「チャットボットの導入事例が知りたい」と気になってはいませんか。
スタッフに代わって、ユーザーの問い合わせに24時間365日対応してくれるチャットボット。導入してみたいものの、どのような効果があるかがイメージできずに躊躇している方もいるでしょう。
そこで、本記事ではチャットボットの導入事例10選を紹介します。
また、チャットボットの導入を成功させるポイントも説明しているため、導入を検討している方は参考にしてください。
チャットボットとは
チャットボットとは、ロボットが、プログラムをもとに自動で会話するコミュニケーションシステムです。
あらかじめ質問に対する答えをプログラミングしておくことで、ロボットが人間の代わりに質問に回答する仕組みです。
ホームページにチャットボットを導入すると、顧客はいつでも疑問を解消できることから、現在多くの企業がチャットボットを導入しています。
なお、チャットボットには、3つの種類があります。
種類 | 説明 |
シナリオ型チャットボット | ユーザーが選択した質問の選択肢に対して、答えを返すシステム。 |
AI型チャットボット | ユーザーの質問に対して、AIが学習しながら回答するシステム。 |
複合型チャットボット | 想定内の質問にはシナリオ型で対応して、想定外の質問にはAI型で対応するシステム。 |
チャットボットを導入するメリット
チャットボットを導入するメリットを、導入側とユーザー側に分けて紹介します。
導入側のメリット
- 顧客満足度が向上する
- スタッフが重要な問い合わせに集中できる
チャットボットを導入すると、ユーザーは24時間365日悩みを解決できるため、顧客満足度の向上が期待できます。また、簡単な質問はチャットボットが対応してくれるため、スタッフはクレームなどの重要な問い合わせへの対応に集中できる点も魅力です。
ユーザー側のメリット
- 深夜でも問い合わせできる
- 電話問い合わせで長時間待つ必要がなくなる
- 伝達ミスが起こりにくい
チャットボットは24時間稼働しているため、深夜でもユーザーは疑問を解消できます。また、「簡単な質問をしたいだけであるにも関わらず、長時間待たされる」ことも防止できるので、ユーザーのストレス緩和・ユーザビリティの向上施策としても有効です。
ちなみに、以下の記事でチャットボットを導入するメリットについて詳しく解説しているため、気になる方はぜひ併せてご覧ください。
チャットボット導入は簡単にできる?導入のメリットや期間・コストまで徹底解説
チャットボットの導入事例10選
これまで、チャットボットの概要や導入のメリットを説明してきました。この章では、チャットボットを実際に導入した企業の事例を10個紹介します。
紹介する事例は、以下の通りです。
- 株式会社セプテーニ・ホールディングス
- 株式会社テンダ
- 昭和鉄工株式会社
- アスクル株式会社
- 株式会社アイスタイル
- 三菱HCキャピタル株式会社
- 山本クリニック
- エイチアールワン株式会社
- エン・ジャパン株式会社
- 株式会社IDEA
これより順番に説明していきます。
導入事例①株式会社セプテーニ・ホールディングス
株式会社セプテーニ・ホールディングスが、チャットボット「さっとFAQ新卒採用」を導入した事例を紹介します。株式会社セプテーニ・ホールディングスは、ネットマーケティング事業に加えて、メディアコンテンツ事業や新規事業を展開している会社です。
「説明会における学生の理解度がわからない」「採用サイト上で学生が知りたいことを伝えられているかわからない」という課題を解決するためにチャットボットを導入しました。
その結果、今では採用サイト上で3,400以上もの質問に答えられるようになりました。採用サイト上ではオープンなチャットボット、マイページではクローズドなチャットボットと情報の粒度をわけることで、利用者にとって使いやすくしています。
導入事例②株式会社テンダ
株式会社テンダがチャットボット「さっとFAQ」を導入した事例を紹介します。株式会社テンダは、マニュアル自動作成ソフト「Dojo」を提供している会社です。
「ユーザー様からのお問い合わせに対応する人手が足りない」という課題を解決するためにチャットボットを導入しました。
その結果、導入6ヶ月後には、ユーザーからの質問の約2割をチャットボットが回答するようになりました。
導入事例③昭和鉄鋼株式会社
昭和鉄工株式会社がチャットボット「さっとFAQ」を導入した事例を紹介します。昭和鉄工株式会社は、業務用エコキュートを提供している会社です。
「AIを中心とした最新技術で業務効率化をおこないたい」と考えていたところ、チャットボットに出会い、導入に至りました。
その結果、導入1ヶ月後には1,000以上もの質問に答えられるようになりました。また、チャットボットという最新技術を採用している点で、会社のイメージアップに貢献しています。
導入事例④アスクル株式会社
アスクル株式会社が、チャットボット「マナミさん」を導入した事例を紹介します。アスクル株式会社は、主に事務用品の通信販売をおこなっている会社です。
「急増する問い合わせに対応したい」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、現在では、全問い合わせのうち1/3をチャットボットが回答するようになり、6.5人分の省人化効果を得ました。そして、オペレーターは高度な問い合わせに集中できるようになり、顧客満足度の向上につながったのです。
導入事例⑤株式会社アイスタイル
株式会社アイスタイルが、チャットボット「チャットディーラー」を導入した事例を紹介します。株式会社アイスタイルは、日本最大のコスメ・美容の総合サイト「@cosme」を運営している会社です。
「ちょっとした質問でも、メールだと回答までにお客様を待たせてしまう」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、同じ1案件にかかる稼働時間を大幅に削減できるようになりました。メールで回答する場合は、挨拶から締めまで文章を書く必要がありますが、チャットボットであれば一言の案内で完了するからです。
また、問い合わせチャネルが増加したことにより、何らかのトラブルでメールを受け取れない人にアプローチできるようになりました。
導入事例⑥三菱HCキャピタル株式会社
三菱HCキャピタル株式会社(旧三菱UFJリース)がチャットボット「HiTTO」を導入した事例を紹介します。三菱HCキャピタル株式会社は、リースやレンタルなどのサービスを提供している会社です。
「社内から人事部への問い合わせ対応に多くの時間がかかっている」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、年末調整で問い合わせが殺到する時期には、チャットボットが1週間で2,000件以上の問い合わせに対応しました。導入のおかげで、臨時で専用の体制を組む必要がなくなったのです。
導入事例⑦山本クリニック
山本クリニックがチャットボット「チャットディーラー」を導入した事例を紹介します。山本クリニックは、一般診療や美容系診療・メディカルエステを事業内容とし、健康と美をサポートするクリニックです。
「サポート対応にかかる負担を減らしたい」「お客様が知りたい情報にすぐアクセスできるようにしたい」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、診療時間や休診日を確認するといった問い合わせが大幅に減少しました。また、チャットボットが投げる質問文がプロモーションにつながっており、男性外来の増加に貢献しています。
導入事例⑧エイチアールワン株式会社
エイチアールワン株式会社がチャットボット「sAI Chat」を導入した事例を紹介します。エイチアールワン株式会社は、年末調整システムの開発運用をおこなっている会社です。
「契約企業からの問い合わせの受電率が7割未満」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、契約企業からの問い合わせ件数が減り、問い合わせに100%対応できるようになりました。
導入事例⑨エン・ジャパン株式会社
エン・ジャパン株式会社がチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入した事例を紹介します。エン・ジャパン株式会社は、求人情報メディアなどの運営をおこなっている会社です。
「電話に次ぐカスタマーチャネルを増やしたい」「従来とは異なる顧客層にアクセスしたい」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、有料オプションの入電数は7.5倍までに増加して、発注率は約3倍にまで伸びました。
導入事例⑩株式会社IDEA
株式会社IDEAがチャットボット「AI MEssenger」を導入した事例を紹介します。株式会社IDEAは、医療に特化したコンサルティングサービスを提供している会社です。
「自社オペレーターだけでは、チャット対応がおこなえなくなった」という課題を解決するために、チャットボットを導入しました。
その結果、簡単な問い合わせはチャットボットが回答するようになり、問い合わせは約90%減少しました。
チャットボットの導入を成功させるポイント
この章では、チャットボットの導入を成功させるポイントを2つ紹介します。紹介するポイントは、以下の通りです。
- 導入目的を明らかにする
- ユーザー視点を意識する
これより順番に説明していきます。
導入目的を明らかにする
チャットボットを導入する際は、導入目的を明らかにしましょう。
チャットボットによって機能は異なります。導入目的を明確にしないまま、いい加減にチャットボットを選んでしまうと、目的を達成できない可能性があります。
「問い合わせの工数を削減したい」「顧客満足度を向上させたい」など、導入目的はさまざまです。課題となる数字を用いることで、導入目的を明らかにしましょう。
ユーザー視点を意識する
チャットボットは、導入側だけではなく、ユーザー側にもメリットをもたらすものです。ユーザーが満足できるチャットボットを選ぶ必要があります。
問い合わせ対応の工数を削減したいからと、チャットボットを導入したとします。しかし、ユーザーにとって使いづらいものであれば、顧客満足度は向上しません。
チャットボットは、ユーザーが継続的に使用することで、導入側にメリットをもたらすものです。ユーザー視点で使いやすいチャットボットを選びましょう。
まとめ:チャットボットの導入事例を参考にして、検討しよう
本記事では、チャットボットの事例を10個紹介しました。導入前の課題や導入後の効果を知ってもらえたでしょう。
ぜひ、本記事で紹介した事例を参考にして、チャットボットの導入を検討してみてくださいね。
ちなみに、当社サンソウシステムズでチャットボット「さっとFAQ」を提供しています。Excelから簡単に会話データを作成できる点が特徴です。
また、お申込みから最短3日で公開可能であるため、チャットボットの導入を検討している方は、ぜひ「さっとFAQ」の導入を検討してください。