サイト内で、ユーザーにフォームまで移動してもらい、入力を完了してもらう行為は、サイトのCVに大きく影響します。しかし、フォームでの離脱率が多いことも事実です。
ユーザーはなぜ、入力フォームで離脱してしまうのでしょうか?
入力フォームの離脱率は、フォームを改善していくことで下げることができます。具体的な施策は、デザインや、入力項目、ボタンの位置などをユーザーが使いやすいように編集していくことです。
本記事では、入力フォームの離脱の原因や、離脱率を下げるポイント、注意点、EFOツールについても合わせて解説します。
また、弊社サンソウシステムズが提供するチャットボット「さっとFAQ」のアンケート機能を利用することでEFOツールとして利用することも可能です。
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フォームの離脱率とは?
フォームの離脱率とは、ユーザーがWeb上で入力フォームまで到達したにもかかわらず、送信ボタンを押さずに離脱してしまったユーザーの割合を指します。
ここでのフォームとは、資料やサンプルの請求、購入前の申し込み、会員登録の画面など、CV達成の一歩手前の部分です。CV達成のために多くの施策を打っても、フォームで離脱してしまうと、施策が水の泡となってしまいます。
EFOとは?
EFOとは、「入力フォームの最適化」という意味です。フォームでの見え方やデザイン、仕様など、入力しやすいように改善し、ユーザーのストレスを軽減していきます。
ITやスマートフォンが普及した現代では、Web上でのリード獲得が主流になりました。そのため、EFOの重要度も比例して大きくなったのです。
EFOを実施することで離脱率が減少し、CVRの上昇につながるでしょう。
フォーム離脱率の計算方法
EFOを実施してフォームの離脱率を下げるために、まずは自身のサイトのフォーム離脱率を算出してみましょう。フォームの離脱率は、フォームの離脱数とフォームの閲覧数を使用して計算します。
フォームの離脱率 = フォームの離脱数 ÷ フォームの閲覧数
入力フォームは、入力画面や確認画面を経由して入力を完了させます。
離脱率の計算は、各ページの離脱率と、フォーム全体の離脱率を算出してみると良いでしょう。それぞれのページの離脱率を知ることで、どのページを改善すべきかを知るきっかけとなります。
フォームの離脱率が高い原因
フォームの離脱率がわかったところで、その原因について着目してみます。離脱の主な原因として、以下の4つが考えられます。
- 他社と比較した結果の離脱
- 入力方法が面倒で使いづらい
- 入力項目が多い
- フォームに誤って辿り着いた
1つずつ詳しく見ていきましょう。
他社と比較した結果の離脱
ユーザーが離脱した原因の中で、他社と比較した結果、他社の方が好みだったという理由が挙げられます。
入力フォームの改善だけで、この問題を解決することは難しいでしょう。しかし、自社サービスや商品を改めて見直すきっかけになります。また、他社の入力フォームを参考にして、自社のフォームの改善案を検討してみるのもおすすめです。
入力方法が面倒で使いづらい
フォームの入力方法が面倒だと感じた場合、ユーザーは途中で離脱してしまいます。ユーザーが面倒だと感じやすい例として、以下のようなものがあります。
- 全角半角の指定が曖昧
- すぐにエラーになる、または、エラーの指摘がわかりにくい
- 必須項目がわかりにくい
などが挙げられます。自社の入力フォームに、これらの問題がないか確認してみましょう。
入力項目が多い
入力フォームに到達しても、入力項目の多さを目の当たりにすると、ユーザーのモチベーションは下がってしまいます。入力を開始したとしても、入力途中で心が折れてしまい離脱するケースも多くなります。
ユーザーは、フォーム入力に時間をかけたくありません。入力項目が1つ増えるごとにユーザーのモチベーションは低下していくと考えましょう。
そのため、入力項目の数は最低限にすることが重要です。
フォームに誤って辿り着いた
誤ってフォームに辿り着いた場合、ほとんどのユーザーは離脱します。この問題を解決するためには、入力フォームに着目するのではなく、サイト自体に着目してみましょう。
誤ってフォームにたどりついてしまう原因は、サイト内のCTAボタンの数が多い、設置場所が良くないなどが挙げられます。
CTAは、call to actionの意味です。CTAボタンは、資料請求や会員登録の申し込みボタンなど、ユーザーに行動を起こしてもらうための要素と定義されます。
ランディングページにCTAボタンを複数設置している場合や、スマートフォンでサイトを閲覧している際は、誤ってCTAボタンを押してしまう事例が多くあります。この場合、ユーザーにストレスを与えてしまい、サイト自体から離脱してしまうことも考えられるでしょう。
そのため、CTAボタンは、明確な理由の元に設置し、関係のないところに設置するのは極力控えるようおすすめします。
表示されるまでに時間がかかる
フォーム画面が表示されるまでに3秒以上時間がかかってしまう場合も、ユーザービリティが悪く離脱してしまう原因の1つです。特に入力フォームに関わらず、スマートフォン表示の場合ではサイト表示3秒以上かかった場合、約50%のユーザーが離脱すると言われています。
改めてフォームに切り替わる時間が長くなっていないか確認しましょう。
フォームの離脱率を下げるポイント
次に、フォームの離脱率を下げるポイントについて紹介していきます。離脱率を下げるためには、ユーザーの目線にたち、入力しやすいようなフォームを目指すことが必要です。
1.入力項目の検討
まずは、フォームの入力項目を再検討します。項目は、少ない方がユーザーのストレスが減り、離脱率も少なくなります。必要な情報だけを入力してもらい、できるだけ少なくするようにしましょう。
CVやフォームの種類により、入力してもらうべき項目は変わります。よく精査し、自社のフォームに何が必要なのか考えてみましょう。
また、必須項目には、見やすい色や文字の太さで「必須」と表示することをおすすめします。必須項目をわかりやすく表示することで、入力すべき項目がわかりやすくなり、ユーザーのストレスが軽減されます。
2.フォームのデザインを見直す
入力フォームのデザインは、目を惹くようなクリエイティブなデザインにする必要はありません。デザイン性よりも重要なことは、無駄がなく、ユーザーの視線を意識した見やすいデザインであることです。
ひと目で、どこに何を入力すべきかわかるような、シンプルなページにしましょう。ほかのページに移動するのを防ぐため、ヘッダーとフッターは削除するのがおすすめです。
スマートフォン表示のときは、PC画面のときよりも、よりさまざまな角度から、ユーザーのストレスを減らす気づかいが必要です。各項目の大きさなどを調整する、CTAボタンを大きくするなどの工夫を施してみましょう。
CTAボタンでおすすめのデザインは、「送信」や「資料をダウンロード」、「会員登録」などの単なる事実ではなく、「無料体験」や「特典を受け取る」など、ユーザーが得られるお得なメリットを記載するのがおすすめです。これにより、ボタンを押してもらいやすくなります。
シンプルなデザインにすることは重要ですが、信用のため、プライバシーポリシーは必ず記載しましょう。その際には、ユーザーに入力してもらった個人情報を、他の用途では使用しない旨を明記します。
3.入力補助の設定
ユーザーがストレスなくフォーム入力を完了させるため、入力の補助となる設定をするのも良いでしょう。具体的には以下の対応が考えられます。
- 半角英数字やハイフンの対応
- 自動入力
- 入力漏れエラーの表示
英数字を入力してもらう際は、全角ではなく、半角で入力できるよう設定します。全角での入力はスマートフォンでの入力の際、大きな手間となりうるためです。
ハイフンに関しても、ユーザーがハイフンを入力すると、半角と全角を取り違えてエラーになる確率が上がります。ハイフンを入力しなくても済むような仕様にすると、エラーが少なくなります。
自動入力は、ユーザーが郵便番号を入力すると住所が表示されるものや、Googleアカウント、SNSアカウントなどの情報を連携させて、個人情報を自動入力するタイプが代表的です。ユーザーが入力する手間を省くことで、離脱率を下げる大きな手助けとなるでしょう。
入力漏れのエラー表示は、エラー内容を具体的に示すことが重要です。どこの箇所が入力漏れなのか、何を修正するべきなのか、的確に表示する仕様にします。
この時、表示内容が抽象的であったり、どこの項目がエラーなのかわかりづらかったりすると、何を修正していいのかわからず、ユーザーが離脱する原因となります。
「メールアドレスは半角英数字を使用してください。」や「電話番号は◯文字以内で入力してください」など、具体的にエラー内容を表示させるようにすることが重要です。
4.EFO施策のツールを使う
EFO施策のツールを使用することで、フォームの離脱率を下げる効果もあります。この項では、代表的なツールを3つ紹介します。
チャットボット
チャットボットは、ユーザーと自動で会話をしてくれるプログラムです。フォーム内にチャットボットを導入することで、会話形式で進められるため、ユーザーの入力ストレスを軽減させられます。
自然な流れでフォームの入力につなげられるため、CV獲得の確率も高くなるでしょう。
Google Analytics
Google Analytics(グーグルアナリティクス)は、Googleが提供するアクセス解析のツールです。
サイトの訪問者数や、離脱率、直帰率などの詳細を測れる便利なツールです。フォームだけでなく、多くのWebサイトでは、サイト内に導入しています。フォームの閲覧数や離脱率も測定できるため、EFOの施策に役立ちます。
ヒートマップ
ヒートマップは、ユーザーがページ内のどの部分を多くクリックしているのか、可視化するためのツールです。ユーザーが興味を示した箇所は赤くなります。反対に、離脱率が多く、ユーザーが興味を示さない箇所は青くなります。
ヒートマップを使用することで、ユーザーのマウスの動きや、ページ内のどの部分に注目しているのかを把握できるのがメリット。どの部分を改善すべきかひと目で把握でき、改善策を検討するのに役に立つでしょう。
入力フォームにチャットボットを活用するメリット
入力フォームの離脱率を下げるにはユーザーが、いかに簡単に入力しやすいように工夫できるかが大切です。
チャットボットを使用した場合のメリットを紹介します。チャットボットを導入するか悩んでいる方は参考にしてください。
チャット画面のまま入力を完了できる
チャットボットでの入力は会話形式で入力できるため気軽に入力作業をおこなえます。
ユーザーがよく使用しているLINEやメッセージツールに似せた仕様にすることで、大変な入力の意識を持たせることなく、気軽に入力を進めて完了が可能です。
ページ遷移がほとんどない
チャットボットでの入力では、ユーザーにとってはページが更新されたり、遷移したりといった動きがなくなります。そのため、表示エラーやブラウザバック、加えて操作ミスによるストレスがかかりません。
チャットボットはエラーがあった場合、その場で指摘してくれるためユーザーが気づきやすく、修正しやすい点が嬉しいポイントです。
回答者の心理的負担を軽減できる
従来の入力フォームでは、すべての項目に目を通してから入力ができるため、入力完了までに負担を感じるユーザーが多いです。チャットボットの場合は、一問一答形式のため先の質問を意識することなく目の前の質問のみに集中できます。
そのため、ユーザーにかかる心理的負担の軽減が可能です。より具体的に知りたい方は下記記事をご覧ください。
フォーム離脱率を抑えるのに役立つチャットボット
フォームの離脱率改善にはユーザーのストレスを減らして、入力しやすいフォームを作ることが大切です。
チャットボットは、ユーザーが入力フォームに入力している最中にも、問い合わせに回答して必要な情報を提供します。そのためストレス軽減だけでなく、ユーザー体験の向上も可能です。
加えて、オペレーショナルコストの削減も期待できます。オペレーショナルコストとは、企業が事業活動をおこなうために必要な費用のことを指します。
チャットボットは、ユーザーが入力フォームで悩むことなくスムーズに入力完了できるようにサポート可能です。サポートにより、ユーザーからの問い合わせの減少が期待でき、問い合わせ対応をしていた人材リソースも削減できます。
チャットボットは24時間365日対応可能なため、ユーザーはいつでも問い合わせできます。チャットボットは時間帯によって起こる機会損失も防ぎ、顧客満足度の向上にも活躍するでしょう。
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フォーム離脱の改善をする際の注意点
フォームの離脱率を下げることで、多くのメリットがありますが注意点もあります。
今回は実際にフォーム改善をおこなう際に注意すべきポイントを紹介します。
入力者目線で改善をおこなう
フォーム改善をおこなうとき時は、実際に情報入力をするユーザー目線に立つことを心がけましょう。入力フォームは見やすさと理解しやすさが重要です。
ほしい情報を入力するだけの入力フォームでは、離脱率は改善しません。ユーザーにとってのわかりやすい入力フォームであることが大切です。
セキュリティ環境を整える
入力フォームに入力する情報の多くは、ユーザーの個人情報の場合が多いです。そのためユーザーが安心して入力ができるようにセキュリティ環境も整えるようにしましょう。
定期的にフォームの確認と改善をする
ユーザーが使用しているデバイスやブラウザは年々変化しています。実際にスマートフォンでのネット使用が増えた現在では、レスポンシブ対応やタップのしやすさ、フォントサイズの変更といった対応が必要でした。
一度のフォームの改善で終わらず、状況に合わせて定期的に確認と改善を繰り返しましょう。
フォームの離脱率を下げるにはユーザーへの配慮がポイント
今回の記事では、フォーム離脱の原因や、離脱率を下げる方法を解説しました。入力フォームの離脱率を下げるためには、ユーザーのストレスを軽減するよう配慮し、入力しやすいフォーム作りを心がけましょう。
細かい部分までユーザーに配慮し、入力しやすい仕様を考えることで、フォームの離脱率を下げられます。
フォームの離脱率を下げるための施策は、1度の実施だけでは意味がありません。実施したあとに、分析・改善を繰り返していくことで、少しずつ離脱率を下げられるでしょう。
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