業界を問わず様々な場面で活用されているチャットボット。
- 「弁護士などの士業においても活用できるのだろうか」
- 「士業の場合チャットボットを導入してどのような効果があるのだろうか」
と考えている方も多いでしょう。
弁護士などの士業に対する質問や相談は、定型的なよくある質問で分類しやすいです。同じような質問は一問一答形式の回答で、すぐに解決できることもあるでしょう。
このような質問には、事務所の職員や、問い合わせ専門のスタッフが対応する場合もありますが、こうした業務にばかり時間をとられてしまうとより高度で複雑な相談に時間や労力をかけられなくなる課題が発生します。
その課題に対して、チャットボットの導入が有効です。実際にチャットボットを導入する士業の方のWebサイトも増えてきています。定型的な質問に対してホームページ上のチャットボットから自動返信することで、業務効率の改善を図ることが可能です。
時間をかけて取り組むべき複雑な質問や、個別に対応すべき相談に関しては、電話連絡や問い合わせフォームに誘導して、弁護士が直接対応することで相談者の満足度を高めることもできます。
本記事では弁護士を中心に、士業を営む方々がチャットボットを活用できる場面から、活用する際の注意点、実際にチャットボットを活用している弁護士事務所の事例をご紹介します。
弁護士がチャットボットを活用できる場面
弁護士などの士業においてもチャットボットは活用できます。それでは、具体的にどのような場面で活用できるのでしょうか。
よくある相談への一次対応
弁護士を含む士業において、業種を問わず
- 相談内容と料金について
- 顧問契約の対応内容や、料金形態について
など、似た傾向の相談にまとめられる場合が多いと考えられます。
一般的な質問や定型文で回答できる相談に関しては、チャットボットでの対応が適切です。よくある相談を選択肢として用意して、チャットボットで案内することで利用者はすぐに回答にたどりつけます。
事務所Webサイトにチャットボットを導入して質問に対応する工数を減らすことで、士業の仕事に専念できます。以前に同じような質問を受けた際、どのように処理したか調べるのにも手間がかかるでしょう。そこで、相談者に電話やメールで確認する前に、チャットボット上で質問してもらうように誘導することで相談時の対応工数の削減が可能です。
幅広い時間に対応
業務時間外に相談が来た場合にも、代わりにチャットボットが対応することで幅広い時間に対応できます。
専門的な相談やチャットボットで対応しきれないような複雑な相談に対しても、一度チャットボット上で返答を行えるので、時間を問わず即時的な対応ができることもチャットボットを導入するメリットだと言えるでしょう。
チャットボットを導入することにより、顧客は好きな時間に相談ができるようになり、顧客満足度の向上が見込めます。
弁護士がチャットボットを活用するときの注意点
チャットボットが弁護士などの士業において有効であることはご確認できたかと思います。それでは、実際に導入を検討するにあたり、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。
想定されるシナリオを設定する
まず、チャットボットを利用する相談者が一般的にどのような課題やニーズを抱えているのかを把握しましょう。
その中で、事務所に多く寄せられる質問や、すぐに回答できる質問を分類します。これらがチャットボットで対応すべき「よくある質問」です。チャットボットに反映させる「よくある質問」をリストアップしたら、自動で回答するためのシナリオを設定します。
この時、一度に表示する選択肢を3個から5個程度に絞り、階層化することをお勧めします。
一度に細かい選択肢をたくさん表示してしまうと、相談者が求めている質問内容を見つけずらくなってしまいます。階層化することで、ユーザーを適切な回答に誘導できるのです。
例えば、最初に
- 営業日時について
- 料金について
- 対応が得意な分野について
といった主に想定される質問のジャンルを選択肢として設定し、そこからさらに細分化された選択肢で回答を案内する流れです。
想定される質問ごとに回答を用意して、複雑な質問や個別対応が必要な質問については、電話連絡先や問い合わせフォームへ誘導するようにシナリオを設計しましょう。
また、最初に設計したシナリオはすぐにうまく機能するとは限りません。運用を重ねる中で、質問内容や回答のデータを確認し、徐々に改善していくことが前提になります。
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専門用語や難しい言葉をなるべく使用しない
弁護士などの士業が扱う内容は、非常に専門的です。相談者にも同等の知識量や専門用語の理解が進んでいるとは限りません。したがって、できる限り専門用語や難しい言葉を使わず、わかりやすい言葉を選ぶ必要があります。
チャットボットは会話形式なので、会話を意識した回答文を用意することで、ユーザーの期待に沿うことが可能です。専門用語を羅列してしまうとユーザーは読みにくいですし、離脱率が高くなるリスクもあります。
回答に導くまでの質問では平易な言葉を選ぶように心がけましょう。
フォロー体制の構築
チャットボットで適切な回答ができなかった場合や、複雑で個別対応が必要となる相談があった場合でも、一次対応としてチャットボットにて適切なフォローを行う必要があります。
チャットボットで質問に対して回答が用意できなかった時に「その質問の回答はありません」とだけ表示されると、相談者は不親切な対応であると受け取り、不快な思いを感じてしまうでしょう。
相談者の疑問をチャットボット上で解決できない場合においても、顧客満足度を下げないフォロー体制が必要です。チャットボット上で対応できない相談や問い合わせについては、「お時間をいただきますが、以下よりご連絡いただけますでしょうか」というように電話連絡先や問い合わせフォームへ誘導しましょう。
弁護士業でチャットボットを活用している事例
実際に弁護士業でチャットボットを導入している事例を紹介します。
AI弁護士 六法あいこの残業代相談
参考:https://page.line.me/mzj1886m
2018年4月から導入されているAI型チャットボットを利用した「六法あいこ」。LINEを利用したチャットボットの一例です。
LINEの公式アカウントサービスを利用して、残業代に関する相談ができます。本サービスは株式会社日本リーガルネットワークによって提供されており、気軽に残業代について正しく理解してもらい、違法な労働環境に置かれていないか意識してほしいという思いで開発されました。
質問者は自分の労働形態・業種・役職でも残業代を支払ってもらえるのか、また残業代のおおまかな金額や残業代の請求方法について、LINE上で気軽に質問が可能です。
例えば、六法あいこの残業代相談に「残業代ってどうやって請求するの」と問い合わせると、具体的な方法についての回答が返ってきます。
あわせて、同社が開発しているスマホアプリ「残業証拠レコーダー」の使用方法についても解説してくれます。
DoNotPay
弁護士などの士業におけるチャットボットの活用は、日本国内だけではありません。
Donotpayは、2016年にイギリスの大学生が開発したチャットボットです。世界初のロボット弁護士を謳っており、無料で法律相談に乗っています。弁護士に代わってチャットボットがサービス利用者の状況を把握し、どのような行動を取ればいいか教えてくれるのです。
主に理不尽な駐車違反切符を切られた際の異議申し立てサービスとして開始してから、21か月で25万件の利用があり、そのうち16万件の異議申し立てを成功させています。
弁護士のチャットボットを活用した世界的な事例と言えるでしょう。
弁護士業において活用できるチャットボット
さっとFAQ

さっとFAQは、月額1万円から始められるチャットボットツールです。申し込みから最短3日で公開可能なスピーディさと、Excelから簡単に会話データを作成できる手軽さが特徴です。
大企業から中小企業まで150社以上が導入しており、手軽に始められるチャットボットツールの一つです。特にFAQの対応に特化しており、この記事でご紹介したシナリオ設定を行なって、ユーザーに適切な回答を提供するのに役立てることができます。
また、利用分析ができる専用ダッシュボードもあり、運用を重ねて改善施策を回しやすいというメリットもあります。
さっとFAQは30日間の無料トライアルが利用できますので、興味のある方はぜひご相談ください。
KARAKURI chatbot
ITの知識がなくても簡単にチャットボットの作成・運用ができるKARAKURI chatbot。
AIを搭載したチャットボットは高い正答率を誇り、対応品質を落とすことなく効率的に対応できます。
UIもシンプルで分かりやすく、運用がしやすいことも特徴です。また導入前から費用対効果や選び方のサポートを行い、導入後も機能説明や使い方はもちろん効果的な運用や改善提案といったサポートも充実しています。
チャットボット導入で弁護士の業務効率化を図る
弁護士がホームページにチャットボットを設置することで、業務の効率化が可能です。
特によくある質問などの簡単な相談の一次対応ができたり、業務時間外に相談が来てもチャットボットによる対応が可能であったり、弁護士などの士業においても十分に活用できます。
ですが、チャットボットを設置するときはどのような流れでチャットボットを利用してもらうのかといったシナリオ設計や、専門用語を始めとした難しい言葉を使わずにわかりやすい文章にすることが重要です。
顧客が利用しやすいチャットボットを作成するためには、簡単に導入できるチャットボットサービスを活用して、運用状況を見ながら継続的に改善をおこなうべきです。
ご紹介したチャットボットを利用して、士業の業務効率化を目指しましょう。
なお、チャットボットの導入に関連してツールの機能や費用を比較したい方は、下記の記事をご覧ください。
