製造業では、業務効率化と生産性向上のためにDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されています。
その中でも、業務日報を電子化することは紙の日報に比べて、入力、保存、検索、共有が簡単におこなえ、データ分析やリアルタイムでの情報共有が可能です。
本記事では、製造業における業務日報電子化のメリットとデメリット、導入方法などについて詳しく解説していくので、業務効率化することで実際の製造現場がどのように変わるのかを見ていきましょう。
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目次
製造業における業務日報の電子化の必要性
製造業における業務日報を電子化することで、業務効率の向上、コスト削減、情報共有の迅速化が図れます。現場のフィードバックを即座に反映するためにも、作業効率をいかに上げられるかがポイントになります。
業務日報の電子化とは
業務日報の電子化とは、従来の紙ベースの日報ではなくデジタルツールを用いて記録・管理することを指します。これにより、日報の入力、保存、検索、共有が簡単におこなえるようになりデータの正確性や信憑性が向上します。
電子化された日報はクラウド上でいつでもアクセスできるため、迅速な情報共有やデータ分析を行えるとともに生産性向上や業務の効率化、コスト削減が期待できます。
業務効率化とDXの流れ
業務効率化とは、日々の業務プロセスの中から無駄を省き、生産性を高めるための取り組みのことを指します。特に製造業では業務の標準化や自動化を通じて効率化を図ります。
そこでさらなる業務効率化を推進するために必要となるのが、「DX」です。
DXとはデジタル技術を活用し、業務プロセスや製品、サービスなどを変革し、効率化や競争力の向上を図る取り組みのことを指します。
DXを推進することで、データの収集と分析が簡単になり、AIやIoTなどの最先端技術技術を活用することで生産性向上、コスト削減、品質改善を実現し、持続的な成長につながります。
製造業特有の業務日報の種類と内容
業務日報は生産現場の状況を把握し、品質管理にも繋がる重要なものです。製造業特有の業務日報にはどのような種類があるのか、主な内容とともに見ていきましょう。
〇生産日報
生産日報とは、製造業の現場で日々の生産活動における情報を詳細に記録したものを指します。生産ラインごとの生産量、稼働時間とダウンタイム、製品の種類と数量、作業内容と工程ごとの進捗状況、使用した資材の数量とロット番号などを記載します。
〇設備点検日報
設備点検日報とは、現場で使用される機械や設備を日々点検し、その結果を記録したものを指します。主に各設備の点検結果や定期的なメンテナンスの実施状況などが発生した場合の対応内容、設備の稼働状況と保守履歴などを記載します。
〇品質管理日報
品質管理日報とは、日々の生産活動における品質に関する情報を記録したものを指します。各工程での品質検査結果、不良品の詳細、改善策の実施状況と効果、品質管理の指標、品質不良に対する対応措置などを記載します。
〇作業日報
作業日報とは、日々の作業内容を作業員が記録したものを指します。主に作業員ごとの作業内容と作業時間、作業進捗状況、作業中の問題点と改善策の提案、作業の安全確認事項などを記載します。
〇材料使用日報
材料使用日報とは、日々使用される材料や資材の使用状況が記録されたものを指します。主に使用した材料の種類と数量、材料の入荷・出庫記録、材料のロット番号と有効期限、在庫状況等を記載します。
〇安全管理日報
安全管理日報とは、製造業の現場において作業員の安全確保と作業環境の安全管理を目的とし、日々の安全管理情報が記録されたものを指します。
主に、作業現場の安全確認事項、安全教育や訓練の実施状況、安全装備の使用状況、安全管理担当者の初見とコメントなどを記載します。
〇保全日報
保全日報とは、製造業の現場において設備や機械の点検内容が記録されたものを指します。主に設備や機械の保全作業内容、実施した保全作業の詳細と結果、予防保全計画と実績等を記載します。
業務日報は、製造現場の状況を可視化するために重要です。これらを電子化することで、情報を効率的に管理・共有でき、生産性の向上や品質改善につながります。
業務日報を電子化するメリット
業務日報を電子化することで、さまざまなメリットがあります。主なメリットを詳しく説明します。
効率化と生産性向上
電子化された業務日報では、入力形式が統一されているため手書きでの誤字脱字や読みにくさをなくし、入力ミスを防げます。
また、必要な情報に即座にアクセスできる、検索や閲覧の時間を大幅に削減します。電子システムになることで、データの自動集計や分析が可能となり、集計作業の手間を省きリアルタイムでのデータ分析が可能です。
リアルタイムで分析ができるため、現場での改善点を迅速に解決へと導きます。
データの活用
過去の日報データを簡単に検索・参照できるため、必要な情報のみを素早く取り出せるので、問題発生時にも迅速な対応が可能です。
また、電子データはクラウドやサーバーに保存されるため、紙の日報のように紛失や破損のリスクが低減し、定期的にバックアップをおこなうことで、データの保全が確実になります。
コスト削減
紙の日報を廃止することで、用紙代や印刷費、保管に必要な備品にかかるコストの削減が可能です。入力作業や集計作業の時間が短縮されることで、労働時間が減少し人件費の削減ができます。
また、ペーパーレス化により環境保護もでき、印刷に伴うインクや電力の消費、紙を廃棄するコストの削減にもつながります。
業務日報を電子化するデメリット
業務日報の電子化をすることでさまざまなメリットがあります。一方で、デメリットも存在しているので主なデメリットも詳しく説明します。
セキュリティ対策
電子化されたデータは、社内で一括管理ができるメリットがあります。しかし、ハッカーや不正アクセスによる情報漏洩のリスクやシステム障害などによりデータへのアクセスが困難になり、業務が停滞する可能性があります。
そのため、データにアクセスできる人間を限定したりセキュリティ対策ソフトの使用や、定期的にシステムをアップデートしたりするなどの対策が必要です。
社内研修
電子システムを導入する際には、従業員への教育が必要不可欠です。システムの使用方法やセキュリティに関する知識や理解が不十分な場合、効果的なシステム運用が難しくなります。
日々アップデートされるセキュリティ情報やセキュリティ事故の危険性を、従業員一人ひとりが当事者意識を持てるように、社内研修を充実させたり外部講師を招いての勉強会を開いたりすることで社内全体の意識向上を図ることが必要になります。
システムメンテナンス
システムやソフトウェアの定期的なメンテナンスやアップデートが必要不可欠です。
しかし、システムメンテナンス中はサービスの提供が一時的に停止したり、予測しないシステムの不具合やバグが発生したりするため、業務の持続性が損なわれる場合があります。
システムメンテナンスを行う際には、適切な計画とリスク管理が求められます。
業務日報の電子化に成功した事例
導入実績3,500社以上
業務日報の電子化に成功した事例を紹介します。
積水成型工業株式会社

引用:積水成型工業株式会社
各種プラスチック製品を製造、販売する企業です。押出加工製品、ブロー成型製品、延伸加工製品などを製造しています。
日報を電子化する前は紙とエクセルを使用して管理をしていましたが、転記ミスや人的負担が大きいことが課題でした。
そこで株式会社シムトップスが提供する「i-Reporter」を導入しました。製造日報作成における時間の短縮、データベースからデータを抽出し基幹ステムに転送できるようになり、業務の効率化に成功しました。積水化学グループ内で毎年開かれている改善コンテストにおいて、銀賞を受賞しました。
日本電設工業株式会社
引用:日本電設工業株式会社
紙の日報をデジタル化しデータを有効活用すること、日報承認のため時間を削減することが課題でした。
そこで株式会社シムトップスが提供する「i-Reporter」を導入しました。作業員がいつ、どこで、どのような作業をしていたのかという情報を分析することで、業務改善や経営判断が可能となりました。
また、クラウドワークフローシステムと連携させることで日報承認も電子上で行えるようになり、本部と現場への移動時間、作業工数の削減に成功しました。
株式会社マスヤ

引用:株式会社マスヤ
紙帳簿表の内容を手入力で転記しており、非常に多くの工数を費やしていることが課題でした。
そこで株式会社シムトップスが提供する「i-Reporter」を導入しました。RPAと組み合わせることで2.5人日かかっていた工数をゼロ、印刷工数ゼロ、紙帳簿表の保管スペースの大幅削減に成功しました。
業務日報を電子化するための方法
業務日報の電子化に成功した事例についても説明してきましたが、どのように導入をしていけば良いのか、おすすめの導入方法を紹介します。
ツールの活用
手軽に導入できる手段の1つとして、ツールを活用する方法が挙げられます。ツールを導入することで、日報の入力を正確におこなえます。パソコンやスマートフォンから簡単にアクセスし、必要な情報をリアルタイムで入力・共有が可能です。
手書きの日報にありがちな誤字脱字や読みづらさがなくなり、データの一貫性を保てます。また、ツールには自動集計機能や分析機能が備わっているため、生産状況や作業進捗を把握でき、的確な判断が瞬時にできます。
クラウドサービスの活用
クラウドサービスを使用することで、データの保存・管理が簡単におこなえます。データを安全に保管し、自動的にバックアップをおこなうため、情報の紛失や災害時のデータ紛失のリスクを最小限に抑えることが可能です。
また、アクセス権限の設定により、情報に応じて適切なメンバーが閲覧・編集できるようにすることで、セキュリティの安全性も確保できます。
実際の導入方法
業務日報を電子化するためのツールやクラウドサービスを導入する際には、導入計画を立てることがポイントになります。実際に現場で作業をしている従業員がスムーズに新しいシステムに移行できるように、十分な教育とサポート体制を整えることが重要です。
また、現場にあったツールやサービスを使用することで業務を効率化できるので、試験導入をしながら、運用と評価をしていくサイクル環境を作ることで継続的に業務の改善をおこなえます。
まとめ
業務日報を電子化することで、従業員の負担を大幅に軽減することが可能です。適切なツールやクラウドサービスを利用し、従業員への教育とサポートを徹底することでメリットを最大限に活かせます。業務日報の電子化に踏み切り、業務効率の向上を目指していきましょう。
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