日々の業務の効率化や、お客様満足度の向上などに役立つチャットボット。「導入したものの、うまく活用できていない」「チャットボットの分析の方法がわからない」といったお悩みを抱える担当者の方も多いのではないでしょうか。
チャットボットの分析をおこない、分析したデータをもとにPDCAを回し改善に努めれば、現状よりも遥かに業務の効率化や顧客満足度の向上が期待できます。
この記事では、チャットボットの分析方法やチャットボットの分析をおこなう際のポイント、分析後の改善方法などを具体的に解説していきます。
現在チャットボットの分析でつまづいている方は、ぜひ最後までご覧いただき、今抱えているお悩みの解決に役立ててください。
また、弊社サンソウシステムズで提供している月額1万円から導入できるチャットボットツール「さっとFAQ」は、30日間の無料トライアルがあるため、「まずは使ってチャットボットの効果を体感したい」という方にもおすすめです。
ぜひ、この機会に導入をご検討ください。
チャットボットとは
まず始めに、そもそものチャットボットの意味合いやチャットボットの役割などを改めて理解しておきましょう。チャットボットそのものを理解しておけば、チャットボットを分析する際の改善点などに気が付きやすくなります。
チャットボットとは、「チャット」と「ボット」が掛け合わされてできた言葉で、テキストや音声を通じて会話を自動的におこなうプログラムのことです。別名、人工無脳(じんこうむのう)と呼ばれることもあります。
チャットボットの特徴や機能としては、主に以下の通りです。
- 人的なコストの削減
- 24時間365日、時間に関係なく顧客対応が可能
- 電話等の待ち時間の短縮による顧客満足度の向上
冒頭でもお伝えした通り、上記のようなメリットから近年、多くの企業がチャットボットを導入しています。
今や無くてはならないほどの存在になってきているチャットボット。需要が増していく一方で、多機能なあまり、うまく使いこなせていない企業も少なくありません。
チャットボットをうまく活用すれば、多くのメリットがあります。以下で解説する内容をぜひ自社に取り入れてみてください。
チャットボットにおいて分析すべき6つのデータ
チャットボットについて理解できたところで、続いてはチャットボットにおいて分析すべきデータについて見ていきましょう。
チャットボットにおいて分析すべきデータは、主に以下の通りです。
- 回答数と解決数
- 起動数・利用開始率
- 有人対応の件数・時間
- チャットボットの満足度
- サイト(LP)への移行数
- CV(コンバージョン)率
上記の項目を見る限り、難しそうな印象を持たれるかもしれません。しかし、一つひとつ確認していけば、初心者の方でも理解できるはずです。
それでは、それぞれの項目を具体的に解説していきます。
回答数と解決数
まず始めに、チャットボットにおいて分析すべきデータは、回答数と解決数です。チャットボットを導入する前と導入後において、問い合わせ件数を比較してみましょう。
チャットボットには、問い合わせ件数を減らすメリットがあります。回答数と解決数が増え、自社に対する問い合わせ件数が少なくなっている場合には、導入効果が出ているといえるでしょう。
また、問い合わせ件数に対する「回答数」と「解決数」もあわせて確認します。チャットボットの回答がユーザーの質問に合っていない場合、ユーザーの満足度は逆に低下していると言えます。
チャットボットの解決数が少ない場合は、シナリオの設定や登録データの見直しが必要かもしれません。解決数が少ない場合の対処法としては、チャットボットがユーザーの質問や疑問を解決できたかの数値を測ることです。
ユーザーとのチャットの最後に、「この問題は解決できましたか?」や「今回の回答は役に立ちましたか?」などの文言を設定すると解決数のより具体的な数値が測れます。
起動数・利用開始率
チャットボットの分析において、起動数や利用開始率も重要な指標の一つです。チャットボットを導入後、起動数やチャットボットの利用開始率を確認することで、導入効果を測ることができます。
起動数
起動数とは、サイトに訪れたユーザーの中で、「どのくらいの人がチャットボットを起動したか」という数値です。起動数が低い場合、何らかの不具合が出ている可能性があります。
実際にユーザーと同じ導線をたどりながら、問題なく表示がされているか確認しましょう。うまく表示されていない場合には仮設立てつつ、一つひとつ確認してみましょう。
利用開始率
利用開始率とは、Webサイトなどの媒体にチャットボットが表示された後、ユーザーがチャットボットの利用を開始した数値です。
チャットボットは、表示させる位置や表示させるタイミングにより、利用開始率が変化します。そのため、どんな属性のユーザーでもチャットボットを見つけやすい位置とタイミングで表示させることが大切です。
その他にも、利用開始率は最初に表示するメッセージに左右される場合もあります。利用開始率が伸び悩んでいる時には、ユーザーが質問しやすいメッセージに変えて様子を見てみましょう。
有人対応の件数・時間
チャットボットを導入した後の、有人対応による件数や時間なども数値化して見てみましょう。
チャットボットの導入には、多くのメリットがあります。その中でも、有人対応の件数を減らし、担当者の負担を減らすといった役割は大きなメリットの一つです。
チャットボット導入前と導入後で、有人対応をおこなった件数と時間を確認してみましょう。有人対応の件数と時間が減少していれば、チャットボット導入効果が得られていると判断できます。
チャットボットの満足度
チャットボットの満足度を計測することも、今後の有効活用に繋がります。なぜなら、チャットボットの満足度の向上は、顧客満足度の向上に繋がるからです。
チャットボットの満足度を集計して、導入の効果を測定する方法もあります。
満足度は質問の解決数だけでなく、わかりやすさや親しみやすさ、使いやすさなども関係します。それらを集計してよりよい設定に改善していくと、満足度の高いチャットボットを作れます。
サイト(LP)への移行数
チャットボットを導入後は、サイト(LP)への移行数も確認しておきましょう。
例えば、商品やサービスの紹介をしているサイトの場合、「そのサイトに誘導できた数」が重要なCV(コンバージョン)になるはずです。その中で「チャットボットからサイトに誘導できた数がどのくらいあるのか」を確認すると、導入効果を測定できます。
チャットボットがスムーズにユーザーを誘導し、サイトへの遷移率を上げることは、問い合わせ対応の観点からだけでなく、マーケティングの観点から見ても有効な手段となりえるでしょう。
CV(コンバージョン)率
CV(コンバージョン)に関しても、重要な分析データのひとつです。CV率とは、WEBサイト・ECサイトで最終的に達成してもらいたい行動に顧客を誘導できた数値を指します。
CVには様々のものがあり、以下のような行動が挙げられます。
- 商品・サービスの問い合わせ
- 商品・サービスに関する資料ダウンロード
- 商品・サービスの購入
- 商品サンプルの申し込み
- プロモーション動画の再生
チャットボット導入前と導入後の、CV率を比較するとわかりやすく比較ができます。
CVは自社の売上に直結しているものとも言えます。チャットボットを導入した際は、CV率の確認を必ずおこなうようにしましょう。
チャットボットの分析ポイント6つ
次に、チャットボットの分析ポイントについて解説していきます。チャットボットの分析ポイントは以下の6つです。
- サイト自体の検索性をアップする
- 検索エンジンで上位表示されるようSEO対策をする
- FAQの項目をカテゴリー分けする
- FAQの項目を充実させる
- 回答をわかりやすく記載する
- 定期的に内容を更新する
それぞれのポイントを具体的に解説していきます。
サイト自体の検索性をアップする
チャットボット限らず、「サイト自体の検索のしやすさ」は重要なポイントの一つです。
サイトに検索機能がなければ、ユーザーは求めている回答にたどり着くことができず、結果、離脱率が大幅に上がります。
ユーザーの離脱を防ぐ意味でも、検索機能はチャットボットのみに設置するのではなく、「サイト内のどのページにも設置する」といった施策を取るとよいでしょう。
ユーザーはチャットボットを探すことなく、どこからでも直接、検索することができ、結果として滞在率や利便性が上がります。
検索エンジンで上位表示されるようにSEO対策をする
チャットボットの分析で意識したいポイントの一つとして、検索エンジンを意識したSEO対策が挙げられます。
Googleなどの検索エンジンから、直接自社のチャットボットのページにたどりつける工夫が必要です。そのためには、ユーザーが検索エンジンで検索した際に、上位表示されるようなサイト作りを心がけましょう。
検索上位表示のための具体的な施策は、以下の通りです。
- ユーザーが検索しそうなキーワードを事前に調べて、チャットボットページの見出しや本文に導入する
- Googleが推奨する基本設定(サイトのディレクトリ構成、ナビゲーションの階層構造など)に従う
その他にもSEO対策は山ほどありますが、一気に施策を取り入れるのは難しいかもしれません。まずはできることから、ひとつずつ施策を取り入れていきましょう。
FAQの項目をカテゴリー分けする
FAQの項目をカテゴリー分けすることも、重要なポイントの一つです。
前述した通り、検索性を高めることは最重要課題の一つです。しかし、一般的に検索が得意でないユーザーも多く存在します。
例えば、「調べたい内容に対してどんなキーワードで検索すればよいのかわからない」「複数のキーワードを組み合わせて検索することがうまくできない」など。
このように、求める検索結果にたどりつけないことも、大いに考えられます。そのような方のために、FAQを大きくカテゴリー分けしておくとよいでしょう。
カテゴリー分けをしておけば、ユーザーは直感的に判断できるので、目視でも求めるFAQを探し出すことができます。
FAQの項目を充実させる
FAQの項目を充実させることも一つのポイントです。FAQの項目数は、利用者が必要とする内容をなるべく多くカバーすることを目指しましょう。
目標は、利用者がFAQ内で知りたい疑問や問題を自分で解決できるようにすることです。顧客満足度の向上はもちろん、コールセンターやメールでの問い合わせが減り、コスト削減にも繋がります。
FAQの内容を充実させればさせるほど、チャットボットで対応できる内容の幅も広がり、ユーザーが自己解決できる疑問の数も増えていきます。
回答をわかりやすく記載する
回答をわかりやすく記載することもポイントです。回答がわかりにくければ、ユーザーはチャットボットから離脱してしまいます。
チャットボットの目的は、ページ内で問題解決して問い合わせを減らすことです。そのためには、回答のわかりやすさは非常に重要と言えます。
「専門用語は避ける」「一般的ではない言葉を使う場合は注釈をつける」「図解を活用する」などの工夫も加えて、誰にでも伝わる回答をまとめましょう。
定期的に内容を更新する
チャットボットを活用していくにあたり、定期的な内容の更新も忘れてはなりません。
サービスの内容が変わった、特典の内容が変わった、などサービスや商品に大きな変更があったにも関わらず、チャットボットを更新し忘れていたということもよくあり得ることです。そうなると誤った情報を顧客に伝えてしまいかねません。
何かの変更があった場合には更新を忘れないことはもちろん、定期的に内容を見直し、現状と相違がないか確認することも怠らないようにしましょう。
チャットボットの分析後の改善手順
最後に、チャットボットの分析後の改善手順について解説していきます。チャットボットの分析後の改善手順は、以下の4ステップです。
- 目標値(KPI)を設定する
- 改善点と改善方法を決める
- 改善する
- 結果を分析する
それぞれ手順を具体的に見ていきましょう。
https://www.satfaq.jp/column/operation/6874
目標値(KPI)を設定する
まず始めに、改善によって目指す目標値を設定します。いわゆるKPIと言われるものです。
例えば、「コールセンターの問い合わせを10%減らす」、「メールでの問い合わせを20%減らす」など、具体的な数値目標を立てましょう。
この数値目標が、チャットボット改善の柱になります。
改善点と改善方法を決める
次に、「設定した目標値を達成するためには、何をどのように改善すればよいのか」を考えます。
例えば、「コールセンターやメールでの問い合わせ件数を減らしたい」のであれば、「コールセンターやメールでの問い合わせが多い質問から順にFAQ化していけば解決されそう」といったように、仮説を立てることができます。
仮説を立てたら、実際に仮説を検証して効果を見ていきましょう。
改善する
改善の方針が決まったら、いよいよ実際に改善を実行していきます。
例えば、チャットボットを見直しする場合、以下のよう方法が考えられるでしょう。
- 不足しているFAQを追加で作成する
- 回答を簡易的にわかりやすく書き直す
- FAQの項目をカテゴリーに分ける、順番を並び替える
また、以下のようにサイト自体を使いやすくする改善策も考えられるでしょう。
- 検索上位を狙えるようにキーワードの見直しや追加をおこなう
- サイトの検索機能を各ページに追加する
- FAQページへのリンクを各ページに貼る
データから分析されるユーザーのニーズに合わせて、改善に努めていくことが大切です。
結果を分析する
チャットボットの改善後は、一定期間にわたってデータを収集・分析し、目標値が達成できたかを確認します。
もし達成できなければ、その理由も分析する必要があるでしょう。それを基に、次回は達成できるような計画を立てていきます。
目標値を達成していたなら、次はまた別の目標を掲げてその改善を目指してください。この繰り返しで、チャットボットはさらに進化し、充実していくはずです。
チャットボットの導入に成功した事例
弊社が提供している月額1万円からスタートできるハイブリット型チャットボットツール「さっとFAQ」を活用した事例を紹介します。
カスタマーセンターの負担を軽減|花キューピット株式会社
花キューピット株式会社は、遠距離の配送をおこなうことなく、お届け先の近くの花屋さんが直接届けてくれるサービスを展開しています。
カスタマーセンターを設置していたものの、人材採用が困難であったりロケーションの確保が難しかったりといった課題のほか、時期によって繁閑の差が激しく、繁忙期には受けきれないほどの問い合わせがきてしまう状況が発生していたそうです。業務効率化にも限界を感じ、お客様に疑問を自己解決してもらうためにチャットボットを導入しました。
チャットボット「さっとFAQ」を導入した結果、注文の変更や領収書の発行方法など、基本的な質問はチャットボットでお客様が自己解決していることがデータからわかっているそうです。お客様の満足度向上に直結していると考えられるでしょう。
さらに、今後はカスタマーセンターでオペレーター向けのナレッジ共有ツールとして、チャットボットの活動を検討しているとのことです。
参考:「お花を贈りたい」という思いに寄り添ってお客様の手間をチャットボットで軽減
ユーザーサポートの業務効率化 | 株式会社テンダ
(引用:Dojoユーザーサポートサイト)
株式会社テンダは「ホワイトカラーの業務効率化」を目指し、製品・サービスの開発をおこなうIT系企業です。数あるビジネスプロダクトは自社開発製品のため、製造販売からサービスなどのアフターフォローまで全て自社で展開しています。
今までは製品ごとにヘルプデスクを設置していましたが、製品やサービスの増加に伴い、問い合わせに対応する人員の不足が課題でした。
ユーザーサポートサイト内にチャットボット「さっとFAQ」を設置して質問の一部を対応させるようにしたところ、導入後半年でお問い合わせ全体の約2割をチャットボットに対応させることに成功。
休日夜間を問わず稼働できるチャットボットの働きにより、ユーザー満足度を向上させるだけでなく、社内の業務効率の改善に役立ちました。
参照:さっとFAQ:株式会社テンダ 様 導入後半年で2割のお問合せを削減
チャットボットを導入したら定期的に分析し、改善に努めよう!
今回はチャットボットの分析方法や、チャットボットを分析する際におさえるべきチェックポイントなどを解説しました。
チャットボットの導入おいて重要なことは、「チャットボットを導入したことでどのくらいの効果が発揮されたのか」を分析し、検証、改善していくことです。
チャットボットの導入効果は、分析することでひと目で把握できます。分析後は必ず改善に努めるようにしましょう。
チャットボットの導入は、コスト削減や担当者の負担を軽減するなど、サイトの運営側に多くのメリットがあります。また、運営面だけでなく、サイトに訪れたユーザーにおいても、回答に対する時間を減らせる・簡単に疑問を解決できるなどのメリットがあります。
チャットボットの効果やその分析方法を理解し、導入効果を分析・改善していくことで、今後もさらに効果を実感できるでしょう。
弊社サンソウシステムズが提供するチャットボット「さっとFAQ」では、会話履歴から利用状況を簡単にチェックすることが可能です。徹底的に無駄を省き、高いコストパフォーマンスを実現しました。
月額1万円の低価格から利用可能、30日間の無料トライアルもご用意しましたので、「まずは使ってみたい」という方はぜひこの機会に導入をご検討ください。