「Pythonとは何?初心者でも使えるのだろうか?」「結局Pythonでは、何ができるようになるのだろう?」といった疑問を持っている人は多いのではないでしょうか?Pythonは業務効率化で幅広く活躍します。これを知らなければ、何十、何百という時間を無駄にしてしまうかもしれません。
そこで本記事では以下を解説します。
- Pythonの特徴、できることととできないこと
- Pythonを利用した業務効率化の具体的な方法
- 業務の効率化を実現するためのステップ
Pythonを使えば、社内アプリケーションを作ったり、作業が自動化されたり、さまざまなメリットが得られます。ぜひ本記事を参考にPythonでの業務効率化を進めましょう。
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Pythonとは?
まずはPythonが何なのかおさらいしましょう。その上でプログラミング言語としての特徴やメリットについて解説します。
初心者でも使える簡単なプログラミング言語
Pythonは、世界でもっとも簡単に扱えるプログラミング言語の一つと言われています。
他の言語と比較しても圧倒的に覚えるコードやルールが少なく、記述方法もシンプル。さらに自動的に見やすく整理される機能などもあり、世界中で幅広く使われています。
馴染みあるサービスもPythonで構築されている者が多々あり、YouTubeやNoteもそのうちの代表的なサービスです。
C言語やJavaなどのプログラミング言語は覚えることが多く、コードを書くにもかなりの知識とスキルが必要です。しかしPythonなら今までプログラミング言語に触れたことがない人でも、一定レベル以上で運用できます。
さらに詳しく知りたい方は、株式会社SAMURAI様が運営する「SAMURAI ENGINEER Blog」のこちらの記事をお読みください。
Pythonでできること
Pythonでプログラミングをすれば、例えば以下のようなことができるようになります。
- アプリやプログラムを作成する
- Web上のデータを自動で収集する
- 画像や動画などのメディアを編集する
- ブロックチェーンを作る
- 各種外部ツールを効率よく操作する
これだけのことが、易しいプログラミングによって実現可能です。
反面Pythonはスマホ・デスクトップのアプリ開発には不向き。また実行速度がやや遅く、スピーディーな処理が求められるシステム開発はできない、という短所があります。
Pythonの特徴とメリット
Pythonにはどのような特徴があり、どのようなメリットがあるのか、理解しておきましょう。
- コードが書きやすく、そして読みやすい
- オフサイドルールが適用されている
- 数万以上のライブラリが公開されている
- 無料で利用できる
- 学習方法が豊富にある
上記がプログラミングの世界でPythonの利点とされているポイントです。それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
コードが書きやすく、そして読みやすい
Python最大のメリットはとにかくコードが書きやすく、そして読みやすいこと。
必要となるコード一つひとつが短く、文法も簡単です。あっという間に記述でき、また他人が書いたコードも簡単に読み取れます。
下記はJavaとPython、それぞれで「Hello World」と表記したいときの比較表です。
このように他の言語と比較して、Pythonがシンプルでわかりやすいのは明らかです。これだけ覚えるルールとコードが少ないながらも、あらゆる動作を実現できる点がPythonの魅力だと言えるでしょう。
オフサイドルールが適用されている
Pythonの利点としてオフサイドルールが適用されている点も挙げられます。これは「一つのコード群を打ち終わると強制的に字下げされる」という仕組みです。
要するに、コード群を打ち終わると自動で改行されるため、コード全体が見やすく、またミスも起こりづらくなっています。他人のコードを触ってバグを発生させるケースも少ないでしょう。
オフサイドルールは地味な存在ですが、ことプログラミング初心者が扱うときは大きな手助けとなります。
数万以上のライブラリが公開されている
Pythonには数万以上のライブラリが公開されており、この点も高く評価されています。
ライブラリとは、コピーしてすぐにプログラムを起動できる、コードのテンプレートのようなものです。例えば「openpyxl」というライブラリを使えば、Excelを操作できるようになります。
もちろんコードは最初から組まれているので、プログラミングを考えたり打ち込んだりする手間を飛ばすことが可能。複数のライブラリを組み上げるだけで高度な操作を実現できる場合もあります。さらにコード記述で間違えるリスクも低くなると言えるでしょう。
ライブラリがあることで、誰でも簡単に、そしてよりハイレベルなプログラミングを実現できるのは、Pythonならではのメリットです。
無料で利用できる
無料で利用できるのもPythonの利点です。いわゆるオープンソースなので、誰もが自由にダウンロードして利用できます。予算を節約したいとき、Pythonは有力な選択肢となるでしょう。
Python自体の学習も、書籍代程度しかかかりません。この点を踏まえれば、費用面での懸念はほぼないと言えるでしょう。
学習方法が豊富にある
Pythonの利点として学習方法が豊富にある点も挙げられます。1991年に公開されて以降、世界中で使用された経緯があり、学び方もある程度パターン化しています。
書籍、Webサイト、動画などあらゆる形で学習することが可能で、最近ではプログラミングスクールで学ぶ方法もあります。
独学が難しいと感じる場合には、スクールで徹底的に学べるため、大きなメリットです。
Pythonを使った業務効率化【事務・定型作業】
Pythonを使えば、あらゆる分野での業務効率化を実現できます。身近なところで言えば、事務・提携作業を支援して効率化することが可能です。
例として、以下のようなアクションを実施できます。
- MicrosoftOfficeやPDFソフトの操作
- メールの操作
- チャットツールでの自動送信
- ブラウザ操作
MicrosoftOfficeやPDFの自動操作
PythonがあればWordとExcelの自動操作を実施できます。具体的にできる操作は以下の通りです。
- ファイル作成
- フォントやサイズの変更
- 保存
- 画像の挿入・編集
- テキストの取得
- 印刷設定
- 関数の入力
- シートの操作
- ファイルの保存
つまり、Microsoft Officeにおけるほとんどの操作を自動で実施できます。これだけでも自社の業務は大幅に効率化されるでしょう。
また便利なライブラリも公開されています。Wordではpython-docs、Excelはopenpyxlを利用できます。PDFソフトも自動操作が可能です。
- テキスト作成
- 保存
- 出力
- 返還など
企業にとってPDFソフトは利用頻度が高いため、Pythonによる自動化はメリットが大きいと言えるでしょう。
メールの操作
Pythonがあれば、一部メールアプリの操作を効率化できます。
例えばGmailなら、指定した時間でメールを発信したり、あるいは自動的にテンプレートを返信したり、便利にカスタマイズが可能です。
これにより日報や定期報告など定期的なメール報告を自動で送付するといった効率化が期待されます。もちろんファイルを添付したり、CCを設定したり、細かい設定も可能です。
企業にとってメール返信は意外と大きな手間と言えます。ぜひPythonを使って自動的に配信しましょう。
チャットツールでの自動送信
ChatWorkやSlackなどのチャットツールも自動操作できます。プログラミングしておけば、自動返信したり、一斉にチャットを送信したりと、ありとあらゆる操作が可能です。
ちなみにChatWorkやSlackは、Pythonの利用を前提としているような部分があります。つまりPythonとの相性がよく業務効率化の効果も高く得られやすいと言えます。
特に注目されているのが、チャットボットの自作です。チャットボットとは顧客のテキスト入力に対して自動的に回答を返す便利なシステム。
チャットボットがあるだけで、何百回・何百人という数の顧客対応を自動で実施できます。大企業でも幅広く取り入れられており、Pythonでの自作も進められるようになりました。チャットツールの利用と合わせて、チャットボットを作成し、大幅な業務効率化を目指すのもよいでしょう。
ただしチャットボットのような多機能なシステムにおいては、Pythonで自作したものだけでは、機能が物足りない部分もあるでしょう。技術的な不安があれば、専門企業の提供するチャットボットを使うことがおすすめです。

ブラウザ操作
Pythonを通じて、インターネットのブラウザを操作することも可能です。指定したWebサイトを順番に閲覧したり、あるいは必要なデータをダウンロードしたり、さまざまな指示を与えられます。
ただし近年はWebサイトがJavaScriptを含んだ形で構成されており、Python単体ではダウンロードができない場合もあります。
こういったケースではライブラリの「Selenium」を組み合わせることで、よりスムーズに操作が可能です。
動画・画像の編集
Pythonが使えれば、動画や画像の編集も自動化・合理化できます。例えば画像のコントラストを変えたり、あるいはトリミングしたりすることが可能。さらには画像からgifアニメーションを抽出するなどの作業も実施できます。
ライブラリの「Pyocr」などを組み合わせれば、画像内で表示されている文字だけを抽出できるなど、より細分化された作業を実施できるようになり、便利です。
グラフィック関連のタスクがあるなら、Pythonを役立てられないか考えてみましょう。
Pythonを使った業務効率化【開発編】
Pythonはプログラミング言語なので、もちろん業務効率化にも役立てられます。
- Webサイトの制作
- ブロックチェーンの開発
- 自動化プログラムの作成
Webサイトの作成
Webサイトの作成は、Pythonがもっとも得意とする作業です。YouTubeやNoteも、Pythonを使って作られています。自社でも同様に、Webサイトを構築することは可能と言えるでしょう。
Pythonはコード量が少なく、他の言語と比較して作業完了が早いプログラミング言語です。この点を活かして、スピーディーなWebサイト作成と保守を進められるでしょう。
ただしPythonだけでは表現の幅がやや限定される部分も。時にはHTMLやCSSを組み合わせて、より高品質なWebサイトを維持しましょう。
自動化プログラムの作成
自動化プログラムの作成も可能です。これは業務をオートメーションする上で重要なポイントとなり得ます。
例えばMicrosoft Officeで一括的な操作をしたり、自動的な情報収集を実施したりするには、自動化プログラムが便利です。作るのは大変ですが、これらの作業が自動化できれば大きなメリットとなるでしょう。
そのほか、Pythonを使ってチャットボットを作成することも可能です。またブロックチェーンなど、最新の技術をPythonで組み上げることも不可能ではありません。自社でもしブロックチェーンの仕組みを必要としているなら、ぜひ一度チャレンジしてみてもよいかもしれません。

Pythonを使った業務効率化【データ・情報取得作業】
Pythonは、何らかのデータを分析したり、大量の情報を集めたりするのも得意です。うまく活用すれば、マーケティング部門などの活動を力強くサポートできるでしょう。
例えば以下の方法で、業務効率化を実施できます。
- スクレイピング
- パスコードロックの解明
- 各種データの抽出
- 仮想通貨のチャート情報取得
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
スクレイピング
スクレイピングはWebサイトからデータを収集する機能を指します。Pythonを使えば、日々更新されるWeb上から、自動的にデータを集めることが可能です。
通常は更新される度にいちいち手動で操作し、情報収集をおこなう必要があります。しかしスクレイピングなら自動で実施されるので、その手間もかかりません。
構造化データとしても取得できるので便利です。スクレイピングを利用すれば、大量のデータを集計したり、競合他社を分析したり、さまざまな作業が効率化されます。
パスコードロックの解明
Pythonがあればパスコードロックも簡単に解明できます。例えばPDFファイルのパスコードを失念しても、ライブラリ「pikepdf」があれば、パスコードを総当たりで試して突破することが可能です。
ただし、この機能は有事の際のみに活用することとし、決して悪用しないようにしましょう。
仮想通貨のチャート情報取得
Pythonとライブラリ「requests」を組み合わせれば、仮想通貨のチャートも自動的に取得できます。つまり価格変動をデータとしてストックすることが可能になります。
これがきれば投資判断がより正確にできたり、価格予想AIを作成したり、一歩進んだ仮想通貨投資が可能になるでしょう。
Pythonによる業務効率化を実現するための5ステップ
Pythonで業務効率化を実施するのは、さほど難しいものではありません。以下のステップで、やり方をマスターしましょう。
- Pyhthonのルール・コード・文法を理解する
- ライブラリを活用する
- HTMLとCSSを理解する
- 簡単なプログラムを組む
- 開発環境を整えて開発に取り組む
Pythonは習得しやすいプログラミング言語です。たった数日で、とまでは言いませんが、上記のステップを踏んでいけば、かなり早い段階で主要な操作を実施し、業務効率化に取り組めるようになるでしょう。
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
なお書籍や動画だけではなく、プログラミングスクールでの学習などを組み合わせれば、よりスピーディーにPythonを習得できます。
Pythonのルール・コード・文法を理解しよう
まずPythonのルールと文法を理解しましょう。これはYouTube動画やWebサイトを活用して覚えるのがおすすめ。オンラインプログラミングスクールを活用しても、よいかもしれません。
「Python入門」や「PythonJapan-ゼロからのPython入門講座」など、Youtubeではさまざまな学習動画が公開されています。無料でも十分に学習を進められるため、まずは独学で始めてみることもよいでしょう。
ルールやコードの段階では、Python特有のシンプルさ、わかりやすさが目立ちます。よほどパソコンに不慣れな人でなければ、理解にあたって大きくつまずくことはないでしょう。
ライブラリを活用しよう
ライブラリを活用するのはPythonの基本です。これをうまく組み合わせて、いかにコーディングの手間やミスを減らせるかがポイントと言えます。
事務処理、データ取得、あらゆるライブラリを活用できます。Python標準ライブラリで、自社で活用できそうなものがないか、探してみるのがよいでしょう。
またGoogle検索で「Python ライブラリ ⚪︎⚪︎(やりたいこと)」で検索すると、目的に応じたライブラリが見つけられます。
HTMLとCSSを理解しよう
業務効率化では、基本的にPythonで作業を自動化することが前提となります。そうするとPythonのみならず、HTMLとCSSもある程度理解しておかなければいけません。
なぜならこれをわかっていないと、Pythonで組んだツールの見栄えや使い勝手が悪いからです。社内で広く公開するのであれば、HTMLとCSSでレイアウトを整えなければいけません。
HTMLとCSSは、簡単だと呼ばれるPythonよりもさらにわかりやすい言語です。それぞれ以下のWebサイトで学習するのがよいでしょう。
<HTML>
<CSS>
HTMLとCSS、そしてPythonが理解できれば、社内で広く活用できる業務効率化プログラムを作成できます。
簡単なプログラムを組んでみよう
ここまでで基礎が固まったら、簡単なプログラムを組んでみましょう。といっても、わざわざゼロベースで構築する必要はありません。
Web上にはPython初心者向けの練習問題が多数存在します。このうちのいくつかを選択して、挑戦してみることがおすすめです。
ここでプログラミングすることに慣れておきましょう。少し経験を積んでおけば、実際の業務効率化を目的としたプログラム制作もスムーズに進められます。
開発環境を整えて開発に取り組もう
簡単なプログラムができあがったら、いよいよ開発環境を整えて開発に取り組みましょう。
まずはPython公式サイトから専用のシステムをダウンロードします。ページ中部にある「Downloads」をクリックし、Python最新版をインストール。
そして「Python入門」や「PythonJapan-ゼロからのPython入門講座」を参照にしつつ、実際の開発を進めていきましょう。
Pythonであらゆる業務を効率化しよう
本記事ではPythonと業務効率化を詳しく解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- Pythonは初心者でも簡単に使えるプログラミング言語
- コードが短くて書きやすく、読みやすい
- 覚えるコードやルールの種類も少ない
- 数万種類のライブラリ(コードのテンプレート)を利用できるのもポイント
- Pythonがあれば外部ソフトやメールサーバー、チャットツールなどを自動で操作できる
- 画像処理やアニメーション作成も可能
- Webサイトの作成にも力を発揮
- スクレイピングなども有効に扱える
- Pythonを使うなら、まずはルールとコードを覚えよう
- そのあとで練習をして、環境を整えて本番に
Pythonはとにかく覚えることが少ないプログラミング言語です。他の言語と比較してもずっと扱いやすく、早い段階で運用できるようになります。
初心者でも扱いやすい言語でありながら実現できることが多く、企業のあらゆる部分に効率化をもたらします。まずはメールの自動操作など、簡単な部分からPythonを使ってみましょう。
また、業務効率化にはチャットボットの導入もおすすめです。「さっとFAQ」は月額1万円から導入することができ、エクセルで会話データも作成できるため、ノーコードで実装・運用ができます。
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