「24時間365日顧客対応ができるような体制にしたい」「カスタマーサクセスの業務を軽減したい」こんなお悩みはありませんか?
チャットボットを導入すれば、顧客対応をより充実させ、業務効率化を実現できます。最近では多くの企業で導入が進んでいる実情も。
本記事では、チャットボットの導入目的やメリット、導入の際の注意点について解説します。チャットボットの導入を検討している方や社内の業務効率化、顧客満足度の向上を目指している方はぜひ参考にしてください。
また弊社サンソウシステムズでは月額1万円から導入できる「さっとFAQ」というチャットボットツールを提供しています。エクセルから会話データを簡単に作成でき、プログラミングスキルも必要ありません。
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チャットボットの種類
チャットボットとは、質問をするとロボットが文字情報や音声で受け答えをしてくれるコミュニケーションツールです。
プログラムされたコンピュータが内部に組み込まれており、あらかじめ決められている処理を自動で実行します。
最近では、WebサイトやWebサービスの問い合わせなどに活用されており、導入する企業も増えてきました。
チャットボットには大きく分けて以下の2種類があります。
- AI搭載型
- シナリオ型
自社に合ったチャットボットを選ぶためにもそれぞれの種類の特徴を解説します。
AI搭載型
AI搭載型のチャットボットは、AIが蓄積されているデータや集めた利用者の回答データを基に、適切な回答を提示してくれるチャットボットです。FAQ型とも呼ばれています。
AI搭載型のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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データの量が少ないと精度を上げるまでに時間がかかり、データの質によっては回答の精度や学習に差が生じてきます。逆に言えば過去のデータがたくさん蓄積されれば、より精度の高いやりとりが可能となると言えるでしょう。
AI搭載型のチャットボットを導入すると、24時間365日顧客対応ができるようになります。深夜や早朝、土日祝日などの稼働が可能になるため、カスタマーサポート業務や予約代行などに向いています。
シナリオ型
シナリオ型のチャットボットは、あらかじめ登録してあるマニュアルやルールに沿って会話・回答をしてくれるチャットボットです。
入力される質問をあらかじめ想定し、シナリオと呼ばれる回答をセットしておく必要があります。ルールベース型とも呼ばれています。
シナリオ型チャットボットのメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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シナリオ型は、イレギュラーな対応を必要としない単純な内容であれば比較的簡単に構築が可能です。そのため難しいと思われがちなチャットボットも、対応範囲によっては導入ハードルを下げることができます。
AI搭載型チャットボットと比べた際の弱点は、状況に応じて考え、オリジナルの回答ができないところです。チャットボットが回答できないようなものは人間が対応できるようフローを整えておくとよいでしょう。
シナリオ型のチャットボットはカスタマーサポートの業務だけではなく、商品の訴求を代行したり自動化したりする場合にも使われています。
チャットボットの導入目的
次にチャットボットの導入目的について解説します。
問い合わせ対応の改善
チャットボットを導入する目的の1つが問い合わせ対応の改善です。例えば、電話での対応は1対1で対応せざるを得ないため、スタッフ全員が対応中だった場合には新たな顧客の対応をすることができません。
しかしチャットボットは、同時に多数の問い合わせに対応できるため、顧客の待ち時間を減らしてスムーズに対応ができます。
また電話対応では、社員ごとに対応のばらつきが少なからず発生してしまいます。新入社員や新しいスタッフとベテランスタッフでは、マナーや受け答えの内容、サービスや商品に関する知識が異なるため、対応の質が大きく異なるでしょう。
チャットボットなら対応のクオリティに差が出ないため、安定したクオリティの顧客対応を提供できます。導入により企業やサービスに対する印象アップや、クレームの発生抑止も期待できます。
ユーザーニーズの把握
2つ目の目的は、顧客や社員からの質問をユーザーニーズとして蓄積することです。
質問や回答のデータをデータベースに蓄積し分析することで、ユーザーがどういった悩みを抱えているのかを知ることができます。
蓄積されたニーズを活用し、チャットボットの回答精度を上げるだけではなく、新しいサービスの開発やサポート体制の改善にも繋げられるでしょう。
対応オペレーターの業務負担の軽減
メリットの3つ目は、対応オペレーターの業務負担の軽減です。
企業のお客様窓口やコールセンターは日々の問い合わせが多く、また同じような質問の対応をしているケースが多々あります。このように頻出する質問や単純なやりとりを全てチャットボットで自動対応させることで対応オペレーターの業務を軽減させることが可能です。
問い合わせ対応をおこなう部門は労力やストレスがかかるため、チャットボットの導入は社員の働き方改革にも繋がるでしょう。

マーケティングとしての情報収集
4つ目のメリットはマーケティングとしての情報収集です。チャットボットはリード獲得のツールとしても活用できます。
WEB上のリード獲得は、問い合わせフォームから一方的に情報を入力してもらうことが一般的です。対してチャットボットでは、リアルタイムでコミュニケーションをとり、質問や疑問を解消しながら資料請求やサービスへの登録を促します。
リアルタイムのやりとりは、商品やサービス、ブランドに親近感を持ってもらいやすい傾向があります。この施策は飲食店の予約や旅行会社の受付などに多く活用されています。
やりとりの中で得た情報を集め、どういったユーザーがサイトに訪れているのか、届けたいユーザーに情報が届いているかなどを確認します。
サイト離脱の防止
5つ目はサイト離脱の防止です。
ユーザーは何か知りたいことや疑問があってサイトに訪れます。しかしそのサイト内に求めている回答がなかった場合、サイトを離れてしまうケースがほとんどです。
そこで、サイト内に「何をお探しですか」「何かお困りですか」といった案内を表示し、ユーザーの探している情報に誘導してサイトからの離脱を防止します。
また、商材への理解を深めてもらうためにチャットボットを活用するのもよいでしょう。簡単な質問に答えるだけで自分に合ったコースやプランを選んであげたり、難しい専門用語や業界用語をチャットを通して解説してあげたりすることで顧客にプラスアルファの価値を伝えることができます。
チャットボット導入による効果とメリット
実際にチャットボットを導入するとどのような効果やメリットがあるのか解説します。
24時間365日顧客対応が可能になる
「商品やサービスなどについて問い合わせをしたいけど電話の受付時間が既に終了していた…」「明日の営業時間にならないと確認できないから作業を進めることができない」あなたはこんな経験ありませんか?
チャットボットを導入すれば、24時間365日顧客の問い合わせに対応できます。
営業時間外や質問が殺到する時間帯でもチャットボットが自動的に対応してくれるため、顧客の待ち時間を減らし、スピード感を持って対応することが可能です。
問い合わせ件数を削減できる
チャットボットを導入すれば今まで全て人の手で回答していたものを、簡単な質問に関してはチャットボットが対応できるようになります。
質問内容に応じてふるい分けをし、有人対応すべき件数を減らすことができます。その分人的リソースに余裕ができるため、より思考を必要とする仕事にも充てられます。
顧客の問い合わせハードルが下がる
チャットボットは電話やメールと違い、当事者のみで解決できることが特徴です。
メールや電話などは相手がいるため、電話が苦手な方や営業時間に制約がある場合などは心理的障壁や制限がどうしても発生してしまいます。
また、問い合わせフォームからの質問は氏名や住所、電話番号など個人情報を必要とする場合もあるため、そこで躊躇するユーザーもいるでしょう。
しかしチャットボットは相手も時間も気にする必要はありません。個人情報の入力もなく疑問が解消できるため、ユーザーの「わからない」「教えてほしい」に適切に回答し、サービスや商品への理解を深めてもらうことができます。
チャットボットの導入目的を達成させるためのコツ
チャットボットのメリットや効果を最大限引き出すには4つのポイントを押さえておく必要があります。チャットボットの導入を成功させるためにぜひ参考にしてください。
運用担当者・責任者を決めて管理する
チャットボットはロボットが対応してくれるとはいえ、シナリオ作成や定期的なメンテナンスが欠かせません。
質問や回答内容を日々アップデートしないと情報が古いまま、ユーザーに間違った情報を伝えかねません。最悪の場合クレームなどにも繋がります。
そのため、チャットボット専任の担当者を設置し、PDCAを回せる体制を構築する必要があります。属人化しないように担当者は1人に絞らないことも大切です。
運用後も分析をおこなう
先述したとおり、チャットボットは蓄積されたデータを基に成長します。効果をより上げるためには蓄積されたデータを分析することが大切です。
下記の数値を参考に効果測定してみましょう。
- チャットボットの利用率
- 質問に対しての回答率
- ユーザーの役に立ったかの解決率
- チャットボットからのCV率
解決率はチャットが終了する際に「この回答は参考になりましたか?」「あなたの疑問は解消されましたか?」という質問を表示させ、その回答から判別します。
分析結果に合わせて改善を繰り返す
分析をおこなっただけではチャットボットをより活用することはできません。分析した結果をもとに改善を繰り返すことが重要です。
チャットボットの利用率が低い場合はユーザーがチャットボットの存在を知らない可能性があるので存在を認知してもらう活動が必要となるでしょう。
解決率が悪い場合は回答精度が低いということです。チャットボットに新たに学習させたり、シナリオの見直しが必要になったりします。
有人対応の体制を整えておく
チャットボットはすべての質問を解決することはできません。解決できないものは担当スタッフが対応することでサイトや顧客の満足度をより高めることができます。
そのため、有人対応の体制を整えておくことが重要です。チャットボットと有人オペレータ対応の両方を準備し、簡単な質問はチャットボットが対応し、そのほか専門的な知識が求められる質問や複雑な質問は人間が対応するというすみ分けをしましょう。
個別対応にはチャット内で有人対応する方法や、電話での対応に切り替えてオペレーターが対応する方法などがあります。
チャットボット導入時の注意点
導入すると企業に大きな効果をもたらしてくれるチャットボットですが、ただ単に導入すればよいというものではありません。チャットボットの導入を成功させるための注意点を紹介します。
導入の費用対効果を考える
導入前には、導入の目的を明確にしましょう。以下の項目を参考に、チャットボットの導入メリットを数値評価するとよいでしょう。
- 問い合わせ対応に関連する工数や削減時間
- 質問への解決率
- サイト案内へのリード獲得率(コンバージョン率) など
導入にも数ヶ月の時間がかかります。その際の人件費やほか業務との兼ね合いなども含めて、導入の費用対効果を検討することが大切です。
対応しにくい不向きな質問もある
チャットボットは、長文の質問に対する回答を苦手とします。そういった問題が発生することを念頭においておきましょう。
チャットボットでは対応できない質問が来た場合には即時に有人チャットや電話対応に切り替えて、スタッフが対応できる体制を整えておくことが重要です。
業務フローを決めておくことで、対応が遅れイメージダウンになるリスクを抑えます。導入する前に、導入後の導線まで計画をして迅速な対応を可能とするフローを整えましょう。
運用業務を整備しておく必要がある
チャットボットは必ずメンテナンスが必要です。そのため、チャットボット導入に伴ってチャットボットの運用業務が一緒に発生します。
アップデートの作業を専門に対応する、チャットボットの管理チームを作りましょう。メンバーのITリテラシーやスキルを考慮してシステムを選択することも重要です。
チャットボットを導入して業務効率が向上した事例2つ
チャットボットの導入事例として、昭和鉄工株式会社と株式会社テンダを紹介します。
①昭和鉄工株式会社のチャットボット導入事例
昭和鉄工株式会社は、給湯製品や空調機器の製造販売と、それに伴う設備工事の設計施工なども手がけている歴史ある企業です。
社内の業務効率化を図るために「さっとFAQ」を導入しました。新卒採用サイトでの運用からはじまり、ゆくゆくは営業部門から設計部門へ技術的な質問がしやすくなるように全社をあげて導入を進めています。
新卒採用サイトにチャットボットを導入し、導入1ヶ月で既に1,000コール(質問と回答の対で1コール)を超える質問を対応。就活生に自社のことをより知ってもらうだけではなく、最新技術を使用しているという会社のイメージアップにも繋がっています。
参照> 昭和鉄工株式会社様:明治からの挑戦の姿勢は、令和の今にも受け継がれる
②株式会社テンダのチャットボット導入事例

出典:株式会社テンダ
株式会社テンダは、マニュアル自動作成ソフトやコミュニケーションプラットフォームなどのITソリューションを提供している企業です。
製品やサービスの導入が増えたことにより、サポート業務の人手不足が課題でした。そのため、ユーザーからの問い合わせ対応を充実させる目的で「さっとFAQ」を導入しました。
導入によって、夜間や休日などもリアルタイムで対応できるようになり、全体の問い合わせの約2割をチャットボットが対応できるようになったと言います。
人の手を介さず、問い合わせに対応できる仕組みづくりに成功しています。
参照> 株式会社テンダ様:導入後半年で2割のお問い合わせを削減
導入目的を明確にして効果的にチャットボットを運用しよう
今回はチャットボットの導入目的やメリット、導入の際の注意点について解説しました。チャットボットを導入することで、問い合わせ業務を削減し、回答の質を高めることが期待できるツールです。
導入目的を明確にし、有人対応と併用してうまくチャットボットを活用しましょう。
株式会社サンソウシステムズが提供する「さっとFAQ」なら専門知識がなくてもチャットボットの導入が可能です。コストを抑え、簡単にチャットボットを始めたい場合はさっとFAQの導入もぜひ検討してください。