「自社サイトのCVRが伸び悩んでいる」「WebサイトのCVRをチャットボットで伸ばしたい」
このような疑問を抱えている担当者は多いでしょう。
Webサイトの運用において、CVRが伸びない問題は常につきまとうものです。改善するにはさまざまな施策が考えられますが、ここで注目されるのがチャットボットによるCVRの向上です。
本記事では、CVRが低い原因やチャットボットを利用してCVRを高める方法、CVRが改善した成功事例などについて解説します。
また、チャットボットを導入することにより、得られる効果についても詳しく説明していますので、Webサイトのパフォーマンスに課題を感じている場合は、ぜひ参考にしてください。
私たちサンソウシステムズが提供する「さっとFAQ」は、月額10,000円から利用できるチャットボットです。Excelと連動して簡単にシナリオ設計でき、ダッシュボードでの分析等も可能な高コスパな点が特徴です。
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CVRとは
CVRとは、コンバージョンレート(Conversion Rate)の頭文字を取ったもので、Webサイトに訪問したユーザーが購入や問い合わせなど、最終的な成果に至った件数の割合を表しています。コンバージョン率や成約率とも呼ばれています。
最終的な成果はWebサイトの目的によって異なりますが、チャットボットを導入した場合の目的は問い合わせに至った割合や資料請求、会員登録の割合を指すことが多いでしょう。
コンバージョン率が高いとユーザーが目的の行動を起こした割合が高く、反対にコンバージョン率が低いとページから離脱している可能性が高いことが分かります。
ここではCVRの平均値やCVRを改善することの重要性について解説します。
CVRの平均値
一般的なCVRの平均は2〜3%と言われています。自社サイトのCVRを求め、平均値と比較してみましょう。比較することで、コンバージョン率が低いのか、高いのか、その理由などを知ることができます。
CVRの求め方は下記のとおりです。
CVR=コンバージョン数÷サイトへの訪問数(セッション数)×100(%)
CVRは母数とコンバージョン数をどのように定義するかによって大きく変動します。自社が提供している商品やサービスによって何をコンバージョンとして捉えるのかは異なりますが、一般的には下記のようなものがコンバージョンとして挙げられています。
- 資料請求
- サンプル申し込み
- 資料のダウンロード
- 商品やサービスへの問い合わせ
- 商品やサービスの購入
上記を参考に、確認すべき指標を明確化して最適な数値を設定しましょう。
CVR改善の重要性
CVRはWebサイトのページの課題とその対策を把握するための重要な管理指標です。Webサイトの運営において最も大切なのは、いかにCVRを効率よく増加させるかと言えます。
CVRが高いにも関わらずCVが少ない場合は集客に問題があると考えることができるでしょう。また、CVRが低い場合には、ユーザーがCVよりも前に離脱している可能性が高いので、CVRを向上させる施策が必要ではないかと考えられます。
CVRは限られたリソースを存分に活用しながら、利益の最大化を達成できているかの指標です。CVRの改善により、自社の利益目標に到達できる可能性が高まります。
CVRが低い要因
Webサイト上での情報量が適切ではなかったり、Webサイト自体がユーザーから信用されていなかったりするとCVRは向上しません。
また、ユーザーが求めるページが見つけづらかったり、フォームの入力項目が多くてユーザーの負荷が大きい場合などもCVRがアップしない要因かもしれません。
https://www.satfaq.jp/column/knowledge/10902
ここではCVRが低いと考えられる原因について解説します。
ユーザーが求めるページが見つけづらい
CVRが向上しない最大の理由は、ユーザーが求めるページを見つけづらいからです。Webサイトは運営が長くなればなるほど複雑化し、何がどこにあるのかよくわからないサイトマップになることもあります。
レイアウトやデザインがわかりづらい、検索機能やジャンル分けが不十分で目的のページを見つけられないケースもあるでしょう。そうするとユーザーは、「ここには自分が求めるものはない」と判断して離脱しやすくなってしまいます。つまりCVが遠ざかり、結果としてCVRも悪くなります。
入力項目が多くて負荷が大きい
CVRが低い理由として、「入力項目が多くて負荷が大きい」点も挙げられます。商品購入や資料請求では、入力フォームにてユーザーへ情報入力を要求しますが、ここがCVを遠ざけるポイントになりがちです。あまりにも多くの項目が用意されていると、入力が面倒になって離脱するケースが頻出します。
また入力フォームが複数ページにまたがるケースも、ユーザーに負担を与えやすいでしょう。ブラウザバックなどの操作により、入力内容が失われるなどのトラブルも考えられます。そうすると再入力するのが面倒となり、そのまま離脱する可能性も高まります。
Webサイト上での情報量が適切ではない
Webサイト上での情報量が適切でない場合も、CVRの低下を招くでしょう。具体的には以下のようなケースが挙げられます。
- 商品に対する情報量が少なすぎて、購買判断できない
- 決済方法について解説がない
- 購入画面や申し込みフォームへのリンクが見当たらない
- 不要な情報ばかりが掲載されていて、見る必要のないサイトだと判断する
上記のような状態では、顧客が欲しい情報を得られず、購入や申し込みを中断するケースが多発します。そうするとCVRにも悪影響が出てくるでしょう。
競合他社のサイトを見ながら、Webサイトの質や解説の粒度、商品・サービスの価値や価格などを比較し、適切な情報量に見直す必要があります。
Webサイト自体がユーザーから信用されていない
Webサイト自体がユーザーから信用されていないケースも多々あり、これはCVRを悪化させる代表的な要因のひとつです。CVに繋がるアクションをユーザーに起こしてもらうにはWebサイト、そしてその企業への信頼度が重要です。
具体的に以下のような状況は、かなり危険だと言えるでしょう。
- 長らくWebサイト自体が更新されていない
- 誤った情報が記載されている
- 古い情報が記載されている
- リンク切れページが多い
- そもそもレイアウトやデザインが洗練されていない
- 外部で悪いレビューや評判が流れている
- 企業情報の掲載がない
Webサイトでは顔も名前も見えない中でも、ユーザーに信頼されることが大切です。しかし上記のようなことがあると、ユーザーの信用度の低下を招きやすく、結果サイト離脱に繋がり、CVにも繋がりません。
CVR向上のためにチャットボットを導入して得られる効果
チャットボットはユーザーからの質問に自動で回答をしてくれるので、24時間365日いつでも対応することができるツールです。ユーザーと会話形式でサポートをおこなえるチャットボットは、サイト離脱を防ぎ、CVR向上への貢献も期待できます。
ここではチャットボットがもたらすメリットについて解説します。
カスタマーエクスペリエンスが向上できる
チャットボットを導入することにより、ただ単にページを閲覧するのではなく、分からないことをすぐに解消できたり、より詳細の情報を知ることができたりします。それによって、高品質な顧客体験をユーザーに提供できます。
AI搭載型のチャットボットならユーザーからの質問を学習して、より回答精度が高めることが可能です。より幅広く、かつ詳細な質問や疑問に対応できるようになれば、カスタマーエクスペリエンスの向上に貢献しながら、問い合わせ対応の効率化もできるでしょう。
カスタマーエクスペリエンスが向上すると、CVRの向上へと繋がっていきます。
フォーム離脱を改善できる
Webサイトではページを閲覧している途中や、フォームを入力している最中に離脱されてしまうケースが多くあります。
資料の請求や商品の購入をするためには、個人情報の入力を必須としている企業も多いでしょう。この入力作業を途中でやめてしまうユーザーが多く、平均して50%から70%が離脱するとも言われています。
チャットボットを導入し、フォームを連携させれば、会話形式で気軽に情報入力をおこうことができるようになります。AIが郵便番号から自動的に住所を入力するなど、入力業務を軽減できるように工夫すれば、フォーム入力中の離脱をより改善できる可能性が高まるでしょう。
アクションを起こさせるハードルを下げる
Webサイト上で気になる商品やサービスを見つけた時に、わざわざ個人情報を入力してまで情報を知りたいという人は少なく、むしろ個人情報を入力することに抵抗がある人も多いです。電話で問い合わせすることを苦手に感じているユーザーもいるでしょう。
チャットボットであれば個人情報などを入力することなく、必要な情報を返答することができるので問い合わせへのハードルを下げることが出来ます。また、わざわざFAQページへ移動して情報を検索する必要もなくなるため、知りたい情報へ素早くアクセスできるようになります。
そのためチャットボットを通じて、お客様との接点を増やすことが期待できるでしょう。
24時間365日対応できる
チャットボットはユーザーからの疑問や質問に対して自動的に回答することができます。これにより今まで有人対応していた業務を任せられるため、24時間365日対応できることが大きな強みになります。チャットボットに必要な情報やシナリオを組み込んでおけば、年中無休で顧客対応が可能です。
問い合わせたいことがあったけど、営業時間外だから問い合わせを断念せざるを得なかったという経験をしたことがある人も多いでしょう。時間が空いてしまうことによりユーザーの期待値や意欲は下がってしまい、CVRも向上させることができません。
しかしチャットボットを導入すれば、深夜の時間帯やコールセンターが休みの日などでも、ユーザーからの問い合わせや質問に応じることが可能になります。機会損失を防止できるので、結果としてCVRの向上にも繋がります。
チャットボットを使ってCVRを高める方法
チャットボットとは、人間の代わりにAIがテキストベースで顧客と会話する機能です。これを設置することでCVRの改善を見込めます。 チャットボットでCVRが向上する基本的なロジックは、以下の通りです。
- 顧客がチャットボットに質問する
- チャットボットがCVエリアに繋がるページへのリンクを提供する
- ユーザーがリンクをクリックしてCVする
- CVRが向上する
つまりチャットボットが顧客に適切な対応を実施し、レコメンドすることでCVRが高まる仕組みです。ここではこのCVR向上やユーザビリティの向上において大切なポイントを解説します。
チャットボットをユーザーの目につきやすい位置に設置する
最初に意識すべき点は、チャットボットをユーザーの目につきやすい位置に設置することです。まずチャットボットの存在を知らしめ、利用してもらうことが何よりも重要です。見つけづらい、あるいは使いづらい場所に設置しないように注意しましょう。
設置する際は目につきやすい色やデザインを用いて目立たせます。Webサイト上に設置しても違和感のないものかつ、問い合わせできるツールであることを認識しやすいデザインを検討しましょう。
運用を開始する前には複数人でWebサイトを確認し、チャットボットが見つけやすいかどうかを客観的に分析することがおすすめです。
精度の高いチャットボットで顧客対応する
チャットボットで精度よく顧客対応することは、とにかく重要です。適切に顧客の問い合わせをチャットで解決することで、ユーザーの離脱を防げる可能性が高まります。
チャットボットに顧客対応させるには、事前のシナリオ設計が重要です。シナリオ設計は「何を聞かれたとき、何と答えるか」を覚えさせる作業です。シナリオ設計とその後の修正を繰り返すことで、顧客へ適切に対応できるようになります。
分からないことがあったり、必要な情報が掲載されているページが見つけられなかったりした時に、適切な情報を伝えられるよう構築しておくことが重要です。また該当の説明ページを案内するような導線作りもおすすめです。ユーザーが迷ったタイミングで適切に案内できる仕組みを整えておくことで、ユーザーの満足度を高めることができます。
問い合わせを解決できれば滞在率が上がり、その後にCVページを提示できるチャンスも増えるでしょう。それがうまく機能していれば、CVRも高まるはずです。
必要であればオペレーターに繋げる
チャットボットでCVRを改善したいのであれば、必要なときにはオペレーターに繋げられる環境を整えておきましょう。いかにチャットボットが高性能といえど、頼りきりになってはいけません。簡単な質問を数多くさばくのは得意ですが、複雑な内容に応答するのは苦手だからです。
チャットボットが解決できない複雑な質問や属人性の高い質問が発生したら、コールセンターへ連絡するようにサジェストしましょう。チャットボットからオペレーターへスムーズに繋げられれば、離脱率を下げることが可能です。さらにうまくいけば、電話上で商品やサービスの申し込みを直接受けることもできるでしょう。
チャットボットは単独でもCVRを大きく向上させるからこそ、他のサポートや施策を疎かにしがちとも言えます。有人対応と連携してCVRを高めていくのが本来の形だと覚えておきましょう。
問い合わせフォームとして活用してCVへ繋げる
チャットボットを問い合わせフォームとして活用し、CVしやすくする手段もあります。Webサイトにおける多くのCVは、最終的に問い合わせフォームや個人情報の入力画面を必要とする場合が多いでしょう。しかし入力が面倒かつ不安であることを理由に、目前でCVしないケースも少なくありません。
しかしチャットボットを利用すれば、それほどの心理的なプレッシャーはありません。ユーザーは、チャットボットがフォームの役割を果たしているとは気づかず、チャット形式で次々に情報入力できます。ユーザーの心理的ハードルを下げることができるので、問い合わせフォームにてCVを取りこぼすケースが減少し、CVRが改善するでしょう。
必要なコンテンツや申し込みフォームへ不自然ではない形で誘導する
CVRを向上させるためには、必要なコンテンツや申し込みフォームへ無理なく誘導させることが大切です。チャットボットの返答内容にリンクを差し込むなど、強引な印象を与えない誘導を心がけましょう。
またサイト内の回遊させることもCVRの向上に効果的です。回遊させることで滞在率が向上し、ユーザーにとって必要な情報を十分に確認できるようになり、結果CVにも繋がりやすくなります。とにかく購買に繋げるようプッシュし続けるのではなく、ユーザーが自ら閲覧したくなるようなコンテンツや興味を惹く情報を豊富に掲載することも、CVR向上に効果的です。
なお、回遊時間が伸びることはSEOの観点からも重要です。よく読み込まれるWebサイトは、Googleから「ユーザーに価値を提供している」と判断され、順位も高くなります。表示順位が向上することで、より多くの人に閲覧してもらいやすくなり、さらなる集客が期待できます。
チャットボットを活用したCVR向上の成功事例
本記事では、チャットボットを利用したCVR向上について解説しました。上記までのことを押さえて実践すれば、少しずつ数字は改善するでしょう。
ここでは、実際にチャットボットでを導入したことにより、CVRの向上に成功した過去の事例をいくつか紹介します。自社でも成果をあげたいと考える担当者はぜひ他社の事例も参考にしてください。
チャットボットの導入によりCVRが14倍まで伸びる|株式会社Paddle
株式会社Paddleは、自社のオウンドメディアの運営やお金に関する相談、アンケート回答によるビットコイン付与などのサービスを展開するスターター企業です。同社は当初、「ランディングページのPV数は確保できているのに、CVRは低いままで上がらない」という問題を抱えていました。
お金のリテラシーを高めるために、無料でファイナンシャルプランナーへ相談できるランディングページ上では、実際にユーザの7割から8割が離脱している状況でした。
このようにアクセスはある(SEO対策はできている)が、CVが発生しない状態はよくある現象です。同社はこの点を改善するため、チャットボットを導入しました。
するとすぐさまCVRは160%成長しました。その後はPDCAサイクルを回し続けた同社の努力により、結果的にCVRは14倍まで向上。チャットボットを導入することで、課題解決および売り上げの向上を達成しました。
参考:チャットボットの導入・運用改善でCVRが14倍に!大きな成果を生んだ運用方法とは?
伸び悩んでいた商品購入CVRが2.4倍改善される|株式会社クコロス
株式会社クコロスは、ハンドソープやヘアケア用品といった化粧品や健康食品を製造、販売する企業です。BtoCの商品はWebサイトでどれだけCVRを確保できるかが重要ですが、同社では満足の行く数字に達していませんでした。
ランディングページの改善(いわゆるLPO)などさまざまな取り組みをおこないましたが、今ひとつインパクトのない数字で終始してしまいます。ブラッシュアップにかけられるリソース消費も顕著だったため、同社は新しい施策としてチャットボットを導入しました。
導入後はチャットボットのシナリオを徹底的に作り上げ、顧客へ的確にアンサーを返せるように設計しました。また、適宜画像を挿入して視覚的にアピールするなどの施策を盛り込み、チャットボットの機能を充実させることに注力したと言います。
この努力が実を結び、同社のランディングページにおけるCVRは2.4倍にまで成長します。また問い合わせに対する対応もチャットボットで吸収できており、売り上げ上昇とともに工数削減も達成されました。
参考:決済型チャットボットの威力。急成長D2Cベンチャーにもたらした「CVR140%改善」の軌跡
新事業のECサイトでCVR1.5倍を達成|株式会社フロムココロ
株式会社フロムココロは、サプリメントやオーラルケア製品など、健康志向の高い商品を取り扱う企業です。同社はECサイトで数多くの商品を販売していましたが、やはりCVRの数値には改善点がありました。
積極的なランディングページの改善などは継続していましたが、景品表示法の改正で使用できる表現が狭まるなどして、うまく商品をアピールできない状態が続きます。
CVRが低下し、アフィリエイト商材としての価値も疑問視され、代理店でも売ってもらえない課題もありました。こういった問題をクリアするためにCVR改善策を次々と打ち出しますが、それでもなかなかうまくいきませんでした。
そこで同社は新しい手法としてチャットボットを導入します。担当者と綿密に活用方法について協議しながら、運用を続けます。最終的には導入前と比較して、CVRは2.5倍にまで改善されました。
法律や検索トレンドに左右されがちなランディングページの不安定性を、うまくカバーした好例です。
参考:馬の次はチャットボット。自社EC商品のCVRを150%成長まで育てた、連日の遠距離電話
チャットボットによるCVR改善を実施する場合の注意点
チャットボットによるCVR改善を実施する上では、ユーザーがどこで離脱をしているのかを知ることが最も重要です。導入する前には仮説を立てて、検証をしていきましょう。
ここではCVR改善に取り組む上で欠かせないポイントを解説します。
CVRが低い要因の仮説を立てておく
CVRが低い要因がどこにあるのか仮説を立てておくことが重要です。CVに至るまでには多くの要素が存在します。まずはそれぞれの要素を分解し、何を改善したいのかを明確にしましょう。
そして、「〇〇を△△に変更することで、■■という効果が得られるのではないか?」「〇〇は☆☆にすると■%アップするのではないか?」という仮説を立てていきます。
その上で、チャットボットで施策を打ち、改善に向けてWebサイトのアップデートをしていきます。
仮説を立てず、ただ単にチャットボットを導入しても、チャットボットのメリットを存分に活かしきれなかったり、そもそもチャットボットが必要ではなかったという可能性もあったりするでしょう。
ユーザーがどこで離脱しているのか観察する
チャットボットを運用する上で大切なのは、ユーザーがどこで離脱しているか観察し続けることです。これを怠ると、大してCVRは改善しなかったり、一時的に向上してもその後、頭打ちになったりする可能性があります。
例えばチャットボットがCVエリアを提示したタイミングで多数離脱したとします。だとすれば、提示方法に問題があるかもしれません。また、商品やサービス自体の見せ方や内容に、ブラッシュアップの余地があるとわかります。
フォームの入力途中に離脱をしている場合は、入力フォーム内における不便が理由になっているかもしれません。会話形式で気軽に入力できるチャットボットを導入したり、自動入力を活用したりするなどして、入力途中にサイトから離れない工夫をしてみましょう。
つまりユーザーがどこで離脱しているのか観察し、CVに至らない理由を一つずつ潰していくことが大切です。その繰り返しで少しずつCVRの向上を実現できます。
必ずしも売上向上に直結するとは限らない
チャットボットで、CVエリア到達後の確度が必ず高まるわけではない点にも注意しましょう。つまり、売上に直結するとは限らないということです。例えば資料請求がCVだとして、その後に実際に商品を購入するかどうかは、チャットボットの有無はほとんど関係ないと言えるでしょう。
つまり商材に根本的な問題があれば、売り上げには繋がらないケースがほとんどです。その場合はチャットボットよりも、まずは商品としての魅力をブラッシュアップする必要があると言えます。
チャットボットはあくまで、サイト内におけるユーザーへの情報提供や使いやすさをサポートすることで、購買モチベーションが下がることを防ぐ役割であることを理解しておきましょう。
チャットボットの運用には費用がかかる
チャットボットの運用には当然費用がかかります。いくらCVRが向上しても予算の組み方を間違えると、むしろ利益が残らないかもしれません。
チャットボットは一般的なものでも月々30,000円〜50,000円の費用がかかります。人工知能(AI)が搭載された高機能なものであれば、月数十万円の利用料が発生することも。
Web上でのCVRを改善する目的であれば、わざわざハイエンドのチャットボットを用意する必要はありません。使いこなせない場合は機能を持て余してしまうので、Webサイトの規模に応じた適切なチャットボットを選択しましょう。
また、CVRを向上させるためにはそもそもチャットボットが必要なのかどうかをしっかり検討しておくことが重要です。
効果測定ができるようにする
チャットボットを導入する際には、導入後の効果を測定・検証し、課題が解決の方向へ向かっているかをチェックする必要があります。
チェックする際は一つの数値だけではなく、複数の数値を参考にしながら測定をおこないましょう。
効果測定をする際の進め方は次のとおりです。一定の期間ごとに分析や検証をおこなって、CVRがどれだけ改善したか、新しく導入した施策がどの程度CVR向上に貢献しているのかを確認しましょう。
- 検証する期間やKPIとなる指標、測定方法を選定する
- これまでの指標を基に適切な目標値を設定する
- データの収集や基準値を測定する
- チャットボットの導入後の数値を測定する
- 前回測定分のデータと比較をして、その効果を検証する
- 改善傾向にある箇所と悪化した箇所を検証する
- 改善が見られない箇所や悪化した部分を特定し、改善施策を検討する
ABテストができる体制を整える
チャットボットを導入し始めた頃はどの指標がCVRを左右する変数なのかが分からない場合も多いでしょう。そのような場合には、ABテストが非常に有効です。ABテストができる体制を整えておくと効率的にCVRの改善が見込めます。
ABテストは特定の要素だけを変更したAパターンとBパターンを用意し、ランダムに表示させることでそれぞれの効果を比較することです。同時並行で2パターンを検証できるので、効率的にどのパターンが有効なのかを確かめることができます。
成果の高いパターンを取り入れて実装していくことで、サイト全体が最適化され、結果的にCVRの向上が期待できるでしょう。
チャットボットの運用担当者を決めておく
チャットボットを効果的に運用するには、専任の担当者を決めておくことがおすすめです。なぜなら、チャットボットは導入するだけは効果を発揮せず、定期的なチューニングやシナリオの見直しが必要だからです。
AI搭載型のチャットボットの場合、定期的なチューニングをおこなわないとユーザーからの質問に適切な回答を返すことができません。精度を上げるためには回答率などをチェックして、AIに正しく学習させる必要があります。
シナリオ型のチャットボットの場合にはシナリオの見直しが必要です。商品やサービスの内容や料金などを変更した場合には、シナリオに組み込まれた情報のメンテナンスが必要不可欠となります。メンテナンスをおこなわないと、チャットボットはずっと古い情報をユーザーに伝え続けることとなり、ユーザーの期待値を下げてしまうことになりかねません。
正しく、適切な受け答えができなければCVRの改善は期待できません。専任の運用担当者を設置し、定期的な情報更新がおこなえる体制を整えておきましょう。
CVRの伸び悩みを感じたらチャットボットを利用しよう
Webサイトでは、CVRの伸び悩みがつきものです。サイト設計が適切でない、ユーザーから信頼されていないといった理由で、うまく向上できないケースが多々あるでしょう。
このとき、役に立つのがチャットボットです。ユーザーの問い合わせにテキストベースで応答しつつ、CVエリアへ誘導したり、申し込みを受け付けたりして、CVRを向上させます。
チャットボットを使ってCVRを改善した例は数多く存在します。サイトのCVRに課題を感じている場合には、課題の内容を分析した上、チャットボットを活用することも一つの効果的な手段と言えるでしょう。
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