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バックオフィス業務の自動化とは?活用ツールやポイントを紹介

基礎知識

バックオフィスとは、顧客やユーザーと直接的に関わる営業や顧客対応などのフロントオフィスのバックアップを担う部署です。

直接的に売上を上げたり、目標を達成したりするフロントオフィスと比べると目立つ部署ではないかもしれません。そのため、担当している従業員が日々どのように業務を進めているのか見えづらくなります。実は他の人には見えないところで大きな負担を感じているかもしれません。

このような背景から、最近ではバックオフィスの負担を軽減するために、業務の自動化を進める企業が増えています。

今回の記事では、これからバックオフィスの自動化を進める企業へ向けて、バックオフィス業務の中でどの作業が自動化しやすいのか解説し、そのためのツール等を紹介します。ツールを選ぶ際のポイントや注意点についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

バックオフィスとは?

バックオフィスとは、企業の利益に直接影響しない人事や総務、経理や庶務などの職種を指します。

バックオフィスは、営業や顧客対応、マーケティングなどをおこなうフロントオフィスに比べ、て直接的に利益を生み出す業務ではありません。そのため企業の中では、フロントオフィスに焦点が当たりがちです。しかし、企業の根幹を担っているバックオフィスなしでは成り立たない場面がたくさんあり、縁の下の力持ちと言えるでしょう。

バックオフィスを強化することで企業が持つ資源を最大限に生かし、業務効率の改善や売上げアップなどに繋がります。

バックオフィスに該当する部門

バックオフィスに該当する部門には様々なものがあります。該当する部署とその業務は、下記の通りです。

  • 人事:採用や勤怠管理などの労務に関すること
  • 経理:会計や予算管理、資産運用などの財務に関すること
  • 法務:契約などの法律やコンプライアンスに関わること
  • 総務:社内行事の運営や社内設備、備品に関すること
  • 情報システム:社内システムの構築や運用、セキュリティに関すること

企業では、バックオフィス専任の人員を配置していることが一般的です。しかし、ベンチャーなどの中小企業では、フロントオフィスと兼任していることもあり、形態は企業により異なります。

バックオフィスの自動化を目指すべき背景

バックオフィスには日々、色々な業務が舞い込んできます。帳票のチェックやファイルの送信などのルーティン業務から、期ごとに実施する人事評価、イレギュラーに発生するトラブル対応や顧客や従業員からの問い合わせ対応など、内容は様々です。納期が設定されているものもあるため、常に締切に追われているというバックオフィス担当者の方も多いのではないでしょうか。

以上のように、バックオフィスはどうしても業務の負担がかかりやすい傾向にあります。そのため、近年ではルーティン業務や問い合わせ対応などを自動化する企業も増えてきています。その他にバックオフィスを自動化しようとする動きの背景には何があるのでしょうか。

この章では、バックオフィスの自動化を目指すべき背景について解説します。自社のバックオフィス部隊と比較しながら、該当する箇所がないかチェックしてみてください。

人手不足が常態化している

バックオフィスの部署は、定期的な業務から社内での問い合わせなど、担当者に大きな負担がかかることも多く、慢性的な人手不足が常態化しています。

理由は専門的なノウハウや知識が求められることが多いからです。人手が足りなくなり、他部門からスキルのない人材を連れてきても、結局は教育や研修コストがかかってしまいます。そのため、他部署から連れてくることはあまりありません。また、バックオフィス部門で経験を積んだ職員は、キャリアアップの観点から大手のバックオフィス部門へ転職していく傾向もあります。そのため、中小企業では特に人手不足が常態化している状態です。

また、バックオフィスの業務は繁忙期と閑散期の業務量の差が歴然としているため、適切な人員配置がしづらいという点も課題です。特に経理部門では、12月から年末調整が始まり、3月までは決算の業務に追われています。この時期は特に忙しいですが、それらが落ち着けば基本的にはルーティン業務となることが一般的です。そのため、繁忙期に合わせて人員を追加しても、閑散期に人が余ってしまう形になります。

人手不足やバックオフィス担当者の業務負担の増加は、業務の質の低下を招き、結果としてフロントオフィス側にも影響が出る場合もあるでしょう。

業務の負荷がかかりすぎている

バックオフィスの業務は単調な作業も多いですが、これらをミスなく正確にこなす能力が求められるとも言えるでしょう。さらに時として、締め切りに間に合わせるため、スピーディーに仕事を完了させることも求められます。このことから、担当者の体力的な負担だけでなく、精神的な負担も大きくなってしまうと言えます。

そして、ルーティンワークだけでなく、今すぐ対応しなくてはいけない問い合わせ対応などがイレギュラーに発生するのもバックオフィスの業務を逼迫させる原因です。業務量が増えれば増えるほど、ミスが発生するだけではなく、残業時間の増加にも繋がります。

また、企業特有の業務ややり方があることもあり、いくら業務に慣れている人や経験がある人でも、会社ごとのやり方を覚え直す必要がある点も負担の理由と言えます。会社の規模や部門によっては、一人で複数の部署の業務を担当していることもあるため、担当者への負担はますます大きくなるばかりです。

アナログな作業が多い

バックオフィスは、他部署と協力して実施する業務や、上長の確認や許可を待つことも多くあり、日々様々な業務を並行しながら進める部署です。そのため、バックオフィスを運営する上で、業務が円滑に進まないという問題はよく起こります。

その中の一つで、アナログな作業が多いのも事実。承認を得るために承認欄にサインをもらったり、紙で印刷して該当部署に確認をとったり、その他にも請求書をFAXでやり取りをしたりと、フロントオフィスに比べてデジタル化が進まず、いまだに書類の原本や印鑑を必要とする作業が多くあります。基本的に出社をしないと業務を遂行できないというケースもよくあるでしょう。

書類のクラウド管理も進んでいない場合も多く、書類の原本を管理・保管する物理的スペースを確保するという文化も根強く残っています。

業務が属人化している

バックオフィスの業務は、専門的な知識が必要な場面が多いため、どうしても業務が属人化しがちです。担当者以外が業務を把握していない、急な休みの際に業務を代わることができないというケースもよくある話です。

特に社内全体のことをよく知った上での判断が求められる総務の業務では、対応方法をまとめたマニュアルやノウハウを蓄積したFAQなどの存在が必要不可欠です。しかし業務が属人化してしまっていると、決まった人に対応をお願いしないといけないため、結果的に全社の対応スピードが落ちてしまうでしょう。

また、先述したようなアナログの作業も多いため、引継ぎにも多くの時間を要しています。急な人事異動や退職があった時にどうしても引継ぎ漏れなどが発生しやすいという課題もあります。

バックオフィスを自動化するメリットとは?

バックオフィスの業務を自動化することにより、人的ミスを防止できるだけでなく、対応コストや教育コストなどの削減、生産性の向上など様々なメリットがあります。

生産性が上がることにより、本来のコア業務に集中して取り組めるため全社の業務をよりスムーズに進めることが可能です。

この章ではバックオフィスの業務を自動化することのメリットについて紹介します。

人的ミスを防止できる

バックオフィスを自動化することによる最大のメリットはミスの防止に役立つ点です。

請求書のチェックや納品物の確認など、人が作業する以上、ケアレスミスやその日の体調によりどうしてもミスしてしまう可能性があります。ミスが起きると修正の手間が発生したり、残って仕事をしたりすることになり、残業代がかさむ場合もあるでしょう。

そのため、人でなくてもできる単純で定型的な、作業はツールなどを用いて自動化することがおすすめです。人的ミスを防止するだけでなく、ミスによって要することになる時間的・人的なリソースの削減も期待できます。

データ集計や転記作業、チェック作業など人的ミスの起こりやすい作業は、自動化することがおすすめです。

コストを削減できる

コストの削減は、バックオフィスの自動化の中でも大きなメリットです。

自動化により、データ集計やリサーチ、チェック業務など、これまで人員を割いていた部分のコストをカットできます。業務が効率化できれば、残業時間も減るため残業代の節約になります。

また、これまで使用していた文書を電子化し、ペーパーレス化を進めることで、人件費だけでなく、印刷用紙やインク、郵送費や保管場所などのコストも削減できるでしょう。

従業員のモチベーションを向上できる

バックオフィスの自動化は、従業員のモチベーションアップも期待できます。

バックオフィス業務は、単純であるがゆえにミスが多く発生し、そのミスによってさらに大きな問題を引き起こす事態がよくあります。トラブルによって従業員のモチベーションは低下し、離職をしてしまうケースも。結果的に人手不足に陥りやすくなってしまいます。

バックオフィスを自動化することで、担当者は単調な作業から解放され、本来のコア業務やよりやりがいのある業務へとチャレンジすることができます。それによって仕事へのやりがいを見出しやすくなるでしょう。

バックオフィス部門全体のモチベーションが上がれば、社内のコミュニケーションも活性化していきます。結果的にビジネスの成長にも繋がりやすくなります。

生産性が向上する

バックオフィスの自動化は業務の生産性向上にも繋がります。

例えば、自動化によりこれまでバックオフィスにかけていた人員をフロントオフィスに回すことも可能です。フロントオフィスの人員を強化できれば、顧客への接点を増やすことができるので、よりハイレベルな企業活動に繋がります。

バックオフィスとフロントオフィスを兼任している中小企業であれば、バックオフィス業務の負担を減らすことによって、フロントオフィス側の業務に集中することができるでしょう。売上を立てるために重要なフロントオフィスの業務に注力できるようになれば、さらなる売上の向上や契約率のアップなどを目指せます。

業務の属人化を防ぐことができる

バックオフィスの業務は経理や労務などの専門知識が必要なだけではなく、部門ごとのルールが設けられている場合が多いため、担当者が独自のやり方で業務を進めているケースが多くあります。

このように業務が属人化していると、その担当者が何かしらの理由で休職したり休暇を取ったりする場合は業務が止まってしまい、本来のように仕事が進められなくなってしまいます。

そのため、バックオフィス業務は人の手があまり入らなくても回るように、ツールを導入したり環境を整備したりすることで、業務の属人化を防ぐことができます。

データが消えてしまうことを防ぐ

バックオフィスの業務を自動化することによって、データが消えてしまうことを防げるのもメリットの一つです。

クラウド環境にてデータを保存すれば、オンライン上に必要なデータを常に保管できるためデータを失うことがありません。

紙媒体のようにうっかり破棄してしまったり、地震や台風などの自然災害を受けてすべてなくなってしまったりする心配もなく、バックアップとしての役割も期待できます。

バックオフィスで自動化できる作業

バックオフィスの作業の中で自動化しやすい作業をいくつか紹介します。

定期的にチェックするような作業やデータの転換、ファイルの移動などは自動化しやすい業務です。その他にも、採用管理や人事評価、給与管理なども実は自動化できる業務と言えるでしょう。

データの転機・転換

データの転機・転換は、規則的な作業であることが多いため、自動化に適した作業と言えるでしょう。

具体的には、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)からExcelなど、データを変換したり、別のソフトへ移行する作業を指します。

人の手でおこなうとどうしてもミスしやすく、またデータ量が膨大になったり、更新頻度が高くなったりする業務でもあります。情報の管理・転記ミスは、大きな問題を引き起こすこともあるため、できる限り自動化をしておくべき業務と言えるでしょう。

定期チェック

定期チェックは、各種書類を承認・申請するなど、定期的な確認が発生する作業を指します。

特に、システム担当者しか確認できない情報をリマインド機能などで自動化し、担当者の負担を軽減する点が大きなメリットと言えます。

定期チェック以外にもルーティンワークとなっているものは基本的に自動化が可能です。担当者が忘れてしまうことで業務が滞る事態も防いでくれるでしょう。

ファイルの移動

ファイルの移動もツールによって自動化が可能です。

例えば、メールに添付されて届いた請求書や報告書を、自動的に指定のファイルに保存するようなイメージです。さらに、保存されたデータやファイルを移動する作業なども自動化に適しています。

ファイルの移動は、複数のシステムを横断するため、人の手で実施すると、膨大な時間がかかります。ケアレスミスも発生しやすくなるため、自動化を検討してみましょう。

人事評価

人事評価は社員の能力や達成した業績を評価して、それを給与や役職に反映させる業務です。従業員の働くモチベーションや満足度に大きく関係するため、適切な評価が求められます。

人事評価のシステムを導入すると、目標や進歩管理、評価スキームなどが用意されているため、公正かつ迅速な人事評価をおこなうことができます。

数値や目標達成率が見えにくい状態よりも、システムによって適切な評価ができる方が結果的に従業員の満足度にも繋がります。

勤怠管理

勤怠管理とは、従業員の出退勤や欠勤・遅刻・早退、有給休暇の取得状況を管理する業務です。

この業務を手作業でおこなうと内容の確認や集計・管理に多くの時間と手間が必要となります。また、自分で勤怠の情報を書き換えられるため、不正行為の防止や正確性の担保が難しくなります。

勤怠管理に特化したツールを導入すれば、勤怠管理のデータ入力や確認作業を自動化したり、全従業員の情報を自動集計したりできるようになります。これにより、勤怠管理をする時間を大幅に削減できるでしょう。

帳票処理

バックオフィスで扱う書類には、請求書や納品書、入出金の伝票などの伝票類から、仕訳帳や買掛帳・売掛帳といった帳簿まで様々なものがあります。これらを紙ベースで扱うと膨大な量となり、整理するのが大変なのはもちろん、必要な書類を探すことにも時間がかかってしまいます。

しかし、電子帳票ツールを使えば、ほぼすべての帳票類を電子化することが可能です。書類の処理や管理が楽になるだけではなく、帳票類を封入したり、請求書を取引先に送付したりする作業も不要となるため、様々な場面における業務時間の短縮に繋がります。

給与管理

給与の計算は従業員の勤怠データから給料の計算をおこないます。その他にも、給与の支払いに伴った帳簿の作成や税金・社会保険の処理をする重要な業務です。

給与計算のミスは絶対にあってはなりません。そのため、確認作業を何度も繰り返し、多くの時間を費やしている企業も多いのではないでしょうか。

近年では勤怠システムとの連携や情報が一元管理できるシステムも増えてきています。勤怠のデータからそのまま自動計算し、帳票作成までをおこなってくれるシステムもあります。専用のソフトを使用すれば、給与計算に関連する幅広い範囲の自動化が可能です。

採用管理

人員の採用は、今後の企業の行く末を大きく左右するため、とても重要です。そのため、採用ページの作成や、応募書類の確認、面接日時の調整や選考作業、内定の通知など、バックオフィスの中でも非常に多くの時間とコスト、人材を使っている業務です。

採用管理システムを導入すれば、候補者を進捗状況別にステータス管理できたり、採用フローに応じたメールを自動送信したりすることができます。採用業務におけるルーティンワークを自動化することで、採用担当者の負担は大きく減り、本来の選考作業に多くの力を掛けることができます。これにより、良い人材の獲得にも繋がるでしょう。

バックオフィスを自動化するためのツール

バックオフィスは、アナログに管理されている部分が多く、自動化の余地が多くあります。そのためのツールもたくさんあるため、自社の予算や状況、背景を見極めて見合うものを選ぶことが大切です。

自動化できるツールは、種類もたくさんあります。それぞれの特性や自動化したい業務に合わせて、どのツールが一番適切であるか検討してみましょう。

チャットボット

チャットボットは、質問文を入力したり、画面の内容に沿って選択肢を選んでいくことで自動的にチャットで会話をしてくれるシステムです。

Webサイト内で顧客やユーザー向けのポータルサイトに使われているのを見かけることも多いですが、このチャットボットを社内の問い合わせに使用する企業も多くあります。

チャットボットを導入することにより、FAQを作成して社内の問い合わせを自動化できるメリットがあります。社内の問い合わせに対する回答は、バックオフィス担当者の時間を大きく割いてしまい、それまで進めていた業務を中断しなければなりません。これにより様々な業務の進行に支障が出てしまうのも事実です。

チャットボットを導入することで、従業員たちはチャット内に疑問点を打ち込んだり、選択したりするだけで疑問や問題を解決できます。即座に問題が解決されるため業務の進行が滞ることもありません。

基本的な質問はチャットボットがすべて対応してくれるため、問い合わせ対応の業務を減らし、問い合わせ担当者が本来の業務に集中できるというメリットもあります。

チャットボットとは?特徴や導入のメリットやデメリットを紹介
近年多くの企業で導入されているチャットボットはWebサイトなどで問い合わせに自動で回答してくれるシステムです。今回はチャットボットとは何か、チャットボットを導入するメリットやデメリット、選び方などを解説します。

クラウドサービス

クラウドサービスは、インターネット経由で使用するサービスの総称です。ネット環境下で利用するサービスなので、システムを使用するためのソフトやハードウェアを準備する必要はありません。初期投資や設定のための時間を短縮できる点がメリットです。

また、場所に関係なく、どこからでもアクセスできたり、複数人で同じシステムを同時に使用したりできるメリットもあり、業務効率化も期待できるでしょう。

バックオフィスを自動化するためのクラウドサービスには、様々なものがあり、勤怠管理や採用管理、会計、給与計算、経費精算などあらゆる業務をクラウド化できます。自社に合うクラウドサービスを探してみましょう。

iPaaS

iPaasは、「Integration Platform as a Service」の略で、複数のシステムを連携するためのプラットフォームです。

iPaaSの最大のメリットは、プログラミング技術がなくても、低コストかつ短期間で複数のシステムをまたぐ業務を実施できる点です。

具体的に接続する方法は、各システムが持つAPIというソフトウェアの一部を共有する仕組みを使用し、それぞれを繋いでいきます。複数のサービスを単一のサービスとして利用することができるため、ツールを行ったり来たりする必要がありません。そのため結果的に業務効率化に直結します。

RPA

RPAとは、「Robotic Process Automation」の略で、人間がおこなっていた単純な業務をロボットに記憶させて、作業を自動化するシステムです。

例えば、「AシステムからBシステムへデータを転送する」というような、単純ではあるものの重要である確認作業や定期的におこなわれている作業をRPAに担当させることで、担当者の負担軽減だけでなく、人的なミスを防ぎます。さらに、人の手でおこなうと膨大な時間がかかる作業もRPAで自動化することで、短時間で実行できます。

RPAはロボットであるため、24時間365日動き続けることが可能です。営業時間外や有人対応ができない時間をRPAで対応させることで、いつでも対応出来る環境を作ることができます。

iPaaSとは異なり、APIにとらわれず稼働できるのも大きなメリットと言えるでしょう。

経費精算ツール

経費精算ツールは、交通費の計算や確認を自動化します。従業員の交通系ICカードと経費精算ツールを連携することで、従業員の交通費を個々に自動計算してくれます。

従業員も毎月かかった交通費の経路をまとめ、費用を報告する手間が省けるため、会社全体の業務効率化になるでしょう。

バックオフィスの担当者は、経費精算の際にツールで最終チェック確認するだけで精算業務を進められます。中には経費精算ツールからそのまま会計ソフトへの連携ができるシステムもあるため、併せて使うとより業務を迅速に進められるでしょう。

バックオフィスの自動化ツールを選ぶ際のポイント

バックオフィスの自動化ツールを選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。

よりスムーズに導入を進めるためには、普段の業務を洗い出し自動化する業務を見極めることが大切です。業務の優先順位を決めることで、その後もスムーズに業務効率化を進められるでしょう。また、ツールの選定時にのちのち必要となる機能があるかを確認しておくことで、将来的にさらなる自動化を実現できます。

ここでは自動化ツールを選ぶ際に意識をしておくべきポイントについて紹介します。

各部署のワークフローを可視化する

バックオフィスの自動化を考えるなら、まずは各部署のワークフローを可視化することから始めてみましょう。現場の細かな業務内容や業務プロセスは意外と理解できていないことも多いと言えます。しかしながら、この状態で業務効率化を考えてもうまくいかないことが多く、ツールの導入がかえって業務を複雑にしてしまう可能性もあり得ます。

どの部署がどのような問題を抱えているか把握して、自動化できそうな業務を抽出します。これにより、効率的なバックオフィスの自動化を進められます。抽出できた業務は影響範囲や自動化によるメリットを考え、優先順位をつけましょう。

自動化する業務を見極める

各部署のワークフローを可視化できたところで、自動化する業務の見極めを実施します。自動化の特性上、膨大で単調な作業や、反復作業、確認作業などが相性の良い業務です。抽出した業務の中で自動化できるものがないかどうか検討してみましょう。

また、ペーパーレス化できる業務がないかも検討してみましょう。ペーパーレス化を実現することで、紙代やインク代、郵送代などの削減に期待できます。データのクラウド管理で一元管理できるため、いつでも場所にとらわれず必要なデータを見ることができるメリットもあります。効率化を目指すときはペーパーレスにできる業務がないかを考えることも大切です。

のちのち必要な機能を追加できるか確認する

ツールは一度導入すると、その後乗り換えるのがとても大変です。

そのため、今すぐには解決できなくても、ゆくゆくは取り組んでいきたいと考えていることが実現できるツールかどうかも併せて確認をしておきましょう。

将来的に必要となる機能がわからない場合は、他社の導入事例を参考にしてみましょう。ツールの新たな活用方法やスムーズに導入・運用するコツについて知ることができます。

自社の作業プロセスと照らし合わせながら選定することで、導入時のリスクヘッジもできるでしょう。

管理の担当者を決めておく

システムやツールを導入する際は、管理の担当者を決めておきましょう。

システムやツールは導入したらすべて終わりではありません。適宜必要な情報をインポートしたり、さらに色々なツールと連携して、使いやすくカスタムしたりすることもあります。

この時に管理の担当者を決めていないと更新対応が疎かになるだけでなく、誰に依頼をしたらいいのかわからず業務が滞ってしまいます。

属人性を防止する観点から管理担当者は2名以上で決めておくのがベスト。定期的なアップデートや見直しをすることでより社内メンバーがツールを使いやすくなります。

セキュリティ対策は万全であるかを確認しておく

ツールを導入する際はセキュリティ対策についても確認しておきましょう。

バックオフィス業務では従業員の個人情報はもちろん、取引先の重要なデータも管理しています。万が一これらが漏洩してしまうような事態があれば大きな損害となってしまいます。

情報の管理体制やセキュリティ状況を確認し、安心安全なツールを選択しましょう。導入実績に大手企業や金融機関などが含まれていることも、セキュリティの高さを確認できるポイントです。

自動化ツールを導入する際の注意点

バックオフィスの業務をスムーズに進行するために自動化ツールは非常に便利です。

しかし、ツールを社内でうまく機能させるためには、システムのセットアップや社内システムとの連携をおこなったり、システムを利用してもらうために社員に周知したりする業務も発生します。

ここでは自動化ツールを導入する際の注意点について解説します。

導入時はセットアップや連携作業に時間がかかる

ツールを導入する際は初期設定や各ツールとの連携作業が必要となります。通常業務と並行しながらおこなうことになるため、スケジュールには余裕を持って取り組みましょう。

具体的には下記のようなセットアップが必要です。

  • 使用している帳票類や書類のフォーマットをツールへ移行する
  • データの取り込み設定をおこなう
  • 既存システムとの連携

セットアップにかけられる時間がないという企業は、導入サポート支援やデータの移行代行サービスなどを提供しているツールを選ぶこともおすすめです。担当者側はほとんど手を動かさず自社に適した形で準備をしてくれます。

社内外に浸透させるには周知や教育が必要

バックオフィス業務は社内の人だけではなく、社外の人ともやり取りが多くあります。

そのため、システムを導入するなどしてこれまでと運用を変える場合には、従業員だけではなく取引先にも周知をし、必要であれば教育をしなくてはいけない可能性があります。

スムーズに導入を進めるためには、導入前に社内外問わず事前連絡を入れておいたり、マニュアルの作成や説明会を実施したりするなどして準備をしておくことが大切です。

また、新しい運用が始まると必ず問い合わせ件数も増えるため、ツール導入時に問い合わせ対応のチャットボットやFAQシステムと連携しておくと問い合わせ対応の負担を減らせます。

バックオフィスを自動化は業務効率の改善につながる

今回の記事ではバックオフィスにおいて、自動化できる業務やとそのツール、自動化のメリットや導入時の注意点について解説しました。

バックオフィスは企業にとってなくてはならない大切な部署です。バックオフィスを自動化することで業務効率は上がり、企業全体の大きな利益に繋がります。そのためには、自動化するべき業務やそのためのツールを慎重に検討することが重要です。

株式会社サンソウシステムズでは、社内FAQとしても利用できるチャットボットサービス「さっとFAQ」を提供しています。社内FAQをチャット形式で用意することで、よりスムーズに問題解決を促せることはもちろん、トーク履歴からチャットの改善分析や社内の課題把握にまで活かせます。

社内の問い合わせ対応に多くの時間を割いているという企業であれば、チャットボットに問い合わせ対応を任せることで業務負担の軽減を実現できるでしょう。問い合わせ対応やバックオフィスのアナログな作業に課題を感じている方は、ぜひお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

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