットでユーザーの悩みを解消できなければ、問い合わせ件数は減りません。チャットボットでは質問に対する答えを得られないため、ユーザーは有人窓口で担当者に回答を得ようとするからです。
チャットボットの種類を問わず、導入には費用と手間・時間がかかります。有人窓口の対応工数を減らして業務効率を改善したかったにもかかわらず、問い合わせ件数が減らなければ、導入前よりも手間や時間がかかっただけになってしまうでしょう。
顧客満足度が向上しない
チャットボットの回答でユーザーの疑問を解消できなければ、顧客満足度を向上させられません。24時間365日いつでも疑問を解消できるという効果を享受できず、顧客は有人窓口の対応時間となるまで待つ必要があるからです。
有人窓口に問い合わせが殺到している場合、問い合わせ担当者が顧客に回答できるタイミングは遅れます。一言の回答で解決できるような簡単な質問であっても、数日待たせてしまう場合もあるのです。
チャットボットの利用率が下がる
チャットボットの正答率が低い場合、チャットボットの利用率は低下します。利用したところで質問に対する回答を得られず、次からは利用したいと思ってもらえないからです。
利用率が低い場合、チャットボット運用やサービスを改善するためのヒントとなる情報は得られません。顧客の満足度向上や業務効率の改善といった導入目的を達成できない状態が続いてしまうのです。
チャットボットの正答率を上げるコツ
チャットボットの正答率を高めるためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。ツール選びや運用そのものも大切ですが、運用するための環境整備や目標設定なども重要な役割を果たします。それぞれ詳しく見ていきましょう。
- 管理チームを配置する
- 運用結果を基に質問を改善する
- 有人チャットを併用する
- 適切な目標を設定する
管理チームを配置する
チャットボットをうまく運用できれば、窓口担当者の業務が軽減されるため、少ない人員で多くの顧客に対応できます。
しかし、チャットボットの正答率が低ければ効果を得られないため、導入・運用をおこなう管理チームを配置して回答精度を高めることがおすすめです。
自社内で人員を確保できない場合は、チャットボットの作成を外部の会社に委託することも一つの手でしょう。とはいえ、チャットボットのコンテンツ内容を修正する際に自社で対応できなくなるため、すべて外注することはおすすめしません。
運用結果を基に質問を改善する
実際にチャットボットを運用していく中で得られたデータを基に、チャットボットのコンテンツを改善すれば、正答率を向上させられます。ユーザーが疑問に思いやすいことを把握できるからです。
「専門用語の使用によって回答の文章が理解できていない」というデータが得られた場合、回答の文章を誰でも理解できるように修正しましょう。また、表記揺れによって正答率が下がっている場合は、複数の表現に対応できるようにコンテンツ内容を改善する必要があります。
有人チャットを併用する
有人チャットを併用すると、回答精度を向上させられます。チャットボットに用意していない質問がなされた場合は、有人チャットや有人窓口に案内しましょう。
チャットボットの種類の一つであるAI搭載型は、シナリオ型よりも広範囲の質問に回答できます。しかし、これまで質問されてこなかったカテゴリーの質問である場合、AI搭載型でも対応できない場合があるのです。
有人チャットと組み合わせていなければ、チャットボットの回答範囲を越えた質問に対応できず、悩みを抱えるユーザーを放置してしまいます。そのため、チャットボットを導入する際は有人チャットと併用して、どのような悩みも解消できる体制を整えておきましょう。
適切な目標を設定する
チャットボットの正答率における目標は、適切な数値に設定します。「正答率100%」など、過度に高い数値で設定すると、労力がかかるだけでなく、その労力に見合った効果が得られるとは限りません。
チャットボットの平均正答率は、一般的に60~80%と言われています。チャットボット公開前に、長期間にわたり準備し、テスト運用を繰り返したとしても、正答率は60%程度でしょう。いくら費用をかけようと結果は同様です。
そのため、正答率の目標を設定する際は、60~80%を目安にし、「3か月後に70%を超える」などの期間も設定しましょう。チャットボットの正答率を高めるためには、公開後にいかにPDCAサイクルを回すかが最も重要です。ユーザーからの質問などのデータを基に、改善を繰り返しましょう。
チャットボットの正答率を向上できた事例
チャットボットの正答率を高めることに成功した事例を紹介します。自社の状況と類似した成功事例を参考にすることは、チャットボットの正答率を高めるための一助になるでしょう。それぞれの事例について詳しく見ていきましょう。
株式会社テンダ:導入後半年で2割のお問い合わせを削減
出典:株式会社テンダ
株式会社テンダは、マニュアルを自動作成するソフト『Dojo』や、業務可視化・分析ツール『D-Analyzer』などの製品を提供しています。製品やサービス数の増加と共に増えていくユーザーからの問い合わせ対応への人手不足を感じていたと言います。
「どうにか人の手を使わずに問い合わせ対応をしたい」という思いを持っていたところ、チャットボットの導入が有効ではないかと、検討段階を経て導入に踏み切りました。
そこで、サンソウシステムズが提供する「さっとFAQ」の30日間の無料トライアルを活用します。実際にExcelで質問と回答を作成し、チャットボットに動作させてみたそうです。導入前に使い方を理解できたこともあり、導入もスムーズに進みました。
導入後は月平均で約4割の問い合わせをチャットボットが対応しており、ユーザーからの問い合わせにかかる業務の大幅な効率化に成功しています。操作や管理も簡単でわかりやすかったため、質問と回答のシナリオ作りに時間を費やせたのも、効率化が成功したポイントの一つだそうです。
この事例は社外のユーザーに向けたチャットボットの活用例ですが、社内向けの問い合わせ対応チャットボットの運用にも、応用できる点が多くありますね。
参考:導入後半年で2割のお問い合わせを削減ー株式会社テンダ 様
花キューピット株式会社 | カスタマーセンターの負担を軽減
花キューピット株式会社は、遠距離の配送をおこなうことなく、お届け先の近くの花屋さんが直接届けてくれるサービスを展開しています。
カスタマーセンターを設置していたものの、人材採用が困難であったりロケーションの確保が難しかったりといった課題がありました。また、時期によって繁閑の差が激しく、繁忙期には受けきれないほどの問い合わせが殺到するそうです。業務効率化にも限界を感じ、顧客に疑問を自己解決してもらうためにチャットボットを導入しました。
チャットボット「さっとFAQ」を導入した結果、注文の変更や領収書の発行方法など、基本的な質問はチャットボットで顧客自身が自己解決していると、データからわかっているそうです。顧客の満足度向上に直結していると考えられるでしょう。
さらに、今後はカスタマーセンターでオペレーター向けのナレッジ共有ツールとして、チャットボットの活動を検討しているとのことです。
参考:「お花を贈りたい」という思いに寄り添ってお客様の手間をチャットボットで軽減
JBサービス株式会社
JBサービス株式会社は、企業のセキュリティ対策やIT運用のサポートサービスを提供している会社です。
ナレッジの分散によって業務が属人化しているという問題を解消するために、チャットボットを導入しました。しかし、導入初期のチャットボットの正答率は47%と低く、実務で使えるレベルではありませんでした。
そこで、これまでなかった新しい問い合わせがあった際には、現場の担当者からフィードバックをもらうなど協力してもらいました。その結果、導入2か月半後には、実務で活用できるレベルの95.5%まで向上させることに成功したのです。
また、導入前は、ユーザーの悩み1つの解消に5分かかっていたものが、導入後には2分で解消できるようになりました。
株式会社ベルパーク
株式会社ベルパークは、直営キャリアショップの運営や法人向けに情報通信機器の販売サービス提供を実施している会社です。
278店舗もの管理業務に関する問い合わせを、一つの管理部門でおこなっているという問題を解消するために、社内用チャットボット導入を決意しました。
ベルパークのオリジナルキャラクターをチャットボットに導入したことで、親しみを持って社員が利用できるようになりました。その結果、チャットボット公開後2か月半後には、正答率87%にまで向上させられたのです。
また、これまで質問を躊躇していた社員も気軽にチャットボットで悩みを解消できるようになりました。業務に関する情報を簡単に調べられることで、生産性も向上させられたのです。
株式会社フリーウェイジャパン
株式会社フリーウェイジャパンは、会計税務ソフトウェアを提供している会社です。
ノウハウが属人化しており、担当スタッフが変更された場合に、迅速に立ち上がれないという問題を解消するため、チャットボットの導入を決断しました。
導入後もログを基にメンテンナンスを実施することで、現在では正答率8割を記録しています。導入前よりユーザー数が増えたにもかかわらず、問い合わせの対応数を大幅に減少させることに成功しました。
導入してすぐは正答率を上げることが難しかったものの、毎月AIチャットボットのログを参照したり、新しいFAQを作成したりすることで、現在では効率的なメンテナンスを実現しています。
正答率以外にもチャットボットの成果を測る指標
チャットボットの成果を測る指標は、正答率だけではありません。チャットボットの導入目的を達成するには、どのような指標があるのかを把握しておく必要があります。
それぞれの指標について、詳しく見ていきましょう。
起動数
起動率とは、サイトを訪れたユーザーによって、チャットボットが起動された回数を指します。例えば、ユーザーからチャットボットが100回起動されていた場合、起動数は100です。
起動数からチャットボットの利用頻度を把握でき、どれだけチャットボットがユーザーに受け入れられているかを判断できます。起動数が低い場合は、表示方法や利用導線を見直す必要があります。
対応件数
対応件数は、チャットボットが実際に対応した問い合わせの件数です。対応件数が多いほど、ユーザーからの問い合わせに対応していることを示します。
起動数に対して、対応件数が少ない場合、初期メッセージや表示するタイミングの見直しが必要です。
回答率
回答率は、チャットボットが受けた問い合わせのうち、回答できた割合を指します。例えば、チャットボットが受けた100件の問い合わせに対して、70件の問い合わせに回答できた場合、回答率は70%です。
回答率が高ければ、回答精度が高く、ユーザーの質問に対応できていることを示します。回答率が低い場合は、学習データの蓄積やシナリオ設計の見直しが必要です。
解決率
解決率は、ユーザーからの問い合わせのうち、チャットボットによって解決された割合を指します。例えば、ユーザーから届いた100件の問い合わせに対して、80件の問い合わせを解決した場合、解決率は80%です。
チャットボットによる回答の最後に「この回答は役立ちましたか?」などの質問を表示し、「はい」「いいえ」で回答できるよう設計します。そのうち「はい」と答えた回数を測定しましょう。
解決率の高さは、ユーザーの疑問や悩みを適切に解決できていることを示し、顧客満足度の高さを表します。
問い合わせ件数
問い合わせ件数は、ユーザーから届いた問い合わせの数を指します。有人対応や電話による問い合わせ件数が減っている場合、ユーザーからの質問が、チャットボットによって解決されていることを示します。
チャットボット導入後は、全体の問い合わせ件数に対して、有人対応による問い合わせ件数がどれだけ減っているか測定しましょう。
また、オペレーターの勤務時間も合わせて測定しておけば、どれだけ経費を削減できているかの確認も可能です。
サイト遷移数
サイト遷移数は、ユーザーがチャットボットの利用を通じて、Webサイトに遷移した数を指します。チャットボットが提供する回答によって、ほかのページにアクセスした回数を測定します。チャットボットの回答によって、想定通りにユーザーがWebサイトを閲覧しているか、問い合わせや成約につながっているかを確認しましょう。
サイト遷移数が多いほど、チャットボットの提供する情報が、ユーザーの疑問や悩みの解決に役立っていることがわかります。また、チャットボットによって自社製品やサービスの購入に誘導したい場合は、適切なシナリオが設計できているかを確認できます。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率は、チャットボットを介して、自社サービスや製品を購入した割合です。コンバージョン率が高いと、ユーザーストーリーが適切に設計されており、ユーザーの行動を引き出せています。
コンバージョンの代表例は、以下の通りです。何をコンバージョンとするかは、提供するサービスや製品によって異なります。
- 商品やサービスへの問い合わせ
- 購入
- サンプルの申し込み
- 資料請求
- PDF資料のダウンロード
チャットボットの正答率を高めて導入目的を達成しよう
チャットボットを運用する上で、正答率の向上は、導入効果を高めるために重要です。正答率を高めるためには、運用そのものの方法はもちろん、適切な目標設定や環境整備など、さまざまなポイントを押さえる必要があります。
何より大切なのは、PDCAサイクルを回すことです。顧客からのフィードバックや運用で得られたデータから、学習と改善を繰り返し、正答率を高めましょう。本記事で紹介したコツや成功事例を参考にして、チャットボットの導入を成功させてください。
弊社サンソウシステムズでは、チャットボット「さっとFAQ」を提供しています。Excelから簡単に会話データを作成できる点が特徴です。
直感的な操作によってノーコードでチャットボットが作成でき、導入後の運用も簡単で正答率を高めるためのメンテナンスも簡単にできます。
月額1万円からの低価格、30日間の無料トライアルもご用意しておりますので、ぜひこの機会に導入をご検討ください。