「自社の問い合わせ対応を効率化したいけど、チャットボットは種類が多くて選べない」
「最近よく聞くChatGPTと、業務用のチャットボットは何が違うのだろうか」
「導入で失敗したくないから、選ぶときの基準をしっかり理解しておきたい」
このようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
チャットボットは業務効率化や顧客満足度向上に大きく貢献する一方、自社の目的に合わないツールを選んでしまうと、コストが無駄になり、期待した効果が得られない可能性があります。期待して導入したものの、思うような成果を出せずにいる企業も存在するでしょう。
そこで本記事では、チャットボットの導入を検討している担当者に向けて、失敗しないチャットボットの選び方を徹底解説します。4つの基本タイプから最新のAI技術、費用、具体的な比較ポイントまで網羅的に紹介します。本記事を読めば、自社に最適なチャットボットを見つけるための明確な基準がわかるはずです。
弊社サンソウシステムズでは月額1万円から利用できる「さっとFAQ」というチャットボットを提供しています。Excelから会話データを簡単に作成できるため、プログラミングスキルも一切必要ありません。
30日間の無料トライアルもありますので、ぜひこの機会に導入を検討してみてください。
チャットボットの基本タイプと仕組み

チャットボットと一口にいっても、その中身はさまざまです。まずは、自社にどのタイプが合うのかを見極めるためにも、各種類の特徴を理解しましょう。
| タイプ | 特徴 | コスト感 | 得意なこと | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| シナリオ型 | 設定されたシナリオ通りに回答する | 低 | ・定型的な質問への回答
・予約受付 |
想定外の質問には答えられない |
| AI型 | 会話データを学習し、回答精度が向上する | 中〜高 | 複雑で多様な問い合わせ対応 | 学習データの準備と期間が必要 |
| 生成AI型 | ChatGPTなどLLMと連携し自然な文章を生成 | 高 | ・創造的な応答
・幅広い質問への対応 |
誤情報(ハルシネーション)のリスク |
| RAG型 | 社内文書などを参照して正確に回答する | 高 | ・専門性の高い質問
・社内ナレッジ活用 |
参照するナレッジの品質が重要 |
上記の表は、チャットボット導入を検討する上で非常に役立ちます。各タイプの特徴やコスト感、得意分野、注意点を比較することで、自社のニーズに最適なチャットボットを選択できるでしょう。以下の具体的な特徴と併せて活用ください。
シナリオ型(ルールベース型):低コストで確実な応答
シナリオ型チャットボットは、あらかじめ設定された会話の筋書き(シナリオ)に沿って応答するタイプです。ユーザーが選択肢を選び、特定のキーワードを入力することで決められた回答にたどり着きます。
シナリオ型の大きなメリットは導入コストが比較的安く、専門知識がなくても運用を始めやすい点です。回答が固定されているため、営業時間や定休日といった定型的な質問に対しては、常に正確な情報を提供できます。
ただし、シナリオにない質問には答えられないという弱点もあります。そのため、質問内容がある程度予測できる場合に適したタイプといえるでしょう。
AI型(機械学習ベース):会話から学習し精度が向上
AI型チャットボットは、AI(人工知能)がユーザーの言葉の意図を理解して、より自然な会話をおこなうタイプです。過去の膨大な会話データを学習することで、単語の揺れや曖昧な表現にも柔軟に対応できます。
AI型の大きな特徴は、使えば使うほどAIが賢くなり、回答精度が向上していく点です。複雑な製品のトラブルシューティングや、社内の多様な問い合わせに対応するヘルプデスクなどに向いています。
一方で、導入コストはシナリオ型よりも高くなる傾向があります。また、AIに十分な学習をさせるためのデータ準備と時間が必要になる点を理解しておかなければいけません。
生成AI型(LLMベース):ChatGPT連携で自然な対話を実現
生成AI型は、ChatGPTに代表される大規模言語モデル(LLM)を基盤としており、近年注目されているタイプです。人間と話しているかのような、非常に自然で文脈に沿った文章を生成する能力を持っています。
これまでのチャットボットと異なり、事前に学習していない未知の質問に対しても、一般的な知識から推論して回答を生成できます。顧客からの自由な要望を要約し、新しいサービスのアイデアを提案するなど、創造的なタスクにも活用可能です。
しかし、その裏にはハルシネーションと呼ばれる、最もらしい嘘の情報を生成してしまうリスクが潜んでいます。そのため、情報の正確性が求められる場面での利用には注意が必要です。
RAG型(検索拡張生成):社内文書と連携して正確な情報を提供
RAG型は、生成AIの弱点であるハルシネーションのリスクを抑えるために開発された新しい技術です。生成AIに企業が持つFAQやマニュアル、社内規定といった独自のデータベースを連携させます。
AIが回答を生成する際にデータベースから関連情報を検索し、正確な情報に基づいて文章を作成します。これにより、生成AIの自然な対話能力と、企業独自のナレッジの正確性を両立させることが可能です。
専門性の高い技術サポートや、法律・規定に関する社内問い合わせなど、情報の信頼性が特に重要な場面で真価を発揮します。
【最重要】失敗しないチャットボットの選び方|7つの比較ポイント

自社に最適なツールを選ぶには、基本的な知識だけではなく、さらに踏み込んだ比較検討が必要です。ここからは、チャットボットの導入担当者がチェックすべき7つのポイントを解説します。以下のポイントをあらかじめ押さえておき、失敗のないチャットボット選びを実現しましょう。
ポイント1:導入目的とKPIを明確にする
チャットボットの選び方で重要なのは、目的を明確にすることです。目的が曖昧なまま導入すると最適なツールを選べないほか、導入効果を測定できないため、ほぼ間違いなく失敗します。
自社が抱える課題を具体的に洗い出し、その上でチャットボットで達成したい目標を、測定可能な数値(KPI)として設定することが重要です。具体的には、以下の表を参考にしてください。
| 目的の例 | KPIの例 |
|---|---|
| 顧客満足度の向上 | NPS(顧客推奨度)を5ポイント向上させる |
| 問い合わせコストの削減 | 電話やメールでの問い合わせ対応コストを20%削減する |
| リード(見込み客)獲得の増加 | Webサイトからのリード獲得数を月間15%増加させる |
| 社内業務の効率化 | 社内ヘルプデスクの問い合わせ対応時間を30%短縮する |
上記の表を見るとわかるように、KPIを設定するときは数字を使って具体的に掲げることがポイントです。数字で変化を測定できれば、チャットボット導入後の改善に役立てられます。
ポイント2:必要な機能が搭載されているかを確認する
次に、目標を達成するために必要な機能がツールに備わっているかを確認します。多機能なツールほど高価になる傾向があるため、自社にとって本当に必要な機能を見極めることが大切です。
| 機能のカテゴリ | チェックすべき具体的な機能例 |
|---|---|
| 応対品質 | ・有人チャットへのスムーズな切り替え機能 ・多言語対応(英語、中国語など) ・画像や動画、ファイルの送受信機能 |
| システム連携 | ・CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)との連携 ・SlackやMicrosoft Teamsなど、社内チャットツールとの連携 ・既存のFAQシステムや基幹システムとの連携 |
| 運用・分析 | ・専門知識がなくてもシナリオやFAQを編集できるか ・会話ログの分析やリポート機能 ・デザインや応答メッセージのカスタマイズ性 |
上記の機能を検討する際は、導入後の運用体制も考慮することが重要です。例えば、多言語対応が必要な場合、対応可能なスタッフがいるか、FAQの翻訳や更新をどのようにおこなうかなどを事前に計画しておく必要があります。
また、分析機能は得られたデータを基に改善策を実行できる体制があってこそ、その効果を発揮します。導入後のリソースを含め、さまざまな視点から検討しましょう。
ポイント3:費用対効果を評価する
ツールの費用を比較する際は、初期費用や月額費用といった目に見えるコストだけで判断してはいけません。運用にかかる人件費や、FAQ作成の手間といった隠れたコストも含めた総費用で評価する必要があります。
| コストの種類 | 具体的な内容 | AI非搭載型の相場 | AI搭載型の相場 |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 導入時の設定やカスタマイズにかかる費用 | 0円~5万円 | 10~50万円 |
| 月額費用 | 機能や利用量に応じた毎月の利用料 | 1~5万円 | 3~10万円 |
| 隠れコスト | ・運用担当者の人件費 ・FAQ作成・更新の手間 ・学習データの準備コスト ・不適切な対応による機会損失 |
– | – |
安価なツールは魅力的に感じられますが、機能が十分でなければ目的を達成できず、運用にも余計な手間がかかるため、本末転倒となりかねません。投資するコストに対してどの程度のリターンが期待できるか、費用対効果(ROI)の観点から冷静に判断しましょう。
ポイント4:IT初心者でも運用しやすいものを選ぶ
チャットボットは導入して終わりではなく、継続的な改善が必要です。そのため、IT専門の担当者でなくても直感的に操作できる、管理画面の使いやすさは非常に重要です。
特にシナリオの作成やFAQの更新は、頻繁に作業をおこなわなければいけません。無料トライアルなどを活用し、実際の管理画面を操作して、ストレスなく使えるかどうかを確認しましょう。最近では、プログラミング知識が不要なノーコードのツールや、ExcelでFAQを管理できるサービスも増えています。
ポイント5:導入後のサポート体制は手厚いものを選ぶ
ツールの導入や運用で不明な点が出た際に、ベンダー(提供会社)からどのようなサポートを受けられるかも重要な選定ポイントです。特に初めてチャットボットを導入する場合、手厚いサポートがあるかどうかで、その後の成果が大きく変わります。
導入時の初期設定代行、電話・メール・チャットでの問い合わせ窓口、専任担当者による効果測定や改善提案、充実したセミナーやマニュアルなど、サポート体制は多岐に渡ります。自社の状況に合わせて必要なサポートを見極め、ベンダーを選定しましょう。
ベンダーを単なるツール提供者ではなく、ビジネス課題を共に解決してくれるパートナーとして選ぶ視点が大切です。
ポイント6:セキュリティ対策が万全のサービスを選択する
チャットボットは、顧客の個人情報や企業の機密情報を扱う可能性があります。万が一、情報漏洩が発生すれば、企業の信頼は一瞬で失墜しかねません。そのため、ベンダーがどのようなセキュリティ対策を講じているかを厳しくチェックする必要があります。具体的には、以下の点を確認してください。
- データ暗号化:通信や保存されているデータが暗号化されているか
- アクセス制限:不正なアクセスを防ぐ仕組みがあるか
- セキュリティ認証:ISO27001など、第三者機関によるセキュリティ認証を取得しているか
- サーバー管理体制:国内の信頼できるデータセンターで管理されているか
ポイント7:将来の事業拡大に対応できるものを選ぶ
チャットボットは長期的に利用するツールです。そのため、将来の事業拡大や問い合わせ内容の変化にも柔軟に対応できる、拡張性があるかどうかも確認しておきましょう。
例えば、最初は一部門で導入し、将来的に全社展開する計画がある場合、ユーザー数や会話量が増えても対応できるプランがあるかは重要です。また、将来的に他のシステムと連携させたくなる可能性も考え、API連携が柔軟におこなえるかどうかもチェックしておくと良いでしょう。
【2025年】目的別おすすめチャットボットツール比較

ここまで解説した選び方のポイントを踏まえ、目的別におすすめのチャットボットツールを紹介します。数あるツールの中から、特に実績があり、信頼性の高いものを厳選しました。自社の課題に近いカテゴリーを参考に、ツール選びの第一歩としてご活用ください。
カスタマーサポートの効率化・満足度向上におすすめのツール
以下は、顧客からの複雑な問い合わせに柔軟に対応し、サポート部門の業務負担を軽減したい企業におすすめのツールです。特に、AI型やRAG型のうち、高い応答精度と有人連携機能が充実している製品が最適です。
| ツール名 | 特徴 | 価格帯(目安) | おすすめの企業 |
|---|---|---|---|
| さっとFAQ | ・Excelで簡単登録
・最短5分でデータ登録完了 ・生成AIの連携も可能 |
初期費用0円 月額1万円~ |
コストを抑えつつ、手軽に高機能なチャットボットを始めたい中小企業 |
| Helpfeel | ・検索ノーヒット率0%を実現
・従来FAQの100倍高速表示 |
要問い合わせ | 膨大なFAQを持ち、顧客の自己解決率を極限まで高めたい企業 |
| KARAKURI chatbot | ・管理者確認や整備の手間を最小限に削減
・個人情報を守りながらナレッジを生成 |
要問い合わせ | 金融や研究機関など、回答の正確性が特に求められる業界の企業 |
上記のツールは、顧客満足度向上やオペレーターの負担軽減、そしてコスト削減に貢献します。導入にあたってはFAQの量や必要な精度、予算などを考慮し、最適なツールを選定することが重要です。
特に、AIを活用したツールは、継続的な学習と改善により、その効果を最大限に引き出せます。また、有人チャットとの連携機能を活用すれば、より複雑な問い合わせにも対応可能となり、顧客体験を向上させることが可能です。
社内問い合わせ(ヘルプデスク)削減におすすめのツール
総務・人事・情報システム部門など、バックオフィスへの定型的な問い合わせを自動化し、従業員の生産性を向上させたい企業におすすめです。社内規定やマニュアルとの連携に強いRAG型や、ビジネスチャットツールとの連携がスムーズな製品が有効です。
| ツール名 | 特徴 | 価格帯(目安) | おすすめの企業 |
|---|---|---|---|
| さっとFAQ | 社内マニュアルや規定集をExcelで登録するだけで、従業員向けのFAQボットを簡単に構築可能 | 初期費用0円 月額1万円~ |
複数の部署で手軽に社内用チャットボットを導入・運用したい企業 |
| OfficeBot | ・会話を1件ずつ分析
・社内資料をAIが自動で学習し、問い合わせに回答 |
要問い合わせ | 複数の資料をまとめた上でチャットボットを導入したい企業 |
| HiTTO | ・人事・労務領域などバックオフィス分野が中心
・社内情報の一元管理が可能 |
要問い合わせ | バックオフィスの問い合わせが多く、専門的な対応を自動化したい企業 |
上記のツールは、従業員からの質問対応を効率化し、担当者の負担を軽減しながら従業員満足度の向上にも貢献します。導入にあたっては、各ツールの特徴を比較検討し、自社の課題やニーズに最適なものを選ぶことが重要です。無料トライアルなどを活用して、実際に使用感を試してみるのも良いでしょう。
Webサイトのリード獲得・CVR向上におすすめのツール
Webサイト訪問者に積極的にアプローチし、見込み客の獲得や商品購入などのコンバージョン率(CVR)を高めたい企業におすすめです。 マーケティング機能やMA/SFAツールとの連携機能が充実した製品が適しています。
| ツール名 | 特徴 | 価格帯(目安) | おすすめの企業 |
|---|---|---|---|
| sinclo | サイト訪問者の行動をリアルタイムに分析し、最適なタイミングで話しかける機能を搭載 | 初期費用:要問い合わせ 月額1万円~ |
Webサイトなどで、能動的に見込み客へアプローチし、商談機会を創出したい企業 |
| GENIEE CHAT |
・導入時のセットアップからABテスト・効果測定
・運用改善まで専任の担当者が一貫して伴走
|
要問い合わせ | 専門知識を持った従業員がいない企業 |
| ChatPlus | ・導入件数2万件越えの安心感
・生成AI回答精度98% |
初期費用0円 月額1,500円~ |
まずは低予算でチャットによるマーケティング施策の効果を検証したい企業 |
上記のツールは、Webサイトにおける顧客エンゲージメントを向上させ、最終的には収益増加に貢献することを目指します。ツールを選択する際には、自社のビジネスモデルや顧客層、予算、目標に基づいて検討することが重要です。
チャットボットの失敗事例から学ぶべき教訓

チャットボット導入を成功させるためには、先人たちの失敗から学ぶことも効果的です。ここでは、多くの企業が陥りがちな典型的な失敗パターンとその対策を解説します。
目的が曖昧なまま導入した
チャットボット導入による失敗例として多いのが、目的の不明確さです。「競合が導入したから」「業務が効率化できそうだから」といった漠然とした理由で導入すると、費用対効果を測定できず、プロジェクトが迷走します。
失敗を回避するためには導入前に「何を解決したいのか」「どのような状態になれば成功か」を具体的な数値目標(KPI)と共に定義し、関係者全員で共有することが不可欠です。
さらに、導入後の効果測定を定期的におこない、KPIの達成度合いを評価することで、目的の達成度を可視化し、改善点を見つけ出せます。効果測定の結果は関係者全員に共有し、次のアクションプランにつなげることが重要です。
運用体制を構築しないまま導入した
チャットボットは導入して終わりではありません。FAQの更新や利用状況の分析など、継続的なメンテナンスが必要です。「誰が」「いつ」「何をするのか」という運用体制を決めずに導入すると、チャットボットの情報は古くなり、やがて誰にも使われなくなります。
導入後も定期的な見直しと改善をおこない、常に最新の情報を提供する体制を維持することが重要です。また、ユーザーからのフィードバックを収集し、改善に役立てる仕組みも必要でしょう。導入前に専任の担当者を決め、定期的なメンテナンスや分析をおこなう時間を業務として確保するなど、明確な運用体制の構築が必須です。
FAQの質が低い
チャットボットの回答精度を高めるためには、FAQの質が非常に重要です。ユーザーが求める情報がFAQに不足していることや、内容が不明確な場合はチャットボットの有用性は低下します。
対策として、過去の問い合わせログを詳細に分析し、ユーザーニーズを的確に把握した上で、質の高いFAQを準備することが不可欠です。FAQには、想定される質問とそれに対する明確かつ簡潔な回答を記述しましょう。必要に応じて、図や表などを活用すると視覚的に理解を深めることが可能です。
チャットボット導入成功の秘訣

最初から大規模にチャットボットを導入するのではなく、まずは小規模に始めることを心がけましょう。特定の部署や限られた問い合わせ範囲からスタートし、効果を検証しながら、段階的に拡大していくことでリスクを抑えられます。
導入後も、PDCAサイクルを回し続けることが重要です。利用状況を定期的に分析し、課題を見つけ、FAQの更新やシナリオの改善をおこない、効果を検証するというPDCAサイクルを継続的に回します。
チャットボットですべての問い合わせを解決することは不可能です。チャットボットで対応できない場合には、スムーズにオペレーターなどの有人対応に引き継げる仕組みを用意し、顧客満足度を損なわないような仕組みを構築しましょう。
チャットボット導入に関するよくある質問(Q&A)

最後に、チャットボットの導入を検討する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。導入前の最後の疑問や不安を、ここで解消してください。
Q. チャットボットとChatGPTは具体的に何が違うのか
ChatGPTと業務用のチャットボットは、似ているようで目的や仕組みが大きく異なります。最大の違いは、回答の根拠となる情報の範囲と信頼性です。
| 項目 | ChatGPT(一般的な生成AI) | 業務用のチャットボット(特にRAG型) |
|---|---|---|
| 目的 | 汎用的な対話、情報検索、文章生成 | 特定の業務(問い合わせ対応など)の自動化 |
| 学習データ | インターネット上の膨大な公開情報 | 企業独自のFAQ、マニュアル、社内規定など |
| 回答の正確性 | 誤情報(ハルシネーション)のリスクがある | 登録された情報に基づき、正確性が高い |
| セキュリティ | 入力情報がAIの学習に使われる可能性がある | 企業ごとに独立した環境で、機密性が高い |
チャットボットを導入する際は、目的を明確にし、その達成に向けて最適なツールを選ぶことが何よりも重要です。特に、業務利用においてはChatGPTのような汎用AIではなく、RAG型のような業務特化型チャットボットの導入を検討すべきでしょう。
RAG型は、社内データのみを参照するため、情報漏洩のリスクを低減し、より正確で信頼性の高い回答を期待できます。導入にあたっては、初期コストだけでなく運用・メンテナンスコストも考慮に入れる必要があります。
Q. 無料トライアルでは何をチェックすれば良いか
無料トライアルは、ツールの使い勝手を確かめる絶好の機会です。限られた期間を有効活用するために、以下の3つのポイントは忘れずに確認しましょう。
- 管理画面の使いやすさ:FAQの登録やシナリオの編集が、ITの専門家でなくても直感的におこなえるか
- 自社の質問に対する回答精度:自社の業務で実際に想定される質問をいくつか入力し、期待通りの回答が返ってくるか
- サポート担当者の対応:トライアル期間中に不明点を問い合わせ、その対応の速さや丁寧さからサポートの質を確認する
さらに、トライアル期間中は利用可能な機能範囲やデータ容量制限、および同時接続ユーザー数などを明確に把握しておくことが重要です。トライアル終了後の料金プランについても確認し、自社のニーズに最適なプランを選択できるように準備しましょう。積極的に機能を試し、疑問点を解消することで、導入後のミスマッチを防ぎ、効果的な活用につなげられます。
なお、トライアル期間中にベンダー側の担当者と密にコミュニケーションを取り、導入後のサポート体制や追加機能の開発ロードマップなどを確認すると、長期的な視点での投資判断が可能になります。また、セキュリティ対策やデータ保護に関する情報も入手し、自社の情報セキュリティポリシーに適合しているか確認しましょう。
Q. ITに詳しくなくても本当に運用できるのか
多くの最新チャットボットツールは、ITに詳しくない方でも運用できるように設計されています。現在は、プログラミング知識が不要なノーコードが主流であり、直感的な操作でFAQの更新や分析が可能です。
そのため、専門的な知識がなくても、容易に導入・運用することができます。また、サポート体制も充実しており、導入時の設定や運用方法について、手厚いサポートを受けることが可能です。
特に「さっとFAQ」のように、普段から使い慣れているExcelでFAQデータを一括管理できるツールであれば、さらに運用のハードルは低くなります。使い慣れたExcelだからこそ、誰でも簡単に更新や修正が可能です。Excelの知識があればすぐに使いこなせるため、新たなツールの学習コストも抑えられます。
Q. 導入後の運用に専門的な知識は必要か
チャットボットを導入した後も、専門的なプログラミングやAIの知識は基本的に不要です。しかし、チャットボットの価値を最大限に引き出すためには、継続的な改善活動が欠かせません。
具体的には、分析リポートを見て「どの質問が多くされているか」「どの質問に答えられていないか」を把握し、FAQを追加・修正するといった地道な作業が必要です。これは専門知識というより、ユーザーのニーズを理解し、改善を続ける意欲が重要とされます。
さらに、チャットボットの表現や回答の仕方を工夫することも効果的です。例えば、より自然な言葉遣いを心がけ、画像や動画を活用して理解を深めることで、ユーザー体験を向上させることができます。定期的な見直しと改善を通じて、チャットボットをより有益なツールへと成長させましょう。
チャットボットの選び方を理解してビジネスを加速させよう

この記事では、失敗しないチャットボットの選び方について、基本タイプから具体的な比較ポイント、おすすめツールまで網羅的に解説しました。
チャットボットは正しく選び、適切に運用すれば、業務効率化や顧客満足度向上に絶大な効果を発揮する強力なツールです。この記事を参考に、まずは自社の課題を整理することから始めてみてください。現状を把握することが、ビジネスを加速させる最適なチャットボット導入への確かな第一歩となるはずです。
また、弊社サンソウシステムズが提供するチャットボット「さっとFAQ」であれば、Excelから会話データを簡単に作成できるため、プログラミングスキルも一切必要ありません。
30日間の無料トライアルもご用意しましたので、ぜひこの機会に導入を検討してみてください。
