社内のシステム管理や整備・運用をおこなう管理部門は、社員からの問い合わせにも日々対応しています。
しかし、もともと業務が多岐に渡る部門であるにもかかわらず、問い合わせにも対応する必要があり、企業によっては、管理部門の業務はひっ迫していることもあるようです。
その課題は企業によりさまざまですが、改善方法として取り組みやすいのが、ツールの導入です。中でも「社内用チャットボット」は、社内問い合わせ業務の効率化に効果が見込めるツールの一つとして注目されています。
この記事では、社内用チャットボットを導入するメリットや注意点、おすすめのチャットボットや企業の導入事例を紹介します。社内問い合わせが殺到し、課題を抱えている企業は、社内用チャットボットの導入を検討してみましょう。
また、弊社サンソウシステムズでは月額1万円から導入できる「さっとFAQ」というチャットボットツールを提供しています。Excelから会話データの作成が簡単に可能です。
30日間の無料トライアルもご用意したので、「まずは試しに使ってみたい」という方はチェックしてみてください。
社内問い合わせ業務における課題
企業により差はあるものの、社内問い合わせ業務にはいくつかの課題があります。これらの課題を解決しないことには、管理部門の業務圧迫は拭えず、企業の成長を遅らせてしまいかねません。ここでは、社内問い合わせ業務における課題を見ていきましょう。
社内FAQを活用できていない
社内でマニュアルやFAQを準備しているにもかかわらず、「見る習慣がない」「聞いたほうが早く解決する」などの理由で、簡単な問い合わせも管理部門に聞いてしまう状況がよく見られます。
社員が社内FAQを活用できない理由はさまざまですが、例えば、「FAQがわかりにくい」「そもそもどこにあるか知らない」などが挙げられるでしょう。そもそも社員が活用する習慣や能力を持っていない場合もあり、管理部門の情報公開がうまく展開できていない、FAQの作りが甘いという場合もあります。
社内FAQが活用されないという課題は、管理側と社員どちらも歩み寄らなければ解決できないケースが多いです。
本来の業務を圧迫してしまう
管理部門は、社内問い合わせ業務以外にも社内のあらゆる管理を担っています。そのため、問い合わせ業務に時間を割いてしまうと、本来の業務に手が回らなくなってしまうのです。
社内問い合わせは、主に電話やメールで寄せられます。電話やメールは本来の業務の手を止めてしまうこととなるため、問い合わせ担当者の負担はどうしても重くなります。本来の業務に手が回らないことで自然と残業も増えてしまい、精神的にも体力的にも負担が重くなりかねません。
加えて、問い合わせ担当が少人数しかいない場合は、さらに業務負担は大きなものとなることは明らかでしょう。
情報が共有されない
社内から日々さまざまな問い合わせが寄せられますが、それらは各個人に回答されることがほとんどです。問い合わせ内容を蓄積するシステムや体制が構築されていなければ、情報が社内に共有されず、担当者は何度も同じ質問に答えることとなってしまいます。
担当者がそれぞれ違う社員に同じ回答をしなければならない状況は、業務改善が進まない原因の一つです。問い合わせは日々アップデートされていくため、問い合わせを受ける側の回答体制も同様にアップデートしていかねばなりません。
業務時間外は対応できない
FAQやマニュアルで解決しない問い合わせは、管理部門に聞くことになるでしょう。とはいっても、管理部門にも定時がありますので、業務時間外はすぐに回答できません。
問題が解決しなければ業務が進まないことも多々あり、業務時間外の対応ができない体制は、企業全体の業務効率の悪化につながる可能性もあります。
問い合わせには、24時間どこからでも対応できるようにしておくことが大切です。
業務が属人化している
どのような業務も、属人化してしまうと企業リスクは高くなります。業務時間外に対応できないこともリスクの一つと言えるでしょう。業務時間外に限らず、問い合わせ担当者が不在のときにも、業務が滞る恐れがあります。
例えば、担当者の離職時には、後任の担当者の負担が重くなったり、そもそも後任が見つからなかったりします。業務の属人化は、いざというときに企業活動を止めてしまうリスクをはらんでいるのです。企業全体としてリスクを被る可能性があるため、なるべく属人化しないよう事前に対策しておく必要があるでしょう。
回答の一貫性が欠ける
複数の担当者から異なる回答が出されると、混乱をまねき結果として組織の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。特に、社内規定やマニュアルが頻繁に変更される場合、最新の情報の共有が不可欠です。
この問題に対処するには、社内情報を一元化し、常に最新の状態に保つシステムの導入や、従業員への適切なトレーニングを実施することが効果的です。
緊急時の対応が遅れる
重要な問題や急を要する事態が発生した際、適切な担当者に素早く連絡を取る体制が確立できていない場合や情報が古く整理がされないと問題の解決が遅れるため、さらに大きな問題が生じる可能性があります。
このような状況に対応するためには、緊急時の連絡システムを確立し、全従業員がどのようにして迅速に対応すべきかを理解することが重要です。
また、緊急連絡先のリストを常に最新の状態に保ち、全従業員がアクセスできる環境が必要です。これにより、緊急時における対応の遅れを最小限に抑え、迅速かつ効率的な問題解決を図れます。
社内問い合わせにチャットボットを導入するメリット
課題の多い社内問い合わせ業務ですが、これらの課題をまとめて解決してくれる可能性が高いツールがチャットボットです。
チャットボットの導入には、多くのメリットがあり、それらを事前に把握しておくことで、より効果的な運用ができます。導入効果を最大限に発揮できれば、課題を早期に解決できる可能性も高まるでしょう。
業務が効率化する
もっとも大きなメリットは、業務の効率化につながることです。これまで人間がおこなっていた問い合わせ対応をチャットボットに任せることで、担当者は本当に回答が必要な問い合わせにだけ対応すればよくなります。
また、人間が対応するよりも多くの問い合わせに同時に対応できるようになるため、これまで問い合わせに対応していた担当者は、ほかの業務に時間を使えるようになります。
問い合わせ業務の負担が減ることで、部門全体、さらには企業全体の業務効率化が期待できるでしょう。
イントラネットや社内ポータルサイトがなくても使える
チャットボットは、イントラネットや社内ポータルサイトがない環境でも活用できます。これにより、事業規模を問わず効率的な内部コミュニケーションツールとしてチャットボットが活用可能です。
イントラネットやポータルサイトの構築には時間とコストがかかりますが、チャットボットは比較的低コストで導入が可能です。
年末調整などの問い合わせ対応時間も削減できる
業務効率化にも通じますが、チャットボットの導入は、年末調整など時期的に増加する問い合わせ対応をも削減できます。
これまで管理部門は、年末調整の時期になると、問い合わせの増加に備え、体制を強化する必要がありました。チャットボットを導入すれば、年末調整など時期的に問い合わせが増加しても、回答の自動化で効率化を図れます。
これまで大変だった時期にも、必要以上に人員を確保する必要がなくなり、ほかの業務や本来の業務により時間を使えるようになるでしょう。
引き継ぎがスムーズになる
担当者が社内問い合わせに対応していると、異動や退職で必ず不具合が出てきます。チャットボットに社内問い合わせの対応を任せておけば、担当者の異動時や退職時にも、引き継ぎがスムーズになるでしょう。
チャットボットを導入すると、事前に登録された内容を自動で回答してくれるため、担当者の業務レベルに左右されずに回答ができます。担当者が変わろうが変わらなかろうが、同じ回答を得られることです。
担当者の引き継ぎがスムーズになるだけでなく、問い合わせる側の業務効率化にもつながります。
情報が一括管理される
社内問い合わせがチャットボットに集結すると問い合わせの多い項目が可視化できるため、それに特化した対策を立てられます。問い合わせ内容は随時チャットボットに蓄積されていくため、企業の課題発見・解決につなげられる点もメリットと言えるでしょう。
チャットボットをデータベース化することで、ナレッジが蓄積され、企業活動全体の効率化を実現できます。
コミュニケーションツールと連携できる
業務効率化のために、テレワークのために、SlackやChatWork、LINEWORKSなどのコミュニケーションツールを導入する企業は増えています。社員同士で簡単に連絡を取れることはもちろん、チャットボットとの連携が可能なツールもあります。
問い合わせの度に担当者に電話やメールをしていると、解決までにどうしても時間がかかってしまうものです。電話は曖昧な質問が伝わりづらかったり、メールは形式を整える必要があったりと、何かと時間を取られているのが現状です。
コミュニケーションツールを導入し、そこにチャットボットを連携しておけば、電話やメールよりも気軽に問い合わせができます。問い合わせを受ける側にとっても、する側にとっても、問い合わせの時間削減につながるでしょう。
テレワークの推進につながる
昨今、多くの企業ではテレワークが進んでいます。それに伴い、出社しているときのように気軽に問い合わせすることは難しくなったと言えるでしょう。
問い合わせ対応をチャットボットに任せておけば、テレワーク中に社員に困ったことがあっても、どこからでも問い合わせできます。
すでにテレワークを実施していたり、これから実施を予定していたりする場合は、チャットボットの導入もぜひ検討してみてください。
属人化がなくなり標準化できる
従来、問い合わせ対応は個々の担当者の知識や経験に依存することが多く、担当者が異動や退職をすると情報の伝達にブランクが生じることがありました。しかし、チャットボットを導入することで、社内の知識や情報をシステムに蓄積し、一貫した回答を提供できます。
これにより、業務プロセスの標準化が進み、従業員の交代があっても業務の品質にブレがなくなります。また、組織内での知識共有が促進され、業務の効率化に大きく貢献できるでしょう。
社員の満足度が向上する
従業員は、日々の業務で発生するさまざまな問い合わせや疑問に対して、迅速かつ正確な回答を求めています。チャットボットによる24時間体制の即時対応は、待ち時間を減らし、問い合わせに対するストレスを軽減します。
さらに、チャットボットは繰り返し同じ質問に対しても一貫した回答を提供するため、社員はいつでも安定したサポートを受けられるという安心感を得られるでしょう。これにより、社員のモチベーション向上や業務効率の向上につながり、組織全体の生産性向上に貢献することが期待できます。
社内チャットボットの活用シーン
社内チャットボットの導入は、社内コミュニケーションの効率化だけでなく、さまざまな業務シーンでの利便性向上に寄与します。ここでは、特に効果的な活用シーンの例をいくつか紹介します。
情報システム・社内ヘルプデスク
情報システム部門や社内ヘルプデスクでは、従業員からの多岐にわたる技術的な問い合わせに対応する必要があるでしょう。チャットボットを導入することで、パスワード管理やソフトウェアのトラブルシューティング、ハードウェアの問題など、基本的な問い合わせの自動化が可能です。
また近年では、ソフトウェアのバージョンアップが頻繁になっていることや、企業内で複数のSaaSツールを活用するようになったことから、問い合わせが増加すると考えられます。それらをチャットボットでシステム化することにより、ITスタッフはより複雑な問題やプロジェクトに集中でき、全体的なITサポートの質の向上を図れるでしょう。
人事部や総務部などのバックオフィス
人事や総務部門では、従業員からの福利厚生、休暇申請などに関するさまざまな問い合わせが寄せられます。チャットボットを活用することで、これらの一般的な問い合わせに対して迅速かつ正確な情報を提供できるでしょう。
また、チャットボットによる24時間対応は、従業員の不明点を即座に解消し、モチベーションの維持向上につながります。この結果、人事や総務の業務負担が軽減され、より戦略的な業務にリソースを割り当てできるでしょう。
社内問い合わせにチャットボットを導入するデメリット
チャットボットの導入には多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。ここでは、社内用チャットボット導入時の主なデメリットについて見ていきましょう。
運用のためにリソースが必要になる
チャットボットの導入と運用には、初期設定や継続的なメンテナンスが必要で、IT部門のリソースの追加が必要になることがあります。また、チャットボットのデータベースを最新の状態に保つためには、定期的な更新作業が欠かせません。これらの作業には時間がかかるため、その準備と管理には十分な計画が必要です。
問い合わせの種類によっては人手での対応が必要になる
チャットボットは基本的な問い合わせには効果的ですが、複雑な問題や緊急性が高い問題に対応するには限界があります。そのため、特定の問い合わせには引き続き人間による対応が必要となるでしょう。これにより、チャットボットがすべての問い合わせを完全に代替するわけではないことを理解し、適切な人員配置をおこなう必要があります。
同時に複数の質問に回答できないケースがある
チャットボットは一度に一つの問い合わせにのみ対応する設計が多く、複数の質問が同時に来た場合、一つずつ順番に処理をおこなうため待ち時間ができます。これにより、複雑な問い合わせや複数の質問が絡む場合、迅速な対応が難しくなることが考えられます。そのような場合はチャットボットを複数配置することで改善ができるでしょう。
セキュリティとプライバシーの懸念がある
チャットボットは機密性の高い情報を扱うこともあるため、セキュリティとプライバシーの管理が重要です。不適切な設定や管理不足があると、機密情報の漏洩やプライバシーの侵害につながるリスクがあります。そのため、チャットボットのセキュリティ対策とプライバシー保護のためのガイドラインの設定が必要です。
社内用チャットボットの種類
チャットボットは大きく分けると、「シナリオ型」と「一問一答型」の2つがあります。それぞれ特徴がありますので、企業に合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは、2つのチャットボットについて詳しく紹介します。
シナリオ型チャットボット
シナリオ型チャットボットは、想定される質問とその回答(シナリオ)を準備し、問い合わせをするユーザーに選択肢の中から選択してもらうことで、回答を絞っていく形式のチャットボットです。「ルールベース型チャットボット」とも言われ、フローチャート通りに会話が進行していく点が特徴です。
シナリオ型チャットボットは、会話を認識しているわけではなく、単純にロジックが分岐していくといった方法をとっています。質問を取り違えることが起こりにくく、対応の品質が均一化されるメリットがあると言えるでしょう。
一問一答型チャットボット
一問一答型チャットボットは、ユーザーからの具体的な質問に対して、それに対応する回答を提供するシンプルな形式のボットです。このタイプのボットは、特定のキーワードやフレーズに反応して回答を提供するため、FAQのような形式の問い合わせに適しています。簡単な質問には効率的ですが、複雑な対話や文脈の理解には限界が出るでしょう。
AI駆動型チャットボット
AI駆動型チャットボットは、人工知能(AI)を用いてユーザーの質問を理解し、適切な回答を生成するタイプです。このチャットボットは、自然言語処理(NLP)を用いて文脈を理解し、より柔軟かつ複雑な対話に対応できるため、多様な問い合わせに適しています。
ハイブリッド型チャットボット
ハイブリッド型チャットボットは、シナリオ型や一問一答型とAI駆動型の特徴を組み合わせたタイプです。基本的な問い合わせにはシナリオや一問一答型のアプローチを用い、より複雑な質問にはAIを活用して対応します。この組み合わせにより、幅広い範囲の問い合わせに柔軟に対応できるため、多様なニーズに応えられます。
社内向けにおすすめのチャットボット
ここからは、社内向けにおすすめのチャットボットを紹介します。それぞれに特徴がありますので、企業の状況から判断して、よりメリットのあるツールを選びましょう。
ツール | 特徴 | 価格 | 無料トライアル |
---|---|---|---|
さっとFAQ | Excelで簡単にシナリオ設計。短期間・コストパフォーマンスを求める企業におすすめ。 | エントリー:月額10,000 ベーシック:月額30,000円 アドバンス:月額50,000円 | 30日間 |
HiTTO | AIチャットボットシェアNo.1。社内問い合わせに特化したチャットボット。 | 要問い合わせ | – |
LANSCOPE Security Auditor | 情報システムや総務部門における問い合わせ対応の自動化に最適。Microsoft365の情報漏洩対策もおこなう。 | ライト:月額100円/ユーザー ベーシック:月額300円/ユーザー | 60日間 |
GoQsmile | プログラミング不要で簡単に設置できるチャットボット。 | スタンダードプラン:月額10,000円 外部連携プラン:月額15,000円 有人チャットプラン:月額20,000円 | 20日間 |
anybot | LINEやMessengerに特化したチャットボット。 | 要問い合わせ | – |
AIさくらさん | 全12シリーズから、企業に合わせた最適なチャットボットを選択できる。 | 要問い合わせ | – |
ChatDealer | 低コストかつ短期間で導入したい企業におすすめの社内向けチャットボット。 | 要問い合わせ | – |
hitobo | 運用改善も最小限にできるAI型チャットボット。幅広い質問にも柔軟に対応可能。 | 要問い合わせ | 30日間 |
SupportChatbot | コストパフォーマンスに優れたAI型チャットボット。手厚いサポートも特徴。 | 要問い合わせ | – |
ChatPlus | 導入実績業界No.1。各企業に最適なチャットボットの提供が可能。 | ミニマム:月額1,500円 ビジネスライト:月額9,800円 プレミアム:月額28,000円 AIライト:月額50,000円 オートAI:月額80,000円 AIチャットボット:月額150,000円 | 10日間 |
さっとFAQ
さっとFAQは、チャットボットの中でも月額1万円という手頃な料金で始められるチャットボットです。プログラミングの専門知識は不要で、Excelに質問と回答を用意するだけで設定できます。導入から公開までは最短3日程で可能なため、急ぎでチャットボットを用意したい企業にもおすすめです。
直感的なUIでシナリオ作成できるため、使いやすい点も魅力です。実際にチャットのやり取りをおこないながら動作テストができるほか、会話の履歴や離脱率、解決率などをグラフでわかりやすく可視化できます。また、LINEWORKSやInCircleといったコミュニケーションツールとも連携が可能です。
30日間の無料トライアルも実施していますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。
HiTTO(ヒット)
HiTTOは、2種類の人工知能を搭載しており、社内向けAIチャットボット市場でも知名度の高いチャットボットです。自動学習機能を搭載しており、初期構築でのFAQデータやシナリオの作成は不要なため、少ない工数で導入できます。勤怠管理や経費精算など、学習済みの項目の中で必要な回答を選択すれば、登録完了です。
回答の領域が自動で拡張されるだけでなく、回答の精度もAIが自動調整をおこないます。これにより、メンテナンスの手間は最小限に抑えられるでしょう。
キャラクターの設置やデザイン変更ができる点も、オリジナリティのあるチャットボットであると言えます。
LANSCOPE Security Auditor
LANSCOPE Security Auditorは社内向けに特化したFAQチャットボットです。社内問い合わせ対応を自動化し、社員が自分で疑問を解決できる環境を作り出します。経費精算の期日などの連絡業務を自動でアナウンスする機能も搭載しており、対応漏れの解消にも効果があります。
コミュニケーションツールとの連携機能も充実しており、新たなツールを導入する手間もありません。初期設定もナビゲーション付きで、簡単におこなえる点も魅力のチャットボットです。
また、Microsoft365との連携によって、セキュリティ対策も実施します。監査ログを取得し、リスクのある操作をアラートで通知するため、情報漏洩を未然に防止可能です。
GoQsmile(ごくースマイル)
GoQsmileは、企業や小規模サービス、自治体まで簡単に導入できるシナリオ型チャットボットです。プログラミングが不要で、初心者でも簡単にシナリオを設計できます。
GoQsmileでは、自由欄入力を設けており、ユーザーは長文の質問や複雑な質問も入力が可能です。自由入力欄での質問では、曖昧な表現や表記のゆれによって回答できないケースも少なくありません。しかし、「類義語・単語登録」機能によって類義語や単語を登録できるため、回答精度を高められます。
一つのボットを複数のWebサイトやホームページに設置可能です。プラグインをダウンロードするだけで設置できるため、IT知識を持つ社員がいない企業でも簡単に設置できます。
anybot(エニーボット)
anybotは、LINEやMessenger上の設置に特化したシナリオ型チャットボットです。よくある質問などに自動で回答し、自然な流れでユーザーの情報をヒアリングし、資料請求や問い合わせにつなげられます。
anybotでは、電話やメール、LINE、Facebookなど、さまざまなチャネルでユーザーとコンタクトが取れるのが特徴です。ユーザーが利用しやすいチャネルから問い合わせできれば、CV率も高まるでしょう。
公式LINEなどからの流入を増やしたい企業におすすめのチャットボットです。
AIさくらさん
AIさくらさんは、社内外問わず、多くの場面で活躍できるAI型チャットボットです。「社内問い合わせAIさくらさん」や「アバター接客AIさくらさん」など、全12のサービスがあり、企業の課題に合わせて最適なサービスを選択できます。
FAQや業務改善、公共施設・商業施設の案内役、Webサイトの自動解析など、多彩な場面で利用が可能です。大企業や中小企業、自治体まで多くの組織で活躍できるでしょう。
AIさくらさんでは、ChatGPTや生成AIなどの最新AI技術を駆使しているだけでなく、4つの分野で特許を取得しており、高い品質が保証されています。業務に応じてカスタマイズもできるため、企業の課題解決や目的達成に大きく寄与できるでしょう。
ChatDealer(チャットディーラー)
ChatDealerは、情報システムや管理部門に特化した社内向けAIチャットボットです。社内問い合わせに対する自動回答によって自己解決率を高めつつ、ナレッジを蓄積して属人化を解消します。
ChatDealerでは、情報システムや総務、人事労務などの部門向けに、400種類以上のテンプレートを用意しています。加えて、すでに学習済みのAIを提供しているため、短期間での導入が可能です。導入時からさまざまな言い回しに対応でき、早急な課題改善が期待できるでしょう。
また、サポートも手厚く、導入から改善、継続までサポートします。特に初めてチャットボットを導入する企業では、導入・運用する上でさまざまな疑問や問題が生じることでしょう。それらを手厚く支援し、チャットボット運用の成功に大きく貢献します。
hitobo(ヒトボ)
hitoboは、自社のデータからQ&Aを作成できるAI型チャットボットです。すでに保有しているURLやPDF、Word、Excel、問い合わせ履歴などの社内データを基に、AIがQ&Aを自動で生成します。生成されたQ&AはチャットボットとFAQにすぐに反映されるため、データが揃っていればQ&Aの作成時間や学習期間の短縮が可能です。
またhitoboのボットには、Q&Aボットに加えて生成AIも提供しています。そのため、すでに設定された回答をするだけでなく、ユーザーの個別の質問にも柔軟に対応可能です。
学習済みのAIを提供しているため、表記のゆれにも強く、同じ意味を持つ単語を認識できます。ほかにも、追加すべきQ&Aを自動でレコメンドする機能も搭載しており、運用改善の工数の削減にも大きく貢献できるでしょう。
チャットボットでの迅速な課題解決を求める企業だけでなく、チャットボットの運用や改善にかかる労力も最小限にしたい企業におすすめです。
SupportChatbot(サポートチャットボット)
SupportChatbotは、低価格と高い回答精度を両立したAI型チャットボットです。クラウドサービスであるため、低価格を実現し、サポートやカスタマイズも無料で実施しています。
提供しているチャットボットは、自然言語処理に特化した独自のAIを使用しており、回答精度の高さが特徴です。SNSの分析で蓄積した約60億件のテキストデータを解析・学習しており、表記のゆれなども認識できるでしょう。
また、外部システムとのAPI連携も可能です。連携してシステムでの問い合わせにチャットボットを通して回答できるため、カスタマーサポートや社内問い合わせなど、多くのシーンで活躍できます。WebサイトやLINEはもちろん、kintone、Chatwork、Slackなど、連携できるシステムはさまざまです。
手厚いサポートが必要な企業から幅広く柔軟な対応が必要とされる企業まで、幅広い組織におすすめのチャットボットと言えます。
ChatPlus(チャットプラス)
ChatPlusは、業界No.1の導入実績を誇るチャットボットです。シナリオ型とAI型の両方があり、それぞれの企業の課題や目的に適したチャットボットを選択できます。顧客との接点を増やすほか、問い合わせ対応の削減にも貢献し、売上の向上と業務改善効果が期待できるでしょう。
また、シナリオ設計の簡単さに加え、幅広い業界に最適なテンプレートの豊富さも魅力の一つです。自社に適したチャットボットを簡単かつ短期間で導入・運用できるでしょう。
外部サービスとの連携や有人チャットとの切り替え、表記のゆれへの対応など機能も充実しています。導入実績No.1ということもあり、機能数は約5,000個と、チャットボットを運用する上で必要な機能の多くが搭載されていることでしょう。
初期費用0円で1,500円から導入できるため、チャットボットの効果がどれほどか、試しに導入したい企業におすすめです。
社内向けチャットボットツールの選び方
社内向けチャットボットツールを選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
- 導入目的を明確化
- 必要な機能の洗い出し
- AI搭載の有無の確認
- 外部システムとの連携可否の確認
- 料金比較
チャットボットを導入する際、もっとも大切なのが、目的の明確化です。目的が明確になっていなければ、必要なチャットボットも明確になりません。達成したい目標や課題を数値などで具体的に設定しましょう。
目的が明確になったら、それに必要な機能とAI搭載の要否を判断します。すでにビジネスチャットツールや会計システムなどを利用している場合は、それらとの連携可否も確認しましょう。
最後に、料金の比較を実施します。候補となるチャットボットの料金を比較し、予算内に収まるチャットボットを選択しましょう。
社内用チャットボット導入の注意点
いざ、「社内問い合わせにチャットボットを導入しよう!」となったとき、どのような点に注意すべきか社内用チャットボットを導入する際の注意点を解説します。
課題解決に合ったチャットボットを選ぶこと
チャットボットは種類が豊富にあるため、企業ごとの目的に合ったものを選びましょう。搭載されている機能もそれぞれ異なるため、まずは社内問い合わせ業務に適した機能が搭載されているかを確認が必要です。中には、社内用に特化したチャットボットもあります。
目的に合ったものでなければ、効果が十分に発揮されない可能性があります。自社が抱える課題を明確にし、社内問い合わせ業務を任せるのに適したチャットボットを選ぶことが大切です。
使える機能を確認しておくこと
チャットボットで使える機能を事前に確認しておくことも重要です。シナリオの設定やAI学習機能のほか、対話の分析やレポートの可視化、管理画面など、搭載されている機能を確認するとともに、使い方や見え方も確認しておきましょう。
管理する側の目線だけでなく、ユーザー側としての視点を持つことも大切です。使い勝手は良いか、直感的に使えるかなど、「簡単に使えるか」という目線で見ることをおすすめします。
FAQを事前に精査しておくこと
回答の精度はチャットボットの満足度に比例します。せっかくチャットボットを導入しても、社員から「使いにくい」と思われてしまうのはもったいないことです。
そうならないためにも、FAQを事前に精査し、質問に対する回答の精度を上げておきましょう。また、解答の精度を高めるためには、AI搭載型のチャットボットを導入することもおすすめです。AIが機械学習で成長してくれるため、定期的にメンテナンスをおこなわなくとも、使う度に回答の精度が上がります。
設置する場所を決めておくこと
企業のホームページなどを訪問した際に、チャットボットが設置されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。顧客向けであれば、Webサイトに設置することが一般的ですが、社内向けでは、コミュニケーションツールと連携することがおすすめです。
設置する場所をあらかじめ決めておき、導入時に社内にアナウンスすることで、チャットボットの活用率を高められます。
有人対応へつなぐ導線を準備しておくこと
導入のメリットが多い一方、チャットボットにはデメリットもあります。チャットボットは人間ではないため、曖昧な問い合わせは理解することが難しく、ユーザーの感情を汲み取れないです。
チャットボットの回答にユーザーが満足したのかどうかを判断することは、チャットボットにはできません。社員の満足度が下がらないように、チャットボットで対応できない問い合わせについては、有人対応への導線を設けておく必要があります。
社内用チャットボットの失敗例
社内問い合わせ業務の効率化に有効なチャットボットですが、決して万能なツールではありません。導入しただけで効果が上がるものでもなく、適切な方法で導入し、適切な方法で運用していく必要があります。
ここでは、チャットボットで起こりうる失敗例を紹介します。事前にしっかり確認しておくことで防げる例ですので、参考にしてみてください。
シナリオの設計不足
シナリオ型チャットボットを導入した場合は、質問と回答のシナリオを定期的に更新していく必要があります。適切な回答に導くためのシナリオができていないと、的外れな回答や会話を続けてしまうといったケースが起こり得ます。
チャットボットを導入した後も、使うことで見えてきた新たな質問や情報を追加しながら、回答の精度を上げていくことが大切です。「導入したから終わり」ではなく、導入後の定期的なメンテナンスが、社員の長期的な満足度につながります。
ユーザーとのズレを少しずつ解消しながら運用することこそが、利用満足度を上げる近道であると言えるでしょう。
メンテナンス不足
チャットボットの効果的な活用には、ユーザーの満足度を上げることで利用率も上げていく必要があります。
そうはいっても、導入してすぐはチャットボットが適切な回答をできないことも想定されます。導入のために準備したFAQが、実際のユーザーとチャットボットとの会話にマッチしていないことがあるためです。
導入後は、この会話のギャップを解消するために定期的にメンテナンスをおこなう必要があります。メンテナンスを続けることでユーザーの満足度は上がり、チャットボットの活用率も上がっていくことが予想されるでしょう。
一度「使いづらい」と思われてしまうと、再度使ってもらうことは難しくなるものです。導入するときはもちろん、導入後もギャップを埋めるためのメンテナンスを心がけましょう。
従業員のフィードバック不足
従業員からのフィードバックが不足すると、チャットボットが抱える問題点や改善の必要性を見落とし、結果として利用機会が低下する可能性があります。例えば、チャットボットが提供する回答が不十分で、従業員の実際のニーズに合致していない場合、適切な改善策が講じられません。
このような状況を防ぐためには、チャットボットの使用に関する定期的なアンケートやフィードバックの機会を設けることが効果的です。また、従業員がフィードバックを容易に提供できるような仕組みを構築することも重要です。収集された情報を基に、チャットボットを継続的に改善しましょう。
社内用チャットボットの導入に成功した事例
ここからは、実際に社内問い合わせ業務にチャットボットを導入し、成功した事例を紹介します。
昭和鉄工株式会社
出典:昭和鉄工株式会社
業務用エコキュートを提供する昭和鉄工株式会社では、AIを中心とした最新技術を活用して業務効率化を図ることを目指していました。この目標を達成するために、チャットボット「さっとFAQ」の導入を決定されたようです。
このチャットボットの導入により、わずか1ヶ月後には1,000を超える質問に対応できるようになりました。さらに、最新技術の採用は企業イメージを向上させる効果ももたらし、社内外に対して昭和鉄工株式会社のイノベーションへの取り組みを周知できました。
パシフィックコンサルタンツ株式会社
パシフィックコンサルタンツ株式会社は、1951年に創業した、生活に欠かせない道路や鉄道・空港・港湾などの交通インフラや国土基盤整備といった、国内外のまちづくりを担う総合建設コンサルタントです。
業界特有とも言える長時間労働を企業課題として認識しており、2010年からワーク・ライフ・バランスに取り組んできました。働き方改革が進む中で、テレワークや時差出勤がおこなわれるようになり、社員がそれぞれ違う時間・場所で働くことに対応するため、社内の環境を整備する必要が出てきたといいます。
聞きたいことがあっても、恥ずかしさや申し訳なさが先行し、問い合わせを躊躇する社員もいたそうです。そのような社員にとっては、チャットボットの導入で問い合わせがしやすくなったほか、聞きたいときに質問ができ、瞬時に回答がくるようになったため、問い合わせに割く時間の削減にもつながりました。
さらに、同社が導入したチャットボットはキャラクターが応えてくれるもので、ユーザーとしても使っていて楽しさがあるといいます。チャットボットの導入で気軽に疑問を解決でき、テレワークや時差出勤などの新しい制度下でも活躍し、働きやすい職場作りにもつながっています。
参考:AIチャットボットを活用して、テレワークなどの「働き方改革」を推進
西武鉄道株式会社
出典:西武鉄道株式会社
東京西部から埼玉県にかけての鉄道事業を中心に、沿線観光や不動産事業を展開している西武鉄道株式会社も、社内用チャットボットの導入で業務効率化に成功しています。
同社はもともと社内用チャットボットを使用していましたが、利用率が悪く、システムメンテナンスにも専用ツールが必要で、メンテナンスが属人化する心配があったそうです。そのような中でも社内ヘルプデスク部門の業務効率化は急務だったとのことで、新しいチャットボットの導入を検討し始めました。
新たに導入したチャットボットでは、全体の約3割の問い合わせをチャットボットが対応し、社内ヘルプデスク業務を効率化できました。質問内容から判断し優先度の高い順から回答候補を表示してくれたり、メンテナンスもExcelで簡単にできたりしたことが大きく影響したといいます。
以前導入していたチャットボットは高機能ではあったものの、回答精度が低く利用率が伸びませんでした。いくら機能が良くても、企業や担当者の状況に合ったチャットボットを選ばなければ、利用率は上がらないという事例です。
新しいチャットボットでは、問い合わせ全体の約3割をチャットボットが吸収し、社内ヘルプデスク全体の効率化に貢献しています。
参考:電話問い合わせ数を30%削減し、システムメンテナンス時間も1/8に短縮。「RICOH Chatbot Service」がヘルプデスク業務の全体の効率化を実現
株式会社テンダ
出典:株式会社テンダ
株式会社テンダは、マニュアルを自動作成するソフト『Dojo』や、業務可視化・分析ツール『D-Analyzer』などの製品を提供しています。同社では、製品やサービス数の増加と共に増えていくユーザーからの問い合わせ対応への人手不足を感じていたと言います。
業務時間外にはユーザーの問い合わせに応えられず、「人の手を使わずに問い合わせ対応をしたい」という思いを持っていたところ、チャットボットの導入が有効ではないかと、検討段階を経て導入に踏み切りました。
無料のトライアル期間中に実際にExcelで質問と回答を作成し、チャットボットに動作させてみたそうです。導入前に使い方を理解できたこともあり、導入もスムーズに進みました。
導入後は月平均で約4割の問い合わせをチャットボットが対応しており、ユーザーからの問い合わせにかかる業務の大幅な効率化に成功しています。操作や管理も簡単でわかりやすかったため、質問と回答のシナリオ作りに時間を費やせたのも、効率化が成功したポイントの一つだそうです。
この事例は社外のユーザーに向けたチャットボットの活用例ですが、社内向けの問い合わせ対応チャットボットの運用にも、応用できる点が多くありますね。
参考:導入後半年で2割のお問い合わせを削減|株式会社テンダ 様
社内用チャットボットを導入して業務を効率化しよう
社内問い合わせで本来の業務が圧迫されている社内部門や、その対策にまで手が回っていない企業は多くあります。しかし、一刻も早く手を打たないと、担当者が多忙すぎて疲弊してしまったり、最悪の場合は離職したりすることが考えられます。
そうなってくると、企業全体の業務効率化に加え、成長をも妨げられかねません。
社内問い合わせ業務をチャットボットに任せることで、問い合わせ担当者や管理部門の業務を削減できる可能性があります。専門的な人材を新しく採用するよりも、チャットボット導入にかかる費用のほうが安く済むでしょう。紹介した「さっとFAQ」のように、月額1万円から導入できるチャットボットもあります。
正式導入の前に、30日間の無料トライアルを実施できるチャットボットも多くありますので、導入を考えている、または、チャットボットがどういうものかを知りたい企業は、申し込んで試してみてはいかがでしょうか。