コスト削減や業務効率を目的に、チャットボットを導入する企業が増えています。チャットボットの開発は高度な専門知識や技術が必要だとされていましたが、最近では支援ツールが開発されているため、IT技術に詳しくない担当者でも比較的簡単に使用可能です。
今回は自社でチャットボットを開発する方法を、手順や事前に検討しておくべき点も含めて解説します。知識ゼロでもチャットボットを導入できる方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
また、弊社では月額1万円から使える高機能のチャットボットさっとFAQを提供しています。
ノーコードで使えるため、専門知識がない担当者の方でも簡単に実装可能なのが特徴で、導入コストをできるだけ抑えてチャットボットを使いたい企業の皆様にご好評いただいております。
30日間の無料トライアルも利用可能ですので、チャットボットの導入を検討している方はお気軽にお問い合わせください。
チャットボットとは

チャットボットとは、インターネット上でリアルタイムにテキストでやり取りができる会話プログラムのことです。
「チャット」と「ロボット」を合わせた名称であるチャットボットは、あらかじめ設定された質問への回答に基づいて、顧客からの問い合わせに自動で適切な情報を提供します。
そのため、ビジネスシーンで問い合わせフォームに実装されるケースがよく見られます。チャットボットは24時間365日対応できるため、従業員の業務負担を軽減できる点が特徴です。
また、いつでも問い合わせできることや、チャットボットの回答だけで課題解決できる可能性があることから、顧客満足度の向上にも貢献しています。
チャットボットは自分で作ることができる

チャットボットと聞くと複雑なシステムやプログラムが思い浮かびますが、実は自分で作ることも可能です。具体的には、オープンソースなどの既存モジュールを使用して作成します。ただし、自作が可能とはいえ、システム開発作業が必要となるため、開発に関する専門知識やスキルを持つエンジニアが不可欠です。
また、現在はさまざまな企業からチャットボットのパッケージ商品が提供されています。ユーザーのニーズに応じた柔軟なプランやカスタマイズが可能な製品など、使いやすいチャットボットが数多く登場している状況です。
このような背景を踏まえると、たとえチャットボットを自作できるとしても、自社で開発するケースは非常に限られています。例えば、社内に優秀なエンジニアが在籍しており、必要な機能を低コストで実現したい場合などが考えられます。
自社で開発する手間をかけず、市販のチャットボットで自社のニーズを十分に満たせる可能性があるため、チャットボットを導入して何を達成したいのかという目的を明確にした上で、市販のチャットボットで目的を達成できるか検討しましょう。市販のチャットボットでは対応できないことが明らかになってから、初めて自社での開発を検討することとなります。
チャットボットの種類

チャットボットと一言でいってもその種類はさまざまです。ここでは具体的にどのような種類のチャットボットがあるのか解説します。それぞれの特徴を踏まえた上で、自社にはどういったタイプが適しているのか検討してみてください。
シナリオ型チャットボット:メリットと注意点
シナリオ型チャットボットとは、事前に決めたルールに基づいて回答するチャットボットのことです。
このチャットボットの特徴は、ルール通りに回答するため、答えにばらつきが出にくい点です。そのため、顧客サポートや予約受付など、決まった対応が求められる場面で特に活用されています。
一方で、ルールに含まれていない質問が来た場合には、誤った答えを返してしまうことがあるので注意が必要です。しかし、シナリオ型チャットボットは自社で作成する場合でも、比較的かんたんに導入できます。
シナリオ型チャットボット用のツールを利用すれば、月額利用料を支払うだけで、プログラミングやAIの知識がなくてもチャットボットを作成できます。こうしたツールは、GUI(画面を見ながら操作する方法)に対応しており、直感的な操作が可能です。
また、サービスによって多少機能の違いはありますが、ユーザーからの質問と、それに対する回答を入力するだけで、簡単にチャットボットを作成できるのも大きな特長です。
AI型チャットボット:メリットと注意点
AI型チャットボットとは、AIが会話のデータを学習し、質問に合わせて柔軟に答えるチャットボットのことです。使うほどに回答の精度が上がるため、次第に使いやすくなります。最近では、あらかじめ学習されたAIを取り入れたクラウド型のツールも多く登場しており、専門的な知識がなくても簡単に導入できるようになっています。
ただし、ゼロから開発する場合は、AIや機械学習についての専門知識が必要になるだけでなく、AIに学ばせるための大量のデータも用意しなければなりません。そのため、開発の難易度は高いと言えます。
ハイブリッド型チャットボット|メリットと注意点
ハイブリッド型チャットボットとは、シナリオ型チャットボットとAI型チャットボットを組み合わせたタイプのチャットボットです。
この仕組みでは、顧客からよく寄せられるシンプルな質問には、あらかじめ用意したルールに基づいて自動で回答します。一方で、複雑な内容や決まったルールに当てはまらない質問については、AIが柔軟に対応します。
つまり、よくある質問には同じ答えを返して対応できるため、一定の品質を保ちやすくなります。また、イレギュラーな質問にもAIの判断で対応できるため、2つの方式の強みをあわせ持ったチャットボットです。
ただし、AIを活用しているという点ではAI型チャットボットと同じく、開発が難しくなる場合があるので注意が必要です。
チャットボットを自社で開発する方法

チャットボットを自社で開発する方法として、APIとフレームワークが挙げられます。ここからは、APIとフレームワークを使ったチャットボットの作成方法を紹介します。開発方法やメリット・デメリットをよく考えて、適した方法を選びましょう。
APIを使用したチャットボット開発
チャットボットを自社で開発する方法として、APIを使用する方法があります。ここからは、APIを使ったチャットボットの開発方法やメリット・デメリットについて解説します。
APIとは
APIとはアプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、外部に公開されたソフトウェアやアプリケーションの一部を第三者が開発したソフトウェアと共有できるようにするものです。APIを提供している主なアプリケーションとして、以下の4つが挙げられます。
- LINE
- Slack
- Kik
APIによるチャットボット開発について、もっと詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

APIを使った開発方法の例
APIを使った開発方法は利用するアプリケーションによって異なります。ここではFacebookとLINEの場合を簡単に説明します。
Facebookでは、「開発者ツール」を利用してチャットボットを作成できます。キーワードに関連するコンテンツの自動送信や、会話形式で情報を入力することで、おすすめのサービスを提示するといった機能も実現できます。
LINE
LINEでは、『LINE Bot Designer』というAPIサービスをダウンロードして利用できます。簡単にLINE Botのプロトタイプを作成でき、すべてのLINEメッセージテンプレートに対応しています。LINE公式アカウントの応答を自動化して、問い合わせ対応やサービスの訴求をおこないたい場合に使用可能です。
APIを使用したチャットボット開発のメリット
APIを使って自社のチャットボットを開発する最大のメリットは、プログラミングの知識がなくても簡単に作成できることです。プラットフォームが決まっているのなら、それに合わせてAPIを利用できます。
APIを使用したチャットボット開発のデメリット
使用するプラットフォームが一つに決まってしまうため、複数のプラットフォームを使用したい場合や途中でプラットフォームを変更する場合に手間が増えます。チャットボットを複数のプラットフォームで使用したい場合には、フレームワークを使用する方法がおすすめです。
フレームワークを使用したチャットボット開発
チャットボットを自社で開発する方法として、フレームワークを活用する方法があります。ここからは、フレームワークを活用したチャットボットの開発方法やメリット・デメリットについて解説します。
フレームワークとは
フレームワークとは、アプリやシステムを開発するための必要な機能が用意されている骨組みのことです。チャットボット開発用のフレームワークなら、一からプログラミングする必要はありません。代表的なチャットボットの開発フレームワークには、以下の5つが挙げられます。
- Amazon Lex
- botkit
- Microsoft Bot Framework SDK
- Microsoft Azure Bot Service
- DialogFlow
フレームワークによって開発方法が異なりますが、Microsoft Bot Frameworkを例にすると、オープンソースのテンプレートを使って対話内容の開発をおこないます。
また、開発したチャットボットを外部のSlack、チャットワーク、Microsoft Teams、LINE Works、Discordなどのメッセージングアプリやサービスに接続できます。
自社開発の場合、一から自社でプログラムを組んでチャットボットを開発することも可能ですが、効率よく開発するのであれば、オープンソースの活用がおすすめです。これは、オープンソースの中には、あらかじめ一定の枠組みが整ったフレームワークが用意されている場合があり、それを活用することで開発にかかる工数を削減できるためです。
オープンソースの中には、LINEやChatworkなど、ビジネスで利用されているさまざまなツールと連携できるものもあります。オープンソースのフレームワークを使ったチャットボット開発については、下記の記事でも紹介していますので参考にしてください。

フレームワークを使用したチャットボット開発のメリット
フレームワークの活用によって、一から開発する際にかかる時間とコストを削減できます。FacebookメッセンジャーやSlackなど複数のメッセージアプリに対応するチャットボットが作れるのも魅力です。
フレームワークを使用したチャットボット開発のデメリット
フレームワークによっては、Webサイトが英語の場合があります。フレームワークごとの特有のルールを覚えなければなりません。また、ある程度のプログラミングの知識も必要な点もデメリットといえます。
自社でチャットボットを開発するメリット

自社で思い通りのチャットボット開発ができれば、コストも抑えられ独自の機能を持たせられます。ここからは、自社でチャットボットを開発するメリットについて解説します。
思い通りに設計・カスタマイズできる
自社でチャットボットを開発する場合、ゼロから自由に設計できる点が一番のメリットです。既存のチャットボットでは実現できないデザインや機能を持たせられます。特殊な使い方をしたい場合や、顧客や業務プロセスに合わせたカスタマイズが必要な場合には、自社での開発が向いています。
開発費用を抑えられる
チャットボット開発の知識を持っている従業員がいれば、他社にゼロから開発を依頼するより費用を抑えられる可能性が高い点もメリットです。外部にチャットボットの開発をゼロから依頼した場合、数十万単位での初期費用がかかります。
その他にも、機能追加や修正依頼にも支払いが必要です。自社で開発していれば、いつでも対応でき、追加での予算を考慮しなくて済むのも利点といえます。
さまざまな用途に活用できる
自社でチャットボットを作成する場合、用途に応じて幅広い場面での活用を想定して開発できます。
例えば、社内の事務手続きに関する質問にチャットボットで対応しながら、社員教育を目的とした業務の進め方に関するFAQにも対応するといった使い方があげられます。
また、社内用と顧客対応用、それぞれのチャットボットを作成することも可能です。市販のチャットボットでも同様の対応はできますが、用途によっては追加のコストが発生する場合があります。
自社でチャットボット開発するデメリットと注意点

技術さえあればチャットボットを自社で開発ができます。ただ、「技術さえあれば」が非常に大切なポイントです。自社での開発にはリスクやコストが大きい可能性もあるため、以下の点も事前に考慮しておきましょう。
専門知識が必要
チャットボットの自社開発には、専門の知識が求められます。特に知識が必要なのは、自然な会話の流れをコンピューターに処理させるプログラミングの分野です。活用する開発ツールに精通する必要もあり、開発のために人材を確保する、または育成しなければなりません。
開発期間が長くなる可能性がある
チャットボットの開発から導入までを短期間でおこなうことは、簡単ではありません。情報収集からシナリオを構築するまで、相当な手間と時間がかかります。AI型の場合は、FAQの整理と膨大な量のデータを学習させる必要もあります。チャットボット導入までに半年以上かかる可能性も覚えておきましょう。
想定以上に運用コストがかかる可能性がある
チャットボット導入後も、精度向上のために専門的なスキルを持つ専任の担当者を配置する必要があります。導入・運用のためのコストに加えて人材確保もしなければならないため、開発費用は抑えられたとしても、運用コストが想定していたよりもかかる可能性もあります。
運用・保守体制の整備が必要
チャットボットは開発して終わりではなく、定期的な見直し、改善が不可欠であるため、開発だけでなく、運用・保守体制を整備しなければなりません。
ベンダーが提供するチャットボットであれば、サポート体制が整っていますが、自社開発の場合、サポートがないため、すべて自社で対応する必要があります。
ユーザーからの意見を収集し分析する、運用によって得られたデータを分析する、AIの学習が間違っていないか確認するなど、チャットボットが適切に運用されるよう、専任のチームを設けてください。
チャットボット開発前に検討しておくべきこと

チャットボットは便利なツールですが、ただ開発するだけで効果が得られるわけではありません。ここからは、チャットボットを開発する前に検討しておくべき事項について解説します。
開発・導入目的を明確にする
チャットボットを開発・導入する目的を、まず明確にする必要があります。目的が明確でないと、チャットボットの種類や機能、対応する質問内容などを具体的に決定できません。
- 手動では数多くの問い合わせに対応しきれないため改善したい
- ユーザーに合わせたサービスや商品の提案をしたい
- 気軽に質問できるようにして顧客との接点を増やしたい
- ユーザーが探している情報に誘導してサイトからの離脱率を減らしたい
目的を明確にし、その上で具体的な数値目標を設定します。目的や目標を軸としてチャットボット開発を進めることで、その後のプロセスも円滑に進みます。チャットボットの開発には費用や時間がかかるため、この段階で本当にチャットボットが必要かどうかも、あわせて検討しましょう。
設置する場所やユーザー層を決める
チャットボットをどこに設置するか、事前に決めておく必要があります。目立つ場所に設置しないと、利用されない可能性があります。自社のWebサイトのトップページやLINEの企業アカウントなど、具体的にどこに設置するか事前によく検討しておきましょう。
開発方法を決める
APIを使うのか、開発フレームワークを活用するのか、あるいは自社で一から開発するのかなど、どの方法でチャットボットを開発するかを決めます。開発方法によってはプログラミングのスキルが必要となるため、適切な人材の確保も重要です。
想定される質問内容の洗い出し
目的やターゲットユーザーが決まると、どのような質問が予想されるか、ある程度絞り込めるので、予想される質問内容を洗い出しておきましょう。
シナリオ型チャットボットの場合、この段階での質問の洗い出し精度がチャットボット全体の性能に大きく影響するため、慎重に取り組むことが大切です。
洗い出しが不十分だと、ユーザーからの質問に適切に答えられず、ユーザーの満足度が下がってしまう可能性があります。時間も労力もかかる工程ですが、自社でチャットボットを作成する際には非常に重要なステップです。
導入後の運用体制を考えておく
チャットボットを導入すれば効果が出るわけではありません。導入後も効果が出るように、運用体制を構築する必要があります。チャットボットに詳しい人材を配置し、データ収集や適切な受け答えができているかの確認、調整を継続しておこないます。
チャットボットを導入する際に確認しておくべきKPIについて、下記の記事でより詳しくまとめていますので、導入前のチェック事項として参考にしてください。

自社でチャットボットを開発する場合の作り方・手順

チャットボットを自社開発する手順を解説します。プラットフォームの決定から、要件定義・設計、開発・テスト、そして本格的な運用開始までの具体的な流れを説明します。
手順1:プラットフォーム・開発ツールを決定する
チャットボットを作成するには、どのプラットフォームを使って作るかを決めなければなりません。チャットボットを作成する際に使用するプラットフォームは以下の2種類です。
- 開発ツール
- ライブラリ・フレームワーク
開発ツール
開発ツールとは、チャットボット開発用のプラットフォームのことです。企業などが提供しているケースが一般的であり、わかりやすい操作画面とマウス操作を中心に作成できる点が特徴といえます。
そのため、プログラミングの知識やスキルがない方でも、チャットボットの作成に取り組むことができます。
例えば、質問に対するチャットボットの返答を設定する際は、ドラッグ&ドロップだけでおこなえるほか、機能の実装についてもテンプレートが用意されており、それを選ぶだけで機能を追加できるなど、簡単に作成可能です。
一方で、開発ツールはベンダーが提供するものであるため、利用料金が発生します。また、自分でチャットボットを作成できるものの、そのツールに依存するため、実現できることには限りがある点も考慮すべきです。
ライブラリ・フレームワーク
ライブラリとは、あらかじめ用意されたプログラムの集まりです。簡単に言うと、よく使う機能をまとめて提供してくれるものと考えてください。
また、フレームワークは、開発に必要な機能が最初から組み込まれているものです。チャットボットとして動作するための基盤がすでに用意されていると考えて良いでしょう。
これらはいずれも、開発に必要なコードの量を減らし、作業の効率化に役立ちます。ある程度の骨組みが用意されているため、自分のスキルや知識を活かして開発作業を進めることが可能です。
また、機能の追加にも柔軟に対応できるため、チャットボットに求める要件が明確な場合などに適しています。
ただし、柔軟性が高い分、開発ツールを使う場合に比べて、作成にかかる手間や負担が大きくなる点には注意が必要です。プログラミングの知識やスキルがない場合は、開発ツールをプラットフォームとして選ぶ方が無難です。
手順2:開発方法の選択(要件定義・設計)
プラットフォームが決まったら、開発方法の選択をおこないます。ここでは具体的に要件定義、外部設計、内部設計をおこなってください。
- 要件定義
- 自社サイトや商品、サービスなどのよくある質問からチャットボットに組み込む回答データを収集する
- 集めたデータの量を踏まえて開発に必要な人員と期間を想定する
- 外部設計
- チャットボットの操作画面や管理画面のデザイン設定をおこなう
- チャットボットに組み込む具体的なシナリオの作成をおこなう
- 内部設計
- チャットボットがシナリオ通りの動作をおこなえるようにシステムをプログラムする
手順3:開発作業の実施とテスト
ここまでの内容を踏まえて、実際に開発作業をおこないます。
チャットボットの開発作業は、選択するプラットフォームにもよりますが、Java、JavaScript、Perl、PHPといったプログラミング言語の知識やスキルが不可欠です。
また、AI型チャットボットを開発するのであれば、ディープラーニングや機械学習の使用を想定してPythonの使用が適しています。自社開発の場合は、これらの知識・スキルを持ったプログラマーを確保しておく必要があります。
開発作業を経てチャットボットが完成したら、テストをおこない間違いや不具合がないかを確認します。動作確認や表記ゆらぎなど抜け漏れがないように細かい部分までチェックしてください。
チェックは少人数よりもできるだけ多くの人でおこなうことが大切です。これは、人数が少ない中でテストをすると、判断が偏る可能性があるためです。
手順4:本格的に運用を開始する
テストの結果を踏まえて、問題ないようであれば、実際にチャットボットの運用を開始します。社内向けのチャットボットの場合、あらかじめチャットボットの開発を社員に周知しておき、認知度を向上させることで、運用開始直後から多くの人に利用してもらえます。顧客向けのチャットボットの場合でも、サイト内にチャットボット運用開始のお知らせを出すなどして周知しておくことが大切です。
また、運用開始後でも、ユーザーから意見を収集し、必要に応じて調整や改善などをおこなってください。開発作業を終えて運用を開始した後も、それで終わりにせず、定期的に改善をおこなうようにしましょう。
開発段階でテストをおこない、動作自体に問題がなくても、実際に社員や顧客が利用する中で「ここが使いにくい」「こうしてほしい」といった要望が出てくる可能性があります。また、運用を進める中で、新たな機能を追加した方が良い場合もあります。
その他にも、ユーザー数やチャット数が少なく、十分に活用されていない場合や、チャットの返答率が低い、問題が解決できていないケースが多いといった課題も挙げられます。これらの点についても、あわせて確認してください。
知識ゼロから始めるチャットボット開発

チャットボットの開発は、専門的な知識がなくてもツールを使えば簡単に始めることができます。今回は、知識ゼロから開発を進める方法や、ツールを利用することのメリットについて分かりやすく説明します。
ゼロから開発しない選択肢
自社のWebサイトやアプリケーションにチャットボットを導入したい場合、多くの方はできるだけ初期費用や運用コストを抑えたいと考えるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、いきなりゼロからオリジナルのチャットボットを開発するのではなく、まずは手軽に利用できるチャットボットツールを導入してみる方法です。この手法では、低コストで始められる上、実際のユーザーの質問内容や利用状況を踏まえて、必要な機能や要件を確認できます。
また、チャットボットの利用率や導入による効果は、業種や業態、さらにはユーザーの年齢や性別などの属性によっても変わります。最初から多額の開発費やツール費用をかけてしまうと、想定ほどの効果が得られなかった場合に、無駄なコストがかかるリスクがあります。
そのため、まずはチャットボットツールを使って操作感や効果を試し、既存のツールが自社のニーズに合わない場合にのみ、独自のチャットボット開発を検討するのが、無駄のない進め方だといえるでしょう。
チャットボットツールを使うことのおすすめ理由
チャットボットを自社開発するにはプログラミングなどの知識を持つ人材が必要です。しかし知識がなくてもチャットボットを開発する方法があります。それはチャットボットツールを活用する方法です。
知識ゼロから開発をする場合、チャットボットツールを活用するメリットがいくつかあります。ここからは、チャットボットツールをおすすめする理由を解説します。
低コスト・短期間での開発が可能
チャットボットツールを活用する方法の場合、低コスト・短期間で開発が可能です。難しい設定やプログラミングなどが必要ないので、導入して数日後には運用できる場合もあります。専門知識のある人材確保の必要もないため、コスト面でメリットが大きいといえます。
知識ゼロでもチャットボットが開発・導入できる
チャットボットを自社開発するための方法はさまざまですが、どうしてもAIやプログラミングの知識がないと難しいのが現状です。その点チャットボットツールは、知識がまったくない場合でもサポートを受けながら簡単にチャットボットを開発・導入できます。
【目的別】おすすめチャットボットツール9選

ここでは、チャットボットを選ぶ上でのポイントを踏まえ、特におすすめのツールを9つ厳選しました。導入の目的や企業の状況に合わせて、「費用を抑えたい」「高度なナレッジ活用をしたい」「多機能な大規模運用をしたい」という3つのカテゴリに分けてご紹介します。自社のニーズに最も近いカテゴリから、最適なツールを探してみてください。
費用を抑えて手軽に始めたい企業向け3選
まずは少ない費用でチャットボットの効果を確かめたいと考えている企業にぴったりの、コストパフォーマンスに優れたツールを紹介します。
| ツール名 | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
| さっとFAQ | 要問い合わせ | 10,000円〜 | ・ExcelでQ&Aを作成・登録でき、専門知識が不要
・圧倒的な低コストと導入の手軽さが魅力 |
| RICOH Chatbot Service | 要問い合わせ | 18,000円〜 | ・オフィス機器で培ったノウハウとサポート体制が強み
・独自のAIが言葉のゆらぎを吸収し、高い回答精度を実現 |
| ChatPlus | 0円 | 1,500円〜 | ・6つのプランから選択可能
・有人チャットへの切り替えが可能 |
この中で、特にさっとFAQはおすすめのツールです。Excelに質問と回答をまとめるだけでチャットボットが完成するため、専門的な知識は一切必要ありません。現場の担当者でも簡単に運用やメンテナンスができるのが大きな強みです。月額1万円からという手頃な価格設定も魅力で、中小企業や、特定の部門だけでスモールスタートしたい場合に最適なチャットボットです。
AIを活用してナレッジ活用をしたい企業向け3選
FAQ対応だけでなく、社内の規定集や技術文書などの膨大な情報から、AIが自ら回答を生成するような高度な活用を望む企業向けのツールです。
| ツール名 | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
| PEP | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ・独自の大規模言語モデルと企業ごとのユーザー辞書の組み合わせで、高い精度を両立
・ドラッグ&ドロップで直感的に操作可能 |
| HiTTO | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ・100万以上のデータを学習済みで、必要な回答登録だけで使用可能
・バックオフィス、営業、広報など幅広い業務領域の専門知識を所有 |
| Karakuri chatbot | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ・1日10分のメンテナンスで品質の維持・向上が可能
・手続きをチャット上で完結可能 |
全社的な運用を見据えた大規模・多機能モデル3選
全社的な利用を想定し、既存システムとの連携や詳細な利用分析、強固なセキュリティ機能を求める大企業向けのハイスペックなツールです。
| ツール名 | 初期費用 | 月額費用 | 特徴 |
| WisTalk | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ・パナソニックグループ内での大規模運用のノウハウを反映
・Q&A検索AIと生成AIで運用可能 |
| PKSHA AI ヘルプデスク | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ・有人対応への切り替えが可能
・問い合わせデータや、有人対応問い合わせのAI分析でFAQを自動生成 |
| JAPAN AI CHAT | 要問い合わせ | 4,200円/ユーザー〜 | ・常に世界最新のLLMを選択可能
・無料テンプレートの使用が可能 |
チャットボット開発に関するQ&A

チャットボット開発に関して、よくある質問とその回答をまとめました。開発期間や費用、プログラミング知識の要否など、疑問解消の参考にしてください。
Q. チャットボットの開発にはどのくらいの期間がかかりますか?
開発方法や機能の複雑さによって大きく異なります。ツールを使えば数日で導入できる場合もあれば、自社でゼロから開発する場合は半年以上かかることもあります。
Q. プログラミング知識がなくても開発できますか?
はい、可能です。プログラミング不要のチャットボットツールを使えば、専門知識がなくても開発・導入できます。
Q. 開発費用はどのくらいかかりますか?
外部に依頼すると数十万円以上の初期費用がかかる場合がありますが、ツールを利用すれば月額1万円程度から始められるものもあります。自社開発の場合、人件費が主なコストになります。
自社でチャットボットを開発するメリットは何ですか?
ゼロから自由に設計・カスタマイズできる点や、社内に知見があれば開発費用を抑えられる可能性がある点がメリットです。また、社内用や顧客対応用など、用途に合わせて柔軟に開発できます。
自社開発で注意すべき点はありますか?
専門的なプログラミング知識を持つ人材の確保が必要です。また、開発後の運用・保守体制を整えなければならず、想定以上に時間やコストがかかる可能性も考慮しなければなりません。
チャットボットツールを活用した開発なら『さっとFAQ』がおすすめ
チャットボットを開発しようとすると数多くの方法があり悩んでしまいます。「専門知識がないから難しそう」「費用が高くて手が出ない」などのイメージがある場合はさっとFAQがおすすめです。ここからは、ハイブリッド型チャットボットツールさっとFAQの特徴を紹介します。
導入しやすい
チャットボットを自社開発しようとすると、導入までのプロセスが多くて導入までに時間がかかってしまいます。さっとFAQの場合、申し込みから最短3日で公開が可能です。導入しやすいため、チャットボットの効果をすぐに体感できるでしょう。
使いやすい
さっとFAQの管理画面は、誰もが簡単に操作できるようにシンプルで使いやすい管理画面なので、チャットボットを初めて作成する場合も安心して利用できます。管理画面には専用のダッシュボード機能もついており、視覚的にわかりやすいグラフを見ながらの分析も可能です。
Excelで簡単作成
会話データの作成は、使い慣れたExcelをトピックごとに分けて、質問と回答を入力するだけで完成します。コンピューターに理解させるための言語などプログラミング知識がなくても、簡単に作成できることもおすすめできる点です。
似たような質問を作成しなくてもOK
チャットボットツールによっては、言いまわしや言葉のゆらぎに合わせて、同じような質問を大量に登録しなければならない場合があります。さっとFAQは、言いまわしや言葉のゆらぎに強いので、似たような質問をいくつも作成する必要がありません。
選べるチャット画面
さっとFAQは、Webサイトに設置できるウィジェットとしてだけでなく、LINE WORKSなどのビジネスチャット上でも使用が可能です。人間と会話するチャットのように使えるため、利用する際のハードルが下がる点も魅力といえます。
気軽に始められる価格設定
チャットボットツールによっては、初期費用や月額費用が負担となり、予算の確保が難しい場合もあるでしょう。さっとFAQであれば、コストパフォーマンス良くチャットボットツールを利用できます。
チャットボットを手軽に体験したい場合やシンプルなFAQを自動化させたい場合は、月額1万円のエントリープランがおすすめです。目的や用途に合わせて、チャットボット数や設問数の上限が多いベーシックプラン(月額3万円)、アドバンスプラン(月額5万円)も選択できます。
30日間の無料トライアルもあります
「まずは試してみたい」という方向けに、30日間の無料トライアルを試すことができます。
チャットボット開発には、膨大なコストと期間がかかる可能性があります。「初めての導入だからこそ、コストを抑えて導入したい」という方はぜひさっとFAQを使ってみてください。
自社に合った方法でチャットボットを開発しよう

チャットボットを自社で開発すれば、他社に差をつけるオリジナルな機能やデザインを得られます。しかし、チャットボット開発には、多くのスキルやコストが必要であるため、導入のハードルが上がるのが難点です。
既存のチャットボットツールであっても、さまざまな機能やデザインを選択できるものも多く、十分な効果を得られる場合もあります。チャットボットをゼロから開発する前に、既存のツールで賄えないか検討するのも一つの手段です。
チャットボットを導入した上で叶えたい目的を満たすにはどのような方法があるか、検討してみましょう。この記事を参考に、自社に合った方法を選択いただければ幸いです。
弊社サンソウシステムズでは、初期費用なし・月額1万円から利用できるハイブリッド型チャットボットさっとFAQを提供しております。プログラムなどの専門知識は不要で、Excelで作成したQ&Aをアップロードするだけで簡単に作成できます。
30日間無料トライアルも用意しておりますので、チャットボットツールを初めて導入する方はぜひお気軽にお問い合わせください。
