近年、積極的に導入が進められている「チャットボット」。顧客対応を自動化することで、劇的な業務効率化をもたらすものとして注目を集めています。しかしながら「営業の現場において、チャットボットは役立つのだろうか?」と考えている担当者も多いでしょう。
結論から言えばチャットボットは、営業部門においてもすばらしいパフォーマンスを発揮できるツールです。今回は、
- 営業の現場で活躍するチャットボットの現状
- 営業においてチャットボットを導入するメリット
- 導入時のポイント
を中心に、詳しく解説します。営業担当者に向けて分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
営業の現場で活躍するチャットボット
チャットボットは、営業の現場でも幅広く活躍しています。その背景にはやはり、IT化が進められているという世相が挙げられるでしょう。
もちろん現在でも、テレアポやルート営業といったアナログな手法は、幅広く使われています。一方で「WEB上でどれだけ営業活動を支援できるか?」という点も重要視されるようになりました。
WEBサイトでのリサーチが一般的になった
たとえば商品や製品を購入する際、ほとんどの人は販売元のホームページを確認するでしょう。ホワイトペーパーも取得するかもしれません。その情報に基づいて問い合わせをかけ、商談を持つというのが近年の主流です。
すなわち購入プロセスの中に、WEB上での情報収集がほぼ確実に組み込まれています。だとするとWEB上で適切な情報を顧客に提供することは、営業を支援するうえで重要だと言えるでしょう。だからこそ顧客の問い合わせに365日24時間体制で対応できるチャットボットが注目されているわけです。
また多くの企業が営業支援の一環としてチャットボットを導入したことから、ユーザーもチャットボットに対して慣れ始めている部分があります。かつてはチャットボットの認知度が低く理解も進んでいないため、積極的に活用されない部分もありました。
チャットボット利用率の高まり
現在ではチャットボットがどういったものなのか、ある程度ユーザーにも知れ渡っています。つまり近年は、よりチャットボットが使われやすくなったため、導入の優先度も高くなっているというわけです。すなわち今この時期こそ、チャットボットを営業活動で活用すべきタイミングだと言えるでしょう。
チャットボットと営業については、あまり相性がよくないと感じるかもしれません。しかし実際には、チャットボットは営業部門でも幅広く活用されています。自社の営業部門でもチャットボットを導入する価値は、じゅうぶんにあるでしょう。
チャットボットで営業はどのように変化するのか?導入する5つのメリット
チャットボットは、営業部門に対して以下のようなメリットをもたらします。
- 営業効率が向上する
- 安定した顧客対応が実現できる
- オンラインでの営業活動が加速する
- 顧客情報を適切に管理できる
- 営業担当者の負担を軽減できる
いずれも営業部門にとってきわめて重要なポイントです。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
営業効率が向上する
チャットボットがあれば、営業効率は確実に向上するでしょう。チャットボットを導入することにより、第一に顧客対応が自動化されます。これは、もっとも大きなメリットだと言えます。
チャットボットは、シンプルな受け答えを得意とするツールです。一問一答で終わるような顧客対応なら、チャットボットでほとんど対応できます。そうすると有人対応の機会が減り、余った人的リソースを別な施策展開へ投じることが可能です。
安定した顧客対応が実現できる
チャットボットを導入すれば、営業部門で安定した顧客対応が実現できるでしょう。チャットボットは「事前のチューニングで設定された回答内容」をそのまま顧客に提供します。つまり毎回の対応において回答内容や顧客対応はいっさい変化しません。
有人対応だった場合、いくらマニュアルで制御していたとしても、毎回まったく同じ回答ができるわけではありません。誤った内容を案内してしまう可能性もあり、トラブル発生の要因に繋がってしまうことも。しかしチャットボットであれば、常に均一で安定した顧客対応を実現することが可能です。
オンラインでの営業活動の加速
チャットボットがあれば、オンラインでの営業活動が加速します。先ほども触れたとおり製品の購買プロセスには、ほぼ確実に「販売元サイトで情報を収集する」というステップがあります。そこでチャットボットが用意されていれば、顧客の問い合わせに対して「すぐさま回答する」という営業活動が行われるわけです。
チャットボットのチューニング次第では、そこからコンバージョンを獲得することも可能です。たとえばチャットボットに資料請求や申し込みへの導線を表示させれば、それだけで見込み顧客を獲得できます。
顧客情報を適切に管理できる
チャットボットを顧客情報の管理に活用することも可能です。多くのチャットボットには、顧客情報やメッセージの内容を記録する機能が搭載されています。これらはチャットボットの「ダッシュボード」に蓄積され、CSVやエクセルなどのデータに出力して確認することが可能です。
そのままダッシュボードが顧客情報データベースとなり、担当者が必要に応じて参照できます。ここで得られる顧客のニーズや問い合わせに至った背景といった情報は、商談において成約を近づける大きなヒントとなるでしょう。
営業担当者の負担を軽減できる
営業担当者の負担を軽減できるのも、チャットボット導入におけるメリットです。チャットボットを導入すれば、顧客対応の回数は少なくなります。特に「一問一答で終わるような質問」に対して何度も回答し、辟易するようなケースは少なくなるでしょう。
顧客対応の負担が軽減されれば、営業担当者は別の営業活動に注力することが可能です。リソースやコストが限られている中、チャットボットによって負担が軽減されるのは大きなメリットです。
チャットボットで営業効率を高める5の注意点とポイント
チャットボットは、営業部門においてもきわめて有用なツールです。しかしチャットボットを導入しただけで、目覚ましい営業活動の効率化が達成されるわけではありません。やはりチャットボットを営業部門で活用するには、いくつかのポイントがあるのです。
下記では特に重要な5つのポイントについて解説するので、参考にしてください。
営業にフィットする機能・費用のチャットボットを選択する
チャットボットを営業部門で導入する際は、機能・費用を慎重に検討したうえでチャットボットを選択することが重要です。
チャットボットと一口にいっても、プロダクトごとで機能や費用は異なります。きわめて高性能ではあるもの、営業活動にはまったく向いていない機能を備えたチャットボットもあるでしょう。一方で安価でありながらも顧客情報の収集能力が高く、営業活動に向いているチャットボットもあります。できればそういったチャットボットを導入したいところです。
導入段階でチャットボットの機能と費用については、きちんとチェックしておきましょう。
よくある問い合わせ内容を洗い出し、チャットボットに反映する
チャットボットを営業分野で活用するなら、まずは「よくある問い合わせ内容」を洗い出し、チャットボットに反映しましょう。
チャットボットはあらかじめ入力された答えを、状況に応じて回答するツールです。つまりチャットボットが利用されたときに頻出しそうな質問には、あらかじめ回答を用意する必要があります。
頻出する質問に回答が用意されていなければ、顧客のニーズには応えられません。徹底的に質問内容を洗い出して、チャットボットの対応能力を高めておきましょう。
チャットボットと営業の内容を一致させる
チャットボットを導入する場合、営業の内容と一致させることが重要です。なぜなら一致していなければ、顧客からの信頼を損なうからです。
たとえばチャットボットが「低額のプランがもっともおすすめです」と応答します。しかし営業担当者が「もっともグレードの高いプランがよい」と回答してしまった場合、相手は「この会社はいい加減だ。もしくはポジショントークしている」と感じてしまいます。
顧客からの信頼を損なわないように、チャットボットと営業の内容を一致させることが重要です。
有人対応とチャットボットを組み合わせる
チャットボットを営業部門で利用する場合、有人対応とチャットボットを組み合わせることが重要です。
いかにチャットボットが進化しているといえども、常に完璧な顧客対応がなされるわけではありません。ときには顧客の聞きたいことと、チャットボットとの回答が噛み合わないこともあります。
その場合はチャットボットではなく、営業担当者の出番だと言えるでしょう。この方法により、チャットボットで顧客対応を自動化しつつも、きちんと顧客のニーズに応えることが可能です。
「有人対応が必要になった」といっても、チャットボット導入前の時期と比べれば、その有人対応は有意義だと言えるでしょう。なぜならチャットボットが、すでに質疑応答で顧客の疑問をある程度解決しているからです。
つまり営業担当者が対応するべき問い合わせは、「時間を割いてでも対応する意味のある内容」であることがほとんどでしょう。
営業部門全体においてチャットボットから得られる情報を活用する
チャットボットを導入するなら、営業部門全体で活用する意識が重要となります。チャットボットでできることは、顧客対応だけではありません。顧客対応におけるデータやログを収集することが可能です。
データやログは、営業そのものを効率化するうえで貴重な情報となります。したがってデータやログを分析し、営業部門全体でチャットボットを活用する意識が重要です。できれば、チーム単位でチャットボットから得られる情報を活用する方針を取るのがよいでしょう。
たとえばチャットボットは、以下のような情報をダッシュボードに集約します。
- 顧客からの問い合わせ数
- 特に多かった問い合わせ内容
- 問い合わせの時期や時間
うち「特に多かった問い合わせ内容」を確認することで、「顧客が潜在的に抱えているニーズがなんなのか」を推定できます。その情報を活かして「商談時にはどのような部分をブラッシュアップして伝えるべきか」といったことを考えられるようになるでしょう。
チャットボットから得られるデータは統計的なものであり、戦略やアクションを考えるうえでの根拠としてはたいへん信憑性の高いものです。だからこそ営業部門全体で、チャットボットから得られるデータを活用することが重要なのです。
関連記事:チャットボットの活用事例10選!メリットや成功に導くポイントも解説
まとめ:チャットボットで自社の営業を時代に合わせていくことが重要
近年、多くの企業がこぞって取り入れているチャットボット。チャットボットがもたらす効果は時として非常に大きなもので、企業に強烈なメリットをもたらします。
もちろんチャットボットは、営業部門でも利用することが可能です。顧客対応の自動化により、営業効率は大きく向上するでしょう。結果としてリソースやコストを温存でき、新しい施策を展開する余地が生まれます。そうすることで営業部門はさらに成長していくでしょう。
しかしチャットボットを導入しただけで、すべてが劇的に変化するわけではありません。導入から運用、そして今後の戦略立案などの工夫があって、初めて効果が生まれます。本記事を参考に、適切な方法でチャットボットを活用しましょう。
さっとFAQは、低価格で導入に際しての工数も少ないFAQチャットボットです。顧客の問い合わせ内容に適切に対応し、営業活動を支援します。さらに、問い合わせ内容などをデータとしてダッシュボードに集約し、次なる営業活動のヒントを提供します。そしてExcelと連動することで、容易に回答内容をチューニングすることが可能です。導入ハードルが低く、早い段階で実用的に運用できるでしょう。
営業活動とチャットボットの組み合わせを検討している人は、ぜひ一度、さっとFAQの導入をご検討ください。