「ナレッジ共有を効率化したい」「しかし、その方法やツールがわからない」「エクセルでのナレッジ共有は可能か」というような悩みを持っている人は多いでしょう。結論から言えば、エクセルでもナレッジ共有は可能です。しかし、それがツールとして最善とは言い難い部分もあります。
本記事では以下の点について解説します。
- ナレッジ共有をエクセルで実施するメリットとデメリット
- ナレッジ共有をツールへ移行するメリット
- 共有に向いている4つのツール
ナレッジ共有のスタイルについて悩んでいる担当者はぜひご一読ください。また、ナレッジ共有ツールとして、チャットボットも有力な候補です。
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ナレッジ共有とは?エクセルは不向き?
ナレッジ共有はエクセルでも可能で、極端に不向きなわけではありません。ただし、他の方法と比較して特段すぐれた点はなく、少なくともベストなやり方ではないでしょう。
エクセルは、あくまでも表計算ツールです。ある程度他者と共有する機能は持っていても、専用ツールと比較すれば、利便性をはじめ、あらゆる部分で不足があります。
下記ではナレッジ共有ツールとしてのエクセルについて、メリットとデメリットを解説するのでご参考ください。
ナレッジ共有をエクセルで実施するメリット
エクセルは情報を効率的に導入が可能で、簡易的な計算であれば自動化できるツールです。ここからはナレッジ共有をエクセルで実施するメリットを紹介します。
導入がしやすい
メリットとして、ナレッジ共有するために導入しやすい点が挙げられます。エクセルはMicrosoft Officeのひとつであり、パソコンにはかならず付属しているような存在です。最近ではサブスクリプション形式でも利用できます。
また、使用方法も基本的な部分であれば簡単で、導入にあたってほとんどハードルがありません。だからこそ表計算ソフトの枠組みを超えて、ナレッジ共有ツールとして活用されています。
多くの企業と社員が使い慣れている
ナレッジ共有にエクセルが使われる背景には、多くの企業と社員が使い慣れているというメリットも関係します。パソコンが使えるなら、たいていMicrosoftOfficeは利用可能です。
中にはMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)資格所有者もおり、彼らによってより高度なカスタマイズを実施できるケースもあります。
表計算機能が充実している
エクセルは、当然ながら表計算機能が充実しています。関数は自由度が高く、これだけでナレッジ共有ツールに求められる挙動はある程度再現できるでしょう。
例えば簡単なカウントアップや平均値算出などは、初心者でも容易に実施可能です。
スキルがあれば高度なシートを作成できる
エクセルでナレッジ共有する場合、スキルがあれば高度なシートを作成できます。突き詰めれば高度なデータベースとして活用することも可能です。
これはMOS有資格者が社内にいれば、さほどむずかしいことではありません。うまくエクセルの機能性を引き出せれば、優秀なナレッジ共有ツールとして活用できます。
ナレッジ共有をエクセルで実施するデメリット
ナレッジ共有をエクセルで実施するメリットを紹介しましたが、デメリットも存在します。メリットだけに目を向けず、デメリットを理解したうえで検討しましょう。
ファイルが消失したり破損したりすることがある
エクセルでナレッジ共有する場合、ファイルの消失や破損が懸念されます。誰かが誤って削除、改変するかもしれません。データ量が膨大になるとエクセル自体に不具合が出て、破損する場合もあります。
さらに複製が容易なので、外部流出といったセキュリティリスクにも不安が残ります。
複数人数・大規模な共有には不向きである
エクセルの致命的なデメリットとして、複数人数で同時に操作できない点が挙げられます。多人数が個別で編集し、いくつものバージョンが複数に点在するという、複雑な状況が発生するかもしれません。
作り込みすぎると扱いづらくなる
エクセルは、操作が簡単なソフトです。しかし高度な関数などを盛り込むと、初心者では扱いづらくなります。するとエクセルに精通したスタッフしかナレッジを正確に参照できないケースもあります。
これではナレッジが適切に共有されているとは言えません。社員ごとのレベルの違いをどのように踏まえて、共有ツールとして運用するかを考える必要があります。
権限設定がアバウト
エクセルはリアルタイム共有を前提としないため、権限設定がアバウトな側面もあります。よって、「誰が何まで見られるのか」を区分けするのがやや困難です。
必要のない権限を与えた結果、トラブルになることもあります。この問題を解決するのは困難で、エクセルをナレッジ共有ツールとしたときの限界が感じられる部分です。
エクセルでのナレッジ共有を成功させるポイント
エクセルでのナレッジ共有を成功させるにはポイントをおさえておきましょう。
書き込みやすいフォーマットを作成する
シンプルかつ書き込みやすいフォーマットを作成しましょう。エクセルでのナレッジ共有が失敗する要因のひとつとして、フォーマットが複雑で書き込みが煩わしくなり、書き込みを実施しなくなることです。
フォーマットがシンプルであれば書き込みにストレスがかからず、ナレッジ共有がスムーズにおこなえるでしょう。
検索がしやすい仕組みを構築する
ナレッジ共有は書き込むことが目的ではなく、全員が手軽にナレッジを共有できることが目的です。
そのため、検索がしやすい仕組みを構築しましょう。
具体的な方法は、ナレッジ共有を細かくしすぎないことです。ナレッジを細くすれば情報を探すのに手間や時間がかかります。結果、情報の把握が困難になり効率的なナレッジ共有が難しくなります。
スムーズなナレッジ共有をおこなうためにも、情報の細分化はなるべく避けましょう。
運用ルールを定める
ナレッジ共有を成功させるには運用ルールを明確にしておきましょう。
それぞれが自己流で書き込みをおこなうと、どこに何が記載しているかわからず情報の把握が難しくなります。例えば「書き込みをおこなったら周知する」「重要な情報は書き込む場所を決めておく」などルールを定めましょう。
効果を測定する
エクセルでナレッジ共有をおこない、業務の役に立っているのか・情報の把握が容易になったのかなど効果を測定しましょう。
表面上はナレッジ共有がスムーズにおこなえていたとしても、現場の声を聞いてみると不満や改善点があるかもしれません。
そのため、定期的に効果測定をおこない社員の取り組み状況や負担になっていないかなどヒアリングを実施しましょう。
ツールでのナレッジ共有が適している企業
エクセルを使用したナレッジ共有は無料で使用でき便利ではありますが、使いづらさを感じる企業もいるでしょう。不便を感じることが多ければ、ツールを導入するのもひとつの手段です。
以下の項目に当てはまれば、ツールでのナレッジ共有が適している企業といえます。
- 効率よくナレッジ共有をおこないたい
- ナレッジ共有にリソースをかけたくない
- 仕組みづくりや運用の負担を減らしたい
ツールは簡単にナレッジ共有できる仕組みやわかりやすいUI、カスタマイズ性の高さがあるので、上記のニーズを満たせるでしょう。
サポート体制が充実しているツールを選べば、スムーズに導入から運用までおこなえます。
ただし、コストがかかり自社に適したツールを慎重に検討する必要があります。
エクセルの代わりになるナレッジ共有におすすめの4つのツール
エクセルは、ナレッジ共有に不向きではありません。かといって過不足ないかと言われればそうではなく、いずれは専用ツールへの移行が必要です。
エクセルにこだわり続けると、最悪の場合「容易に複製できる」利点が逆手に取られ、情報流出などトラブルへとつながるかもしれません。
今はエクセルを使用しているが、今後ナレッジ共有ツールを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
チャットボット
エクセルに代わるナレッジ共有ツールとして、チャットボットは有力な候補です。これは「チャットで質問すれば、テキストベースでナレッジが自動応答される」というシステムです。
チャットボットには、あらかじめ質問に対する回答、つまり対応するナレッジをプログラミングできます。そして利用者側はわざわざエクセルを開かなくても、チャットボットにテキストを入力すれば速やかにナレッジを閲覧することが可能です。
チャットボットは比較的導入費用の安いツールで、月額10,000円程度にて利用することも可能です。費用対効果が高いことから、多くの企業がチャットボットを導入しています。
社内Wiki
社内Wikiは、内容が充実しているなら優秀なナレッジ共有ツールです。更新や保守が容易で、いつでも最新のバージョンを保つことが可能です。
複数人で編集できるため、チームで運用しやすい利点も持っています。ただし編集権限を有する人物が多いと、内容が雑多になることも少なくありません。
社内Wikiを利用する場合、編集ルールの整備がポイントです。また編集中の誤操作や削除をどのように防止するかも重要です。
ナレッジマネジメントツール
ナレッジマネジメントツールとは、従業員同士で知識やノウハウを共有するサービスです。プロダクトにもよりますが、比較的機能が充実しており、ナレッジ共有において大きく貢献します。
ファイル共有やコミュニケーションツールが付属している場合もあり、ツールとしては基本的に高性能です。ただし初期費用やランニングコストが高い傾向にあり、導入にはハードルがあります。
社内SNS
社内SNSも、ナレッジ共有で役立つツールです。企業あるいは部署内でのみ利用できるソーシャルネットワークを展開できるシステムで、近年注目されています。
社内でのコミュニケーション活性化に主眼を置いており、ナレッジだけではなく結束を強める意味でも重要なツールです。まるでX(旧Twitter)やInstagramのように活用し、お互いを理解し合う様子も見られます。
ただしナレッジ共有という部分では、やや機能に不足があるかもしれません。またソーシャルネットワークである以上、社員には利用ルールを熟知させる必要もあります。
ナレッジ共有をエクセルからツールへ切り替えるメリットとは?
エクセルでも、ある程度のレベルならナレッジ共有を実施することは可能です。しかし、当然ながら表計算ソフトに多くは望めません。いずれナレッジ共有を専門とするツールへの切り替えが必要となるでしょう。
エクセルになくてナレッジ共有ツールにはある利点を、一つひとつおさえていきましょう。
情報共有がスピーディーになる
ナレッジ共有をエクセルからツールに切り替えれば、情報共有がスピーディーになります。例えばチャットボットへ切り替えた場合を想定してみましょう。
チャットボットは、「チャットで質問したら、自動的に答えを返す」という会話システムです。つまりエクセルと違い、ただ「聞くだけ」で、ナレッジを共有できます。
これは業務を効率化する、あるいは利便性を高めるうえで重要なポイントです。スピーディーなナレッジ共有で、より合理的な企業活動が実現できます。
同時編集できる
ナレッジ共有をエクセルからツールへ切り替えれば、多くの場合、同時編集できます。つまりひとつのシートやファイルを二人以上で操作することが可能です。
したがってエクセルのように個人だけで編集し、「複数バージョンが存在する」といったトラブルは避けられます。また、複数人で閲覧しながら、ナレッジについて検討することも可能です。
閲覧履歴や利用状態を追跡できる
ナレッジ共有をエクセルからツールへ切り替えれば、閲覧履歴や履歴状態を追跡できます。
例えば社内Wikiであれば、誰がいつアクセスしたか確認することが可能です。すると、「どのページが参照されているのか」を把握し、さらなる改善へとつなげられます。
エクセルは編集履歴を追跡できますが、閲覧履歴は正確には追いかけられません。よって社員の利用方法から改善策を作り出すには不向きな部分があります。
いわゆるバージョン管理の利便性においては、ナレッジ共有ツールとエクセルには大きな開きがあります。
コストはさほどかからない
ナレッジ共有にかかる費用は高額だと誤解されがちです。しかしコストはさほどかかりません。例えば、弊社が提供する「さっとFAQ」であれば、月額1万円から利用できます。
あるいは社内SNSやWikiであれば、一部機能は制限されるものの無料で利用できるケースもあります。
セキュリティ面でも安心できる
ナレッジ共有ツールは、セキュリティ面でも安心できます。例えば、社内SNSならファイルの流出などは考えづらいでしょう。
また多くのナレッジ共有ツールでは、閲覧権限を多段階で設定することが可能です。よって不要に権限外へ情報を公開するトラブルもある程度避けられます。
まとめ:ナレッジ共有はエクセルから専用ツールへ切り替えよう
エクセルは、ナレッジ共有を主目的としたソフトではありません。しかしMicrosoft Office製品なだけあって完成度が高く、表計算ソフトでありながら、ある程度のナレッジを共有する目的でも利用可能です。
スモールビジネスであれば、エクセルでも対応できるケースはあります。ただしある程度事業形態が大きくなると、細かいところで不足が出てきます。
例えば、「同時編集ができない」「バージョン管理が困難」といった点は、ナレッジ共有ツールとして使ううえでは致命的な弱点です。
そういった背景を踏まえれば、ナレッジ共有を主目的とした専用ツールへの移行が必要になります。その場合は、社内SNSやナレッジマネジメントツールなど、移行先はさまざま考えられます。
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