製造業の現場ではいまだにアナログ業務が強く根付いており、紙媒体での業務や紙による情報保管がおこなわれています。
しかし、人材不足が深刻化している製造業ではペーパレス化による業務の効率化・生産性の向上を図る必要があるでしょう。
本記事では、製造業におけるペーパーレス化の必要性をはじめ、成功事例・おすすめのツールを詳しく解説します。
「i-Reporter」は導入社数No.1(富士キメラ総研 2023年8月8日発刊)、国内トップシェアを誇る現場帳票システムです。
導入することで、紙の現場帳票の「記入・報告・管理」全てのペーパーレス化を実現。様々な業務の効率化やDX化に繋げることができます。
また、弊社株式会社サンソウシステムズでは、要件定義から設計・導入、その後の運用管理まで、お客様に寄り添った伴走支援が可能です。
ぜひ、ご一緒に現場の業務課題を整理していきましょう。サービス資料を用意しましたので、併せてこの機会にこちらから無料でダウンロードしてみてください。
導入実績3,500社以上
目次
ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とは、紙で運用されていた文書や資料など紙媒体を電子化して、活用することを指します。
ペーパーレス化は紙をなくすことが目的ではなく、業務効率化を図ることが目的です。
政府もペーパーレス化を推進しており、2019年4月から施行された“働き方改革”の具体策の一つです。また「e−文書法」や「電子帳簿保存法」などの法改正がおこなわれており、政府も積極的に推奨しています。
ペーパーレス化の現状
総務省が2020年に実施した「ICT化に関連する業務慣行の改善」調査によると、「社内のペーパーレス化」の選択が最も多く、約60%の企業が回答しています。

ペーパーレス化が浸透した要因としては「新型コロナウイルスの拡大」によって急速に広まったテレワークの取り組みがペーパーレス化加速の要因と言えるでしょう。
しかし、ペーパーレス化はまだまだ課題も多く広まっていないのが現状です。特にこれまで紙媒体で業務をおこなっていた現場では、急なデジタル化は混乱を招き生産性が低下する恐れがあります。
また、ペーパーレス化はコスト削減も目的としていますが、ツールの導入コストやDX人材を確保するコストがかかるため予算を考える必要があります。
企業にペーパーレス化を根付かせるためには、課題への対策が必要です。
製造業でペーパーレス化はなぜ必要?

製造業でペーパレス化が必要な理由はさまざまですが、紙の使用量を減らすことが目的の一つと言えるでしょう。
紙の使用料を減らせれば環境負荷を軽減し、SDGsへの貢献が可能になり、企業としても環境保全の取り組みは社会的信頼を高められます。
製造業は特に人手不足が深刻な問題であり、有効な解決策はあるものの取り組めていない企業が多くあります。
また、少子高齢化により人材不足は社会的問題になっており、一企業が解決できないほど深刻化しているのです。
このような状況であれば、既存の社員だけで業務を効率化するためにもペーパーレス化による取り組みは必要と言えるでしょう。
製造業におけるペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化に取り組むにあたって自社にメリットはあるのか?を確認しておきましょう。
コストの削減が可能になる
ペーパーレス化に取り組むことでコストの削減が実現します。
紙による費用だけでは?と思うかもしれませんが、
- 用紙代
- インク代
- 印刷機の購入、運用費用
- 郵送費用
など紙に関連する費用はさまざまです。これらのコストを削減できれば大きなコスト削減へとつながるでしょう。
また、重要な資料を探す手間や郵送による手間などリソースの確保も可能になります。
人手不足を補える
人手不足を補えるのもペーパーレス化のメリットと言えるでしょう。
例えば、製造現場では「品質の点検記録」や「見積書の発行」など日々ルーティン化された業務がありますが、紙による業務がほとんどです。
紙に人間が直接記入するのは、リソースがかかるだけでなくヒューマンエラーが起こる要因とも言えるでしょう。
紙によるアナログ業務を電子化できれば、今まで時間をかけていた業務のリソースを他の業務にあてられます。
結果、人的リソースの確保へとつながり人手不足を補えるでしょう。
業務の効率化を期待できる
製造業で発生する業務には「紙による受注書の作成」「日報作成」「点検記録」などの業務を電子化できれば、業務の効率化へとつながるでしょう。
また、製造現場では従業員同士のコミュニケーションが少ないことからスキルの属人化が起こり、業務スキルにバラつきが生じています。結果、製品の品質にも差が出てしまう恐れもあるでしょう。
しかし、情報を整備して可視化し共有することにより業務の属人化を防ぎ、従業員全体でスキルの標準化・均一化を図れます。
製品の品質も均一化され業務の効率化が実現するでしょう。
製造業でペーパーレス化に成功した事例

ここからは実際に製造業でペーパーレス化に成功した事例を解説します。他社の成功事例を確認し、自社に置き換えて具体的なイメージをしてみましょう。
株式会社モクラス

引用:株式会社モクラス
株式会社モクラスは住宅内装建材を製造する企業です。
さまざまなお客様の製品を加工して出荷しており、お客様ごとに製品の生産性を分析したい思いがあったものの昔ながらの紙による管理に課題を抱えていました。
時間を費やし分析ができても、一部のメーカー・製品ごとの作業時間しか把握できず、Excelへの転記や集計だけで半月ほど時間を要していました。
また、紙に記載されている作業時間に関しても、
- 入力のルールが守られていない
- 入力自体の間違いが発生
などが起こり、収集したデータの精度が低い問題も抱えていました。
そこでペーパーレス化の取り組みをおこなうため株式会社シムトップスが提供する「i-Reporter」を導入しました。
具体的な運用方法は生産指示を記載しているExcelにi-Reporterの起票ができるQRコード入りの指令書が配布され、QRコードを読み込むことで作業開始時刻の自動記録が可能になります。
i-Reporterに蓄積された情報を記録することでメーカーや製品ごとにおける作業時間の集計短縮が実現し、作業時間の分析は15日から2〜3分の短縮を実現しています。
引用:クライアント・製品別の作業時間の分析が15日から2〜3分に短縮されたi-Reporterの活用方法
カワサキモータース株式会社

カワサキモータース株式会社は、国内外の100に及ぶ関連企業とともに“技術の企業集団”川崎重工グループを形成する大手企業です。
その中で今回ペーパーレス化に取り組んだのは主に「モーターサイクル&エンジンカンパニー」が手がけている大型二輪車の開発・製造拠点とする「明石工場」です。
これまで明石工場では自社製の帳票作成支援システムを使って完成車検査のチェックシートを作成し、紙に印刷して活用していました。しかし、1車種ごとの仕様やボディの色などが年々増加し、従来のシステムによる紙ベースの検査方法では対応が難しくなっていました。
そこで「i-Reporter」を導入し、作業標準書を作成するシステムから、チェックシートの作成に必要なデータを抽出して、i-Reporter に自動的に反映される仕組みを作りあげます。
その結果、検査項目の作成時間が1/3弱に短縮し検査業務の精度も大幅な向上を実現しました。
バイホロン株式会社

引用:バイホロン株式会社
バイホロン株式会社はクロレラ錠剤の専門製造会社として設立され、現在は健康補助食品などを一貫生産するOEM受託加工メーカーの企業です。
バイホロン株式会社の製造部門では製品品目ごとの原価を正しく求めるために、どの作業にどれだけの時間がかかったかの工数を記録書に記載します。
そして、トータルで何時間もの記録を紙の書類に記録し、まとめてパソコンに打ち込む作業をおこなっていました。
しかし、紙書類に記録したのちパソコンへ入力・集計する作業は、生産ラインが稼働中に実施することは難しく、本来の業務ではない間接的な労働時間を削減することも大きな課題です。
こうした課題を解決するために「i-Reporter」を導入し、紙書類の記録をPCに入力する際、品目番号や数量を間違えてしまうことが発生するなど、品目を番号に置き換えて入力ミスの削減を実現します。
また、年間約12万枚もの紙の節約に成功しました。
製造業におけるペーパーレス導入手順

製造業におけるペーパーレス化に取り組む際は手順を守り、導入していく必要があります。
1.業務プロセスと課題の洗い出し
まずは業務プロセスと課題の洗い出しをおこないます。
例えば、業務プロセスの中で「ミスが多い」「作業工数がかかっている」部分を洗い出し、課題となっている部分に優先順位をつけましょう。
また、課題を洗い出すときは現場の従業員にヒアリングをおこなうと、課題を浮き彫りにしやすく、従業員の満足度も高めることが可能です。
2.目標の設定
ペーパーレス化は電子化することが目的ではなく、業務の効率化が目的です。
そのため、
- 最終的な目標
- 最終的な目標に達するための中間目標
を設定しましょう。
目標を設定する理由は、導入するシステムやツールを選定する必要があるからです。
例えば、製造業における点検記録のミスを減らすことが目標である場合は、点検記録が効率化できるツールを選ぶ必要があります。
資料や文書を一元管理したいのであれば、管理に特化したツールを選ばなければなりません。
3.ツールやシステムの選定
目標が明確になれば、ツールやシステムの選定をおこないます。
選定の基準は、
- 費用
- 機能性
- 操作性
などを重視しましょう。
もちろん、自社の課題を解決できるツールでなくてはいけませんが、不要な機能が多い場合は機能を外すことで料金を抑えられます。
また、「他社が導入しているから」「口コミが良かった」などの理由で導入するのは避けてください。
自社で操作感を確かめてから導入するようにしましょう。
「無料トライアル」や「サポート体制が充実」していれば積極的に使用すると導入後に失敗するリスクを軽減できます。
4.効果測定と改善を繰り返す
ツールやシステム導入の初期は、定着までに時間がかかります。
そのため、定期的に効果測定をおこない改善までしていきましょう。
「運用は正しくできているか」「費用対効果は高いか」など確認していきます。また、評価をレポート化し社内で共有し、組織全体で取り組むようにしましょう。
製造業におけるペーパーレス化に役立つツール

製造業におけるペーパーレス化をおこなうのであればツールの選定は重要です。
最後におすすめのツールを紹介します。
電子帳票システム

電子帳票システムとは、企業間でやり取りする帳票の電子化により効率化を図るシステムです。
紙の帳票は、
- 日報などの記入ミス
- 品質記録が適切な内容や日時で実施されたかわからない
- 在庫管理表に記載の入出庫数・在庫数と実在庫数が異なる
- 紙帳票の管理工数が膨大
- 欲しいデータがすぐに見つからない
など多くの課題が発生します。
「i-Reporter」は導入社数No.1(富士キメラ総研 2023年8月8日発刊)、国内トップシェアを誇る現場帳票システムです。 導入することで、紙の現場帳票の「記入・報告・管理」すべてのペーパーレス化を実現。様々な業務の効率化やDXにつなげられます。
また、弊社株式会社サンソウシステムズでは、要件定義から設計・導入、その後の運用管理まで、お客様に寄り添った伴走支援が可能です。 ぜひ、ご一緒に現場の業務課題を整理していきましょう。サービス資料を用意しましたので、併せてこの機会にこちらから無料でダウンロードしてみてください。
導入実績3,500社以上
電子契約サービス

ビジネスでは必ず発生する契約書などの取り交わしも、紙による契約書は締結までに時間がかかるだけでなく、セキュリティ面でも心配です。
そこでおすすめするのが導入社数250万社以上、国内シェアNo1の電子契約サービスの「クラウドサイン」です。
紙の契約書であれば契約合意から締結まで2週間ほどかかるとされていますが、リードタイムを大幅に削減し1分で完結します。
官公庁・金融機関も利用する安心・安全のセキュリティ、外部サービスとの連携も可能で業務効率化を実現します。
製造業のペーパーレス化で全体的な業務効率化を実現

製造業の現場ではアナログ業務が強く根付いており、人手不足を補えていない企業が多くあります。ペーパーレス化をおこなえば業務効率化、生産性の向上が実現します。
そのためにはツールの選定が非常に重要です。
株式会社サンソウシステムズでは、導入社数No.1(富士キメラ総研 2023年8月8日発刊)の現場帳票システム「i-Reporter」の導入を支援する『ちょこっと相談室』という無料のオンライン相談窓口を設けております。
現場帳票のシステム化を検討する際、「時間がなくて調査ができない」「導入しても運用できるか不安」「他社製品と比較してどうなのか?」といった課題や不安がつきものです。
そのような企業様も安心してください。コンサルティング実績の多い弊社であれば、課題のヒアリングから業務効率化に向けた、目標設定・試験導入、その後の本導入から運用まで伴走支援いたします。
まず、やるべきことを整理するだけでもメリットになります。
お話を伺いたい方は、無料の『ちょこっと相談室』(オンライン)で、お気軽にご相談ください。現状課題のヒアリングから丁寧に対応させていただきます。