ECサイトのコンバージョン率(CVR)とは?低い原因や改善方法、成功事例を解説

基礎知識
監修者
蒔田 豊

株式会社サンソウシステムズ取締役・サービス事業本部長

インフラ・ネットワーク・WEB開発を経験し、コンサルティングとして様々な顧客のIT課題解決に貢献。その後チャットボットソリューションのサービス事業を立ち上げDX推進に従事。趣味は滝巡り。

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「ECサイトのコンバージョン率が知りたい」「ECサイトのコンバージョン率が低い原因は?」

ECサイトの運営を始めても、コンバージョン率が上がらず、悩む担当者の方も多いでしょう。

コンバージョン率とは、アクセス数に対してどれだけ購入されたか、という割合のことです。したがって、ECサイトで売上を向上させるにはコンバージョン率を改善することが肝要です。

そこで今回の記事では、コンバージョン率の計算方法、ECサイトの平均コンバージョン率、コンバージョン率が低い原因、そしてアップさせる方法を解説します。

記事の最後には、成功事例もお伝えするのでぜひ参考にしてください。

コンバージョン率とは

コンバージョン(conversion)とは「転換」を意味する英単語で、マーケティングでは「成果」を表します。

ECサイトにおけるコンバージョンは、サイトの訪問者が商品を購入することです。コンバージョン率(CVR)を把握することで、成果につながらない原因やユーザーがサイトを離脱する理由の発見につながります。

計算方法

コンバージョン率の計算方法は、以下の通りです。

コンバージョン率=成果の数÷サイト訪問者数×100

例えば、1日のサイト訪問者が1万件で、ユーザーの商品購入数(成果の数)が100だった場合を考えましょう。

100(成果の数)÷10,000(ユーザー数)×100=1

となり、コンバージョン率は1%です。

ECサイトの平均コンバージョン率は約2%

ECサイトの平均コンバージョン率は、一般的に2~3%といわれています。アメリカの調査会社によると、広告経由のコンバージョン率は1.84%(中央値)であったというデータも報告されています。

参考:What’s a Good Conversion Rate?|Word Stream社

平均2%と聞くと低すぎる印象がありますが、ECサイトにおける成果は「購入」です。ユーザーに商品を買ってもらうにはいくつものハードルを乗り越える必要があるので、簡単なことではありません。

一方、「ウェブ訪問者に対する無料で資料をダウンロードした数」にもコンバージョン率が使われます。その場合、無料であることから、コンバージョン率はECサイトと比べて高くなる傾向にあります。

したがって、ECサイトのコンバージョン率がほかと比べて低くても、それほど落ち込む必要ないでしょう。

業界別の平均コンバージョン率

アメリカのWordStream社が発表したデータに基づき、業界別の平均コンバージョン率をお伝えします(2017年8月~2018年1月の調査)。

以下のデータは、ネット検索広告から流入した平均コンバージョン率です。

  • 出会い…9.64%
  • 法律…6.98%
  • 自動車…6.03%
  • 旅行…3.55%
  • Eコマース…2.81%

検索エンジンでキーワードを入れて検索するユーザーは、購入意欲が高い傾向にあります。

したがって、ユーザーが入力するであろうキーワードを使った検索広告の出稿は、平均コンバージョン率を高めるために有効な手段の1つといえるでしょう。

ECサイトのコンバージョン率が低くなる原因

ECサイトのコンバージョン率を改善するには、まず原因を知る必要があります。ここでは、ECサイトが成果につながらない理由を3点解説します。

ユーザーに寄り添った設計になっていない

ECサイトがユーザーにとって使いづらいと、コンバージョン率は低くなります。使いづらいECサイトとは、たとえば次のようなサイトです。

  • 購入や問い合わせなど、導線がわかりにくい
  • フォームに記載する項目の数が多い
  • 大げさな表現が使われていて信頼性がない

このような項目に当てはまると、ユーザーはすぐサイトから離脱してしまいます。成果につながらず、コンバージョン率は低迷してしまうでしょう。

広告のターゲティングがずれている

Web広告に出稿した内容と、ECサイトで販売されている商品との間にズレがあると、コンバージョン率が低くなります。

ユーザーが広告に関心がありクリックしても、期待した内容と異なると離脱の原因となるからです。たとえば、春先の洋服が表示されているウェブ広告を開いて、リンク先に希望の洋服がすぐ見つからなければ、ユーザーはがっかりしてしまいます。

広告と自社商品のターゲティングを一致させ、好みやニーズに沿った内容で作成することが大切です。

市場環境が変化した

市場環境が変化した際も、コンバージョン率が低くなることがあります。消費者のニーズとECサイトで提供している商品が合致しなくなるからです。

市場環境の変化の例として、経済の悪化、物価の変化、季節の変化などが含まれます。

また、最近ではSDGsに即した商品でなければ買わないユーザーも現れています。したがって、企業側も市場の変化に合わせ、ユーザーが望む商品を提供する必要があるでしょう。

ECサイトのコンバージョン率を高める方法

ECサイトのコンバージョン率を高める方法を10点解説します。

ターゲット・ペルソナを設定する

自社の商品を購入して欲しいターゲットを決めます。ターゲットが明確になることで、ECサイトでの商品の打ち出し方や売り方がわかるようになるからです。

その際、「30代の男性」と漠然としたターゲティングだけでなく、「30代男性、高年収、慢性的に疲れている」など、詳しくペルソナ設定まで行います。

ペルソナ設定まですると、商品を購入して欲しいユーザー像やニーズを詳細にイメージできるようになります。

ニーズに即してECサイトを構築すると、ユーザーはECサイトを見たときに「自分に必要な商品だ」と感じ、購入につながりやすくなるでしょう。

トップページと導線を見直す

多くのユーザーがECサイトを初めて訪れたときに見るのが、トップページです。つまり、ユーザーと最初のタッチポイントとなり、重要な地点といえます。

トップページの役割として、ほかのページへのナビゲーションとなる点があげられます。トップページから閲覧したい商品のページにスムーズに誘導できなければ、離脱の原因となるでしょう。

そこで、トップページから各ページへの導線を見直し、ユーザーにやさしいサイト作りをすることが重要です。

モバイル最適化を図る

多くのユーザーは、パソコンではなくモバイル経由でショッピングしています。

そこで、モバイルからECサイトを見たとき、ユーザーにとって「使いやすい」「わかりやすい」設計へと最適化することが大切です。

たとえば、以下の点を改善すると使いやすさが向上します。

  • 文字の大きさがモバイル画面に合っている
  • スクロールしたとき画像が見やすい
  • ビデオも視聴できる

モバイルユーザーへの配慮があるECサイトは、使用ストレスが減りコンバージョン率向上が期待できます。

商品画像を豊富に用意する

ECサイトで販売する商品画像を豊富に用意すれば、ユーザーの購買意欲を刺激できます。画像から自分が実際に使用したシーンをイメージしやすくなるからです。

特に、高額商品を販売するときは、さまざまな角度から撮影した商品画像を多く掲載すると効果があるでしょう。

ユーザーに商品を使用する様子をECサイトで疑似体験させて、コンバージョン率を引き上げます。

おすすめ商品を表示する

商品を閲覧しているページに、ほかのおすすめ商品や人気商品を表示させましょう。これは、レコメンド機能を設定すると表示できます。

類似した商品や人気のある商品をユーザーに見せ、ECサイト内の商品に興味を持ってもらい、滞在時間を長くさせる工夫の1つです。

決済方法を増やす

さまざまな決済方法を用意することも、コンバージョン率向上に貢献します。

クレジットカードや着払いだけでなく、Amazon Payや楽天ペイを使ったID決済も加えると良いでしょう。

多くのユーザーは、ECサイトごとでアカウントを作成したくないと考えています。そこで、既にあるIDで決済できるサービスを導入すれば、購入のハードルが低くなるでしょう。

また、10代の若者をターゲットにしている場合は、コンビニ払いや後払い決済を取り入れると、購入してもらいやすくなります。

口コミを増やす施策を打つ

ユーザーの多くは商品の口コミを見てから購入を決定しています。したがって、口コミを増やす施策はコンバージョン率の向上に有効でしょう。

できるだけたくさん口コミを集めておけば、新規ユーザーが見たときに自分に当てはまるコメントが見つかるはずです。そうすると、購買意欲を刺激できるでしょう。

また、口コミ数の多さだけでなく、内容も良ければほかのユーザーの購買意欲を高められます。

良質な口コミを多く集めるために、商品購入者に対してメールを送信し、口コミ投稿の代わりにポイント付与をするなど特典を与えましょう。

クーポンを発行する

購入を促す有効な方法として、クーポンの発行があげられます。

訪問履歴のあるユーザー、一定の滞在時間を経過したユーザー、ECサイト内を回遊しているユーザーに対し、ポップアップでクーポンを表示させることが可能です。

ユーザーが購入を迷っている場合、クーポンがあれば購入を後押しできるでしょう。

しかし、クーポンはコンバージョン率向上に貢献できますが、利益を減らす恐れもあります。発行前に利益率を計算し、クーポンの総数をあらかじめ決めておくことが大切です。

ECサイトのメディア化を図る

最近は、読者に有益な情報を与えコンバージョン率を高める、コンテンツマーケティングが流行しています。そこで、コンテンツを設置するECサイトも増加傾向にあります。

ECサイトをメディアとして捉え直し、商品の使用方法や実際のシーンなどコンテンツで発信することで、読者の関心を高められるでしょう。

また、製造に至るまでのストーリーを伝えれば、読者の共感を呼び購入につながりやすくなります。

読者は商品について知識が増え、購入への不安が減ることから、メディアコンテンツには信頼性を構築する役割があります。

チャットボットを導入する

ECサイトにチャットボットを設置すると、ユーザーの疑問解消や商品購入の後押しに活用できます。

カートに商品を入れ、注文するか迷っているユーザーに対し話しかけたり、ユーザーの質問に対し会話形式で回答できたりします。

チャットボットは24時間365日稼働できるため、営業時間外でもユーザー対応ができる点が特徴です。

ユーザーの中には「電話問い合わせはしたくない/できない」という人もいるでしょう。そのような場合でも、チャットボットがあれば気軽に問い合わせでき、ユーザーの利便性を高められます。

チャットボットはユーザーとのコミュニケーションを促進でき、コンバージョン率向上に貢献するでしょう。

ECサイトの成功事例

最後に、ECサイトの成功事例を3件解説します。

中川政七商店

中川政七商店のオンラインショップは、「日本の工芸を元気にする!」をテーマに伝統工芸を使った商品を提供しています。

同オンラインショップは自社ECサイト以外に、楽天市場でも出店していました。しかし、売上が思わしくなかったため楽天からの撤退を決意。そのわずか1年後には自社のECサイトで楽天市場での損失分をカバーし、見事回復を遂げました。

その要因として、左右スクロールで見やすく工夫したモバイル向けサイト、商品紹介のバナーなど、サイトデザインを改善した点があげられます。

結果的にPVが150%改善し、コンバージョン率の向上に貢献したと考えられるでしょう。

ユニクロ

ユニクロのECサイトは、実店舗では見つけられないサイズや商品を扱うことで、利便性を高めています。

また、モデルが着用している様子のムービーを掲載し、動きをつけることで実際の着用イメージをユーザーに伝えている点が特徴です。

商品を購入したユーザーは口コミも投稿することができ、ほかのユーザーの購買意欲を刺激できます。

さらに、ECサイトのアプリダウンロードなどでクーポンを発行し、新規ユーザーによるコンバージョン率向上を促しています。

北欧、暮らしの道具展

洋服や日用品などを取り扱うECサイト「北欧、暮らしの道具展」では、コンテンツマーケティングを取り入れています。

同ECサイトの特徴は、リピート率の高さです。ユーザーアンケートによると、週1回以上訪問するユーザーは全体の9割以上といわれています。

商品について発信するコンテンツを、重要なコミュニケーションツールとして捉え、信頼関係を築きながら認知度を高めています

その結果、同サイトを運営するクラシコムの2021年7月期における純利益は5億円以上と、前年比で50%以上増の高い収益をもたらしました。

ECサイトのコンバージョン率向上にチャットボットを活用しよう

ECサイトでコンバージョン率を向上するには、導線を整えコンテンツ化するなど、さまざまな方法があります。その中でもチャットボットの導入は、訪問客をもてなすことができ、コンバージョン率向上が期待できるでしょう。

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