人間が原因で起こるミスや過誤といったヒューマンエラー。「人間なのだからミスはある」「起こってしまうものは仕方がない」とあきらめている企業もあるかもしれません。
しかし、ヒューマンエラーを放置してしまうと、企業にとって大きなリスクにつながる恐れがあります。
今回は、ヒューマンエラーの種類や発生する原因、対策方法まで一挙に紹介します。ヒューマンエラーの対策に有効なチャットボットや導入事例についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から利用できるチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。Excelから会話データを作成でき、IT知識がなくてもすぐに利用開始できます。
30日間の無料トライアルも利用できますので、チャットボットが気になる方はぜひご検討ください。
ヒューマンエラーとは?
ヒューマンエラーとは、人間の思考や行動が原因として起こるミスや事故のことです。エラーの過程によって「コミッションエラー」と「オミッションエラー」の2つに分けられます。
ヒューマンエラーの定義
ヒューマンエラーとは、人間の思い違いや確認不足などにより、ミスや事故などの望ましくない結果が起こることを言います。言い換えれば「人為的ミス」のことです。
ヒューマンエラーには、「やるべきことをやらなかったミス」のほか、「やるべきではなかったことをしてしまったミス」があります。「うっかりミス」として済まされるようなこともあれば、企業活動に深刻な影響を与えてしまう場合もあるでしょう。
リスクを減らすためには、できるだけヒューマンエラーが発生しないよう対策をしておくことが重要です。
ヒューマンエラーの種類
ヒューマンエラーには以下の2種類があります。
- コミッションエラー
- オミッションエラー
コミッションエラーとは「やるべきことを間違ってしてしまった」がゆえに起こるエラーを指します。「実行しようとしたものの過程に誤りがあった」という性質から「実行エラー」とも呼ばれます。手順そのものを誤ったり、手順の順番を誤ったりした結果として起こるミスや事故のことです。
対してオミッションエラーとは「やるべきことをやらなかった」がゆえに起こるエラーを指します。「うっかりして忘れてしまった」などの場合もオミッションエラーに分類されます。手順を割愛してしまったり、チェックを怠ったりした結果として起こるミスや事故のことです。
ヒューマンエラーが発生する原因
ヒューマンエラーの発生には、認識・判断のミスや知識・スキル不足をはじめ、さまざまな原因があります。ここでは、ヒューマンエラーが発生する主な原因について解説していきます。
認識・判断のミス
認識・判断のミスは、先入観や固定観などによる思い込みによって発生します。初めておこなう業務に対して、もともと頭の中で抱いていたイメージや見解で判断し実行することでミスが発生してしまうのが典型的な例です。
認識や判断によるミスは無意識で発生することから、後から考えてもなぜそのように思い込んでいたのか理由がわからないケースも多くあります。
知識・スキル不足
初めての業務やたまにしかおこなわない業務など、知識やスキルが十分でない業務に取り組む際にもミスが発生しやすくなります。知識やスキルが不足していると、気をつけるべきポイントやコツがわからないため、ミスや事故につながりかねないのです。
特に、その業務を初めておこなう人やまだ経験が少ない人に発生しやすい傾向にあります。
注意力の低下
注意力が低下すると、チェック漏れや見落としなどのヒューマンエラーが発生します。長時間の勤務や猛暑下での作業などによって疲労や睡眠不足が蓄積し、心身の機能が低下することでエラーが起こる可能性が高まるのです。
また、毎日同じ業務や単調な作業を繰り返しおこなうことで、意識せずとも注意力が低下してしまう場合も少なくありません。ミスをするつもりはないのに、無意識に発生してしまう場合は、注意力の低下が原因かもしれません。
コミュニケーション不足
業務に複数の人が関わっている場合に起こりやすいのが、コミュニケーション不足です。情報が共有されていなかったり漏れてしまっていたりすることで、エラーが発生する場合があります。
コミュニケーション不足によるミスは、関わる人数が増えれば増えるほど発生しやすい傾向にあります。コミュニケーションを原因とするミスへの対策には、組織全体をあげて取り組む必要があると言えるでしょう。
手抜き
「労働時間を短縮したい」「なるべく楽をしたい」などの気持ちから、手抜きによるエラーが発生しやすくなります。手抜きによるヒューマンエラーは成長過程の新人はもちろん、業務に慣れてきたベテランも起こしやすいのが特徴です。
手抜きをすることで仕事にどのような影響を及ぼすかを考えておらず、リスクや危険を軽視している際に起こりやすくなります。
ヒューマンエラーの主な事例
昨今、あらゆる企業でさまざまなヒューマンエラーが発生しているのが現状です。ここでは、実際に起こり得るヒューマンエラーの主な事例を紹介します。自社をイメージしながら読み進めてみてください。
情報漏洩
ヒューマンエラーの結果として起こりやすいのが情報漏洩です。情報漏洩は、個人情報や顧客情報が収められたノートPCやUSBの紛失、電車内への置き忘れなどにより発生します。
近年はテレワークの普及も進み、情報を持ち出す機会も多くなりました。その結果、スマートフォンやタブレットなどの紛失や置き忘れも増えています。
また、情報漏洩は紛失・置き忘れ以外にも起こる可能性があります。例えば、個人情報が書かれたメールを異なる相手先に誤送信してしまうケース、重要なデータをローカルPCに保存し、削除し忘れて漏洩してしまうケースなどです。
発注・発送ミス
発注・発送ミスもヒューマンエラーによくある事例の一つです。例えば「100個発注するつもりが、誤って1000個発注してしまった」「10個発注するつもりだったが、10ケース届いてしまった」など、発注物の個数や単位を間違えることで発生します。
また、個数以外にも「発送日を誤ってしまった」「出荷数を勘違いしてしまった」といったケースも考えられます。発注や発送のミスは、自社の不良在庫を増やすだけではなく、取引先や顧客に影響を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。
労災事故
労災事故もヒューマンエラーで起こりやすい事例です。業務中のケガは、注意や気の緩み、集中力・注意力の低下などが原因で起こる傾向にあります。
少しのケガで済めばよいのですが、状況によっては大きな事故につながる可能性もあります。労災事故を防ぐためには「このくらいなら大丈夫」と油断しないことが大切です。
食品表示の誤表示・欠落
食品表示の誤表示や欠落も、ヒューマンエラーの事例の一つです。アレルギー表示のほか、賞味期限・消費期限の誤表記などが挙げられます。
考えられる過程は「表示が必要なアレルギー物質だという認識がなかった」「表示が間違っていることに気がつかなかった」などです。食品表示の誤表示や欠落は消費者に影響を及ぼすのはもちろん、企業イメージの低下にもつながる恐れがあります。
ヒューマンエラーへの対策方法
ここでは、ヒューマンエラーへの主な対策方法を紹介します。
ヒューマンエラーを防止するには、一つの対策に絞って実行するより、複数の対策を組み合わせておこなうのが有効です。自社における対策の優先順位を検討し、実施していきましょう。
過去の事例をまとめる
自社はもちろん、同じ業界の企業では、過去に何らかの ヒューマンエラーが発生しているものです。同じミスを再発させない、似たようなミスを起こさないためにも、すでに発生したヒューマンエラーの事例をまとめ、原因を分析しておきましょう。
起こり得るヒューマンエラーの対策方法を検討し従業員に周知しておけば、同じようなミスは防げます。ヒューマンエラーを発生させないことが一番ではあるものの、発生した事例を経験として今後につなげていくことも重要です。
マニュアルを整備する
過去の事例や想定できうるヒューマンエラーの対策方法を記載したマニュアルを整備しておけば、多くのヒューマンエラーを未然防止が可能です。チェックリストなどを整備し、作業に漏れがないようにするのも有効でしょう。
見落としや思い込み、作業の漏れなどのヒューマンエラーは、タスク管理やToDoリストなどを活用することで減らせる可能性があります。
ヒヤリハットをデジタル化する
ヒヤリハットとは、未然に防ぐことはできたもののトラブルにつながる可能性があった出来事のことを言います。このヒヤリハットをデジタル化し、従業員がいつでも閲覧できるような体制を整えておくことが大切です。
そのためにも、ヒヤリハットが起こったら報告や共有することを全従業員に徹底しておきましょう。マニュアルを整備する際に、過去に起こったヒヤリハットも含めておくのが有効です。
チェック体制を強化する
ヒューマンエラーを未然に検知できるよう、チェック体制を強化するのも重要です。これまでのやり方を見直すことはもちろん、ダブル・トリプルチェック体制を整えるのも有効でしょう。
また、チェック体制の責任者を明確にしておくことも有効です。チェックに関わる人数を増やすことで、より安全かつリスクの低い業務体制を構築できます。
ツールを活用する
ヒューマンエラーが起こりやすい作業については、ツールを活用するのも有効です。例えば、やり忘れや見落としを未然に防げる「タスク管理」や「ToDoリスト」、業務の一連の流れをわかりやすくする「ワークフロー」「プロジェクト管理ツール」などが挙げられます。
そのほか、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑にする「グループウェア」なども有効です。マニュアルやヒヤリハットの共有にも活用できます。
ヒューマンエラー対策にはチャットボットも有効
顧客や従業員からの問い合わせなど、定型化できる業務のヒューマンエラーは、チャットボットを導入するのも良いでしょう。業務を自動化することで、担当者による勘違いや思い込み、スキル不足などによるヒューマンエラーを未然に防げます。
チャットボットなどのツールを導入することは、現場の負担を軽減しコア業務にかかる時間を避けるようになるため、企業の生産性アップにもつながります。初期コストやランニングコストが発生する場合もありますが、ヒューマンエラーを防ぐことができれば、結果としてコスト削減にもなり得るでしょう。
チャットボットによるヒューマンエラーの対策事例|さっとFAQ
IT業界の某企業では、テレワークの推進により総務部門の担当者が社内に常駐しない中、自社ビルへの入退館ルールが徹底されないことに課題がありました。施錠漏れなどのミスにつながる可能性があり、会社として危機感をおぼえたと言います。
そこで、チャットボット「さっとFAQ」を導入し、従業員にチャットボットと対話させることで、施錠漏れや手順の間違いを防止するよう努めます。対話の内容通りに施錠を進めることで、誰が対応することになっても間違うことのない体制を構築しました。
チャットボットには履歴が残るため、総務部門としても抜け漏れなく入退館ができていることを確認できます。
ヒューマンエラーは対策がカギ!ツールの導入も効果的
ヒューマンエラーとは、人間の思い込みや勘違いなどが原因で起こるミスや事故のことです。単なるうっかりミスで済めば良いのですが、なかには大きなトラブルにつながるようなミスや事故もありえます。
ヒューマンエラーを未然に防ぐには、マニュアルを整備したりチェック体制を強化したりするほか、ツールを活用する方法があります。一部の業務を自動化できるチャットボットも、ヒューマンエラーの未然防止に役立つツールの一つです。
弊社サンソウシステムズでは、月額1万円から利用できるチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。Excelから会話データを作成でき、作成したデータを登録・設定するだけで簡単に導入できるため、プログラミング知識を持った社員がいなくてもすぐに利用開始できます。さっと導入・運用が可能なところが特徴です。
今なら、30日間の無料トライアルも利用できます。「チャットボットを活用できるかどうか、まずは使ってみたい」という方は、ぜひこの機会に導入をご検討ください。