チャットボットを導入したいけれど、利用率を上げられるかが不安だと悩んではいませんか。
Webサイトに設置することで、いつでもユーザーの悩みを解消できるチャットボット。導入を検討しているものの、利用率を上げる方法を知らず、躊躇している方も多いです。
そこで、本記事ではチャットボットの利用率を上げる方法を9つ紹介します。チャットボットの利用率が上がらない原因も説明しているため、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
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チャットボットとは?
チャットボットとは、人口知能(AI)や自然言語処理(NLP)を活用し、人間のように会話をおこなうプログラムのことです。主にテキストベースのやり取りを中心に設計されていますが、最近では音声対応のチャットボットも増えています。チャットボットは3つの種類があり、ルールベース型やAI型(人口知能型)、ハイブリット型があります。
企業におけるチャットボットの主な活用例は以下の通りです。

カスタマーサポート
問い合わせに24時間対応可能なため、人件費を削減できます。FAQやトラブルシューティングにも効率的です。
Eコマース
商品の検索やおすすめ商品の提案を自動でおこなってくれます。また、購買をスムーズに促すためのフォローアップの役割も担います。
マーケティング
チャットボットはユーザーとの会話でデータを蓄積していくため、チャットボットで蓄えたデータを基にターゲティング広告配信が可能です。クーポンやキャンペーン情報の発信もできます。
業務効率化
チャットボットは社内ヘルプデスクやタスク管理の自動化が可能です。そのため、ヘルプデスク担当者の負担を軽減させ、データ収集や報告作業を簡略化してくれます。
チャットボットの利用率
Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)の2020年3月に発表した人工知能(AI)&ロボット月次定点調査ではチャットボットの認知率は約7割と言われています。そのうち利用経験があるのは2割程度です。10代の認知度は4割、20代・30代・40代は2割程度です。2024年から2029年にかけては、年平均成長率が24.32%になると予測されています。
NTTレゾナンス株式会社が2022年3月に発表したチャットボット導入実態調査では、「便利だと思った」「少し便利だと思った」ユーザーは77%だと発表しています。
チャットボットへのイメージも「新しいことにチャレンジしている」「先進的」といったポジティブな声が多く、チャットボットの今後の発展に期待しているユーザーが多いのも事実です。
チャットボットの利用率を向上させる重要性
チャットボットを導入したとしても、利用率が向上しなければ効果は期待できません。
チャットボットの認知度が低く使う価値がないと判断されれば、ユーザーはチャットボットを利用しません。そのままではユーザーの問い合わせ件数を減らせずに、問い合わせ担当者の業務負担は軽減さないからです。
特に、AI搭載型チャットボットの場合、回答精度が上がるのに時間がかかります。ユーザーの質問を学習して、自動的に回答できる質問が増える点がAI搭載型の魅力ですが、利用率が低ければ学習に必要なデータが集まりません。
きちんとデータが集まれば、ユーザーの質問が表記揺れを起こしていた場合も、適切に回答できます。
問い合わせ担当者の業務負担の軽減や回答精度の向上を期待するのであれば、チャットボットの利用率を向上させることが大切です。
チャットボットの利用率が上がらずに失敗してしまう原因
チャットボットは、顧客対応や業務効率化を目指す多くの企業で導入が進んでいます。しかし、導入しただけでは利用率が期待通りに向上しないケースも少なくありません。以下では、チャットボットの利用率が上がらない主な原因について解説します。

チャットボットの存在に気づかない
チャットボットを利用しない原因の一つに、ユーザーがチャットボットの存在に気づいていない場合があります。Webサイトやアプリ内で目立たない場所に設置されていたり、通知が不十分だったりすると、ユーザーがチャットボットを利用する機会を逃してしまいます。
また、チャットボットのアイコンやデザインが直感的でない場合、存在に気づいていても、利用意欲が湧かない可能性もあります。
設置場所やデザインを変えただけで利用率が上がる可能性もあるので、目立つ位置に移動してアピールしましょう。
利用するメリットが伝わらない
チャットボットを利用する具体的なメリットがユーザーに伝わっていない場合があります。例えば、チャットボットを使うことで問い合わせ対応が迅速化することや、24時間対応可能である点を効果的にアピールできていないと、ユーザーは電話やメールといった従来の手段を選び続けてしまいます。
そのため、利用メリットを明確に訴求する工夫が必要です。
利用方法が難しい
チャットボットの設計が複雑な場合、ユーザーが途中で利用を辞めてしまうリスクがあります。特に、複雑な入力が必要で回答にたどり着くまでの手順が多い場合は、ストレスを感じやすいです。
シンプルな操作性とわかりやすいインターフェースを提供することが利用率向上には欠かせません。
ユーザーが満足する回答をだせない
チャットボットがユーザーの期待する回答を提供できていないケースも大きな問題です。曖昧な返答や、適切な解決策を示せない場合、ユーザーは不信感を抱き離れてしまう可能性があります。
質の高い回答を提供するためには、チャットボットの継続的な学習や改善が必要です。
回答の量ばかりにこだわる
ユーザーのさまざまな質問に対応するために、用意する回答量ばかりにこだわってしまうと、回答精度は低下します。利用しても求めている回答がもらえなければ、ユーザーにとって利用する意味がないからです。
特に、初めて利用した際に満足してもらえなければ、二度と利用してもらえない可能性が高まります。ユーザーの悩みを解消できるように多くの回答を用意することは重要ですが、質の高い回答を用意することも重要です。
運用開始後のメンテナンスを怠る
チャットボットは、導入して終わりではありません。運用開始後は利用状況を踏まえてチューニングが必要です。
ユーザーの質問で回答が用意されていないものがあれば、新たに回答を追加する必要があります。また、回答の文章が理解できずに問い合わせがあった場合は、回答内容を見直さなければなりません。
また、AI搭載型チャットボットを利用する場合も、AIが学習するための元データが必要です。自動学習が魅力のAI搭載型チャットボットですが、導入し始めなど、利用率が低くて自動学習があまり行われていない期間は特に注意が必要です。
運用開始後のメンテナンスを怠ると、回答精度はいつまでも上がらずに利用率はあがりません。チャットボットを導入する際は、導入が目的とならないように、運用計画まで含めて検討しましょう。

想定していない質問への対策が講じられていない
チャットボットでどれだけ多くの回答を用意していたとしても、必ず答えられない質問が発生します。ユーザーが入力した質問文の表記揺れによって、用意している回答が表示されない事態も予測可能です。
想定していない質問が来た場合の対策を講じていないと、ユーザーの疑問は解消されず、利用率は低下します。その場合は、有人対応のチャットに切り替えたり、問い合わせ用の電話番号を表示したりするなどの対策が必要です。
チャットボットの利用率を上げる方法9つ
これまで、チャットボットの利用率が上がらずに失敗する原因を説明しました。
原因を理解した上で、利用率向上のためのポイントを解説します。チャットボットの利用率を上げるにはどうしたら良いのかと課題を感じている方は参考にしてください。
利用者にチャットボットの存在を周知する
ユーザーにチャットボットの存在を認知してもらうことが重要です。そのため、Webサイトのトップページや問い合わせページなど、目に留まりやすい位置に配置しましょう。
さらに、チャットボットのアイコンを目立たせ「何でもお気軽にご相談ください」といった誘導メッセージを表示することで、利用を促進できます。必要に応じて、初回訪問時のポップアップ表示も効果的です。
選択肢や入力例を提示する
チャットボットの使い方が直感的でない場合、ユーザーは途中で利用をやめてしまいます。離脱を防ぐため、事前に選択肢を提示し、具体的な入力例を表示する工夫が重要です。
例えば、注文状況の確認・サービスについての質問といった選択肢を用意すれば、ユーザーがスムーズに目的の回答へたどり着けます。また、入力例を明示することで、自由入力にも対応できます。
クリックしたくなるデザインにする
チャットボットの利用率を高めるためには、まずクリックしてもらう必要があります。どれだけ回答精度が高かったとしても、利用したいと思ってもらえなければ、利用率は上がらないからです。
可愛らしいキャラクターや目立つ色使いなど、クリックしたくなるようなデザインを意識しましょう。
ただし、目を引きたいがゆえに派手なデザインにし過ぎると、統一感がなくなります。クリックしたくなるような工夫は必要ですが、違和感を感じさせないようにしましょう。
できることをわかりやすく伝える
チャットボットの最初の画面で、どのような質問に回答できるのかを記載しておく方法がおすすめです。チャットボットのシステム自体を知らない人がクリックした際、役割を理解してもらう必要があるからです。
どのような質問ならロボットが回答できるのか、用意されている質問がなければどうすれば良いのかなどの疑問までわかるようにしておくと、初めてのユーザーでも安心して利用できます。
FAQの精度を向上させる
利用してみて、必要な回答を得られるとユーザーに思ってもらえれば、利用率は向上します。
回答数ばかりにこだわると回答精度が落ちる可能性があるため、最初は問い合わせの多い質問から用意しましょう。問い合わせの多い質問と同じジャンルのものなど、ユーザーが関心を持っていると予想できるものから順に拡充していきます。
「専門用語を使わずに、誰が読んでも理解しやすい文章になっているか」「誤解を生むような表現ではないか」などにも注意して、回答を用意しましょう。
ユーザーが離脱しにくいシナリオへ改善する
利用率の向上には、チャットボットのシナリオも重要です。シナリオとは、ユーザーの質問から回答までの流れを指します。
運用開始後に得られるデータを分析して、シナリオに改善点がないかを確認しましょう。ユーザーの離脱率の高い質問があれば、前の質問からの流れにふさわしくない質問が用意されている可能性が高いです。
また、回答までに用意している質問が多過ぎる場合も、ユーザーの離脱率は高くなります。ユーザーにできるだけ操作の負担をかけないためにも、質問から回答までに用意する質問は3~5個程度にとどめましょう。
導入目的に応じた場所に設置する
チャットボットは、導入目的に応じた場所に設置しておかないと、必要なタイミングでユーザーが利用できません。
自社のサービス全般に関するユーザーの疑問を解消したい場合は、Webサイトのトップページに設置すると良いでしょう。また、購入手続きについての疑問を解消したい場合は、カートページに設置することがおすすめです。
FAQを更新したことが利用者に伝わるようにする
FAQの更新は重要ですが、その内容がユーザーに伝わらなければ効果は半減します。「新しい質問と回答を追加しました」など、更新情報をチャットボット内やWebサイトに表示することで、ユーザーに最新情報を確認してもらう機会を作りましょう。
他にも「この回答が役に立ちましたか」といったフィードバック機能を追加し、改善に役立つデータを収集することも可能です。
コールセンターや有人チャットと併用する
チャットボットだけでは対応が難しい質問に備え、コールセンターや有人チャットと連携する仕組みを整えれば利用率の向上が可能です。例えば、チャットボットで解決できない場合に「オペレーターとつながります」と案内することで、ユーザーの満足度を維持できます。
チャットボットの利用率が上がるメリット
チャットボットを効果的に活用することで、企業や組織にさまざまなメリットをもたらします。利用率が上がると、より多くの問い合わせに迅速に対応できるだけでなく、コストや業務負担の軽減が可能です。
問い合わせ業務のコスト削減
チャットボットの活用によって、問い合わせ対応にかかる人件費を削減できます。特に、同じ内容の質問が繰り返されるようなケースでは、チャットボットが自動で回答を提供することで効率化を図れます。
これにより、コールセンターやメール対応のスタッフを最適化でき、コストパフォーマンスが向上します。
カスタマーサポートや社内問い合わせの業務負担の軽減
顧客からの問い合わせだけでなく、社内での問い合わせ対応にもチャットボットを活用すれば、業務負担を大幅に軽減できます。
例えば、社内のITサポートや経費精算の手続きに関する質問をチャットボットが対応すれば、担当者がより付加価値の高い業務に集中できます。
24時間365日問い合わせ対応が可能
チャットボットは、人手を必要とせず、24時間365日稼働し続けることができます。深夜や早朝、休日でもユーザーや社員からの問い合わせに対応が可能です。
特に、海外拠点や時差のある地域の顧客を相手にする企業では、大きな強みになります。
ユーザーも社員も気軽に問い合わせができる
チャットボットは、問い合わせのハードルを下げ、ユーザーや社員が気軽に質問できる環境をつくれます。電話やメールに比べて、質問を入力してすぐに回答を得られるため、心理的な負担の軽減が可能です。
この利便性により、必要な情報を迅速に取得する機会が増え、顧客満足度や業務効率の向上にもつながります。
データの蓄積と利用活用を可能
チャットボットを通じて蓄積される問い合わせデータは、今後のサービス改善や業務プロセスの最適化に役立ちます。
例えば、よくある質問を分析することで、ユーザーのニーズを把握し、新たな施策を打ち出すヒントを得ることが可能です。また、問い合わせ対応の記録を基に、より高度なAIモデルの学習に活用もできます。
チャットボットさっとFAQを活用した成功事例
弊社が提供している月額1万円からスタートできるハイブリット型チャットボットツールさっとFAQを活用した事例をお伝えします。

カスタマーセンターの負担を軽減|花キューピット株式会社
花キューピット株式会社は、遠距離の配送をおこなうことなく、お届け先の近くの花屋さんが直接届けてくれるサービスを展開しています。
カスタマーセンターを設置していたものの、人材採用が困難であったりロケーションの確保が難しかったりといった課題のほか、時期によって繁閑の差が激しく、繁忙期には受けきれないほどの問い合わせがきてしまう状況が発生していたそうです。業務効率化にも限界を感じ、お客様に疑問を自己解決してもらうためにチャットボットを導入しました。
チャットボットさっとFAQを導入した結果、注文の変更や領収書の発行方法など、基本的な質問はチャットボットでお客様が自己解決していることがデータからわかっているそうです。お客様の満足度向上に直結していると考えられるでしょう。
さらに、今後はカスタマーセンターでオペレーター向けのナレッジ共有ツールとして、チャットボットの活動を検討しているとのことです。
参考:「お花を贈りたい」という思いに寄り添ってお客様の手間をチャットボットで軽減
ユーザーサポートの業務効率化 | 株式会社テンダ
株式会社テンダは「ホワイトカラーの業務効率化」を目指し、製品・サービスの開発をおこなうIT系企業です。数あるビジネスプロダクトは自社開発製品のため、製造販売からサービスなどのアフターフォローまですべて自社で展開しています。
今までは製品ごとにヘルプデスクを設置していましたが、製品やサービスの増加に伴い、問い合わせに対応する人員の不足が課題でした。
ユーザーサポートサイト内にチャットボットさっとFAQを設置して質問の一部を対応させるようにしたところ、導入後半年でお問い合わせ全体の約2割をチャットボットに対応させることに成功。
休日夜間を問わず稼働できるチャットボットの働きにより、ユーザー満足度を向上させるだけでなく、社内の業務効率の改善に役立ちました。
参照:さっとFAQ:株式会社テンダ 様 導入後半年で2割のお問合せを削減
チャットボットの高い満足度には、利用率の向上が重要

本記事では、チャットボットの利用率について説明しました。チャットボットの利用率が低ければ、回答精度が上がらず、ユーザーの満足度を高めたいなどの導入目的を達成できません。
チャットボットの導入がゴールではないため、導入後も利用率を上げるような取り組みが必要です。ぜひ、本記事で紹介した、利用率を高める方法や失敗する原因を参考にして、チャットボットの導入を成功させてください。
弊社サンソウシステムズでは、チャットボットさっとFAQを提供しています。Excelから簡単に会話データを作成できる点が特徴です。
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