帳票設計は、企業の業務効率化やヒューマンエラーの削減を図る上で欠かせない業務のひとつです。帳票とは、請求書や納品書、給与明細書といった業務で用いられるあらゆる書類のことを指します。帳票の設計を適切におこなうことで、業務フローが整い、ミスの削減、情報の一元管理、ペーパーレス推進など、多くの効果が期待できます。本記事では、帳票設計の基本から設計の流れ、便利なツール、外部委託の活用法、そして実際に導入する上での注意点や課題までを網羅的にご紹介します。
「i-Reporter」は導入社数No.1(富士キメラ総研 2024年8月8日発刊)、国内トップシェアを誇る現場帳票システムです。
導入することで、紙の現場帳票の「記入・報告・管理」すべてのペーパーレス化を実現し、さまざまな業務の効率化やDXにつなげることができます。
また、弊社株式会社サンソウシステムズでは、要件定義から設計・導入、その後の運用管理まで、お客様に寄り添った伴走支援が可能です。
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目次
帳票設計とは

帳票設計とは、事業活動を記録する帳票の書式やデザインを設計するプロセスです。
帳票には、買掛帳や売掛帳、請求書、領収書、給料明細書など、多種多様な書類が含まれ、これらの帳票を店舗に合わせて使いやすい形に設計することで、情報の整理が容易になり、管理がスムーズになります。
また、シンプルでわかりやすい帳票を設計すれば、データ入力のミスを防止する効果も期待でき、業務の効率化が期待できます。
そもそも帳票とは(帳票の定義)
帳票とは、帳簿と伝票を組み合わせた言葉であり、取引情報や業務情報を正確に記録・管理するための文書のことです。企業の日常業務では、会計、総務、人事、営業など、あらゆる部門で帳票が活用されており、組織運営には欠かせない役割を果たしています。
帳票を使用することで、情報の記録・管理が効率化され、必要な情報を迅速に参照できるようになります。
帳票の種類
帳票には多くの種類があり、業務内容や目的によって使い分けられます。主な帳票の種類は以下の通りです。
帳票名 | 概要 |
請求書 | 取引先に対して商品やサービスの代金を請求する書類。支払期限や振込先などの情報を記載。 |
領収書 | 代金を受け取った際に発行する受領証。支払いの証明として利用される。 |
納品書 | 商品の納品時に取引先へ渡す書類。納品日、品目、数量などを記載。 |
契約書 | 契約内容や条件を明文化した法的文書。双方の合意事項を記載。 |
給与明細書 | 従業員に支払う給与の内訳を記載した書類。基本給、手当、控除額などを記載。 |
買掛帳 | 仕入先への未払金(買掛金)の管理帳簿。支払予定日や金額を管理。 |
売掛帳 | 顧客からの未収金(売掛金)を管理する帳簿。入金予定日や金額を記録。 |
仕訳帳 | 日々の取引を発生順に記録する帳簿。後の総勘定元帳作成の基礎となる。 |
出納帳 | 現金や預金の入出金を記録する帳簿。現金管理の基本資料。 |
入金伝票 | 取引先からの入金内容を記録する伝票。売上金などの入金管理に使用。 |
出金伝票 | 経費支払いや仕入支払などの出金を記録する伝票。 |
振替伝票 | 現金の出入りを伴わない取引(振替処理)を記録する伝票。 |
その他の帳票 | 上記以外に各社の業務に応じた独自の帳票(申請書、報告書、チェックリストなど)。 |
帳票設計では、これらの帳票を店舗によって使いやすい形に設計します。
帳票設計が重要な理由

帳票設計は、単に見た目を整える作業ではありません。情報伝達の正確性や業務効率、そしてデータ活用の可能性などに深く関わっており、企業の生産性と品質に大きく影響を与える要素です。誤入力の防止や作業時間の短縮が実現できれば、自然と社内外の信頼性も向上します。さらに、帳票を通じて業務フローを整理し、最適化できる点も大きな魅力です。
このように、帳票設計への取り組みは、単なる事務作業にとどまらず、組織全体のパフォーマンス向上に直結する施策です。ここでは帳票設計の重要性を紹介します。
情報伝達の正確性と迅速性の向上
帳票は業務上の情報を関係者に共有するための重要な媒体です。誤解を生みにくく、必要な情報が一目でわかるように設計されていれば、業務処理のスピードと精度が大きく向上します。特に、複数の部署や外部関係者と連携する場合、帳票の構成が論理的で統一されていることは、情報伝達のミスを防ぐ重要な要素です。
法規制や業界標準への対応
帳票の内容は、税法や労働法、業界ガイドラインなどの法的・制度的要件に準拠していることが必要です。適切な帳票設計により、これらの外部要件への対応がスムーズになります。設計段階で法令や業界のフォーマットを反映しておくことで、後々の監査対応や申請業務なども簡略化され、業務の正当性の担保が期待できます。
業務プロセスの可視化と改善
帳票は業務プロセスの流れを視覚的に表現する役割も持っています。業務の流れを帳票に反映させることで、無駄や非効率な工程が明らかになり、業務改善の糸口となります。
例えば、同じ情報を複数の帳票に記入する必要がある場合は、それを統合する設計によって二重作業を防ぐことが可能です。こうした改善の積み重ねが、全社的な業務効率の向上につながります。
データドリブンな意思決定への貢献
帳票をデータとして活用すれば、現場の状況を数値化・可視化することが可能です。これにより、部門横断的な分析やKPI管理が可能になり、経営層の意思決定を支える根拠となります。さらに、蓄積されたデータを基に、将来の戦略や予算配分を検討する際にも役立ちます。単なる記録としての帳票ではなく、経営判断を後押しするツールとしての側面も持っているのです。
ペーパーレス化とコスト削減
電子帳票の活用は、紙の使用量や印刷・保管にかかるコストの削減に直結します。クラウドやモバイルデバイスとの連携により、どこからでも帳票の確認や入力ができ、柔軟な業務対応が可能です。また、紙の削減は環境負荷の軽減にも寄与し、企業のCSR活動の一環としても評価される傾向にあります。単なるコスト削減以上に、持続可能な業務体制の構築にも貢献する設計方針です。
従業員の負担軽減とモチベーション向上
記入が簡単でわかりやすい帳票は、従業員の業務負担を軽減しストレスを減らします。その結果、記入ミスの削減だけでなく、業務への意欲やパフォーマンスの向上にもつながります。UI/UXに配慮した設計が、現場の効率と士気を左右するといっても過言ではありません。
帳票設計の流れ

帳票設計のプロセスは、単に帳票を作るだけではなく、業務全体を見直すきっかけにつながります。まず現状の業務フローや帳票の使われ方を分析し、課題を明確にした上で、必要な項目や出力形式、書式などを順に設計していくことが大切です。
ここでは、帳票設計の流れを具体的に紹介します。
現状分析と課題の明確化
最初のステップは、現場で実際に使用されている帳票の洗い出しと、それに紐づく業務プロセスの把握です。帳票が業務にどのように使われているかを調査することで、無駄な作業や非効率な項目が明らかになります。関係部門へのヒアリングや業務フローの棚卸しを通じて、課題を定量・定性の両面から明確化しておくことが、その後の設計品質を大きく左右します。
出力様式を決定する
次に出力様式を決定していきます。
帳票がどのように配布されるか、電子データとして送るのか、紙に印刷するのかによって、出力の方法を決定します。
電子データとして配布する場合は、スマートフォンやタブレットでも見やすいように、フォントや色の調整が大切です。
紙に印刷する場合は、使用するプリンタやOSの設定を考慮しましょう。出力形式をこの段階でしっかり設計しておけば、後工程での調整やデータの配置がスムーズに進みます。
帳票の書式を決定する
次に、帳票の書式を設計します。文字の色やフォント、罫線の有無などを調整し、情報がわかりやすく、見やすくなるように工夫が必要です。情報をいかに整理して、誰が見ても瞬時に理解できる構成にすることがポイントです。
また、帳票に記載する項目についても検討する必要があります。取引の日付、金額、商品名など、帳票の種類に応じて適切な項目を選び、配置を考えましょう。各帳票に合わせて記載項目やその配置を工夫することで、使いやすさが向上します。
業務要件の定義
帳票を利用する業務の内容を深く理解し、どのような情報が必要とされているかを明確にする工程です。単に見た目のレイアウトを整えるだけでなく、帳票が本来果たすべき目的を踏まえて要件を洗い出すことが求められます。
例えば、請求書であれば支払条件や振込先情報、顧客情報などが必要ですし、日報であれば業務内容や作業時間の項目が不可欠です。利用者や関係部署の声を基に、必要な情報を網羅した要件定義書を作成すると、設計フェーズに進む際の指針となります。
帳票の基本設計
業務要件に基づき、帳票の全体的な構成を設計する段階です。入力欄の配置や、見出しの設け方、繰り返し発生するデータの扱い方など、帳票としての骨格を定めていきます。特に、誰が、いつ、どこで使用する帳票なのかを想定したレイアウト設計が重要です。シンプルであることに加え、視線の流れに合わせた自然な情報配置を心がけることで、読みやすく、操作しやすい帳票が実現できます。
帳票の元データ設計(データベース設計の基礎)
帳票の中に記載される内容は、多くの場合、他のシステムやデータベースと連携しています。この段階では、帳票に必要な情報がどこに格納されているかを明確にし、必要なデータベースの構造や取得方法を定義します。
例えば、販売管理システムと連携して売上データを自動で差し込むようにすることで、手入力を減らしミスの防止も可能です。データベースの設計が甘いと、帳票自体の正確性や保守性にも影響するため、システム部門との連携が不可欠です。
プロトタイプ作成とテスト
帳票設計が完了したら、実際に試作としてプロトタイプを作成します。試作品を用いて、現場での操作性や視認性、入力のしやすさなどを確認し、必要に応じて改善を加えます。この段階では、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れながら、細部の調整をおこなうことが大切です。
誤記入が多発していないか、必要な情報が漏れていないか、項目が重複していないかといった点に注意を払い、現場で実用に耐える帳票へと仕上げていきます。
本番運用と改善
帳票のテストを経て問題がなければ、いよいよ本番環境での運用を開始します。とはいえ、運用開始後も帳票の改善は継続的におこなうべきです。利用状況を観察し、実際に現場で感じる使いにくさや追加要望を受け取りながら、柔軟に改良していくことが、長期的に効果的な帳票運用につながります。
定期的なレビューを実施することで、業務の変化や法制度の改正にも迅速に対応できる体制を構築することが可能です。
帳票設計の原則と注意事項

帳票設計では、ただ必要な情報を並べるだけでなく、実際の業務で使いやすく、正確で安全かつ効率的に運用できる設計が求められます。以下では、特に意識すべき設計原則と、注意すべきポイントを解説します。
使いやすさ(ユーザビリティ)の原則
帳票は、実際に使う現場の担当者にとって直感的に操作しやすいことが重要です。情報が見やすく整理されていること、記入する場所が明確に示されていること、無駄な要素が省かれていることが、使いやすさの基本です。
また、文字サイズや行間、配色など視認性にも十分配慮することで、入力ミスや確認漏れを防ぐことができます。アクセシビリティを考慮し、高齢者や視覚的なサポートが必要なユーザーにも配慮した設計が望まれます。
正確性の原則
帳票に記入される情報が正確であることは、業務上の信頼性を維持するために不可欠です。入力内容に対するルール(必須項目や形式)を明確に定義し、可能であれば入力ミスを検知するエラーチェック機能を導入します。
また、帳票内でのデータ整合性を確保するため、入力項目間での矛盾が生じないように設計することも重要です。
効率性の原則
業務の無駄を省き、処理スピードを高めるには、効率性に配慮した帳票が必要です。重複入力を避けるため、できる限りシステムから自動で情報を取得・反映できるように設計しましょう。
また、他の業務システムや外部データベースとの連携を考慮することで、さらなる効率化が図れます。
セキュリティの考慮事項
帳票には、顧客情報や社員情報、金額など、機密性の高いデータが記載される場合が多くあります。情報漏洩を防止するため、閲覧権限や編集権限をユーザーごとに設定することが重要です。
さらに、帳票の保存先やバックアップ体制、ログ管理など、万が一のトラブルに備えた設計をおこなうことが、安全な運用には欠かせません。
法規制・業界標準の考慮事項
帳票は法律や業界規制に準拠した内容でなければなりません。例えば 請求書や給与明細などは消費税法、労働基準法などの要件に則った記載が求められます。定期的に法改正や業界動向をチェックし、帳票の内容が最新の基準に沿っているかを確認する仕組みを整えておくこと不可欠です。
帳票設計の方法

帳票を設計する方法には、自社内での手作業による設計から、専用ツールの活用、または外部業者への委託までさまざまな手段があります。それぞれにメリットと注意点があるため、自社の状況やリソースに応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
WordやExcelを使用する
一般的に広く使われている方法として、Microsoft WordやExcelを使った帳票作成があります。これらのソフトウェアは多くの社員が日常的に利用しており、使い慣れているため、初期の導入コストがかからず、すぐに帳票の設計に着手できます。
操作性の高さに加え、テンプレートが豊富に用意されている点も利点です。簡易的な帳票や一時的に使用する帳票には非常に適しています。ただし、データベースとの自動連携や大量のデータ処理には向いておらず、集計や複雑なロジックを含む帳票の場合には限界があります。また、バージョン管理が難しく、複数人で同時に編集する際にはトラブルが発生する可能性もあるため注意が必要です。
帳票設計ツールを使用する
帳票設計に特化したソフトウェアを導入することで、設計業務の効率化と精度向上が期待できます。これらのツールでは、ドラッグ&ドロップでのレイアウト設計、テンプレートの活用、各種システムとの連携、さらには帳票の配信や保存まで一元管理することが可能です。
例えば、クラウド型の帳票設計ツールでは、ブラウザ上で編集・管理ができるため、リモート環境でも運用がスムーズです。操作の自動化や変更履歴の管理機能も搭載されている場合が多く、ITリテラシーが高くないユーザーにも扱いやすい仕様になっています。導入に際しては、費用やサポート体制、機能面のバランスを確認し、自社に合ったツールを選定することが求められます。
外部業者に委託する
社内にリソースやノウハウが不足している場合は、帳票設計を専門とする外部業者に委託するという選択肢もあります。経験豊富なプロフェッショナルによる設計は品質が高く、短期間での導入も可能です。特に、法令や業界標準への対応が求められる帳票では、専門知識のある外部業者の知見が大いに役立ちます。
一方で、委託にはコストが発生し、業務内容の共有や要件のすり合わせに時間を要することもあります。発注時には、実績や対応スピード、保守体制などをしっかりと見極めた上で依頼することが大切です。自社業務に対する理解を深めてもらうためにも、導入前に詳細な打ち合わせやサンプルの確認をおこなうと良いでしょう。
おすすめの帳票設計ツール

帳票設計の効率化や品質向上を目指す場合、専門のツールを導入することで大きな効果が期待できます。以下では、実際に多くの企業で導入されている代表的な帳票設計ツールを紹介します。
i-Reporter

「i-Reporter」は、株式会社シムトップスが提供する帳票作成ツールです。
最大の特徴は、Excelで作成された帳票をそのままデジタル化できる点にあります。現場の担当者が慣れ親しんだExcelの操作感をそのまま活かすことができるため、導入時の教育コストを抑えられることが大きな利点です。
また、iPadなどのタブレット端末からも直感的に操作できるデジタルインプット機能が充実しており、現場業務との親和性も高く、製造業や建設業などの業種に特に適しています。音声入力や写真添付、バーコード読み取りなど、多様な入力方法にも対応しており、作業の記録精度を高めることができます。
導入実績3,500社以上
導入実績3,500社以上
tebiki現場分析

引用:tebiki現場分析
tebiki現場分析は、Tebiki株式会社が提供する帳票作成ツールです。
現場帳票の作成、記録、承認、分析が手軽に可能で、帳票作成や記録入力がしやすく、紙では難しかった画像の記録や、遠隔地・リアルタイムでの記録確認もできます。
画面の案内にしたがって設定を進めていくことで、記録時の入力形式や選択肢の登録、正常値の設定も可能であり、複雑な計算式やマクロを組み込む手間もかかりません。
カミナシ

引用:カミナシ
カミナシは、株式会社カミナシが提供する現場帳票システムです。
ITに不慣れでも、温度や湿度の記録、出荷前の点検、ヒヤリハット報告書など、必要なデジタル帳票を最短15分で作成できます。
作業の進行に応じて次の作業指示を表示するシナリオ機能も搭載しており、複雑なルールにも対応可能です。逸脱が発生した場合には、作業者と管理者にアラートを送り、対応内容の記録を促すことで、作業工数を削減します。
ワンタッチでマニュアルやチェックリスト、言語を切り替えられるので、チェックの精度が向上し、スムーズに作業することが可能です。また、音声入力、手書きメモ、写真添付など、記録作業をサポートする機能も充実しています。
その他の注目すべき帳票設計ツール
上記の他にも、DocuWorks、SAP Crystal Reports、Dr.Sumなど、多機能な帳票設計ツールが数多く存在しています。用途や業界、連携する既存システムとの相性によって、最適なツールは異なります。トライアル導入やデモ体験を通じて、自社に最適な製品を見極めることが成功への鍵といえるでしょう。
帳票設計における課題とその解決策

帳票設計は業務効率化に大きく寄与する一方で、実際の運用や現場との乖離に起因する課題も多く存在します。ここでは、よく見られる課題とその対処法について解説します。
課題|作業工数が増大
帳票設計では、対象となる業務が複雑なほど、関係部門や担当者とのすり合わせ、設計の見直し、テスト運用などに多くの時間が必要になります。また、細かなレイアウト調整やデータの整合性確認など、工数がかかる要素が多いため、想定よりも設計期間が長引くケースも少なくありません。
このような場合の解決策は、テンプレートの活用や帳票設計ツールの導入による、設計・調整のプロセスを効率化することです。さらに、プロジェクトの初期段階で目的や要件を明確にし、設計方針の共通認識を関係者間で持つことで、手戻りを減らせます。
課題|記入の属人化
帳票の入力が特定の人物のスキルや知識に依存している場合、引き継ぎがうまくいかず、他の担当者が正確に運用できない事態に陥りがちです。例えば、非公式な入力ルールや略記法が横行していると、新任者や他部署の職員にとって理解が困難になります。
属人化を防ぐには、帳票の入力ルールや使い方を文書化し、マニュアルや操作ガイドとして整備しておくことが効果的です。また、UIを直感的にわかりやすく設計し、入力内容に対する説明や注意書きを加えることで、誰でも使える帳票にすることができます。
解決|業務に必要な項目を洗い出す
課題の解決には、帳票に本当に必要な項目を洗い出す作業が不可欠です。現場の声を丁寧にヒアリングし、不要な情報や過剰な入力項目を排除することで、記入者の負担を軽減できます。また、日付や金額などの自動入力・自動計算機能を取り入れることで、人的ミスを防ぎつつ、作業時間の短縮も実現できます。
このような改善策を継続的におこなうことで、帳票の設計と運用はより洗練され、業務の質を高める結果につながるでしょう。
帳票設計を効率化するために

帳票設計の精度を高め、業務への定着を促すには、効率化を前提とした取り組みが欠かせません。以下では、業務全体を見渡した上で取り組むべき3つの視点をご紹介します。
ツールの導入による自動化と効率化のメリット
設計作業を手作業で進める場合、人的ミスや調整の手間が多くなります。しかし、帳票設計ツールを導入することで、レイアウトの標準化や入力補助機能、データ連携機能などが活用でき、作業時間と労力を大幅に削減することが可能です。
例えば、複数の帳票に共通する項目をテンプレートとして再利用することで、毎回ゼロから設計する必要がなくなります。さらに、既存のシステムと連携し、自動的に情報を反映させる仕組みを構築すれば、転記ミスの防止とスピード向上の両立が可能です。
ペーパーレス化の推進と環境負荷低減
従来の紙帳票では、印刷・配布・保管といった工程が必要でしたが、電子帳票を活用すれば、業務の柔軟性とスピードが大きく向上します。PDF形式での配信やクラウドシステムでの共有を取り入れることで、物理的な制約を受けずに運用できるようになります。
このようなペーパーレス化は、業務改善だけでなく、環境保全の観点でも優秀です。SDGs(持続可能な開発目標)や企業の社会的責任(CSR)への意識が高まる中で、帳票の電子化は組織全体の取り組みの一環として位置づけられるべきです。
継続的な見直しと改善の重要性
帳票は、一度設計して終わりではなく、業務の変化やユーザーの声に応じて見直す必要があります。特に、法制度の改正や社内フローの変更が発生した場合、それに合わせた帳票の再設計は不可欠です。
改善を定期的におこなうには、帳票の使用状況やフィードバックを記録・集計し、課題を洗い出す体制を整えることが重要です。また、改善内容を周知・共有することで、現場での混乱を最小限に抑えつつ、より実用的な帳票へと進化させることが可能です。
帳票設計を効率化するならツールの導入がおすすめ
帳票設計は、業務効率化やミスの削減、情報の一元管理、さらには企業の成長戦略にまで影響を与える重要な取り組みです。単に見やすく作ることだけが目的ではなく、組織全体の業務をいかに正確かつ効率的に流通させるかという視点で設計される必要があります。
株式会社サンソウシステムズでは、導入社数No.1(富士キメラ総研 2024年8月8日発刊)の現場帳票システム「i-Reporter」の導入を支援する『ちょこっと相談室』という無料のオンライン相談窓口を設けております。
現場帳票のシステム化を検討する際、「時間がなくて調査ができない」「導入しても運用できるか不安」「他社製品と比較してどうなのか」といった課題や不安がつきものです。
そのような企業様も安心してください。コンサルティング実績の多い弊社であれば、課題のヒアリングから業務効率化に向けた、目標設定・試験導入、その後の本導入から運用まで伴走支援いたします。
まず、やるべきことを整理するだけでもメリットになります。お話を伺いたい方は、無料の『ちょこっと相談室』(Teams:オンライン)で、お気軽にご相談ください。現状課題のヒアリングから丁寧に対応させていただきます。